魔法科高校の劣等生 忘れられたグリモワールを持つ者   作:ホタル_100

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本当に遅くなってすいません。色々と不幸なことが重なりと私生活が大変だったためです(言い訳かなw)

魔法科高校の劣等生の新刊が発売されましたね、今読み直しをしているところです。
失踪はしないので安心してください。今後は週一で活動報告で色々としていくのでそちらを参考にして、今後の投稿を楽しみにしてください。


8話

「お兄様、紅夜君の使う魔法はやはり、精霊魔法なのでしょうか?」

深雪が紅夜ではなく、兄の達也に質問をした。

 

「違うよ、司波さん。そもそも、俺の使う魔法は精霊魔法とは根本的に違うんだ」

達也が答える前に紅夜が深雪の疑問に答えた。

 

「どういうことだ、紅夜」

 

「精霊魔法は精霊を使役するだろ。でも、俺の使う魔法は名前を付けるとしたら邪霊魔法?とかじゃないかな?」

 

「もしかして紅夜は、ほかにも同じような魔法が使えるのか?」

 

「使えるというか、基本的に俺の固有魔法が全部、こんな気味が悪いものばかりだぞ」

紅夜は自嘲しながら話した。

 

「紅夜君、さっきのあれを、達也君たちに見せてあげたまえ」

空気を換えようとしたのか、八雲が突然紅夜に声をかけた。

 

「さっきのですか、あれ発動するの、ツラいんですよ」

 

「いいから、いいから。見たら二人とも驚くよ」

 

「分かりましたよ・・・・・・ほっい」

そう言って、その場にいた紅夜の姿が犬に変わった。

 

「わん!」

犬(紅夜)が一鳴き。

 

「先生、本当にこの犬は紅夜君なんですか?」

我を取り戻したのか、あまり衝撃を受けなかったのか、先に戻った深雪が犬(紅夜)を撫でながら質問した。

 

「わんわん!」

犬(紅夜)が深雪から離れて、服を持って物陰に隠れた。

 

「司波さん、勘弁してくれ。さすがに同年代の女の子に撫でられるのは、恥ずかしいから」

顔を赤くした紅夜が、物陰から現れた。

 

「ふふ、すいません。あまりにも可愛かったので、つい撫でてしまいました」

 

「それで紅夜、あれは幻術か?」

 

「違うよ、ちゃんと現実だよ」

 

「だが、あれは完全に姿が変わっていたぞ」

 

「あれは、動物もどき(スキンウォーカー)という魔法で、俺の身体を動物に変身させることができるんだ。原理は変身させる動物の肉体に、自身の意識を移すというものだ」

 

「だが、それだと変身ではなく憑依の類になるんじゃないのか?」

 

「それはごもっとも。だけど、俺はグリモアに俺の身体のコピーと、変身したい動物の身体のコピーを取っておいてもらって、変身するときに動物のコピーを俺の身体にロードさせるんだ」

 

(ロード、再生と同じような魔法か・・・・・・)

 

「達也の持っている、再生と使い方によっては同じようなことができるぞ」

その言葉を聞いた瞬間、達也と深雪は紅夜を険しい顔で見た。

 

「どういうことだ、紅夜。お前はどうして、俺の魔法を知っている?」

達也は紅夜に詰め寄って、もの凄い殺気を放ちながら、問いかけた。

 

「落ち着け。いや、落ち着いてください、達也さん」

達也に詰め寄られ、紅夜は思わず達也に敬語を使うことになった。

 

「すまない。で、どうしてお前が俺の魔法を知っている?」

 

「話せないと言ったら?」

 

「全て話すといっただろ」

 

「そうなんだけど、さすがに俺のことは話せるけど俺以外のことは、話せない」

 

「だけど、今は話せないだけだから、いずれ話すよ」

 

「・・・・・・分かった」

納得したわけではないが、達也は言った

 

「じゃあ、俺はそろそろ帰るよ。妹たちを待たせているし」

 

「紅夜にも妹がいるのか」

達也が意外な反応を示した。

 

「ああ、妹と弟がいるぞ」

 

「意外だったな」

 

「だろ、自分でも兄妹がいても、弟にしか見えない性格をしているしな」

 

「だったらあまり待たせるのは悪いな」

 

