どうせ転生するなら更識姉妹と仲良くしたい   作:ibura

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よし、目標達成。


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「とりあえず、学園に入学してもらえるかな?」

「やっぱり、そうなりますよね」

 

 

織斑一夏という、ISを動かすことができる男性が発見されてから1週間経った。俺は今IS学園の理事長室にいる。この場にいるのは、俺と刀奈、IS学園の理事長である轡木十蔵、教員を代表して織斑千冬の4人である。まだ正式には発表されていないが、"織斑一夏はIS学園に入学させる"という方向で話が進んでいる。そんな中で俺が呼ばれた理由は簡単で、俺も男性操縦者であるということを正式に公表してIS学園に入学する。裏の目的としては、更識の人間として織斑一夏の護衛を務めるということである。

この場にいる、轡木は元々俺がISを動かせるということを知っている数少ない人間のうちの1人だった。刀奈とも話し合った結果として、こういう話になったのだろう。

しかし、織斑千冬に関しては全くの初耳と言っていい。ゆえに今とても驚いて話についていけていないでいる。

 

 

 

 

 

「ちょっと待ってくれ。そこの男もISを動かせるのか!?」

「えぇそうですよ」

 

織斑千冬が驚いて言った言葉に、轡木さんは笑顔で答える。まぁ、驚いて当然だろう。弟がいきなりISを動かして、その対策を決めるためにと呼ばれた場で、また別の男性操縦者が登場したのだ。頭の中はパニックになっても仕方がない。しかし、そこはブリュンヒルデ、しばらく黙り込んで頭を整理したのち、「分かりました」と言って落ち着いた。すさまじい状況適応能力だと思う。俺なら当分は頭の中がパニックってどうしようもないと思う。

 

「学園に入学させることは分かった。だが、そいつに一夏の護衛が務まるのか?」

「そこに関しては、私が保証します」

 

織斑千冬の当然の疑問に返答したのは、刀奈だった。

 

「彼は更識の中でも特に戦闘能力が高い人材です。ISに関しても訓練は積んでいて、任務でISを使用していることもあります。技量と実力、人柄、全て更識楯無として保証します」

 

好きな人にそう言ってもらえると、こちらとしても嬉しい。バレないように喜んでいたが、轡木さんがニコニコしながらこっちを見てきたので、どうやらバレているようだ。

 

「私としても、彼の実力は保証しますよ」

「……分かりました」

 

轡木さんの援護もあり、織斑千冬はしぶしぶ納得したようだった。

 

「それでは、話を進めましょうか。いろいろと決めないといけないことがありますからね」

 

そのあと、数時間にわたって話し合い、書面上での契約等が行われ、俺は正式にIS学園に入学することが決定された。

 

 

 

 

 

 

「どうやら僕の見た夢は正夢になったみたいだね」

「……みたいですね」

 

IS学園入学が決まった翌日、俺は出雲に来て藤丸さんに報告をしていた。ドヤ顔で言ってくるのがとてもムカつく。隣に座っている刀奈もうわぁ……っていうのが顔に出ている。葵さんがこの場にいたら殴ってくれただろうが、残念ながらこの場にいない。今度殴っといてもらおう。

 

「それで、君が学園に入学するということで専用機持っていることをどうしようかって話だっけ?」

「はい」

 

藤丸さんの質問に答えたのは俺ではなく刀奈だった。刀奈は楯無としてこの場に同席している。というか更識と出雲の話し合いであって、俺は本人だからということで同席しているだけである。

 

「昨日、正式に上代君が更識の任務としてIS学園に入学することが決まりました。したがって、彼が男性操縦者であることを公表することになったのですが、織斑一夏ならびに全生徒の護衛という任務を遂行するのに専用機は必要となります」

「そこで、うちの企業所属のテストパイロットという形にしちゃいたいってわけだね」

 

さすが藤丸さん、状況の飲み込みが早い。この人は商談とかの交渉ごとは天賦の才能を持っているからこういう話し合いもすんなりと進む。

 

「まぁうちとしては現楯無の依頼って言われたら断ることはできないし、断るつもりもないよ」

「ありがとうございます」

「ただ、いいのかい?世間から見たらうちは小さな企業だよ」

「そこは大丈夫です。どうやらもう1人の男性操縦者である織斑一夏君の専用機を倉持の方で開発が予定されているようなので」

 

更識で作った話としては、織斑一夏の専用機開発で手一杯になった倉持が傘下の企業の中で最も技術力のある出雲に俺の専用機開発を依頼、出雲がそれを承諾した。日本政府としてもその案に賛同、全力でバックアップする。といった内容だった。

