機動戦士ガンダムSEED・ハイザック戦記   作:rahotu

106 / 133
第27話

バグラチオン作戦その7

 

時にC.E.(コズミック・イラ)71年 5月12日に始まった共和国軍による月面侵攻作戦通称「B号作戦」により、まず前線突出部「グラナダポケット」に籠る地球連合軍艦隊を包囲殲滅した共和国軍は間髪入れず連合軍第3艦隊を伏撃し、同艦隊を壊滅させる事に成功し短期間の内に広大な支配領域を獲得する事に成功する。

 

連合軍の前線崩壊によって今や共和国軍の眼前には月の広大な大地が無防備な姿を曝け出しており、進撃する共和国軍の勢いは正に無人の野を行くが如しであった。

 

地球連合軍月本部ことプトレマイオス基地司令部はここに来て漸くこれが単なる陽動目的の攻撃では無く、共和国軍による本格的な全面侵攻だと判断し地球軌道上の各宙域に散っていた艦隊を呼び戻すと同時に、これ以上の月面への侵入を阻止すべく反攻作戦を決定する。

 

まず共和国軍の侵攻正面にある各月面都市には要塞化が命じられ、防衛部隊には死守命令が出されると同時に要塞建設の時間を稼ぎ少しでも敵の戦力を引き付ける為に、各陣地や拠点に対して月本部の命令無く撤退を許可しない*1「連合軍第227指令」が出された。

 

時間稼ぎのこの防衛作戦は「確地戦略」と名付けられ、これは純軍事的な理由から計画されたのでは無く地球の国防産業連合理事会からの強い要望によるものであり、と言うのもNJ(ニュートロンジャマー)による深刻なエネルギー不足を引き起こした「エイプリルフール・クライシス」と、長引く戦争により疲弊する地上にとって月から資源やエネルギーに食料を輸入するだけで無く、各月面都市の経済力と生産力は戦争遂行のみならず地球各国の経済を支える上で必要不可欠となっていたのである。

 

地球各国の不足するエネルギーや食料は派遣された軍によって半ば強奪されるかの様に各月面都市から徴発され、月の企業や工場に資源採掘基地は接収されるか地球企業との合併もしくは資本買収を強制された。

 

また各地で不足する労働力を補うため月市民(ルナリアン)達が各地の工場や資源採掘現場への強制動員が行われ、大戦中期〜末期にかけては*2中立国や*3占領下市民を志願と言う体で軍隊に徴兵するなど国際法違反の戦争犯罪が罷り通っていたのである

 

最も悲惨な目に遭ったのは月在住のコーディネイター達であり、彼等は連合軍の命令によっ職を失い財産を奪われ敵性国家の市民として各地に設けられた隔離地区(ゲットー)へと強制移住させられた挙句に、劣悪な労働環境での強制労働や危険なレアメタル採掘に戦場近くでの地雷原除去作業など*4過酷極まる作業に従事させられ多くの犠牲者をだした。

 

この地球連合による収奪型経済に組み込まれた月都市と月市民(ルナリアン)達は次第に反感を募らせるも、それ等に対し連合軍は各都市に部隊を派遣する事で答え、治安維持を名目に*5連合軍兵士による略奪や暴行などの蛮行が横行し、かえって月市民によるレジスタンス抵抗運動を呼び起こす切掛となったのである。

 

当初これ等のレジスタンス組織は各都市や組織内部でもバラバラに活動し、規模装備共に貧弱であり連合軍によって簡単に鎮圧されてきたが、共和国軍は月侵攻に前後し工作員を派遣してこれら月のレジスタンス組織と接触を図った。

 

地球で反連合反プラント勢力に行ったのと同様彼等にも物資の支援や軍事訓練を施し、また組織を一本化させ今までの散発的なものとは違い共和国軍の侵攻と連動して各地で一斉蜂起したレジスタンス達は、月のインフラや連合軍防衛施設に対する破壊工作を行い連合軍の情報収集や作戦行動を妨害した。

 

明らかにプロの軍人からの指導や装備などの支援を受けたと思わしき、的確かつ巧妙な計画に則り行われた蜂起の鎮圧に連合軍は手間取り、この連合軍の不手際は月面各都市の動揺を誘い共すれば離反される可能性さえ連合軍上層部の中で取り沙汰されていたのである。

