魔法科高校の劣等生 忘れられたグリモワールを持つ者   作:ホタル_100

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遅くなりました~おそらく、2~3話で入学式編が終わりを迎えると思います。
やっと九校戦に入れる。やった~

実は読者の皆さんに質問したいことがありまして、内容については月曜の活動報告に書かせていただきます。なので、よかったら、そちらのほうにコメントを上げてください。


9話

壬生と別れた紅夜は頭を抱えていた。

 

(なんだ、あれは。あんなこと言ったら誤解を受けそうだな・・・・・・受けないといいな~)

遠い目をしていた紅夜だったが、そんなことは一切なかった。

 

(しかし、心配しているとは言え、先輩が彼らと縁を切るのは無理そうだな)

 

(あれ?ほのかと雫と・・・・・・もう一人は確か明智さんだっけ?それに・・・・・・向こうにもう一人いるな)

帰り道に幼馴染とクラスメイトを見つけた。

 

(何をしているんだ・・・・・・)

どうやら、三人は一人の男子生徒の後をつけていた。

 

(全く、気になるし一応後をつけるか・・・・・・)

そう思い、曲がり角を曲がった三人の後をつけようとした直後、三人が入っていた路地から突然激しいサイオン波が流れた。

 

「これはまずい!」

急いで三人の所に向かった。

 

紅夜の向かった先にはライダースーツに身を包んだ五人の男たちが三人を取り囲んでキャストジャミングを発生させていた。

 

「お前ら!今すぐに三人から離れろ、離れれば楽に殺してやるから」

紅夜は男たちの周りに地獄の門を発動させた。すると、そこから黒い煙のようなものが出てきて人のような姿をし始めた。

 

「これは、これは。王が無理やり呼び出してくるから何事かと思えば、ただの人間相手に呼ぶとは」

黄色い目をした男がため息を漏らしそうな雰囲気を醸し出した。

 

「そう言ってやるな、アザゼル。差し詰め、囲まれている女性の知り合いなのだろう。だから無理やり呼び出したと思うが」

白い目の男がアザゼルという黄色い目の男に言った。

 

「な、なんだ、お前らも魔法師か?」

紅夜に一番近い男が拳銃を構えながら聞いてきた。

 

「魔法師だって~、何それ、私たちをあなた達人間と同じにしないでよね~」

白い目の女が男たちをサディストのような目で見ながら言った。

 

「お、おい、なんだ、これは」

そう言って、ライダースーツの男たちの周りに人とは違う何かが現れた。

 

「うっ、うごご、うぎぎぎ」

人とは違う何かはまるで人と同じ形をしているが、言動や顔色がおかしかった。

 

「おい、おしゃべりはそこまでだ。お前ら、そこの男どもが誰にちょっかいを出したか、後悔させろ。ただし一人は残しておけよ、一人は俺が直々に手を下してやる」

紅夜がそう言った直後、白い目の大きな男が煙状になり近くにいたライダースーツの男に、口から入っていった。

 

「「なっ!」」

ライダースーツの男たちが驚いた声を上げた。

 

「サーウィンは仕事が早いね。リリス、アラステア我々も続こうか」

アザゼルと呼ばれた黄色い目の男がそう言った。

 

「そうね」

 

「もちろんだとも」

リリスとアラステアの順で白い目の者たちが答えた。

 

「男たちはお前たちに任せた・・・・・・雫、ほのか、えっと確か明智さんだよね、行くよ」

紅夜が三人を連れて路地から出て行った。路地からは拳銃の発砲音の後に断末魔が響いて静寂が訪れた。

 

「雫、ほのか」

紅夜が二人の名を呼びながら近寄った。

 

「お前たちは一体何をしているんだ!」

紅夜が怒鳴るような大きな声を出した。

 

「ご、ごめんなさい」

雫が肩をビクっとさせ、謝った。

 

「二人を怒らないで、私が誘ったんだから」

エイミィが間に入ってきた。

 

「明智さん。君の女の子なんだから危険なことに首を突っ込まないほうがいい」

 

「エイミィでいいわよ。君は朱鈴君でしょ?でも二人を誘ったのは私だから責めないでね」

 

「・・・・・・分かったよ。二人とも、怒鳴ってごめん。とりあえず三人はもう帰ったほうがいい」

紅夜が二人に謝って三人を家に帰そうとした。

 

「ごめんね、こーちゃ。でも助けてくれてありがとう」

ほのかが謝った後に感謝の言葉を言って、雫とエイミィを連れてその場を離れた。

 

「・・・・・・終わったか?」

 

「これは王よ、もちろんですとも。サーウィンは先に帰りましたが、特に止める必要もなかったので止めませんでしたよ」

ライダースーツの男の身体を乗っ取ったアザゼルがそう答えた。

 

