独裁者の聖杯戦争   作:マルルス

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モチベーションが落ちていて中々進みませんでした…
相変わらずの駄文ですがどうぞ



四話 監視

東京

一台の車が大勢の警護に囲まれ空港へ向かって走行していた。

 

『では少し間、代わりを頼むぞ。

ペノルティーモの指示を聞いて動いてくれ』

 

「はッ! 閣下の期待に応えて見せます」

 

今日、リカルドはザンディアナ連邦に戻る日だ。車は空港へと向かってる最中だが、車内にはリカルドが電話で通話していた。しかし彼は本物のリカルドではなく彼に扮したフエンテスという男だ。彼はリカルドの身長・体格が似ていた役者で顔を整形して本物そっくりに変えた(彼には10億の金が渡され厳重な守秘義務が課せられている)。 本物のリカルドが聖杯戦争に取り掛かっている間は彼、フエンテスがザンディアナでリカルド・ベルブランコとして活動してくれる。

 

一方、本物のリカルドは今、車で山道を走っていた。

 

「ホテル・アルファまであとどれくらいだ?」

 

「はい。もうじき到着します」

 

「ロドリゼスとカロリーザは?」

 

「お二人とも基地に居ます」

 

走り続ける事、10分… 細道から広い広場に出る。そこには小さいが基地が建てられていた。これこそ聖杯戦争中、リカルド達の拠点となる場所「ホテル・アルファ」である。

基地の中にはザンディアナから送り込まれた精鋭部隊「ジオダット」の兵士達が活動していた。

更にこの基地の周辺は人除けの結界と強力な魔術結界が張っているため一般人はまず近寄る事はない。車が基地に入り、リカルドは車から降りるとロドリゼスとカロリーザそして兵士達が一斉に敬礼する。

 

「諸君、いよいよ聖杯戦争が始まる。 この日の為に我々は一年の時間をかけて備えてきた。

そして日本政府の協力もある。我々は敵と比べて圧倒的な優位に立てていると確信している

この戦争の間、私はザンディアナの大統領ではなく一介の兵士として動く。今から私の事はコマンダンテと呼ぶようにしろ。

我々は必ず聖杯を手にする… 故に諸君の活躍を期待してる。以上だ

 

ザンディアナに栄光を!」

 

「「「「「「「ザンディアナに栄光を!!!!」」」」」」

 

演説を終えたリカルドにカロリーザとロドリゼスが近くによる

 

「首尾の方は?」

 

「はい。ジオダットと魔術部隊はいつでも行動できます」

 

「偵察機の準備もOKだ。使い魔も町中に放っている」

 

「うむ。ご苦労だった。

しかし、一年でよくここまで作り上げたものだ…。

忠蔵には感謝しなければな」

 

この基地の建設には日本政府も一枚噛んでいる。でなければ小規模とは言えここまで作るのは不可能だ。更にザンディアナから大量の武器・弾薬の持ってこれたのも日本政府のおかげだ。

 

「それと閣下。 報告ですが実は昨日、アサシンが遠坂邸を襲撃したのですが遠坂時臣が召喚したと思われるサーヴェントがコレを迎撃しアサシンは脱落しました」

 

「なに? アサシンが脱落したというのか?」

 

「その時の映像もありますがご覧になられますか?」

 

「あとで見せてもらうが… ふむ、アサシンが脱落したという事は暗殺を警戒していたマスター共はこれで動き出すだろうな」

 

アサシンはその名の通り暗殺を主目的とした英霊だ。そのアサシンがいなくなったため暗殺を恐れていたマスター達は安心して動き出すのは間違いないだろう。

 

「こちらも状況に応じて動き出すぞ。二人ともいつでも動けるように準備は済ませておけ

おそらく今夜から各陣営が本格的に動き出すぞ」

 

「分かった」

 

「畏まりました」

 

二人は返事をする。

 

「アヴェンジャー」

 

リカルドがそう言うと自身のサーヴァントである「首無し騎士」が現れる。

 

「いよいよ君の出番だ。我々は最大限サポートする

必ずや私に勝利をもたらしてくれ」

 

リカルドはアヴェンジャーを見る。彼なら必ず期待に応えてくれると信じていた。

アヴェンジャーもまた自身の願いの為、また異形である己に信頼してくれる彼の為に敵を一人残らず倒すと決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬木市。

近年、急激に成長した都市で外国の移民も多い事で有名な都市だ。

そんな冬木市だがに二人の女性が歩いてた。

 

一人は白いコートを着て銀の髪を持ち、赤い目を持った女性

アインツベルンのホムンクルスにして聖杯の運び手でもあるアイリスフィール・アインツベルン。

 

もう一人は金色の髪に翡翠の目をしてダークスーツを着て男装した少女。

彼女こそアインツベルンが召喚した剣の英霊、アルトリア・ペンドラゴン。あのブリテン王国の騎士王「アーサー王」その人である。

 