 

仮に共和国軍によって月都市が奪われる様な事になれば、月面各地都市はドミノ倒しの如く共和国一色の旗を掲げるかも知れず、月の連合軍は一夜にして周りを敵に囲まれるだけで無く地球の経済と国民の生存に必要な有りとあらゆるリソースを一挙に失うかもしれない。

 

こういった背景があり、連合軍は政治的経済的理由から有効な手立てが制限されていたのである。

 

無論軍事的に見ればこの状況で各地に薄く広く分散した拠点など共和国軍は無視するか通信機を破壊して先に進めば良く、反対に拠点を離れられず戦力を集中させることが出来ない連合軍は敵にとって各個包囲殲滅の好機を与えるのみであった。

 

当然この「確地戦略」は前線指揮官達の不安や反発を呼んだものの、上層部の命令に変更は無くそれでも尚抗命する者は階級の別無く罷免更迭され、其々の拠点や陣地は圧倒的な数の暴力を持つ共和国軍に対し絶望的な防衛線を行うしか無くなっていく。

 

こうして各拠点に篭らざるを得なくなった連合軍前線指揮官達の不安は見事的中し、共和国軍の3つの大艦隊は月面上の拠点を無視するか迂回し或いは一部部隊を割いて包囲に務め、残敵の処理は後続部隊に任せ月の奥地へと猛進撃するスピードは増す事はあっても下がる事は無かった。

 

初戦で宇宙艦隊を失った連合軍にこれを阻止する手立ては無く、反対に無駄に戦力を分散させられた挙句孤立し包囲された各拠点は、一部では勇戦し敵を弾き返すこともあったがそれは全体から見れば極小数であり、全体の趨勢には何等寄与せず殆どが火星師団が保有する機甲部隊の津波に飲み込まれて行く事となる。

 

 

 

 

「距離3,000前方、敵装甲車輌 弾種AP(徹甲弾)よ〜い、撃て!」

 

月面に掘られた掩体壕に身を隠した連合軍の月面戦車(宇宙用リニアタンク)、地上で使われているリニアタンクと同型のそれは砲身だけを外に出し、月面の地平線から迫りくる共和国軍機甲師団に向けて電磁力で加速された徹甲弾を放った。

 

ザフトのMSジンの装甲を至近距離なら貫通可能なリニアガンの一撃は、寸分違わず先頭のマゼラアタック自走砲に命中し一撃で相手をスクラップに変える。

 

「命中!続いて次弾装填、各車各個に射撃を開始せよ」

 

3人乗りの戦車に乗る小隊長がキューポラを覗き込み、真空で炎上する敵車輌を確認すると指揮下の部隊に射撃を命じ次々と掩体壕に隠れた他の戦車からリニアガンが放たれ、その度に共和国軍の車両が火を吹き暗い月面にそこだけ松明の様な明かりが灯った。

 

戦車を援護する様に塹壕に身を伏せていた連合軍の月面歩兵隊も身を乗り出し、各々ライフルで攻撃して敵を引き付け側面から隠れていた対戦車ミサイルで狙う戦法で共和国軍の車列を乱し味方の戦車隊を援護する。

 

「そんな戦車モドキで俺達に敵うもんか、宇宙人(スペースノイド野郎は|田舎《コロニー)に引っ込んでろ」

 

連合軍の兵士達がそう言って気を吐く戦車モドキ、共和国軍のマゼラアタック自走砲は相手の戦車よりも車高が高いため戦場では見つかり易くまた主砲口径は大きくとも射程距離命中精度でリニアガンに劣る。

 

また異様な外見と機構をしており、特に目に付くのは砲塔に飛行機の様な羽とエンジンが付いており、地球生まれの連合軍兵士たちからすればその姿は失笑ものであった。

 

これに比べればザフトのザウートの方がまだマシだと言えると連合軍兵士達は思っていた、確かにマゼラアタックは地球の常識からすれば到底理解不能な兵器であったが、しかしそれは地球という尺度でしか物事を判断出来ない地球人(アースノイド)達の限界でもあったのである。

 

