「しゃーく、しゃーく!‥‥‥ち ち ち ちぁわしぇぇぇ~~~!ゆっくち♪ゆっくち♪みゃみゃもおきゃーしゃもゆっくちしちぇいっちぇねっ!」
この世に生れ落ちる瞬間から死の恐怖に晒されて、同じ境遇を慰めあった姉も失い、半日以上も飢餓感を味わい続けた赤れいむ。
だが、ようやく野生のゆっくりが享受出来る、最も普遍的で且つ最上級のゆっくり出来る時間を味わっていた。
しかも、多少萎びてはいるが本来与えられる筈の量の8倍。それこそ金バッジの飼いゆっくりですら口に出来ない丸2本分の茎は、彼女の成長にそれなりーに寄与する。
「ゆっくりしていってね!」
「ゆぅぅ‥‥‥ゆっくりしていってね、おちびちゃん」
赤れいむの元気な挨拶に、満面の笑みを湛える母れいむ。
泣き腫らした顔に、僅かに笑みが戻るママありす。
両親の間に漂う微妙な空気を本能的に察知した赤れいむは、自身の最大の効能でもある、鎹(かすがい)としての役割を存分に発揮しようとしていた。
赤れいむがママありす産であったのは、この番から生まれた中で唯一の救いだったかも知れない。
己が餡を分けたママありすは勿論、れいむ種は自分に似た子を優先的に可愛がる習性が有る為、母れいむは最後に残ったおちびちゃんを可愛がらない理由が無い。
もしも唯一残った子がママありす産のありすであれば、両親から寵愛を得るのは非常に難しかっただろう。
「おきゃーしゃはちょっちぇもゆっくちしちぇるね! ゆゅ、みゃみゃはどこきゃいちゃいいちゃいにゃにょ? れいみゅがなおちてあげりゅからゆっくちよくなっちぇね!」
『ゆわぁぁぁ!』
モゾモゾとママありす側に這い寄ると、哀惜の涙痕を「ぺーりょ、ぺーりょ!」と舐め始める。
何という事だろう!生まれたばかりの我が子が、ゆん生を終えるその日まで決して癒える事が無いと思われた心の穴を、みるみるうちに塞いでくれる。まるで「おれんじじゅーす」のよう!
れいむに似たおちびちゃんでさえこんなに都会派なのだ、自分似であれば、どれだけ高貴なゆっくりになるのだろうか?ありすの中のありす、クィーンありすであってもおかしくはない。
いや、きっとそうに違いない!歓喜に震えるママありすの「かすたーど」はアッと言う間にぽかぽかを通り越し、熱く煮え滾っていた。
「んほっ、んほぉぉぉ!ありがとうおちびちゃん、ままはすっかりげんきになったわ!れいむ、このてんしにかわいいいもうとをぷれぜんとしてあげましょうよぉぉぉ!」
「ゆゅ!いもーちょ?」
母れいむの「およめさん」に名乗りを上げて以来、胎生型にんっしん!をするのもさせるのも頑なに拒み続けて来たが、今なら出来る。
いや、むしろさせたい。たっぷりねっちょり、思う存分「すっきりー!」がしたい。
多少備蓄は減ったが、梅雨を迎えるのは当分先の話。育てるおちびちゃんはたった1ゆだけなのだから、片方が狩りをすれば次の子を作っても余裕で賄える。今夜は寝かさないわと息巻いた。
「いやだよ」
「えっ‥‥‥え?」
何を言っているのだろう?ママありすには理解出来なかった。
今まで何度アプローチされても中々その気になれず、ズッと断り続けていた。それでもおちびちゃんが欲しいと言う番の熱意に負け、最終的に「すーりすーり!」によるすっきりー!を条件に妥協したのだ。
だから、天に向かってそそり立つ逞しい「ぺにぺに」を見れば、母れいむは進んでまむまむを「くぱぁ」するだろうと思ったのだが、実に素っ気無い。
「ゅ~?みゃみゃはぴゃぴゃぢゃっちゃにょ?」
足元では純真無垢な愛娘が、不思議そうに自分を見つめている。
実際のところ、舌が疲れたのと自分が舐めた付近は濡れているので、下腹部?辺りでの「すーりすーり」に移行していた赤れいむ。
その行動によって体が勝手に反応してしまっただけなのだが、ママありすが知る由も無い。
「そっ、そうね!おちびちゃんのまえではしたなかったわよねぇ?ありすったらいなかものまるだしのちぇりーさんみたい‥‥‥こーゆーのはろまんちっくなむーどがだいじいよねっ」
そんな風には全く見えなかったのだが、もしかしてツンデレ?そういったプレイがお好みで、誘っているのだろうか?
心情的には乗られるのではなくて乗りたいのだが、自分のお腹を痛めて産んだ子の方が愛着も湧くだろうし、よくよく考えてみればクィーンの父と呼ばれるより、母でありたい。
まぁ取り合えずその辺は追々、場の空気に任せて臨機応変に望むとしよう。さぁ、オーダーを!