「待たせるというほどじゃないがな。達也、さっきも言ったが、俺のことなら話せる範囲で話すから、隠れて調べるなんてことは今後しないでくれよ」

紅夜が釘をさすように達也に告げた。

 

「ああ、分かった。だが全てではないんだな」

 

「話していて気付いたが、俺は話していると俺以外の秘密も話しそうだから、さすがにそれは秘密にしているヤツに悪いからな」

 

「じゃあ、そろそろ行くよ。達也、司波さん、また明日」

紅夜はそう言って夜の闇の中に溶けるように姿を消した。

 

◆◆◆◆◆

 

「ごめん、待たせたか?」

 

「ううん、そんなに待ってないよ」

紅夜の謝罪に答えたのは、雫だった。

 

~数時間前~

 

「そうだ、二人とも。今から予定あるか?」

放課後の帰り道、突然紅夜が幼馴染二人に今後の予定について質問をした。

 

「私は、特に予定はないよ」

 

「雫は、何か予定はあるか?」

 

「私も予定はないよ」

 

「よかった。なら、これからウチに来ないか?」

 

「えっ?こーちゃんのお家に?」

 

「でも、いいの?突然行ったら、家族の人とかもいるでしょ?」

 

「構わないよ、妹たちには二人を紹介するって言ってあるし」

 

「でも、ご両親もいるでしょ?」

ほのかの当然の質問に紅夜は返答に困ってしまった。

 

「・・・・・・両親は引っ越してすぐに死んじゃってね。だから、家にはいないんだ」

 

「ご、ごめんね。ひどいこと聞いたよね」

 

「気にしないでくれよ、ほのか。俺には妹たちがいるし」

 

「まあ、暗い話は終わりにしてウチまで案内をするけど、その前に買い物もしないとな」

 

「買い物?」

 

「何を買うの?」

雫は紅夜が何を買うのか気になったらしい。

 

「夕飯用に使う野菜とかかな?」

 

「こーちゃん、料理するの?」

雫が驚いた顔をして聞いた。それはそうだ。現在、3HやHARの普及で料理をする人が少なくなってきている。

 

「そうだけど、やっぱり変か?」

頬をかきながら、紅夜は言った

 

「そんなことはないよ。ねっ!ほのか」

雫が力強く言い、ほのかに同意を求めた。

 

「うん、そうだよ。私なんて料理はお菓子くらいしか作ったことないし」

 

「じゃあ、買い物するから、よく行くスーパーによるけど二人は何か食べたいものとかあるか?」

 

「なんでそんなこと聞くの?」

 

「だって、家にただ誘うってのは気恥ずかしいし、それに夕飯用の買い物もするんだ、二人のために作るくらいなんてことはないさ」

 

(雫、よかったね)

(・・・・・・何が?)

(こーちゃんが、雫のためにご飯を作ってくれるって)

(二人のためって、言っていたじゃん)

(それでも、雫のことは考えて作るってことだよ)

(・・・・・・ッッ!!)

 

「おーい、二人とも何しているんだ、置いていくぞ」

紅夜から声がかけられた瞬間に雫は、すぐに紅夜のもとに走った。そのとき、ほのかは「逃げた」と呟いたが、その声が聞こえたものはその場にいなかった。

 

「どうした雫、顔が赤いみたいだけど」

 

「・・・・・・なんでもない」

そう言いながらプイっと横を見る雫。

 

「そうか?」

 

「そうだ、こーちゃん。忘れていたんだけど、私この後予定があったの」

 

「えっ!さっきまで予定はないとか言ってなかったか?」

突然、ほのかの言葉に紅夜は驚いてしまった。

 

「ごめんね、忘れていたの」

 

「雫、雫」

 

「なに?」

 

(二人の邪魔はしないから、頑張って!)

(何を!?)

(言わなくても分かるでしょ?)