「じゃあ、私も帰るわ。紅夜、今度二人で出掛けましょうね。じゃあね」

そう言ってリリスは消えた。

 

「俺も分もやったのか、まあいい。ところで、アラステアはどうした?」

 

「アラステアは拷問用の器具を取りに行くそうです」

アザゼルが穴の開いたライダースーツを気にしながら答えた。

 

「そうか、分かった・・・・・・もうそろそろ出て来てもいいよ、司波さん(・・・・)

紅夜がそう言うと、深雪が通りから出てきた。

 

「どうして、分かったのですか?」

 

「見えていたから」

 

「そうですか・・・・・・いくつかお聞きしてもよろしいですか?」

 

「ああ、何が聞きたい?」

 

「先ほどの方たちはどなたなのですか」

 

「悪魔だよ」

 

「以前お話していたことですか・・・・・・ですが、姿が人と同じように見えるのですが?」

深雪が不思議な顔で聞いてきた。

 

「それはそうだろう。司波さん、見ていたのなら不思議に思ったはずだ?今アザゼルが憑依している人間が雫たちを襲った人間だって」

深雪が頷き紅夜は話を続けた。

 

「悪魔は人間に憑依することができる。もちろん憑依されている間のことを忘れさせることもできるし、覚えさせておくこともできる。それ以外にも悪魔は普通じゃあ考えられないことができる」

 

「そうなのですか、先程いた方とこの方の目の色が同じなのはそういう理由ですか。それと紅夜君、先程からいつもと雰囲気が違いませんか?」

そう深雪が言うと、アザゼルが深雪に話しかけてきた。

 

「それはそうだろう、お嬢さん。このお方は、我ら悪魔の王なのだから」

 

「紅夜君が、悪魔の・・・・・・王。それは本当ですか?」

深雪は驚きの声を隠せない。

 

「本当だ、俺は悪魔たちを実際に従えている」

 

「つまり、王として振舞っているから、いつもと雰囲気が違うということですか」

 

「そうだよ、お嬢さん。王には、王に見合うだけの立ち振る舞いというものがある」

 

「だが、我々がお傍にいると、こうしてしまうというだけだから気にする必要はないよ、お嬢さん」

 

「とりあえず、司波さん。こいつは俺が連れて行くから」

 

「では、紅夜君。私にも情報を頂けませんか?」

 

「なぜ?」

紅夜が冷たい目で深雪を見つめた。

 

「な、なぜって・・・・・・」

 

「達也のためか」

紅夜が深雪の答えを遮って言う。

 

「・・・・・・ええ、そうです。実はお兄様が勧誘週間の時に魔法を使われたようでして、その魔法を使ったのが、ほのかたちを襲った連中と仲間らしいので、情報が欲しいのです」

深雪が勧誘週間に達也に起こったことを話してくれた。

 

「そうか。なら、何か分かったら教える。だから、余計なことはするなよ」

そう言って、紅夜と深雪は路地から出て別れた。

 

◆◆◆◆◆

 

「・・・・・・それで、王よ。彼女にはいつ情報を話すのですか?」

悪魔は憑依した段階で、憑依した人間の今までの記憶を見ることができるのだ。つまり、すでに情報は手に入れたも同然なのだ。

 

「話すわけないだろ」

アザゼルの質問に紅夜は即答した。

 

「おや、なぜです?仮にも学友なのでしょう。それに少なからず、親しい間柄に見えましたが?」

アザゼルが尤もな質問をしたのだが、紅夜の答えは冷めたものだった。

 

「なぜ?話して俺に利が無いからだ。それに達也を倒せるヤツはは数えるくらいしかいないからな」

 

「ずいぶん厳しいことを言うのですね」

 

「アザゼル。お前、まるで人間みたいだぞ。まあいい、とりあえず今日はもういい、帰れ」

アザゼルは頭を下げ、消えていった。

 

「・・・・・・はぁ~、疲れた~、てか、達也もずいぶん面倒事に巻き込まれているな」

 

「俺も人のこと言えないな、むしろ自分から面倒事に首を突っ込んでいるような気がするし。気が滅入るよ」

 

紅夜はその日、壬生との出来事をほとんど忘れて眠りについた。憑依された人間はアラステアが楽しく拷問しました。

 

~次の日~

 

「全校生徒の皆さん!」

放課後になり、みんなが部活や帰る用意をしていた時にスピーカーから大音量で声が飛び出た。

 

「なんだ、突然うるさいな」

そう言いながら耳をふさいだ。

 

そう思ったのは紅夜だけでなく、周りクラスメイトも耳をふさいでいた。

 

