魔法科高校の劣等生 忘れられたグリモワールを持つ者 作:ホタル_100
映画もやりますし、私は見に行く予定ではありますね。
でも、このままの速度だと次は月末か来月の頭になると思います。
1話
(はぁー・・・今日から高校生かーツラいな、でもやっと会えると思うとなー)
幼馴染二人に会えるかもしれないと考え、期待に胸を膨らませながら1人で、ぶつぶつ言いながら校門を越えると、すでにたくさんの上級生や同級生があちらこちらにいた。
◆◆◆◆◆
「えーっと、講堂はどっちだ?」
「新入生ですね?そろそろ開場の時間ですよ」
道がわからず、辺りを見渡していると後ろから女生徒に声をかけられた。
「すいません、講堂までの道がわからなくて」
「あれ?入学式のデータは携帯端末のLPSを使えばわかりますよ。」
「えっと、その、携帯端末は家に忘れてしまい、今は持っていないです」
「ふふ、そうなんですか、では案内しますので一緒に行きましょうか」
「あっ、自己紹介を忘れていましたね。私は第一高校の生徒会長を務めている七草真由美です。ななくさ、と書いて、さえぐさ、と読みます。よろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。えーっと、自分は朱鈴紅夜と言います」
「ところで、一つ聞いてもよろしいですか?紅夜君は、このあたりで何をしていたのですか?」
「じつは、校舎を見ながら歩いていたら迷ってしまって」
「そうですか、でもそれは、式が終わってからでもいい気がしますが?」
「少し浮かれてしまいまして(・・・・・・雫やほのかに会えると思うとだけど)」
「そうですよね。あっ、着きましたよ」
「ありがとうございます、七草会長」
(・・・さて、座るところはどうしようかな)
(あれ?席って決まっているのか?)
講堂内はすでに7割近く埋まっていたが、前半分は一科生、後ろ半分は二科生になっていた。
(でもさっき会った会長には何も言われていないし、そんな連絡通知書も来てないから、たまたまなのかな?まいったな、携帯を忘れたから確認ができないし、まあ、いっか)
そんな見当違いな考えをしながら座る席を探していると、男子生徒一人だけが座っている席を見つけて近づいた。
「ここは空いてる?」
「ああ、空いているが」
「なら失礼して、よいしょっと」
「あの、お隣は空いていますか?」
座った直後に声が掛けられた。
「ええ、空いていますよ」
ありがとうございます、と頭を下げて腰かける眼鏡をかけた少女。その横にもう一人の少女が腰を下ろした。
(友達かー、仲がいいのかな?)
「あの・・・」
突然、隣から声をかけられた。なんだろうと思いそちらに顔を向けた。
「私、柴田美月って言います。よろしくお願いします」
「俺は、朱鈴紅夜です。こちらこそよろしく」
「えっと、そちらの方は?」
「ああ、そうだ。俺も聞いてなかった、君の名前は?」
「俺か、俺は司波達也。よろしく」
「柴田さんの隣の友達は?」
「あたし?あたしは千葉エリカ。美月とはさっきが初対面」
「えっ、初対面なの?」
そう言った俺と、意外そうな顔をした達也の表情が可笑しかったのか、エリカがクスクスと笑っている。
「そういえば、朱鈴君は一科生だよね、なんでこんなところにいるの?」
「紅夜でいいよ、いや、前に行くと目立ちそうだし」
「んー、ここにいるほうが目立つと思うけど」
「んー、でも別に俺は決まってないなら、ここでもいいんじゃね」
などと、いろいろと喋っていると入学式が始まった。入学式の答辞を務めたのは10人が見れば10人は美人と答えるような女子生徒だった。
◆◆◆◆◆
入学式のあとにはIDカードの交付があった。IDカードで自分がどのクラスに割り振られるのかが、分かるようになっている。
「達也、何組になった?」
「一科生のお前には関係がないんじゃないか?」
「そうだけど、気になるじゃん」
「まあいいが、俺はE組だよ」
「千葉さんたちは?」
「私もE組だよ」
「私もE組です」
エリカ、美月の順で答えた。
「じゃあ、みんなもホームルームに行くでしょ?」
「いや、俺は妹と待ち合わせをしているんだ」
「へー、達也の妹か、きっとさぞかわいいんだろうな」
「それはどういう意味だ」
「妹さんってもしかして・・・・・・新入生総代の司波深雪さんですか?」
「へー、なら双子なのか」
「よく言われるけど違うな、俺が4月生まれで妹が3月生まれなんだ」
「しかしよく分かったね。司波なんて苗字珍しくないのに」
「面差しが似ていますから・・・」
「そうか?達也はなんていうか、クールじゃない?」
「クールっていつの死語だよ」
「それに、お二人のオーラは、凛とした面差しはとてもよく似ています」
「へー、柴田さん、オーラの表情なんて、よくそんなものが分かるものだ。・・・・・・本当に、目が良いんだね」
「あれ?柴田さんは眼鏡を掛けてるよ」
「そうね、司波君は目が悪いの?」
「そういう意味じゃないよ、それに、柴田さんの眼鏡には度が入っていないだろ?」
「えっ?そうなの、柴田さん?・・・てか、達也ってそんなに柴田さんの顔見てたのかよ、変態だろ」
「そんなことあるわけないだろ」
講堂の出入り口の隅で話していると、女子生徒が近づいてきた。
「お兄様、お待たせ致しました」
「早かった・・・ね?」
達也が疑問形になったのは、その女子生徒の背後に同行者がいたからだ。
「こんにちは、司波君と紅夜君。またお会いしましたね」
俺と達也は無言で頭を下げた。
(達也と会長って知り合いだったのか?)
