どうせ転生するなら更識姉妹と仲良くしたい   作:ibura

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申し訳ないのですが、これから忙しくなりそうなので更新のペースは落ちてしまいそうです。


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クラス代表決定戦最終試合、俺対一夏の試合が始まる。

俺がアリーナに出ると、一夏は既に出ていた。

 

「待たせたな、さぁやろうか」

「俺としては、翔平に勝てる気が全くしないんだけどな……」

 

そんなこと言われても知らない。俺は今刀奈からのエールで気分がいいんだ。セシリアに比べたらメンタルが強そうな一夏ならそれなりにボコっても大丈夫だろう。何より、これから一夏が調子に乗らないために、俺はここで出鼻を挫いておく。

 

先ほどの試合とは違って、2人がアリーナに揃ってすぐにカウントダウンが始まる。

 

「頑張れよ」

「試合する相手にエール送られてもなぁ……。まぁやってやるさ」

 

俺はセシリア戦同様、まずはシロガネとクロガネを展開する。

一夏は近接用の武装しか持ってないんだから、遠距離武器だけで充分。シールドビットも必要なし。セシリアみたいに懐に入られると危険だが、俺はそんなことはさせない。

 

一夏は唯一の武装の雪片弐型を展開する。

 

 

 

そして、カウントが0になり試合が開始された。

 

 

俺はセシリア戦とは違い、開始と同時には動かなかった。逆に一夏は俺に突っ込んできている。やはり猪突猛進だ。

俺は突っ込んでくる一夏をギリギリまで引き付ける。そして、最小限の動きで零落白夜を発動させているエネルギー刀を躱す。その時、一時的に展開したエスパーダで攻撃するのを忘れない。

それにしても、いくら躱す自信があると言っても掠っただけでシールドエネルギーがかなり削られるというのは恐ろしい。これと似たようなものを、あの織斑先生が使っていたということに戦慄を覚えた。専用機同士での模擬戦はちょっと遠慮したくなってきたな。

 

 

何にしても、これで一夏の背後を取った。一夏が状態を立て直す前に俺は動く。シロガネとクロガネで弾幕を張りつつ、俺は左肩から、シールドビットとは違うもう1つのビット--ライフルビットを展開した。

 

 

 

ライフルビットはシールドビットのように防御に使うことはできないが、その分レーザーの威力はシールドビットよりも高くなっている。

 

 

 

 

俺は4基のライフルビットと、手に持つシロガネとクロガネで一夏をみるみるうちに追い込んで行く。

1つのレーザーを躱されたら、躱した先を狙い、躱す方向を予想して複数のレーザーで多方向から一気に狙う。やってる本人からしたら楽しいが、相手からしたら地獄だと思う。

 

「っだぁぁぁぁ」

 

一夏も雪片弐型で弾いたりして、何とか避けようとしているが、正直、動きが読みやすいので余計に狙いやすくなっている。これを耐えるには、キリト君並みの動きが必要となる。弾丸すべてを剣で弾くのはまず無理だと思うけど。

 

恐らく白式のシールドエネルギーかなり削られただろう。

 

 

「そろそろ終わるか」

 

 

俺はライフルビットで一夏の動きを止めてるうちに、シロガネとクロガネを連結させた(・・・・・)

連結させたことにより、大きさはセシリアのブルーティアーズのレーザーライフルと同じほどになり、威力はそれ以上になった。

 

 

「狙い撃つぜ!!」

 

 

 

そう言いながら、俺はライフルビットからの連続攻撃で一夏の動きを予測し、躱しきれないタイミングで高威力のレーザーを放つ。それが一夏に直撃したことによって、白式のシールドエネルギーは0となった。

 

何気に言ってみたかったセリフを言えたことに喜びながら、俺は試合終了のアナウンスを聞いた。

 

 

 

結局クラス代表決定戦の最終試合は、ものの数分での決着となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

試合が終わりピットに戻った俺を出迎えたのは刀奈と、なぜかいたセシリアだった。

 

 

「お疲れ様、瞬殺だったわね」

「これであいつも、これからしっかりと成長していってほしいな」

「さっきのボロ負けで、立ち直れなくなったりしないの?」

「もともとメンタルは強いと思うし、フォローもするつもりだから大丈夫だろう」

 

俺は刀奈と会話しながら、ベンダバールを待機状態にしてベンチに座り刀奈から受け取ったタオルで汗を拭く。

 

