ハリー・ポッターと魅了の少女   作:栴檀若葉

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特に書いてないのに、主人公が他の人と知り合っていることがありますが、話を全部書く力が私にはないためです。

力をつけたいですね


クィディッチ

 

 

ルクスリア視点

 

「クィディッチだ!!」

 

普段は少し気だるげなロンが、眼をキラキラとさせて興奮してる。

 

「いきなりどうしたの、ロン。少し落ち着いたら?」

 

「これが落ち着いていられるか!!明日は今シーズン最初の試合で、しかも因縁のスリザリン戦だぞ‼それに何よりハリーの初陣だ‼友達の僕らが応援しなきゃ‼」

 

「クィディッチってそんなに…………いや何でもない。」

 

クィディッチの面白さを聞いたら最後延々と語られそうだ。私は今のところ興味ないので、そんなのはごめんこうむる。ハリーの方を見ると、顔を青くしていた。どうやら、とても緊張してるみたい。

 

「ハリー、私はクィディッチのこと良くわからないけど、あなたなら大丈夫だよ。」

 

「そうよ。ハリーあなたなら大丈夫よ。」

 

私とハーマイオニーが励ますとハリーは力なく笑った。こりゃ重症だ。どうにかしてあげたいけど、これはハリーが乗り越えるべきことだろう。

 

「とりあえず、今日はいっぱい食べていっぱい寝るしかないね。さあ、大広間に行こう。」

 

そう言って三人を引き連れて大広間へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはようハリー。今日もいい顔色してるね。」

 

「おはようルクスリア。朝から辛辣だね。」

 

ハリーは昨日と同じく顔を青くしていた。どんよりとしており、不安の強さが滲み出ている。ロンは既に席を取りにいっている。いくらなんでも早すぎじゃない?一方ハーマイオニーは寝癖と格闘していたので、部屋においてきた。

 

「おいおい、我らがシーカーをそんなにいじめないでやってくれ。」

「そうそう、ハリーには活躍してもらわなきゃならないんだからな。」

 

声とともに両肩に均等に重さがかかる。……奴等か。

 

「いつも言うけど貴方達近すぎ。それにいじめてるんじゃなくてジョークだよ。」

 

ロンの兄である双子のフレッドとジョージだ。一回少し話した時に、何故か気に入られ(呪いはかかってないはず)その後はセクハラ一歩手前の過剰なスキンシップをしてくることがある。といっても、髪を触ったり肩に手をのせたりで、一定のラインは守っているので彼らの個性として受け止めている。

 

「だって、君から凄く良い匂いがするんだぜ。」

「それに髪の触り心地も最高だしな。凄く落ち着くんだよ。」

 

「言ってる内容がただの変態だよ。」

 

いつものことなので別にいいけどさ。

 

「と言うことで、ハリーにもルクスリアの髪を触らせてやってくれ。」

「きっと、心が落ち着ついて緊張がほぐれると思うんだ。」

 

何を勝手なことを言っているのだ、この双子。なにが、「と言うことで」だ。……しかし、珍しく眼が真剣だ。どうやら、本気で頼んでいるらしい。そう言えば二人ともクィディッチの選手だったっけ?

ハリーには活躍して欲しいのか。

そんなハリーを見てみると、いきなりの提案に驚いていたようだが、チラチラと髪を見ている。……どうやら触ってみたいようだ。同室の三人も良く触ってくるし、私自身も触り心地はいいと思っている。

まあ、今回は本当に困ってるみたいだし、特別に許すか。

 

「分かったよ。だから、三人ともそんな顔をしないでくれる?まるで、棄てられそうな子犬みたいだよ。」

 

「えっ、本当に良いの?」

 

何故聞き返すのだ、ハリー。

 

「良いよ。その代わり…………痛くしないでね?」

 

そう言った途端、三人の様子が変わった。いや、三人だけでなく周りの男子生徒の殆どが変な顔をしている。こう、無理矢理何かを押さえ付けているような。

 

「なんて、破壊力だ。」

「朝っぱらこんな気持ちにさせるなよ。」

「ごめん、ちょっとトイレいってくる。探さないでくれ。」

 

そんな会話が聞こえるが何の話をしているのかさっぱりわからない。

 

「じゃあ、ハリー、ルクスリアがせっかくこう言ってくれてるんだからさ」

「触らして貰いなよ。」

 

ハリーは悩んだようだったけど、意を決したようで私の後ろに回った。

そして、やや固い手つきで触り始めた。

どうやら気に入ったようで、触る手の力がどんどん緩んでいった。

周囲から好奇の目が向けられているが気にしない。気にしたら、おしまいな気がする。

5分程でハリーは触るのをやめた。凄く名残惜しそうな顔だったが、そろそろグラウンドに行く時間らしい。

 