リニアガンの砲弾が命中し車体から火を噴くマゼラアタック、しかし突如として砲塔が分離すると無事なエンジンに火が入り月面の宇宙を飛翔するマゼラアタックの砲塔マゼラトップ達。

 

その奇妙極まる光景に連合軍兵士達は唖然とし思わず我が目を疑った、如何に月の重力が地球の1/6とは言えいきなり目の前で戦車の砲塔だけが浮いてしかも飛行機の様に飛んでいるなど、彼等の常識からすればあり得ない事であったのだ。

 

「マゼラトップ隊、敵戦車にトップアタックを掛ける。地べたを這いずり回るしか無い連中に宇宙での戦い方を教えてやれ」

 

慌てて砲塔の仰角を上げて迎撃しようとするリニアタンクの小隊だが、分離したマゼラトップ達は自由自在に戦場の宇宙を飛び回り狙いを付けさせず、逆に四方八方から砲撃し敵を撹乱している間に1機のマゼラトップが敵戦車の頭上まで来ると装甲の薄い真上から攻撃を仕掛けた。

 

マゼラトップの強力な175mm大口径砲を至近距離で喰らい掩体壕ごと吹き飛ばされる戦車、月の灰色の大地に原型を留めぬまでに破壊され真っ黒に焦げた戦車だった物の残骸が散らばる。

 

先程迄の優勢が一転して劣勢に変わった連合軍各戦車は身動きの取れない掩体壕から飛び出し、何とかマゼラトップからの空襲を逃れようとするも月面に姿を晒した瞬間、待ち構えていた分離していないマゼラアタックからの攻撃に晒されてしまう。

 

宇宙を舞うマゼラトップに気を取られマゼラアタックが射程距離まで近づくのに気づかなかった連合軍は、まんまと共和国軍の大口径砲の前に追い立てられてしまったのだ。

 

大口径砲が火を吹き次々と撃破されていく連合軍の戦車達、如何に車両の性能で優れていようともマゼラアタックとマゼラトップによる立体的な攻撃の前では、従来の平面的陸戦形態に縛られる連合軍月面戦車の戦い方は時代遅れであったのである。

 

味方の戦車が撃破された事で無防備となった連合軍の月面歩兵隊はマゼラアタックに陣地を蹂躙され、逃げ出そうとした兵士隊を背後から35mm機関砲で狙い撃ちされ、隠れて対戦車ミサイルを放とうとした歩兵も宇宙からマゼラトップに見つかって、大口径砲で隠れ場所ごと吹き飛ばされていく。

 

残敵を相当すべくキュイ装甲車が装甲歩兵と共に陣地を制圧し、共和国軍火星師団はMSを用いる事なくこの様な連合軍陣地を次々と制圧していった。

 

こと低重力下における戦いにおいて、彼等共和国火星師団程実戦経験豊富な軍は地球圏広しと言えど存在しない。

 

彼等火星師団は火星内戦前から地球やコロニーとは全く違う環境における兵士隊の訓練と戦術の研究を続けており、味方地上軍から使いずらい駄作兵器とまで酷評されるマゼラアタックもそもそもは火星における特異な環境下での運用を目的として開発されたものであり、砲塔の飛行機能も元は脱出装置だったものを環境に応じて戦術に組み込んだ結果である。

 

単純な数による力押ししか無いと思われがちな共和国軍にあって優れた戦術を駆使する火星師団、彼等はこの後も月面都市開放戦でプトレマイオス基地攻略戦でヤキン・ドゥーエ上陸戦でアルテミス攻囲戦でそしてビクトリア撃滅作戦で必ず重要な局面で投入され大きな戦果をあげ戦い続けていく。

 

それは同時に共和国最精鋭と呼ばれた師団を苛烈極まる戦場に叩き込み、切れ味の鋭い名刀を鈍と化すまで酷使し続け夥しいまでの出血を強いる事を意味していた…。

 

 

 

 

火星師団の活躍により、連合軍が時間稼ぎの為に撤退を許されなかった連合軍の陣地や拠点守備隊は各地で呆気なく包囲殲滅され、共和国軍の戦力を削るどころか時間稼ぎにすらならず何ら戦局に寄与しなかった。