「ねぇ! セイバー 次はあそこに行きましょう!」

「アイリスフィール 待ってください!」

 

二人は今、冬木市をあちこち見て回っていた。 アイリスフィールは生まれてからずっとアインツベルンの城で過ごしてきた。彼女は本や映像でしか世界を見れなかった。そのため自分の足で歩き、手でも物を触り、目で見て回る事は初めての経験だ。 今まで知識でしか知らなかった彼女は楽しんでいた。

一方、セイバーは彼女をエスコートしていた。

 

そんな二人だったが、道行く人々に視線を釘付けにしていた。 だがそれも当然だ。何しろ彼女達は美しすぎる容姿の持ち主だったのだ。

しかし二人を見つめる者は一般人だけではなかった。

 

「あれが例のアインツベルンだな」

「あぁ 資料に書いてある通りの容姿だ」

 

彼らはザンディアナ連邦の諜報組織に属する者達だ。冬木にはザンディアナの諜報員だけではなく日本の諜報員も活動しており聖杯戦争に参加するマスター達の監視をしている。

 

「よし、リカルド閣下に報告をする。引き続き監視を頼む」

「了解した」

 

そういって一人は報告の為に姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜、冬木の埠頭の倉庫街に二騎のサーヴァントが対峙していた。

一騎は長槍と短槍をもった美丈夫。

もう一騎は見えない剣を持ち蒼い装束を身に着けた少女だ。

二騎の戦いに遥か上空で一機の無人偵察機がその戦いをカメラに収めていた。

このカメラは映像だけではなく魔術で音声の拾える優れものだ。

そしてカメラに収められた映像はホテル・アルファの指令室に写される。

 

「凄いな… これが英霊同士の戦いか…。なるほど、人間では間違いなく太刀打ちできない」

 

「はい… まるで巨大な嵐です」

 

二騎の英霊が刃を交えるたびに周囲が破壊されていく。その凄まじさにリカルドとカロリーザは戦慄した。

 

『司令部。 こちらストライク1 配置に着いた。』

 

『こちらストライク2 こちらも配置に着いた』

 

ロドリゼスはチームを率いて倉庫街にいるが彼もまた英霊達の戦いに肝を冷やしてた。

 

「今の所、姿を見せているのはあの女だけか」

 

リカルドは映像に映し出されている人間離れした美しさを持つ銀髪の女を見ていた。

 

「はい。今日の昼間に届けられた情報では名前はアイリスフィール・フォン・アインツベルン。ドイツから遥々この国にやってきたようです」

 

「アインツベルンか… 召喚したサーヴァントはセイバーだな」

 

最優と呼ばれるセイバー。 アインツベルンは当たりを引いたようだ

 

『司令部。今ならセイバーのマスタ―と思われる銀髪の女を撃てるがどうする?』

 

「まだだ。 もう少し待機してくれ」

 

『了解』

 

リカルドの言葉にカロリーザは驚く。

 

「何故です? 司令官。 今ならアインツベルンを仕留められます。 強敵のセイバーが脱落するのですよ」

 

「引っかかるのだ」

 

「えっ?」

 

「サーヴァントに狙われたら幾ら腕が立つ魔術師でもひとたまりもない。 ランサーのマスターが姿を隠しているのはむしろ当然の行動だ。

だがアインツベルンは何故あんな無防備に突っ立ってる? あれでは狙ってくれと言ってるようなものだ」

 

リカルドはどうも違和感が感じていた。 あのアイリスフィールという女はどうしてあんな堂々と姿を晒しているのか? ほかの陣営に自分はセイバーのマスターだと公言してるようなものだ。

セイバーを召還した自信の表れか? ただの目立ちたがりの考えなしか? それとも目立たないといけない理由があるのか。

 

「偵察機を倉庫の上あたりに写してくれ」

 

リカルドは無人偵察機を操作するオペレータに指示を出す。 偵察機のカメラが倉庫の上を映し出すが何もない。

次にカメラはコンテナの上を映すと…

 

「司令官。コンテナの上に誰かがいます。」

 

「ズームしてくれ」

 

コンテナの上に男が狙撃銃を構えていた。

 

「この男は確か… そうだ。 アインツベルンが雇った傭兵、衛宮切嗣だな

そうか…そういう事か。これで分かった」

 

「私にも分かりました。 アイリスフィールとセイバーは()ですね」

 

「そうだ。 敵が彼女らに目を向けている間に奴は背後から奇襲するわけか

そこは我々と同じだな。 さて奴は誰を狙っている?」

 

衛宮切嗣がライフルで何かを狙っているようだ… どうも倉庫の上を見ているようでリカルドはオペレータにもう一度、倉庫の上を映すように指示をするが先ほどと同じく何も映ってなかった。