「ありがとうルクスリア。その、すごく……安心できたよ。」

 

ハリーは本当に安心したようで、顔色が良くなっているし、さっきまでの不安がみられなくなっていた。

 

「それは、良かった。……言っとくけどその双子みたいにいきなり触るような人にはならないでね。試合頑張ってね。」

 

そう言うと、三人はグラウンドに向かっていった。途中双子が振り返り「ありがとう」と口パクで伝えウィンクをしてきた。そういうところがあるから憎めない。

 

何だか凄く疲れたけど、とりあえずご飯を食べよう。ところで……ハーマイオニーはいつまで寝癖と戦ってるんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、見事寝癖に勝利したハーマイオニーと合流し、試合会場へ向かい、ロンと合流した。ロンは早く場所を取りに来ていただけあって、とてもいい席で待っていた。

会場は既に熱気に包まれており、皆がどれだけ楽しみにしていたのかが良くわかる。特に、今日対戦するグリフィンドールとスリザリンは最早殺気だっている生徒すらいる。

 

「クィディッチを凄く楽しみにしてたのってロンだけじゃなかったんだね。」

 

「そりゃそうだよ‼ルクスリアは僕をなんだと思ってたんだい?!」

 

そんなやり取りをしているとハグリッドが来た。何度かハリー達に連れられて、彼の家に遊びに行ったことがあるから顔見知りだ。……ハグリッドが、こんなにいい席に来たら後ろの人が見えなくなっちゃうんじゃない?

その後、ロンとハグリッドからクィディッチの見所を教えてもらって(聞かされて)いると、選手達が入場してきた。

 

「良かった。ハリーは緊張が解れてるみたいね。」

 

「こんなに効果があるとは思わなかったなぁ。」

 

「え?ルクスリア、ハリーが緊張を解した方法を知ってるの?」

 

「知ってるも何も私が協力(?)したんだよ。」

 

「ナイスだよルクスリア‼これで、グリフィンドールの勝ちで決まりだ‼」

 

ロンは更にテンションが上がってるみたい。そのうち、爆発しそうだ。

選手が位地につくと、ボール(クアッフルというらしい)が投げられ試合が始まった。

序盤はグリフィンドールが優勢だった。だが、スリザリンの反則スレスレのラフプレーによって、徐々に勢いを削がれていき、その差が縮まりつつある。両シーカーは未だにスニッチ(?)を見つけられず、忙しなく視線をあちこちに向けている。

 

「い、いったいどうしたんだよハリー?!」

 

ロンが悲鳴のように声をあげた。ハリーを見てみると、箒が暴れハリーを振り落とそうとしている。

 

「あれって箒の故障?」

 

「いや、箒には強力な魔法がかけられているから、故障なんてありえねぇ。特にハリーの箒はニンバス2000だ。誰かが呪いでもかけてるのかもしれん。」

 

呪い。途中から暴れ始めたということは、呪文よりも詠唱タイプの呪いかな?そう当たりをつけて周囲を見回して見る。

 

いた。

 

詠唱している人が二人いる。

一人はハリーを毛嫌いしているスネイプ先生。もう一人は…………クィレル先生だ。

 

クィレル先生は普段からは想像がつかないほど、憎しみの籠った顔で詠唱している。スネイプ先生は普段と変わらずポーカーフェイスで唱えている。

呪いをかける時には、呪文を唱えたりするだけでなく、感情も重要な要素だ。特に、相手に危害を加える様な呪いには、負の感情が不可欠であるらしい。

 

犯人はクィレル先生か。

 

何故、クィレル先生がそんなことをするのかは、全く分からないが、とにかく状況から犯人であるに違いない。

スネイプ先生は反対呪文で対抗しているのだろう。

 

「スネイプだわ‼スネイプが呪いをかけてるのよ‼」

 

ハーマイオニーが叫んだ。

 

「違うよハーマイオニー。スネイプ先生はむしろ対抗呪文でハリーを守っているよ。呪いをかけてるのはクィレル先生だよ。」

 

ハーマイオニーは私の言葉を疑いつつもクィレル先生を確認している。

 

「ホントだわ。ルクスリアの言うとおりよ。けど、どうしてクィレル先生がこんなことをするのかしら?」

 

「二人ともそんなことは今はどうでもいいから、呪いを止めてくれ‼このままだとハリーが振り落とされちゃうよ‼」

 

ロンの言うとおりだ。原因究明よりもとりあえず、現在起こってる問題を解決しなきゃ‼

 

「詠唱タイプだから、視線を逸らせれば呪いは解けるはずだよ。」

 

「なら、私に任せて。」

 

そう言って、ハーマイオニーは走っていった。少しすると、クィレルのローブが燃え始めた。クィレルは燃えていることに気がつき、視線を外した。良かった、ハリーの箒が大人しくなった。スネイプ先生も呪いが解けたことに気づいたようだ。