 

俺はここ数年で仁さんについてまわったり、たまに個人としての任務をこなしていくうちに、日本政府のお偉いさん方からの信頼を得、同時にそのお偉いさんの弱みも少々握った。結果的に、お偉いさん方は基本的に俺や更識に協力的になっている。

まぁ普通はこんなに上手くいかないと思うけど、転生の好影響なのか、物事が思ったように進んでくれる。

 

ともかく、これで無事に専用機を所持したまま入学することができる。やっぱり訓練機だけでは色々と限界があると思うし。

その後簡単に書類上での手続きを済まして、俺と刀奈は所長室を出た。

 

「まさか翔平とまた学校生活を一緒にできるとは思わなかったわ」

「半分任務だけどな。学年も違うし……」

 

俺は年齢的には2年になるが、一夏の護衛ということもあって1年として入学することになった。刀奈と同じクラスになれないのは残念だが、そこは仕方ない。

 

「もぉ、それは言わないの。いいじゃない、これでまた毎日顔を合わせることができるんだから。私、学園に入学してから結構寂しかったのよ」

 

刀奈の言葉にドキッとする俺。意図して言っているのかは知らないが、刀奈はこうして俺をよく動揺させてくる。その後は大抵2人揃って顔を赤くしてちょっと気まずくなる。今もそんな感じだ。

 

「ま、まぁでも。何だかんだで俺も高校生活っていうのを経験してみたいって思ってたから。今回のことはラッキーだと思うかな」

「あら、そうなの?結構楽しいものよ、学園での生活も。ある程度のことなら私の思い通りにできるしね」

 

……それはあんただけでしょうが。

やはりというかなんというか、生徒会長権限は健在らしい。

 

「ひとまず、私は学園に戻るわ。翔平はISのマニュアルなんていらないし、昨日渡した書類とかで学園内の校則とかだけ確認しといて」

「了解」

 

あの参考書を短期間で覚えなくてもよかったのは、俺としては有り難かった。古い電話帳と間違えて捨ててしまう彼には申し訳ないが。まぁ自業自得なので気にしないことにする。

 

 

学園に戻る刀奈と出雲の前で別れ、俺も家に帰った。

結局、今日も告白できなかったことに関して簪にボロクソに言われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、俺は晴れてIS学園に入学した。

 

 

 

 

 

 

予定通り織斑千冬--織斑先生が担任を務める1組に振り分けられた。クラス分けは基本的に原作と同じで、本音が同じ1組、簪が4組となった。

そして、現在はホームルームの時間で、それぞれ生徒が自己紹介を行なっている。

……のだか、この状況は思ってたよりもキツかった。

俺の席は1番後ろなので、1番前でクラスの多くの女子からの視線を受けている一夏よりはマシだが、俺にも視線は注がれる。隣の席の本音には、「しょうちゃん人気者だねぇ」と言ってきた。そういうのではないと思う。

 

 

自己紹介何話そうかなぁと考えていると、一夏の番となった。そして、原作通り名前を名乗るだけの自己紹介をして、織斑先生に記念すべき初出席簿アタックを喰らっていた。生で初めて見たが、あれは喰らいたくない。生徒が織斑先生の指示、というか命令を守るのも頷ける。でも、確かにこう見ると関羽に見えなくもないような……。

 

「おい、上代。お前も喰らっておくか?」

「いえ、遠慮しておきます」

「次はないぞ」

 

出席簿を見せつけながら睨まれた。凄く怖い。あの人に対する悪口を心の中で言ったら、心を読まれるというのは本当だったようだ。

そして、織斑先生が自己紹介をする。それが終わると同時に俺は、予め用意しておいた耳栓を取り出して装着する。本音に目を向けると、俺の行動でこの後に起こることを悟ったのか目線で助けを求めていたので、仕方がないと予備の耳栓を投げて渡す。

 

「「「「「キャァァァァァ!!!!!」」」」」

 

その直後に発生する、音響兵器。これって防御なしで喰らったら結構なダメージをもらうだろう。現に一番前に座っている一夏は耳を押さえてピクピクしている。

 

耳栓を外して一息つくと、自己紹介が俺の番に回ってきた。

 

「じゃあ次上代君、お願いします」

「はい」

 

山田先生に言われたので立ち上がり自己紹介を始める。

 

 

「上代翔平です。趣味は、まぁ特にはないけど強いて言えば体を動かすこと。年齢的にはみんなより一つ上だけど、そこは気にしないで気軽に話しかけてくれたら嬉しいかな。よろしく」

 