その一連の動作を見ていたセシリアが口をポカンとして見ていた。

 

 

「あ、あの、翔平さんと楯無さんは親しいようですけど、お知り合いなのですか?」

 

 

セシリアは刀奈と自己紹介は済ましたようだが、俺との関係などはまだ説明されていなかったようだ。

 

「まぁ幼馴染みたいなものかな。それより、どうしたんだ?」

「その、先ほどの試合を見て、翔平さんにお願いしたいことがあるのですが……」

「ビットの扱いを教えてほしい?」

「は、はい!!」

 

一夏との試合も見ていただろうし、教えてほしいと言ってくるのは予想していた。なので、教えてあげてもいいのだが………。

 

「残念だけど、教えることは出来ないかな」

「何でですの!?」

「いやね、教えてあげてもいいと思うんだけど……」

「なら教えてください!!」

 

さてどうしようかと思っていると、横から刀奈が助け船を出してくれた。

 

「セシリアちゃん、翔平から教えてもらうのはやめておいたほうがいいわよ」

「どうしてですの?」

「この人、人に教えるのが壊滅的に下手だから」

 

そうなんだよね。厳密に言えば、人から教わったことを自分の中で分かりやすいように変換しちゃうから、それを人に伝えてもほとんど分からない。それにIS関連になれば、ほとんど感覚やイメージで動かしているので人に教えることは出来ない。セシリアは理論派だったはずだから余計に伝わりにくいと思う。

そのことをセシリアに伝えると、渋々納得して引き下がってくれた。

 

「まぁでも、ビットの扱いに関しては慣れが大きいと思うぞ」

「慣れですの?」

「何回も練習してるうちに、精度は上がっていくさ」

「……分かりましたわ」

 

話が終わり、ピットからセシリアが出て行こうとするのを俺は呼び止めた。

 

「あ、セシリア」

「何でしょうか?」

「クラス代表についてなんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、クラス代表は織斑君に決定されました」

「何で!?」

 

次の日のホームルーム、山田先生の発表に一夏が立ち上がって異議を申し立てる。

 

「代表決定戦は翔平が全勝だったじゃないですか!!なら翔平がクラス代表じゃないんですか!?」

「上代君は辞退しました」

「じゃあセシリアは!!」

「オルコットさんも辞退しました」

「何で!?」

 

 

一夏は頭を抱えている。昨日、セシリアと話して決めたことだ。一夏に経験を積ませるためにということでセシリアにも納得してもらい、一夏をクラス代表にするということにした。

 

「一夏は俺らの中で一番弱いからな。経験積んでこい」

「そんなこと言って、お前面倒くさいだけだろ」

「当たり前じゃん」

「ふざけんな!!」

 

一夏が叫ぶが、織斑先生に「静かにしろ」と言われて出席簿アタックを喰らった。さすがに今のは一夏が可哀想だ。

 

「それに俺は生徒会の方があるからな」

「ならセシリアでも…」

「私は入学初日に、自分勝手な発言で皆さんに不快な思いをさせてしまいました。そんな私がクラス代表に値するとは思いませんわ」

 

セシリアは先ほどクラス全員にこれまでの態度について謝罪して、許してもらえた。織斑先生にも俺との試合が終わってすぐに謝罪に行ったらしく、軽めの出席簿アタックで許してもらえたらしい。

 

結局逃げ道のなくなった一夏が諦めたことで、正式にクラス代表は一夏に決定となった。

まぁあのままいっても、最後は織斑先生の言葉で問答無用に決定されていただろうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、これよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう」

 

整列している生徒に向けて、織斑先生はそう言った。今はISの実技の授業中だ。

 

「上代、織斑、オルコット。試しに飛んでみろ」

「了解です」

「分かりましたわ」

 

織斑先生に名指しで指名されたので、ベンダバールを展開する。面倒臭いが、それを言ったら殴られるので口には出さない。セシリアもブルー・ティアーズを展開した。が、一夏は白式の展開に苦戦していた。

一夏がようやく展開できたところで、織斑先生からの指示を受けて上空に飛ぶ。

 

機体のスペックだけを見れば、機動力は白式>ベンダバール>ブルー・ティアーズとなるが、一夏はほぼ素人なので俺がこの中では一番早い。少しスピードを落として、セシリアと合わせて飛ぶ。

