魔法科高校の劣等生 忘れられたグリモワールを持つ者   作:ホタル_100

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最近FGOをやりながらふと、達也たちがサーヴァントになったらクラスはどうなるのかなと考えたりしています。
ところで、感想が書かれたことがないので感想が欲しいと思う今日この頃。
面接に落ちてしまったせいで、また履歴書書きに戻りました。泣きそうです。


4話

雫たちと再会してからの紅夜は、毎朝二人と共に学校に向かうようになっていた。とは言っても、歩いて向かうわけではなく、駅で自動運転の車で学校に向かうわけだ。

 

「昨日は大変だったね~」

 

「そうだね」

 

「・・・・・・・・・」

 

「でもこーちゃんと達也さん、風紀委員長の先輩に名前が憶えられたね。きっと」

 

「でも、なにか怖そうな先輩だったね」

 

「・・・・・・・・・」

 

「こーちゃん、聞いてる?」

 

「えっ?なに?」

 

「聞いてなかったの?」

 

「ご、ごめん、雫。で、何の話をしてたんだ?」

 

「達也さんとこーちゃんが風紀委員会の先輩に名前を憶えられたよねって話」

 

「達也のことがそんなに心配か?」

 

「うん」

 

「・・・そうか」

 

(こーちゃんがしょげてる。やっぱり、まだこーちゃんは雫が好きなのかな?)

紅夜の気落ちした様子を見ていた、ほのかは紅夜が昔、自分に聞いてきたこと思い出した。

 

「ねえ雫。こーちゃんの心配はしないの?」

 

「こーちゃんは大丈夫だよ」

 

「えっ!?なんで?」

 

「こーちゃんは強いもん」

 

「そ、そう」

雫の根拠のない言葉にほのかは、そう答えることしか出来なかった。

 

「達也も大変だな。入学早々先輩たちに目をつけられるなんてな」

 

「それはこーちゃんもでしょ」

 

「俺はまあ、問題ないだろ。でも達也は二科じゃん?どうせ先輩たちも達也たちのことを二科生だからって思っているから、昨日のことも達也たちが悪いと一方的に考えてそうだなと思って」

もちろん悪いのは喧嘩を先に売ったこちら側だと紅夜は思っている。

 

「でも、可能性の話だがな。さすがに学校のトップとはいえ、さすがに人を差別するような考え方はしないで欲しいと信じたいな」

 

「そうだね」

 

◆◆◆◆◆

 

「雫、ほのか、食堂に行かないか?」

午前の授業を終えた、紅夜は雫とほのかを昼食に誘った。しかし・・・・・・

 

「紅夜君。七草会長がお昼は生徒会室に来てほしいと言っていましたよ」

深雪が不幸の言葉を告げに来た。

 

「えっ?なぜに?」

 

「さあ?でも来ないと風紀委員長が教室に直接乗り込んで行きますって言っていましたよ」

 

「ホントに?」

 

「本当です」

 

「はぁ、分かった。雫、ほのか悪いが俺は生徒会室で食べるから、今日は二人で食べてくれ」

 

「うん、分かった」

 

「でも、なんで俺だけ呼ばれたんだろう?」

紅夜の独り言程度のつぶやきながら自分の不運を呪った。

 

「あら?紅夜君だけではないですよ。私とお兄様も呼ばれています」

独り言のつもりが深雪には聞こえていたらしく、もう一人に見舞われた者の名を告げた。

 

「司波さんだけじゃなくて達也も呼ばれてるの?」

 

「はい。朝、七草会長にお会いしてお昼にお誘いを受けました」

 

「そうなのか。ならもう行きますか」

達也がいるなら何とかなるだろうと、現実逃避気味で達也と合流するためにE組向かった。

 

「よっ!達也。待たせたか」

 

「いや、別にそれほど時間は経ってないさ」

 

「そういってもらうとありがたい」

 

◆◆◆◆◆

 

「はぁ、なあ達也。気が重いんだけど」

 

「それは俺も同じだ」

そう言いながら、二人は深雪を前にして生徒会室に入室した。(別に二人は深雪を盾にしているわけではない。達也は深雪のオマケだと思い、紅夜は達也を見習ってことだった)

 

「いらっしゃい。そんなところに立っていないで座ってください。話はお食事をしながらにしましょう」

 

「皆さんはお肉とお魚と精進、どれがいいですか?」

真由美の質問に紅夜は驚いた。

 

「なぜ、生徒会室にダイニングサーバーがあるのですか?」

 

「遅くまで作業することもあるからよ」

 

「そうなのですか」

話しをしながら達也と深雪は精進を選び、紅夜は魚を選んだ。機械の操作をしてくれたのは身長の小さい人だった。

 

「コホン。では、入学式に紹介しましたけど、念のためにもう一度紹介しますね。私の隣が会計の市原鈴音、通称リンちゃん」

 

「・・・・・・私をそう呼ぶのは会長だけです」

 

(リンちゃん?どちらかというとリンさんじゃないか?)

