地獄の夢にもかめはめ波!!   作:白藍ハートネット

3 / 5
第02話〜懐かしき恩師たち 涙の重み〜

飛行機に乗るなんて経験は、悟飯にはなかった。5歳から飛行機より速く飛べてたら、必要もないからね。ブルマが操縦してたアレ?あんなの、【空飛ぶアジト】みたいなもんでしょ。そもそも一般人が飛行機を操縦なんてまず無いんだから、ブルマも大概でしょ。小学生探偵?空手少女?アレは一般人に分類して良いのだろうか?

とにかく、初めてなのだ。使い方や食事のタイミングなどが全く分からない。まだ食うか。

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

どうも落ち着かない。平和時の時間の潰し方なんて、もう完全に忘れた。

と、まあ、うろうろしたい欲求をどう消化しようかあれこれ考えていると、1人の少女が声をかけてきた。

 

 

 

「あの、隣良いですか?」

 

「え・・・あ、どうぞ・・・・・・」

 

 

 

とんでもなくバカみたいな声が出た。不意打ちにも程がある。さらに言うと、少女は間違いなく地球人だ。皮膚や髪の色に、身につけている衣服のデザイン。間違いなく地球の都会に住んでいた少女だ。界王界に行く飛行機に乗っているのだから、この娘も功績があるのだろう。

 

 

 

「えっと・・・君は何をしてここに?」

 

「私ね、強くなりたいの・・・・・・」

 

「強く・・・・・・やっぱり、人造人間かい?」

 

 

 

少女の表情が瞬時に曇った。

 

 

 

「あ、ごめん・・・あんなの、思い出さなくて良いよ・・・・・・」

 

「ううん、良いんだ。私が弱いのが悪いんだからね・・・」

 

 

 

少女は涙をうっすらと浮かべながら話す。

 

 

 

警察程度では話にならない。拳銃や爆弾の直撃を当てても無傷。たった2人の進行で街が消えた。

『軍隊がいるから、人造人間は怖く無い』?

拳銃の弾を避け、拳1つでビルを粉砕するような連中を相手に、戦車が勝てるわけがない。

みんなバカにも程がある。相手は人造人間。人間を殺せる程度の兵力で、どうして安心できてしまうのか。私にはどうしても納得がいかなかった。どれだけ街で叫んでも、誰1人耳を傾けてくれなかった。

私は・・・・・・1人になった・・・・・・

 

 

 

「だから、生き抜くために、必死で強くなるために修行をしたわ。筋トレ程度では意味がないから、徹底的にやったの。自分と同じくらいの重りをつけて生活したり、移動は全て自分の足だけでやったり、何も持たずに山に篭ったり・・・・・・何回死にそうになったか・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「結局、山で作った装備で、熊を仕留めた程度で終わってしまったの。自分でも分かってた。こんな程度じゃ、人造人間には勝てないことを・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「でも、私は戦ったわ。役に立たない警察や軍隊に任せっきりのバカな人達とは違う事を証明したかったの・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

悟飯は少女の言葉を一字たりとも逃すまいと、その声に耳を傾けた。彼女がどれだけ辛かったか、嫌という程解ってしまうからだ。少女の口は、喋り始めてしまい、悔しさと辛い気持ちが溢れてしまったのか、止まらなくなってしまった。堪え切れなくなった涙が零れ、可愛らしかった顔が怒りで歪んでしまっている。

後悔の念が募る悟飯。俺は、こんなにも純粋な少女を守れなかったのか・・・。悔しい記憶を次々に零す少女。今にも精神が壊れてしまいそうな勢いだ。

 

 

 

「・・・・・・っっ!!!!」

 

 

 

悟飯は、無意識に少女を力強く抱きしめていた。少女も急に抱きつかれ、動揺している。

 

 

 

「えっと・・・君が辛いのは解るよ。俺も人造人間と戦ってきたからね・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「今君は、涙を抑えているよね?本当は泣きたいんだろ?」

 

「っ!!でも、私は!!」

 

「君はもう1人じゃない。君が1人で戦い抜いた事を、俺が知っている」

 

「・・・・・・・・・」

 

「1人で抱え込むのはもうやめて良いんだ・・・悔しさに泣いても、君を責める者はここには誰も居ないから・・・」

 