「僕たちは、学内の差別撤廃を目指す有志同盟です」

スピーカーから男子生徒の声が飛び出た

 

「呼び出しが来る前に行くか」

そう呟いて、移動しようとする紅夜の携帯に連絡が来た。

 

「連絡が来るのがずいぶん早いな」

 

「紅夜君も連絡が来ましたか?」

深雪が携帯を持って近寄ってきた。

 

「ああ、もしかして司波さんも?」

 

「はい、私も会長から連絡が来ました・・・・・・ところで、昨日はあれから何か手掛かりはつかめましたか?」

深雪が周りに聞かれないように、紅夜に聞いてきた。

 

「・・・・・・いや、まだ何も分かってないよ」

紅夜はバレないように嘘を言った。

 

「こーちゃん、二人で話しているところ悪いんだけど、風紀委員なのに行かなくていいの?」

雫がやや不機嫌気味で聞いてきた。

 

「忘れてた!ありがとう雫。急ごう、司波さん」

紅夜と深雪は急いで放送室に急いだ。

 

道中で達也と会い放送室に向かった。

 

放送室には既に摩利と鈴音と屈強な男子生徒がいた。

 

「司波さん司波さん、あの人だれ?」

紅夜が深雪に聞いた。

 

「紅夜君は、初めてお会いするのですか?あの方は部活連会頭の十文字克人先輩です」

 

「なるほど、あの人が三巨頭の・・・・・・」

 

「おい、おしゃべりはそこまでだ!」

摩利が深雪と話していた紅夜を注意した。

 

「すいません。それで、状況はどうなっているんですか?」

 

「見ての通りだ、それに厄介なことにやつらは、立てこもる際にマスターキーを盗んでいてな」

 

「それは、明らかな犯罪行為ではないですか」

摩利の言葉に達也が反応した。

 

「そうです。なので、彼らをこれ以上刺激しないように、慎重に対応すべきでしょう」

鈴音が達也の言ったことにそう返答した。

 

「こちらが慎重になったからと言って、あっちが大人しくするとは思えないがな・・・・・・」

 

「それは、そうですが・・・・・・」

鈴音が口ごもる。

 

「十文字会頭はどうお考えですか?」

達也が腕を組みながら無言でいた克人に話しかけた。

 

「俺は、話し合いには応じでもいいと思っている。元より言いがかりに過ぎないのだ。しっかりと反論しておくのが、後顧の憂いを断つことになろう」

 

「でも、十文字会頭。このままにしておくはまずいと思いますが・・・・・・」

紅夜が克人の答えにそう呟いた。

 

「もちろん、このままという訳ではない。不法行為を放置するべきではないが、学校施設を破壊してまでの性急な解決を要するほどの犯罪性があるとは思われない」

 

「なら、どうしますか?」

紅夜の言葉に皆、頭を悩ませた。

 

紅夜はふと、達也のほうを見ると携帯を操作していた。

 

「達也何やっているんだ・・・・・・」

 

「しっ!」

達也は携帯で誰かに電話をしているようだった。

 

「壬生先輩ですか?司波です。今どこにいますか?」

その場にいたほとんどが達也を見た。

 

「放送室ですか。それは・・・・・・お気の毒です。いえ、馬鹿にしているわけではありません。それで、本題に入りたいのですが」

 

「十文字会頭は交渉に応じるとのことです。生徒会長の意向は・・・・・・生徒会長も同様です」

鈴音のジェスチャーで達也が言い直した。

 

「なので、打ち合わせなどをしたいのですが。・・・・・・いえ、先輩の自由は保障します。・・・・・・はい、では」

 

「出てくるそうです」

電話を終えた達也が、そう言った。

 

「今のは、壬生紗耶香か?」

 

「そうです。待ち合わせの時にと番号を教えられたのが、役に立ちました」

 

「手が早いね、君も・・・・・・」

 

「誤解です」

 

「それよりも中の連中を拘束する態勢を整えましょう」

 

「面白いな、君は、確か自由を保障すると言っていた気がするが・・・・・・」

摩利は苦笑交じりに言った。

 

「俺が保証したのは壬生先輩一人だけです」

達也の言葉にその場にいた全員が呆気にとられた。

 

「悪い人ですね。お兄様は」

 

「今更だな、深雪」

 

「フフ、そうですね。でも、お兄様?壬生先輩の番号を端末に保存されていらした件について、後ほど詳しく聞かせてくださいね」

深雪は満面の笑みで、楽しげな口調でそう言った。

 




夏休みも終わり、学校も始まる頃、忙しくなってきたので、次回は再来週を目途に書いていきます。

少しずつブレッブレになってきたな~感じてきています。ですが、続きも読んでくれれば嬉しいです。

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