紅夜はそう思いながら真由美の説明を聞いていた。

 

「その隣は昨日会ったから知っていますね、風紀委員長の渡辺摩利」

 

「摩利の隣が書記の中条あずさ、通称あーちゃん」

 

「会長ぉー、お願いですから下級生の前であーちゃんはやめてください。私も立場というものがあります」

 

(うわー、小動物みたい。これならあーちゃん以外ないな。今にも泣きそうだし)

紅夜は暖かい目で見ながらそう思った。

 

「それともう一人、今はいませんが副会長のはんぞーくんを加えたメンバーが、今期の生徒会役員です」

 

「私は違うがな」

 

「ところでそのお弁当は、渡辺先輩がご自分でお作りになられたのですか?」

摩利以外のところにダイニングサーバーで作られた料理が配られ、摩利だけ弁当箱を出したのが深雪には気になったらしい。

 

「そうだ。・・・・・・意外か?」

 

「いえ、少しも」

達也の間髪入れずの否定に紅夜は少し焦った。

 

(頼むから面倒ごとが起きないようにしてくれよ)

 

「そうだお兄様。私たちも明日からお弁当に致しましょうか」

 

「深雪の弁当はとても魅力的だが、食べる場所がな・・・」

 

「・・・・・・これでは、まるで恋人同士の会話ですね」

 

「そうですか?血のつながりがなければ恋人にしたい、考えたことはありますが」

 

(えっ!?マジで、達也ってシスコンじゃなかったけ?もしかしてそれより上なのか)

シスコンの上とは何なのかは気になるが、紅夜は驚愕していた。

 

「・・・・・・もちろん、冗談ですよ」

 

「だよな!もちろんそうだと思っていたよ。俺は信じてたぜ、なんせ達也は他が認めるシスコンだもんな」

 

「違う!それにお前以外誰が認めているんだ!」

 

「えっ?それはエリカとかレオとか・・・」

 

「あいつら・・・」

 

「さて、緊張も解けたと思うのでそろそろ本題に入りましょうか」

紅夜と達也のコントもどきを見ていた先輩たちは笑っていたが(もちろん、真由美も笑っていたが)本題に入らないと時間がなくなると思っていたらしく、真由美はそう切り出した。

 

「生徒会長は選挙で選ばれますが、ほかの役員は生徒会長が選任します。もちろん解任も生徒会長に任せられています。各委員会の委員長も一部を除いて任命権があります」

 

「私が務める風紀委員長はその例外の一つだ。生徒会、部活連、教職員会の三者が三名ずつ選任する風紀委員の互選で選ばれる」

 

「説明ありがとう摩利。摩利の説明で分かったと思うけど、摩利はある意味では私と同格の権限を持っています。そのため、生徒会長には任期が定められていますが、ほかの役員には任期の定めがありません」

 

「これは毎年の恒例なのですが、新入生総代を務めた一年生には生徒会の役員になってもらっています。深雪さん、私はあなたが生徒会に入ってくださること希望します。・・・・・・引き受けていただけますか?」

 

「・・・・・・会長は兄の入試の成績をご存知ですか?」

 

「・・・・・・っ!」

驚いた表情をしたのは達也で、紅夜は成績など知らないので話についていけてない。

 

「ええ、知っていますよ」

 

「でしたら、成績優秀者、有能な人材を生徒会に迎え入れるのなら、わたしよりも兄のほうが相応しいと思います」

 

「おい!み・・・」

 

「わたしを生徒会に加えていただけるというお話については、とても光栄に思います。喜んで末席に加わらせていただきたいと存じますが、兄も一緒というわけには参りませんでしょうか?」

 

(あっ!この娘はブラコンだ!・・・ブラコンとシスコンの兄妹かよ)

紅夜は深雪のブラコンぶりに今更ながら気づき正直呆れていた。

 

「それはできません。生徒会の役員は第一科の生徒から選ばれます、これ不文律ではなく規則です。これを覆すためには生徒総会で制度の改定が決議される必要があります。決議に必要な票数は全在校生との三分の二以上ですから、一科生と二科生がほぼ同数である現状で、事実上不可能です」

 

「・・・・・・申し訳ありませんでした。分を弁えぬ差し出口、お許しください」

 

「そ、それでは、深雪さんには書記として、今期の生徒会に加わっていただくということでよろしいですね?」

 

「はい、精一杯務めさせていただきますので、よろしくお願い致します」

 