 

「うまくいったわ。」

 

そう言ってハーマイオニーが戻ってきた。

 

「流石だよハーマイオニー。」

 

「あっ、ハリーが動いたよ‼」

 

見てみると、ハリーとスリザリンのシーカーがほぼ同時に動き、スニッチを追っているようだった。ハリーは華麗な箒捌きでスリザリンのシーカーを振り切ると、スニッチを取ろうとして、箒から転げ落ちた。

 

「ハリーったら大丈夫かしら?」

 

「何か苦しそうだよ。」

 

ハリーは苦しそうにキラキラとしたものを吐き出した。スニッチだ。

 

そこで試合終了のホイッスルが鳴り、グリフィンドールが勝利した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合終了後、グリフィンドールの談話室は御祭り状態だった。何処から持ってきたのかは分からないが、食べ物を双子が持ってきてくれ、皆でワイワイと今日の試合について話している。主役はもちろんハリーだ。

 

ハリーは皆にもみくちゃにされながらも祝福され、満更でもなさそうだ。私は、少し離れたところでハーマイオニーと一緒にその光景を眺めている。正直、熱気が凄すぎてハリーの初勝利を祝いたいけど、あそこに入っていきたくない。

ロン?ずっと、中心で騒いでるよ。

 

しばらくすると、ようやく談話室が落ち着いてきて、大半の生徒が寝室へと戻っていった。すると、ハリーが私達の方にやって来た。

 

「ありがとうルクスリア。君のおかげでリラックスして試合に挑めたよ。」

 

「それは良かったよ。……言っておくけど次はやらないからね。」

 

そう言うと、非常に残念そうな顔をされた。いや、男の子が女の子の髪の毛を触るのって、変だからね。恋人同士ならともかく、私とハリーは全くそんな関係ではないからね。

 

そう言えば、何故、クィレル先生はハリーに呪いをかけてたんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スネイプ視点

 

「ルクスリア、君は残りたまえ。」

 

「えっと、何かご用ですか?」

 

魔法薬学の授業が終わり、帰ろうとしていたルクスリアは不思議そうに此方を見てきた。

 

「君は愚鈍なグリフィンドール生の中では珍しく魔法薬学の才がある。なので、個別で授業に関して話があるのだ。」

 

そう言うと、ポッターとウィーズリーが睨み付けてきた。全く、忌々しい顔だ。……眼さえリリーのものでなければ憎みきれたものを。おいグレンジャー、そんな「私もできますよ‼」と言いたげな顔で見てくるんじゃない。

 

「分かりました。三人とも先に行ってて。また後でね。」

 

ルクスリアがそう言うと、三人は渋々と出ていった。どうやら、三人の手綱をしっかりと握っているようだ。入学前はまともにコミュニケーションをとったことがなかったはずだが、生まれながらにコミュニケーション能力は高いようだな。

さて、他の生徒も出ていったか。

 

「それで、お話って何でしょうか?」

 

「君は先日のトロールの一件で盾の呪文を使ったと言ったな。どうやって修得した?」

 

「私の杖はオリバンダーさんによると、守りの呪文に最適だと言われました。なので、守りの呪文にはどんなものがあるのかを図書館で調べていたら盾の呪文を見つけました。盾の呪文は守りの魔法の基本と書いてあったため、試してみたら修得できたんです。」

 

嘘はついてはいないようだな。いや、嘘をつけるほど器用ではないか。

 

「なるほど、本当に君は優秀なようだな。盾の呪文は基本的な守りの魔法だが、成人でも修得出来ていない者の方が多い。」

 

ルクスリアは誉めたため喜んでいるようだ。そういうところは年相応か。

 

「だが、その優秀さが危険を招くこともある。魔法の中には扱いが難しく失敗すると術者自身にも危害を加えることもあり、最悪命を落とす。しかし、学ぶことを止めろとは言えん。そのため、我輩が個人的に君に魔法を教えることにした。」

 

「なるほど、分かりました。でも……スネイプ先生に不満があるわけではないのですが……何故寮監であるマクゴナガル先生ではないのですか?」

 

「理由は二つある。まず、ミネルバが君の魔眼を見ても呪いにかからない保証がないためだ。魔眼殺しに問題はないだろうが念のためだ。二つ目は、誠に遺憾だが、校長からの指名だからだ。」

 

「教えて頂いてありがとうございます。……スネイプ先生も大変なんですね。」

 

やめろ、そんな同情を向けるな。

 

「さて、今日はもう時間が無いため宿題を出すことにする。基本的な攻撃呪文である武装解除についてレポートに纏めてきたまえ。個人授業は毎週この時間に行うことにする。」

 

「分かりました。よろしくお願いします。」

 

 

 




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