リカルドはオペレータにある指示をした。

 

「カメラを赤外線に切り替えろ」

 

オペレータは指示通りに映像を赤外線に切り替えると、するとどうだろうか。先ほどは何も映ってなかったのに赤外線に切り替えたら人がバッチリと映っていた。

 

「なるほど… 自分の周囲に幻影の魔術を使っていたようですね…

おそらくあの人物がランサーのマスターの可能性が高いかと」

 

「ふむ。周囲から自分を見えなくしたのはいいが自分の体温まではごまかしてなかったな

ランサーのマスター」

 

魔術師はどうも近代技術や化学を毛嫌いする所がある。魔術は化学なぞに負けないと思い込んでる。だが科学や近代技術は日々進歩しているのだ。現にランサーのマスターが仕掛けた幻影の魔術を破って見せている。

 

「ストライクチーム。

コンテナの上と倉庫の上に敵を発見した。 場所は…」

 

リカルドはストライクチームにランサーのマスターと衛宮切嗣の場所を教える。

 

『ストライク1 ランサーのマスターとコンテナの狙撃手を確認した』

 

『ストライク2 コンテナの上にいる狙撃手を発見したがランサーのマスターは死角になっていて確認できない』

 

「了解した。ストライク1はランサーのマスターを撃て ストライク2は狙撃手だ。 同時に始末しろ」

 

自分の背後を狙ってくる敵は厄介だ。こういった敵は早めに潰して安全を確保しないといけない。リカルドの指令を受け取ったロドリゼスは両チームに合図の開始をする。

 

「よし。1・2・3の合図で撃て。 外すなよ」

 

「了解」

 

「1…」

 

「2…」

 

「3…」

 

撃て と命じようとしたとき突然、司令部から通信が入った。 こんな時になんなのだ!と思いながら通信を聞く。

 

『攻撃中止だ。 クレーンの上にアサシンがいる 繰り返す、クレーンの上にアサシンがいる』

 

ロドリゼスは双眼鏡でクレーンの上を見て戦慄する…。昨日アーチャーによって死んだはずのアサシンが何事もなかったように見下ろしていたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはり生きていたか… 怪しいと感じていたが…」

 

アサシンがを見つけたのは偶然だった。 偵察機がクレーンの上を映した時、人影があり確認したところ何と遠坂邸で死んだはずアサシンがいたのだ。

 

「おそらくですが… アサシンには分身など作る能力があるのではないでしょうか…? あの時、死んだ見せかけて我々を油断させるための罠だったと…」

 

「そう考えるとアサシンのマスターは遠坂と協力関係だったとしか言えないな」

 

今考えれば遠坂邸の一件は余りにも出来過ぎていた。 気配遮断を持つアサシンをなぜアーチャーは見つける事が出来たのか? まるで最初から来ると分かっていたような感じだった。

 

「確かアサシンのマスターは教会に保護されていたがそいつの名前は?」

 

「言峰綺礼といい今回の聖杯戦争の監督役を務める言峰璃正の一人息子です」

 

「あの代行者か…」

 

言峰綺礼。 遠坂時臣の弟子だったが令呪を授かったことで師と決別したそうだが… なぜ遠坂はアサシンを失った裏切り者を殺さず教会に逃げ込ませたのか? アーチャーに追撃させればいとも容易く始末できたはずなのに関わらずだ。

だがこれも協力関係だったと分かれば納得いく。言峰綺礼に関しては後で考えるとして今は…

 

「あのアサシンをどうするかだ…」

 

アヴェンジャーに始末させようと思ったがおそらく殺してもまた分身を送り込んでくる可能性が高い…

悩むリカルドはある決断をする。

 

「チーム1 チーム2

そこから撤退しC地点に待機だ」

 

『了解。撤退する』

 

リカルドは撤退を指示した。優秀な兵士を失うわけにはいかないからだ。

指示をした時、オペレータから報告が入る。

 

「コマンダンテ! 東方向から何かが接近してきます」

 

それは古代に使われた戦車【チャリオット】だった。それはセイバーとランサーの間に入り、戦車に乗る巨漢が高らかに叫ぶ。

 

『双方! 武器を収めよ。 我が名は征服王イスカンダル!! 此度の聖杯戦争でライダーとして現界した!』

 

そして聖杯戦争では真名は隠さなければならないのに彼は堂々と己の真名を明かした。

 

「…………」

 

一体どこの世界に大切な真名を明かす者がいるのか? カロリーザは呆れて声が出せなかった。

 

「これはこれは、かの征服王が参戦とは… 全く一筋縄ではいかないなこの戦争は」

 

言葉と裏腹にリカルドは笑っていた。

 

聖杯戦争はまた始まったばかりだというのに混沌がますます深まるばかりだった。




全く展開が進んでいません(汗)

文字数は多く書けるようになりましたが…

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