(知り合いというほどのものじゃないが、むしろ紅夜のほうは知り合いなのか?)
(いや、講堂に来る前に少し話した程度だ)
(俺もそんな感じだ)
達也とひそひそと話していると、女子生徒が達也に話しかけてきた。
「ところで、お兄様、その方たちは・・・・・・?」
「こっちが朱鈴紅夜、こちらが柴田美月さん、そしてこちらが千葉エリカさん。柴田さんと千葉さんは、同じクラスなんだ」
「俺は、一科だからA組なんだけどね」
「そうですか・・・・・・早速、クラスメートとデートですか?」
「そんなわけないだろう、そういう言い方は二人に対して失礼だよ?」
「失礼しました。はじめまして、朱鈴さん、柴田さん、千葉さん。司波深雪です。わたしも新入生ですので、お兄様同様、よろしくお願いしますね」
「柴田美月です。こちらこそよろしくお願いします」
「こちらこそよろしく、朱鈴紅夜です。俺のことは紅夜でいいよ」
「こっちもよろしく、あたしのこともエリカでいいわ。あなたのことも深雪って呼ばせてもらっていい?」
「ええ、どうぞ。確かに苗字では、お兄様と区別がつきにくいですものね」
深雪との自己紹介が終わったところで、エリカと深雪は仲良く喋り始めた。
「深雪、生徒会の方々の用は済んだのか?まだだったら、適当に時間を潰しているぞ?」
「その必要はありませんよ」
「今日はご挨拶させていただいただけですから。深雪さん・・・・・・と、私も呼ばせてもらってもいいかしら?」
「あっ、はい」
「では深雪さん、詳しいお話はまた、日を改めて」
真由美は笑顔で会釈して、講堂を出ていこうとした。だが、後ろにいた男子生徒が真由美を呼び止めた。
「しかし会長、それでは予定が・・・・・・」
「こちらは予めお約束をしていたわけではありませんから、予定があるのなら、そちらを優先させるべきでしょう?」
「わ、分かりました」
「それでは深雪さん、今日はこれで失礼します。司波君もいずれまた、ゆっくりと」
再度会釈して立ち去る真由美。その後ろの続く男子生徒が振り返り、すごい形相で達也を睨んでいった。
◆◆◆◆◆
「・・・・・・さて、帰ろうか」
「すいません、お兄様。私の所為で、お兄様の心証を」
「お前が謝ることじゃないさ」
「せっかくですから、お茶でも飲んでいきませんか?」
「いいね、賛成!おいしいケーキ屋さんがあるらしいんだ」
「ねえ、俺も混ざってもいい?」
「いいよ、大人数のほうが楽しいし」
「ありがとう。えーっと、千葉さん」
「エリカでいいよ、紅夜君」
「というか、千葉さん。入学式の会場はチェックしていなかったのに、ケーキ屋は知っているのか?」
「当然!大事なことでしょ?」
「当然なのか・・・・・・」
「お兄様、どういたしましょうか?」
「達也も参加するだろ?」
「そうだな、せっかく知り合いになったことだし。同年代の友人はいくらいても多すぎるということはないだろうから」
「司波君って、深雪のことになると自分は計算外なのね・・・・・・」
「妹さん思いなんですね・・・・・・」
「シスコンなんじゃない?」
「それは断じて違う!」
まったく、と達也がいいながら、エリカのケーキ屋という名のカフェテリアで昼食を済ませた。
◆◆◆◆◆
「ふー、今日は疲れた。でも、二人には会えなかったな」
家に帰った俺は、幼馴染の二人のことを考えていた。
「お帰りー、お兄♪」
「幼馴染の二人には会えたの?」
「お前たちか。いや、会えなかったよ」
「ふーん、せっかく会えると思ったのに」
「会える機会はまだあるから、そのときに紹介するよ」
「なら、会える日が楽しみだね、***」
「そうだね。でも***、会ってどうするの?」
「な・い・しょ♪」
「・・・あんまり、兄さんに迷惑かけないでよ」
「お前たち、俺よりも二人に迷惑をかけるなよ」
「「はーい(うん)」」
親のいない広い家に三人の話し声が響き、夜が深まってくる。
ここまで、お読みくださってありがとうございます。
いや~、映画が楽しみで仕方ないです、はい。
上で書いたのですが、次は月末か来月の頭位を予定しておりますので次もお読み下さればうれしいです。