(もう知らない)

 

ということがあり、現在ほのかを除いた、紅夜と雫の二人で買い物に来ていたのだが、一度着替えたいという雫の頼みもあって一度解散して、スーパーに集まったのだ。

 

「じゃあ、行くか」

 

「うん」

 

「雫は何か、食べたいものとかあるか?」

 

「こーちゃんが作ってくれるものなら、何でもいいよ」

 

「そうか、なら簡単にシチューと野菜のスープにするか」

 

◆◆◆◆◆

 

「「・・・・・・」」

 

「ごめん」

 

「謝らなくていいよこーちゃん。このくらい持てるよ」

 

「ごめ・・・・・・ありがとう」

紅夜は、買いすぎた荷物を雫にも持たせていることを気にしたが、雫は、あまり気にしていなかった。

 

「ここだ、ここがウチだ」

 

「大きいね」

 

「そうか?雫の家のほうが大きくないか」

 

「そう?」

 

「まあいいや、入ってくれよ」

 

「うん」

 

「ただいまー」

 

「お邪魔します」

 

「お兄ぃー、おか・・・え・・・り?」

タッタッタっと足音を立てながら、最初に二人を迎えたのは、明季だった。

 

「お兄ぃ、その人、誰?」

そう言いながら、明季はこれ以上ないくらいの笑顔を向けて、紅夜に詰め寄った。

 

「あ、ああ、雫だよ。前に紹介するって言っていただろ」

 

「そうだったね。でも、もう一人いるって言ってなかったっけ?」

 

「もう一人は、今日は来られないってさ」

 

「嫌われているんでしょ」

そう言いながら、出てきたのは蓮だった。

 

「嫌われてはいないと思うけど、たぶん」

紅夜が自信なく言った。

 

「こーちゃん、こーちゃん。この人達は妹さんたち?」

雫が空気になりつつあったのに、不満に思ったのか。はたまた、妹に嫉妬しているのかは本人にも分からなかった。

 

「ああ、悪かった。この二人は俺の妹と弟。妹のほうが、明季。弟のほうが蓮だ。二人ともこっちが、雫だ」

 

「初めまして。私はお兄ぃの、妹の、明季です」

 

「こちらこそ初めまして、私はこーちゃんの、幼馴染の、雫です」

二人の自己紹介は、笑顔で行われたが、二人はバチバチと火花を散らしていた。

 

「初めまして、いつも兄さんがお世話になっています。僕は兄さんと明季姉の弟の蓮です。よろしくお願いします」

蓮の自己紹介に雫は半分聞き流していた。

 

「兄さん、ずいぶん罪づくりな人だね」

 

「なんで」

 

「分からないならいいよ」

蓮が呆れたように言った。

 

二人が喋っている間も明季と雫はまだ、火花を散らしていた。

 

「じゃあ、蓮、明季。夕飯を作るから手伝ってくれ」

 

「分かった」

 

「OK!」

 

「お兄ぃ、今日は何を作ってくれるの?」

 

「なんと、今日はシチューと野菜のスープだ」

 

「やったー。お兄ぃのスープは美味しいから、大好き」

 

「そうだね、僕も兄さんの作るものは好きだよ」

 

「喜んでもらえて何よりだ」

 

その後、夕飯を終えた、紅夜は雫を家に送ろうと支度をしていた。

 

◆◆◆◆◆

 

「どうだった?俺の得意のスープの味は」

 

「すごく美味しかったよ。すごいね」

 

「よかった、得意と言っても、作ること自体は難しくないから不安だったよ」

 

「不安、どうして?」

 

「だって、雫は家で、確か黒沢さんだっけ?その人が、いつも夕飯とか作ってくれているんだろ?」

 

「でも、こーちゃんの作ってくれたスープは、本当に美味しかったよ」

 

「ありがとう。っと話していたら着いたな。じゃあ、雫、また明日」

 

「寄っていけばいいのに」

 

「いやそれはいいよ。航はいいけど、潮さんが困るだろうし」

 

「そう?」

 

「あまり遅い時間まで女の子を連れまわしちゃったし」

 

「そっか、じゃあ、また明日」

雫を家の前で別れた、紅夜は真っ直ぐ家に帰った。

 

「ただいま」

 

「おかえりー」

そう言って出迎えてくれた明季を紅夜はジッと見ていた。

 

「な、何お兄ぃ、そんなにジッと見て、照れるよ~」

明季は顔を手で隠しながら恥ずかしそうにしていた。

 

「いや別に」

 

「兄さん。お帰り」

 

「ただいま。蓮」

 