「あー、ちょっといいか?風紀委員会の生徒会選任枠のうち、前年度卒業生の枠がまだ埋まっていない」

 

「摩利―、それは今、人選中だって言っているじゃない」

 

「ああ。だが確か、風紀委員の生徒会選任枠は二科の生徒を選んでも規定違反にはならない・・・・・・だったよな?」

 

「摩利・・・・・・ナイスよ!」

 

「はあ?」

 

「・・・・・・」

達也は驚きの声を、紅夜はもう何が何やらという具合になった。

 

「そうよ、風紀委員なら問題無いじゃない。生徒会は司波達也君を風紀委員に指名します」

 

「ちょっと待ってください!俺の意思はどうなるんですか?大体、風紀委員が何をする委員なのかも説明を受けていませんよ」

達也が抗議の声を上げている横で紅夜は、俺は何で呼ばれたんだろうと考えていた・・・・・・・・・外を見ながら。

 

「妹さんにも生徒会の仕事について、まだ具体的な説明をしておりませんが?」

 

「・・・・・・いや、そうですが・・・・・・」

 

「まあまあ。達也君、風紀委員は学校の風紀を維持する委員です」

 

「・・・・・・それだけですか?」

 

「はい?」

 

「あ、あの、当校の風紀委員会は、校則違反者を取り締まる組織です。そして風紀委員の主な任務は、魔法使用に関する校則違反者の摘発と魔法を使用した争乱行為の取り締まりです」

達也の視線に耐えきれなくなったのかあずさがほかのメンバーとは違いちゃんと教えてくれた。

 

「確認させてもらいますが、今のご説明ですと、風紀委員は喧嘩が起こったらそれを力ずくで止めなければならない、ということですね?」

あずさに確認するのではなく、摩利に視線を変えた。

 

「そういうことだ」

 

「そして、魔法が使われた場合も止めなければならないと、と」

 

「できれば使用前に止めるのが望ましいな」

 

「あのですね!俺は、実技の成績が悪かったから二科生なんですが!」

 

「構わないよ。力比べには私がいる・・・・・・っと話は放課後にしようか、構わないか?」

 

「・・・・・・分かりました」

 

「あのー、すいません。自分が呼ばれたわけは?」

 

「ああ、そうだったな。それについても放課後にしようか」

 

「分かりました(ホントになんで呼ばれたんだろう?)」

 

「では、またここに来てくれ」

 

「なあ達也、俺は一体、なんで呼ばれたんだろうな?」

生徒会室を出た紅夜は達也にそう聞いてみた。

 

「さあ?そうだな、おそらく風紀委員絡みじゃないのか?」

 

「それってやっぱり、昨日ことかな?」

 

「多分な」

 

この時、紅夜は魔法を使ったことを問題にされると思っていた。不問にされたとはいえ、魔法を使ったのは事実だからだ。しかし、達也は違った。達也は紅夜の使った魔法がかなり強力なものを感じたからだ、あの魔法を見たら普通の人間は恐怖で足がすくむを考えていたのだ。

 

◆◆◆◆◆

 

「失礼します」

放課後になり、紅夜たちは生徒会室の中に入った

 

生徒会室に入ると昼には居なかった人物がこちらを睨んでいた。三人を見て、睨んでいるのではなく達也のことを睨んでいるようだった。

 

(え~っと、確かあの人は副会長だったよな。なんで達也を睨んでるんだろう?)

紅夜は呑気にそう思っていた。

 

「副会長の服部刑部です。司波深雪さんと朱鈴紅夜君、生徒会へようこそ」

 

(達也のことは無視なのかよ?)

紅夜は服部の行動に多少不満を募らせた。だが当の本人である達也が何もしないので紅夜は何も言わなかった。

 

「よっ、来たな」

 

「いらっしゃい、深雪さん。紅夜君と達也君もご苦労様」

 

「早速だけど、あーちゃんお願いね」

 

「・・・・・・分かりました」

 

「じゃあ、あたしらも移動しようか。紅夜君を呼んだ理由についても話さないと、いけないしな」

 

「えっと、先輩。自分はやっぱり風紀委員会のことに関するということでしょうか?」

 

「そうだよ。あとの話は移動してからにしようか」

摩利の言葉に帰りたくなる紅夜をよそに移動開始する面々。

 

「あの、どちらへ?」

 

「風紀委員会本部だよ。色々見てもらいながらのほうが分かりやすいだろうからね」

 

「渡辺先輩、待ってください」

そう言って、摩利を呼び止めたのは服部だった。

 

「なんだ、服部刑部少丞範蔵副会長」

 

「フルネームで呼ばないでください!」

これには達也と紅夜は驚いた。二人は、はんぞーが名前だとは思いもよらなかった。

 