「よくきいてねありす、れいむはこのおんりーわんなおちびちゃんをむれでいちばんゆっくりしたびゆっくりにするよ!うたひめだよっ、あいどるだよっ、すえはおさのおくさんだよ!だからこのおちびちゃんがしんでれらさんになるまですっきりー!はふうっいんっするよ!」
「はぁぁぁ?なにいっってるのぉ?! このこはとってもとってもとかいはだけど、れ い む なのよぉぉぉ!? 」
その気になったところで、まさかのすっきりー!レス宣言。
しかも、都会派レディな自ゆんの茎から産まれたおちびちゃんとは言え、底辺の象徴たるれいむ種を、群れ1番の美ゆっくりに育てるなどとの狂った誇大妄想のオマケ付き。親馬鹿にも程がある。
もしも自分がお嫁さんになってあげなければ、今頃は番兵みょんに「あまあま」と引き換えに精子餡を分けて貰い「しんぐるまざー」にでもなるのが関の山だったクセに?
自分達の馴れ初めのうち、都合の悪い記憶を少しずつ「うんうん」として垂れ流していたママありすは「すっきりー!」が出来ないストレスも手伝って、本気でそう思い込み始めていた。
くどいがこの群れのヒエラルキーでは、圧倒的上位にまりさ種が君臨する。
他の通常種には見られない雄雄しさ。人間の手に勝るとも劣らぬ素敵なおさげと、何でも運べる立派なお帽子。父に良し、夫に良し、我が子に良し。
時々母性溢れるまりさも居るが、それはそれで良い物だ。
まりさには及ばずとも、その俊敏性を活して狩りが得意な「ちぇん」種も人気だが、数が少ない上に群れには1ゆも居ない「らんしゃま」を番にしたがる傾向が強いので、優先順位は低い。
頭脳労働が得意な「ぱちゅりー」種は群れの運営には欠かせないゲ…もとい、知恵袋存在だが、体力的にはれいむ種にさえ劣る為、妻にするならまだしも夫にしたいとは思われない。
結果、おさげや帽子は無くとも舌使いが巧みで、れいむ種よりもタフで、ぱちゅりー種に次いで頭脳明晰なありす種には、一定の需要がある。れいむ?論外。
「だから?このむれでいちばんかりのとくいなれいむはしあわせー!になれた?とかいはなありすはみーんなまりさのおよめさんだったっけ?れいむはいかずごけぇ!にならなければそれなりーでがまんしろってこと?」
「べっ、べつにそこまではいってないでしょ?でもせめていっきおくれのあらさー!(※)になってもこまらないようにたべられるくささんとか、ふかふかなべっとさんのつくりかたをさいっゆーせんでおしえてあげるのが、おやのつとめだっておはなしさんよ!」
「あらしゃーっちぇときゃいは?いかじゅごけぇ!はいにゃかもにょ?」
【アラウンドサードシーズンの略。生後6~9カ月が経過し、親元を離れて1ゆ立ち出来る年頃になった新成体の別称。ゆっくりの独立≒自分の家庭を築く、である】
なんて言い草だ、自分は不幸のドン底に転げ落ちた幼馴染れいむを不憫に思い、救いの舌を差し伸べた慈愛の女神であると言うのに!
ママありすの中枢餡に「ビキィ!」と筋が走る。
夫婦喧嘩が引き分けに終わったのも、自ゆんの茎とれいむの茎に実った赤ありすの安全を慮って力をセーブしたからで、本気を出していれば「ふるぼっこ!」にしていた筈だ。
どんなに盆暗でも夫を立てるのが妻の務めと耐え忍んで来たが、コレは「ぷくー!」せざるを得ない。
一触即発の空気漂う中、親ゆ達の教育方針は平行線を辿った。
白熱の議論はお昼まで続いたが、流石にお腹が空いて来たので一先ず我が子の希望を汲み、当面はそれに沿う方向で纏まった。
「ねぇ、おちびちゃん?あなたはしょうらいどんなせいゆんになりたいのかしら?とかいはなきゃりあうーゆん?それともたゆんにこびをうっていきるばいゆんふもどき?」
「どおしてそんなこというのぉぉぉ?! うたっておどれるすーぱーあいどるさんになりたいよね?ねっ!? 」
昨日と同じく鬼気迫る表情で口論を繰り返す両親。まだ暴力には訴えていないが、おそらく時間の問題だろう。
やっぱりゆっくり出来ないよ、自分が早くなんとかしないと。手前勝手に結論付け、意志を固める赤れいむ。
気持ちを落ち着かせる様に目を閉じ、吸ってもいない息を吐いてこう宣言した。
「ゆっ!れいみゅはやっぴゃり りっぱにゃおちょーしゃににりゃいたいょ!」
『はぁ?』
達成感一杯のキリッとした表情の赤れいむとは対照的に、思わぬ回答に呆けた両親は「あすとろん!」でもしたかのように固まってしまった。