「泊まって行ってもよかったのに」

蓮がそう言った直後に明季が蓮を張り倒した。

 

「れ~ん~、お姉ちゃん、ちょっと耳が遠くなっちゃったみたい。だからもう一回言ってくれる?」

明季の般若のような顔に蓮はガクガクと震えることしか出来なかった。

 

「ごめんなさい、明季姉。なんでもありません」

 

「おい、明季。あまり蓮をいじめるなよ」

 

「ひどい。私は、いじめてなんていないよ」

頬を膨らませながら言うものだから、紅夜はクスッと笑っていた。

 

◆◆◆◆◆

 

~?????~

 

「それで、君は私たちに協力してくれるんだね」

そう喋るのは知的な男

 

「そうですね。依頼されたからには、協力はしますよ。ですが、私はあなたの部下ではないので誤解しないようにして頂ければ問題はありませんよ」

そう返答したのはローブで顔と身を隠した謎の人物

 

「もちろんですよ。しかし、あなたが壬生君と知り合いとはね」

 

「彼女は前に剣術の指南をしたことがありましてね。しかしまさか、あなた方のような人たちと関りを持つとはね」

 

「意外でしたか」

 

「意外とは言えば意外ですが、驚くほどではないですね」

 

「そうですか、僕個人もあなたのおかげで、邪眼(イビルアイ)を強化することができたので助かりますね」

 

「いえいえ、私なりのアピールというものですよ」

 

「そういうことにしておきましょう。では、本題に入りましょうか」

 

そう言って謎の人物たちは不敵な笑みを浮かべながら、作戦を練った。そして、事件が起きるまで一高生にとって最悪の日になるとは、誰にも想定できなかった。

 

◆◆◆◆◆

 

紅夜と雫の食事会が終わった次の日

 

放課後の一高校舎内を歩く女子生徒

 

「壬生先輩」

その女子生徒、壬生紗耶香に声をかけた者がいた。

 

「えっと、何かしら。それにあなたは?」

 

「自分は、1年A組の朱鈴紅夜です」

それまで、友好的な雰囲気だったがA組と言った直後、雰囲気が一変した。

 

「それで、何の用かしら?」

壬生が厳しい態度で紅夜に聞いてきた。

 

「ここでは何ですし、場所を変えましょうか」

紅夜の提案に頷き、二人は移動した。

 

「それで、なんでここなのかしら?」

移動した先は学内にあるカフェだった。

 

「いいじゃないですか、周りも自分の話に夢中ですし」

 

「では、本題に入りましょうか」

 

「壬生先輩、彼らとこれ以上関わるのは、やめてください」

 

「どういう意味かしら?」

 

「そのままの意味ですよ」

 

「それをあなたにとやかく、言われたくないわ」

 

「そうですね。でも、彼らと協力してもあなたが得することはないですよ」

 

「あなたに、何が分かるの!」

 

「俺は色々と知っていますよ。それなりに情報網がありますから」

 

「先輩が彼らに協力した理由は知っていますが、彼らはただ先輩のことを利用しているだけですよ」

 

「そんなことはないわ、彼らは私と一緒に差別を無くそうとしてくれているわ」

 

「先輩、彼らは先輩のその気持ちを利用しているんです」

 

「あなたは一科生だから、そんなことが言えるのよ」

 

「そんなことは無いです!」

壬生の言葉に紅夜があまりに大きな声で答えたために、周りにいた人達から注目を集めた。

 

「すいません。ですが、俺は先輩のことを心配しているんです。」

 

「・・・・・・どうしてあなたに心配なんてされなきゃいけないの」

壬生がもっともなことを言った。

 

「そ、それは・・・・・・今は言えません」

 

「なんなのそれは!」

 

「ですが、先輩のことを心配はしているのは本当です。なので、俺の言ったことを考えて下さい」

そう言って、紅夜は食堂から出て行った。

 




予定では先週に投稿する予定だったのに、さらに、予定よりも短いという最初に言った月2~3回の投稿が守れるのかな~と不安になる今日この頃、面接には奨学金を借りているという理由で落ちるしと頭を悩ますことがあってつらいです。

誤字や脱字があれば、報告お願いします。今後も気合を入れて書いていくので読んでくだされば嬉しいです。
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