「じゃあ、服部範蔵副会長」

 

「服部刑部です!」

 

「それは名前じゃなくて官職だろ、お前の家の」

 

「今は官位なんてありません。学校には服部刑部で届が受理されています!・・・・・・いえ、そんなことが言いたいのではなく!」

 

「渡辺先輩、お話したいのはその一年生を風紀委員に任命することです。私は反対です」

 

「おかしなことを言うな、司波達也君を生徒会選任枠で指名したのは七草会長だ」

 

「過去、ウィードを風紀委員に任命した例はありません」

 

「それは禁止用語だぞ。委員長のである私の前で堂々と使用するとは、いい度胸だな」

 

「取り繕っても仕方ないでしょう。それとも、全校生徒の三分の二を摘発するつもりですか?それに風紀委員はルールに従わない生徒を実力で取り締まる役職です。実力が劣るウィードには務まりません」

 

「確かに風紀委員は実力主義だが、実力にも色々あってな、達也君には展開中の起動式を読み取り発動される魔法を予測する目と頭脳がある」

 

「バカな、信じられない」

 

「彼は今まで罪状が確定できずに、結果的に軽い罰で済まされてきた未遂犯に対する強力な抑止力になる」

 

「それに、君に言う通り当校には、一科生と二科生の間に感情的な溝がある。一科の生徒が二科の生徒を取り締まり、その逆はないという構造はこの溝をさらに深めることになっていた。私が指揮する委員会が差別を助長するというのは、私の好むところでない」

 

「会長。私は副会長として、司波達也の風紀委員就任に反対します。魔法力の乏しい二科生に、風紀委員は務まりません」

 

「待ってください!」

服部の言葉に待ったを掛けたのは先ほどまで、あずさに生徒会室の機械等の説明を受けた深雪だった。

 

「僭越ですが副会長、兄は確かに実技の成績が芳しくありません。ですが、それは実技のテストが兄の力に適合していないだけのことなのです。実践ならば、兄は誰にも負けません」

 

(いいのか達也、妹にあんなこと言わせて)

(いいわけないだろう、だが問題を起こすわけにはいかないだろ)

隠れて人の悪い顔をして紅夜は聞いたのだが、達也が思ったより冷静だったのでそれ以上何も言わなかった。

 

「司波さん・・・」

 

「魔法師は事象をあるがままに、冷静に、論理的に認識しなければなりません。魔法師を目指す者は身贔屓などに目を曇らせてはなりません」

 

「お言葉ですが、私は目を曇らせてなどいません!お兄様の本当のお力を以てすれば・・・」

 

「深雪!」

そう言った、達也は深雪の前に手を翳し、服部の正面に移動した。

 

「服部副会長、俺と模擬戦をしませんか?」

 

「なに・・・?」

達也の言葉に挑まれた服部だけでなく、その場の全員が呆気に取られた。

 

「思い上がるなよ、補欠の分際で!」

そう言われたのにも関わらず、苦笑を浮かべている達也。

 

「何がおかしい!」

 

「魔法師は冷静を心掛けるべき、でしょう?」

 

「くっ!」

先ほど自分の言ったセリフを揶揄された、服部は息を詰まらせた。

 

「別に、風紀委員になりたいわけじゃないんですが・・・・・・妹の目が曇っていないと証明するためならば、やむを得ません」

 

「シスコン」

 

「だまれ」

達也のシスコンっぷりに、つい言ってしまった紅夜だが、達也の目が本気で黙れと言っていたので黙った。

 

(達也の目が怖い)

 

「いいだろう。身の程を弁えることの必要性を、たっぷり教えてやる」

二人の場の雰囲気を読まない行動で冷静を取り戻した服部は達也をやる気満々だった。

 

◆◆◆◆◆

 

「おい達也、問題は起こさないとか言ってなかったか?」

 

「仕方ないだろう」

 

「シスコンめ」

 

「だまれ、紅夜はもう少し空気を読んだほうがいいんじゃないか?」

紅夜はそうか?と言いながら苦笑していた。

 

「申し訳ありません」

 

「お前の所為じゃないさ」

 

「ですが、私の所為でまたお兄様にご迷惑が・・・」

 

「司波さん。別に達也は迷惑だなんて思ってないと思うよ。むしろ、司波さんに信じてもらえてうれしいんじゃない」

 

「うれしい云々はともかく、入学式の日にも言っただろ?だから、すいません、とは言うなよ。今、相応しいのは別の言葉だ」

 

「はい・・・・・・頑張ってください」

そして、三人は演習室の扉前についた。




次話もこのぐらいの間が空くと思います。
早く内定が欲しいです。あと感想も出来れば・・・・・・下さればうれしいです。
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