「っっ!!!!」

 

「君の生き様を笑う奴は、俺が許さないから・・・・・・もう、我慢しないで・・・」

 

「ぅ・・・ぅあぁぁ・・・・・・」

 

 

 

少女は声をあげて泣いた。自分の声を聞いいてもらえず、たった1人で生きてきた少女にとって、悟飯の体温は暖かすぎた。忘れかけていた【他者の温もり】に、少女は泣き疲れるまで甘え続けていた。

 

 

 

なお、機内サービスをしようとカートを押してきたキャビンアテンダント(下半身蛇)は、流石に空気を読んだのか、バックで退場していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女は、強くなりたいがために、相当な無茶を言って界王界に来たようだ。飛行機から降りた後、2人はルートが別れるようだ。俺は北の界王のエリアへ、少女は大界王の元へ行くらしい。大界王が直々に少女の覚悟を見極めるようだ。どんな無茶を言ったんだろうか・・・。

 

 

 

「そういえば、まだ名前も聞いてなかったわね」

 

「あ・・・そうだったね。俺は悟飯。孫悟飯。よろしく」

 

 

 

 

 

「私は、ビーデル。よろしくね」

 

 

 

 

 

2人は握手をした。悟飯は、ビーデルの手から、彼女の意思がどれほど強く燃えているかが手に取るようにわかった。この娘は絶対に強くなる。そう確信した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公園のような広場。組手をしている者・瞑想をしている者・小型の機械をいじっている者と、様々だ。そんな中、噴水の脇に座っている者に目がいった。緑の肌に、紫の胴着に白いマント。気づいたのか、向こうもこちらを向いた。間違いない!!

 

 

 

「ピッコロさん!!」

 

「悟飯・・・・・・」

 

 

 

かつての大恩師、ピッコロと再会を果たした。互いの眼を見つめる2人。それだけで通じ合ってしまうほどの絆がそこにはあった。

 

 

 

「泣き虫のお前のことだ。俺の顔を見て泣きだすかと思っていたが、意外と冷静だな。やはり、成長したのか?」

 

「いえ、そういうのではありませんよ。ただ・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「俺なんかのよりも、とても価値ある涙を目の当たりにしたばかりなんです。その涙の重圧が晴れない間は、俺はもう泣かないと決めました」

 

「ほう・・・また何か大切なものが増えたようだな・・・・・・」

 

「はい」

 

 

 

悟飯は、それ以上詳しくは言わなかった。彼女が望まないと思ったからだ。弱い自分の全てを知った悟飯以外に知られると、彼女が傷ついてしまうと思ったからだ。




こんにちは、悟飯です。ビーデルさんは絶対に強くなりますよ。あの瞳は、僕を追い越そうと燃えていました。やっぱり、負けるわけにはいきませんね。俺も強くならないと。俺だけが、あの娘の友達なのだから・・・!!
次回、地獄の夢にもかめはめ波!!
【機械仕掛けの摩天楼 蘇る学者の意欲】
次も、よろしくお願いします。



懐かしき恩師【たち】?はい、ごめんなさい。なんかね、調子が狂った。始まりのサイヤ人の方は、5000字代で、いつも通りの感覚で次回予告した結果、収まってなかったです。2000字代じゃ無理がありました。とりあえず、次回から他の仲間たちも出します。そして、予告詐欺はもうしないと約束します。

とまあ、一段落置いて、まさかのキャラが出ました。いくらなんでも、未来悟飯の結末は悲し過ぎますって。せめて、こういう形ででもビーデルと絡ませてあげないと、可哀想ってレベルじゃありませんって。飯ビーが好きな人はご期待ください。Z・超・同人界隈での公式カップルとは一味も二味も違う飯ビーを準備しますんで。

サタンがLRって、どうなのさ・・・。別に嫌いではないよ?サタンも好きだよ?でも、超悟空=サタンだけはいくらなんでも違和感が・・・。まあ、作る以外の選択肢はありませんよ。必殺技MAXの全覚醒作ってやりますよ。メダル集めが、別の意味で憂鬱になりそうだけど・・・w

では、今回はここまで。閲覧、ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。