 

「代表決定戦でも思いましたが、翔平さんは機動技術も高いのですね」

「俺の中ではこれが一番自信持ってるからな」

 

2人で話しながら、時折下を見て一夏が付いてこれるように調整する。

一夏がぶつぶつ言いながら飛んでいるが、多分参考書に載っていた内容を思い出しているのだろう。結局はよく分からないと言って諦めた。

 

「イメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索するほうが建設的でしてよ」

「そうそう、結果的に飛べるようになればその過程はどうでもいいんだよ」

 

行き詰まっている一夏に、俺とセシリアがアドバイスを送る。

俺も初めはよく分からなかったが、そのうち慣れた。というか、無理矢理慣れさせられたと言うほうが正しいのかもしれない。ある意味優秀な教官だったが、あれは一般的な学校では問題になるレベルの厳しさだと思う。

当時を思い出して震えながら飛んでいると、一夏LOVEとなったセシリアが一夏にアプローチをかけている。青春だなぁと思いながら見ていると織斑先生から注文が入った。

 

「3人とも、急降下と完全停止をやってみろ」

「り、了解しました。ではお先に」

 

セシリアが先陣を切って降下していった。地面に着地したのを確認して、俺も降下する。

 

「じゃあ俺も行くけど、死ぬなよ」

 

一夏に一言残して降下を開始、普通にやっても面白くないので着地できるギリギリまでスピードを出し、地面に当たる直前に、両手両足のスラスターを使って1回転して着地した。辺りから拍手が送られる。ちょっと照れくさい。

 

そして、最後の一夏は期待通りに地面に大穴を開けてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

「それでグラウンドに大穴が空いていたのね」

「顔が地面に埋まってたよ、あいつ」

 

部屋で今日あった出来事を刀奈と話す。

さっきまで生徒会室で仕事をしていたが、今日は仕事が少なかったので早めに解散して帰ってきた。簪は出雲に行っていて学園にいない。

 

「この後は、食堂で一夏君のクラス代表就任パーティーをするのよね」

「あぁ、そろそろ行かないといけないな」

 

時計を見ると、クラスメイトから伝えられた時間が迫っていた。

 

「例の新聞部の子がいろいろ聞いてくると思うわ」

「あぁ、前言ってた刀奈の友達か」

 

刀奈と仲の良い新聞部副部長の黛薫子のことは、以前話で聞いていた。インタビューで聞いた話を捏造して記事にするのは相変わらずらしい。

 

「でも、そいつは俺たちの関係は気づいてるんだろ?」

「えぇ。だから、(更識家)の話以外はある程度話しちゃってもいいわ」

「まぁ変に隠してたって、そのうちバレることだしな」

 

更識家として、俺達が付き合っていることは周りにバレても大丈夫ということになっている。もちろん更識家に関することは機密事項なのでバレてはいけないし、そもそも知っている人も少ないと思うが、それを除けば大丈夫だろうということが刀奈と槍一郎さん、俺での話し合いで決まった。

刀奈はロシア政府からも公表してもいいという許可をもらったらしい。なんなら世界で2人しかいない男性操縦者のうちの1人である俺が相手ということで、ロシア政府は俺達の関係を大々的に広めたいらしいが、俺も刀奈も必要以上に知られるのは嫌なので、遠慮してもらった。どうせ、IS学園の生徒を経由して世界中に広まっていくのだろうが……。コソコソ付き合うのも嫌ということで、俺も刀奈も諦めることにした。

 

 

 

「じゃあ行ってくる」

「私も後で薫子ちゃんと一緒に行くわ」

「分かった」

 

 

刀奈とキスをしてから、部屋から出て食堂へ向かった。

 

 

 




「おかしい、クラス代表戦が終わったのにまた出番がなかった」

「かんちゃんはいいじゃん、名前だけでも出番があったんだから。私なんてその場にいたはずなのに、名前すら出なかったんだよ!?」

「…ドンマイ」






本当はこの話まるまる使って最終試合やると思ってたけど、頭の中がお花畑状態の翔平君が瞬殺してしまいました。



もう一つのビットを何にするのか悩みに悩んで、結局サバーニャのライフルビットをモデルに。リフレクタービットとかも考えたけど、一番しっくりくるのがライフルビットでした。
シロガネとクロガネの連結は、ストフリのやつです。



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