クラスメイトから「よろしくー」と言われ、山田先生も次の人に順番を回そうと名簿に目をやる。その前に、俺は最後の一言言っておくことにした。

 

「あと、女子生徒に一言。俺には好きな人がいるから狙うんなら織斑一夏くんをおすすめするよ」

「「「「「………え?」」」」」

 

 

 

 

 

 

休み時間、俺は耳を抑えながら唸っていた。

 

「あぁ、まだ耳がおかしい」

「しょうちゃんがあんなカミングアウトするからだよ」

 

俺のカミングアウトを聞いたクラスは、再び音響兵器を発動させた。「きゃ」の音よりかは幾分かは殺傷力がましであった「え」だが、破壊力はあった。

 

「まさかあんなこと言うとは思わなかったな。なんでクラスメイトには言えて、お嬢様本人には言えないの?」

「…何でなんだろうな」

 

俺は刀奈の前ではヘタレであるが、それ以外では別にヘタレというわけではない。さっきのカミングアウトができるぐらいである。まぁ初めから公言しておいたほうがいいかと思って言っただけだ。俺はどこぞのラノベの主人公ほど器用じゃないのでハーレムは別にいらない。刀奈だけで充分である。

 

本音からまたボロクソに言われると思っていたら、一番前の席から一夏がやってきた。

 

 

「ちょっといいか」

「おぉいいぞ、むしろナイスタイミングだ」

「?」

 

俺の言葉に一夏は首をかしげる。本音は俺に逃げられてむくれているが、気にしないでおこう。

 

「男同士これからよろしくな。えっと…」

「よろしく、俺のことは翔平で良いぞ」

「じゃあ俺も一夏でいいぞ」

 

お互いとりあえず挨拶して呼び方も決める。

 

「そういや、さっきの自己紹介凄かったな」

「事実だからな。学園でほとんどいない男なんだ、先に手を打っておいて損はない」

「でも、だからって俺に振らなくてもいいだろ」

「お前、どうせ女子からモテるんだろ?」

「いやいや、ないだろ」

 

……もしかしたらと思ったが、やはり朴念仁だったようだ。ヒロインの皆さんに同情する。

 

「すまない、少しいいか」

 

これから直面するであろうヒロインたちの苦労に同情していると、そのヒロインの中の1人が声をかけてきた。

 

「少し、こいつを借りていいか」

「あぁいいよ。焼くなり煮るなりお好きにどうぞ」

「酷いな!?」

 

篠ノ之箒に連れていかれた一夏を見送ると、俺たちの会話を聞いていた本音が何とも言えない表情で聞いてきた。

 

「ねぇしょうちゃん、もしかしてオリムーって……」

「あぁ、天然の朴念仁だ……。ある意味で恐ろしい生き物だな」

「……オリムー見てると、しょうちゃんのヘタレはまだましかもって思えたよ」

 

女子から見るとそこまでなのだろうか。

……一夏の朴念仁と比べられて、俺は少し傷ついた。

 

うん、ちゃんと刀奈に告ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「ねぇ本音、お兄ちゃんはまだお姉ちゃんに告白しないの?」

「本人もそろそろしようとは思ってるみたいだよ」

「そう言いながら、毎回毎回ずるずると後回しにしていくじゃん」

「……そうだよね」

「噂でまわってきたんだけど、お兄ちゃんがクラスの自己紹介で好きな人がいるって言ったのは本当なの?」

「うん、凄い堂々と宣言してた」

「なんでクラスの自己紹介で言えて、お姉ちゃんに告白できないかな」

「ほんとだよね……」

「「はぁ……」」

「でも、しょうちゃんもそろそろどうにかしたいとは思ってるみたい」

「それは私も感じている」

「もしかしたら、意外とあと一押しでいけるんじゃない?」

「そうなのかな……これまでもさんざん言ってきたけど効果なかったような」

「そこは気にしたら駄目だよ。そろそろあの2人くっつけないとまた感想で"はよくっついてしまえ"って言われるよ」

「本音、話がメタよ。まぁでもいっか後書きだし」

「気にしない気にしない」

「でもほんと、何とかならないかな」

「しょうちゃんのヘタレはオリムーの朴念仁並みにレベル高いからね」

「……よし、決めたわ」

「何を?」

「次話で何か手をうつ。それで何とかするのよ。しないといけない」

「おぉ、凄いやる気」

「本音にも手伝ってもらうから」

「分かった」





あ、話は終わった?



達成した目標は学園に入学させるというもの。
もう一つの、というか最大の目標の達成は次回以降に見送られました。

……感想評価等よろしくお願いします。
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