 

各月面都市は頭上を通過する共和国の大艦隊からの空爆と言う最悪の事態を免れてはいたものの、準備と資源不足により都市の要塞下は進まずその眼前には既に共和国軍火星師団が都市攻略戦の準備を進めていたのである。

 

月面の宇宙(ソラ)を地表ギリギリの低空で疾走するMAビグロの編隊が、連合軍が籠る陣地に向けて次々と機首部のカノン砲やミサイルを掃射し月面ごと大地を耕し月の砂煙を立ち上らせていく。

 

陣地からは数少ない対空火器が敵機の侵入を阻止すべく貧弱な花火を上げるが、圧倒的なスピードで迫るビグロを捉えられる訳も無く大半が何も無い空間に曳航弾の光を描くだけに終わり、運よく命中したとしてもビグロ機体正面と下部にまで施された分厚い装甲によって簡単に弾き返されてしまう。

 

反対に対空陣地の在処を自ら教えてしまった連合軍に対し、共和国軍はビグロの後方より追従していた(速度差で大分距離があったが)MAガトルが機体左右に搭載したロケット弾や胴体下部の爆弾による攻撃を行い、爆撃を受けた対空砲は破壊され月面の白い大地に無惨な残骸を散らす。

 

旧式化して久しいガトルだが低速故ビグロと違いの小回りの良さがあり、段々とビグロに置き換えられつつもこの様な低強度の対地攻撃任務にはまだまだ引っ張りだこであった。

 

「こちらホーク中隊、敵の対空砲及び砲陣地の破壊に成功。繰り返す任務に成功したこれより帰還する」

 

今しがた連合軍の陣地を爆撃したMA中隊より任務成功の報が入ると、直ちに後方で待機していた砲兵部隊が動き出す。

 

月面に確りと根を下ろすように2本の足で立ちドッシリと構えた人型の巨人、共和国主力量産MSであるハイザックその両方に載せられた巨大な箱型、兵器300mm40連装ロケットランチャー「カチューシャ」が一斉に火を吹く。

 

MS1機あたり80発、それが1個中隊分でしかも多弾頭化されたそれは一つ一つの威力は小さくとも広範囲を効率よく破壊する事が出来、連合軍が籠る陣地だけで無くその後背要塞化された月面都市の上空を覆う様にロケット弾の推進機が光の尾を幾条も引きながら落下する。

 

陣地の中で深く身を伏せ共和軍MAの襲撃をやり過ごした連合軍兵士が頭上を見上げれば、途中で弾頭が分離し中から子機が現れ流星の如く自分達に向かって降り注ぐ様子を目にしただろう。

 

次々と月面上でロケット弾が炸裂し一瞬の内に陣地と都市を爆炎が覆い、陣地を守備する連合軍兵士達は例え塹壕に籠り敵の銃弾を防ぐボディーアーマー付きノーマルスーツを着ていたとしても、真空でも効率よく燃焼する酸化剤により着弾点は数千度に近い高温を発しノーマルスーツの耐熱能力を余裕で上回るそれを受けた兵士は骨も残さず融解した。

 

例え運よく焼死を逃れたとしても、爆発によって生じ飛散した無数の破片や砕け散った月の砂粒一つ一つはボディーアーマーを簡単に貫き人体をペースト状に変える。

 

ロケット砲によって耕され一部ガラス化した大地を、マゼラアタック自走砲やマゼラアイン装甲車が進撃し、砲撃を逃れた陣地から連合軍守備隊が抵抗しようとするも碌な対戦車装備も無く、反対に見つかり次第マゼラアタックの175mm砲によって吹き飛ばされ、あるいはマゼラアインの履帯に踏みつぶされて行く。

 

後方の要塞月面都市にも着弾したロケットは、小型隕石の落下に耐える装甲ドームを激しく爆撃し爆炎が都市全体を覆い、内部に展開した連合軍守備隊は空気を伝わってくる爆発音や振動に顔を青くした。

 

月面都市の要塞化を命じられた連合軍守備隊だが、時間も資材も限られる中準備出来る物には限りがありまた共和国軍の進撃スピードが余りに早かった為殆どその準備が間に合っていなかったといって良い。

 

精々が出入り口や宇宙港の閉鎖と通路へのバリケードの設置しか出来る事なく、防衛機能の大半を都市の天井を覆う装甲ドームとそのシャッターに頼っていたのだ。

 

都市内部に展開した連合軍守備隊は人数も少なく、重装備があったとしても殆どが都市内部では使えないので外の陣地に配備し(共和国MAと砲撃によって対して活躍する事なく破壊されている)ていた為、正にこの薄皮一枚の様なドームが最後の砦であったのである。

 

しかしそのドームも遂に破られる時が来た、ロケット弾の猛爆撃に単なる小型デブリ対策でしかない装甲ドームが耐えられるはずもなく、装甲各部が歪みひしゃげ構造物それ自体の強度を急速に劣化させていく。

 

その脆くなったドーム装甲を無理やり外側から破り、両手に大楯を構えたハイザックを先頭に4機のMSが都市内部に突入する。

 

如何に頑丈で装甲の厚いハイザックでもそのままではドームを突破する事は叶わないが、しかしながらロケット弾の飽和攻撃に敵の目が向いている間にドーム外壁に取り付いたMS達が、作業用のレーザートーチなどを使って装甲ドームの一部を取り外し、機を見て内部へと突入する準備を整えていたのだ。

 

残りの3機は背中にキャットウォークを折りたたんだキュイ装甲車をワイヤーで牽引しており、突入と同時に切り離されたキュイはロケットエンジンのスラスターノズルを噴射させながら、ランドムーバーを背負った上陸部隊を展開させMSと共に都市内部の宇宙を降りていく。

 

突如として自分隊の真上に敵MSと上陸部隊が文字通り降って湧いてきて、都市の庁舎広場に展開していた連合軍守備隊は殆ど抵抗らしい抵抗も出来ずMSと上陸部隊の銃口を向けられ降伏する事となる。

 

突入成功の裏には内部の守備隊が少ない事など潜入したレジスタンスのメンバーによって事前に知らされており、都市市民も自宅待機を命じられ(つまり自宅地下に標準設置された個人シェルターに籠っている)突入によって生じた穴も外で待機している友軍MSが、トリモチ弾で塞ぐので空気の流失も最小限に抑えられていた。

 

敵味方そして人質同然であった月市民(ルナリアン)に被害を出さず、何よりも最重要確保目標である都市機能に一切の損害を出さなかった事に、突入作戦を指揮した指揮官は安堵のため息を漏らしたと言う。

 

この様に連合軍が期待した程月面要塞都市は機能しなかった。

 

時間稼ぎをするどころか無駄に戦力を消耗させた挙句、殆どの連合軍守備隊は死守命令が出されていたのにも関わらず、最後まで抵抗するどころか呆気なく投降したのである。

 

長引く戦争で人的資源が払底しつつあった連合軍は若年兵と練度不足の結果兵士全体の士気が低下しており、特にブルーコスモスの影響でプラントとコーディネイターに対しては強い敵愾心を抱けても、共和国相手では戦意を維持する事が難しかったのだ。

 

この戦いを長年に渡る地球(アースノイド)の支配と搾取から、宇宙移民(スペースノイド)の真の独立を達成する為の戦いと位置付ける共和国と違い、相変わらず地球の人々はスペースノイドに対して微塵も関心を払っていないのである。

 

その結果どの様な代償を支払う事になるのか、それをこれから彼等は嫌と言うほど味わうこととなった…。

 

 

 

 

 

前線の拠点攻略や都市解放を後続の火星師団に任せた共和国軍第1、第3、第4連合艦隊は、月面の更に奥深くへと進んでいく。

 

彼等が一路目指すのは、月面でもグラナダやフォン・ブラウンといった歴史ある巨大都市に匹敵する重要都市「シャワル」であり、そのシャワルを守るため連合軍最後の艦隊が待ち構えていたのである…。

 

*1
人民委員令第227号「一歩も引くな」

*2
原作 第1話

*3
原作 南アメリカ合衆国

*4
共和国も戦争難民を使って同じような事をやっているのでどっこいどっこいである 第一部コンペイトウの戦い参照

*5
ガンダムSEED ECLIPSEを参照

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。