バカとAクラスの日常   作:ゴリ霧中

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いよいよFクラス戦です


第七話

そして翌日。

 

授業間の休憩時間に奴らはやってきた。

 

「邪魔するぜ」

 

「あらあなた達は…Fクラスがうちのクラスに何か用かしら?」

 

やってきたのは雄二を代表としたFクラス一同。

やっとお出ましか。

 

「ここにやってきたのは他でもない。俺達Fクラスはお前達Aクラスに対し、試召戦争を申し込む!」

 

「何ですって…?」

 

「言葉通りだの意味さ」

 

「あなた達の実力じゃ、あたし達には適わないと思うけど?」

 

「そうだろうな。さすがにそこまでうぬぼれてはいないさ」

 

FクラスでAクラスに対抗できるのは、姫路さんと…あと条件付きでムッツリーニくらいか?

 

「そこでだ。方式としては代表同士の1対1のタイマン勝負がしたい」

 

「ふーん、1対1ねえ」

 

「こっちは学年最底辺のFクラスだぜ?まさかAクラスが申し出を断る訳ないよな?」

 

「そんな安い挑発に乗ると思ってるの?でもまあうちの代表が負けるとも思ってないわ。だけどこれは教室の施設をかけた戦争よ。こちらとしては慎重にもなるわ」

 

「なるほど。こちらから姫路が出るのを心配してるのか?安心してくれ。こちらからは俺が出よう」

 

「それでも…」

 

「それはそうとCクラス戦はどうだった?」

 

「少し時間をとらされたけど、どうってことはなかったわよ?」

 

「じゃあBクラスと戦う気はあるか?」

 

「Bクラス?昨日来た変態のことかしら…それだったらあなた達に昨日負けて、3ヶ月は宣戦布告ができないんじゃなかったかしら?」

 

「あいつ等とは和平交渉ってことになってんだ。だから戦争は仕掛けられるぜ」

 

ふむ、だんだん白熱してきたな。

そろそろ俺も混ぜてもらおうか?

 

「とはいってもこれは戦争だ。お前達の言葉をそのまま信じることもできんな」

 

「倉木君!」

 

「くっ、刹那か…」

 

俺が乱入すると、雄二が苦虫を噛み潰したような顔をしている。

 

「そこで俺から提案だ。方式は1対1ではなく5対5で先に三勝した方の勝ち」

 

「ほう」

 

「こちらとしてもこの辺が妥協点だと思うが?」

 

「そうだな。よし、それで行こう。だが科目選択権をこちらにくれないか?」

 

科目選択権だと?

確実にムッツリーニや姫路さんで勝ちにくる気か。

どうするか…

 

「…………雄二の提案、受けてもいい」

 

「代表!?」

 

相変わらず気配を消して俺の死角から代表が現れた。

まじで心臓に悪いんだが。

 

「…………ただし、負けた方は勝った方の言うことをきく」

 

「なるほど、条件付きと言うことか。いいだろう」

 

どうやらこのまま話が決まりそうだな。

だが雄二の思い通りにはさせない!

 

「待て。科目選択権は三つだ。残りの二つはこちらがもらうぞ」

 

そこし口元に手を当てて雄二が考える。

 

「よし。じゃあこれで交渉成立だな」

 

雄二め、これでも勝ち目があるってことか?

おっとそうだった、まだこいつ等に聞きたいことがあったんだった。

 

「そう言えば雄二、Bクラス戦の時に秀吉を使ってうちのクラスの木下さんに変装させてなかったか?主にCクラスに向けて」

 

「おっ、気づいたか?その通りだ。ちょっくら仕組ませてもらったぜ」

 

やはりか…俺の推理は当たっていたようだな。

 

「もういいか?」

 

「ああ。それじゃあまたあとで」

 

「おお」

 

言うだけ言ってFクラスは帰っていった。

さて、と。

 

「今の話、どうやら全員聞いていたようだな?」

 

教室に振り返ると、クラスメートの視線がこちらと、あと木下さんに向いていた。

 

「そう言うことだ。なあ、久保?」

 

その中でも一人、名指しで選んだのは、先日言い争った久保利光。

 

「ああ。どうやら君の言ったことは正しかったようだな。木下さん!本当にすまなかったああっ!(がばっ)」

 

言い終わるより早く、久保は一瞬で地面へと手をついた。

 

ザ・土下座(笑)

 

「ほら君たちも!木下さんに謝るんだ!」

 

後ろにいた他の男子生徒達へも、久保は促した。

するとその熱気にやられたのか、次々と地面に手をつき…

 

「「「すみませんでしたー!!」」」

 

総土下座(笑)

 

「ちょ、ちょっとやめてよ久保君、みんなも…」

 

「いいや、僕はどうかしていた…仲間である君を疑うなんて!倉木君が話に入ってきていなかったら、君にもっとひどいことを言っていたかもしれない…」

 

「わ、わかったから。だから顔を上げて…?」

 

「いいや、それでは僕の気がすまないんだ!」

 

「ええっ!?ちょっと倉木君!?笑ってないで助けてよ!」

 

おもしろいので却下(笑)

 

 

 

***

 

 

 

そして時は変わってFクラスとの試召戦争へ。

 

「それてはこれより、Aクラス対Fクラスの試召戦争を始めたいと思います。両クラス、準備はよろしいですか?」

 

司会は我らが担任、高橋女史だ。

 

「…………はい」

 

「大丈夫だ」

 

「それでは一回戦です。代表者は前へどうぞ」

 

「あたしが行くわ」

 

まずこちらの一人目は木下さんだ。

 

対するあちらは

 

「姉上か、ならばワシがいこう」

 

秀吉だった。

なるほど、弟の秀吉を当ててくるか。

 

だがそれは悪手だな。

 

「ところで秀吉?Cクラスの小山さんって人知ってるかしら?」

 

「はて、誰じゃ?」

 

Cクラス小山か。

このタイミングでその名前を出すってことは、木下さん、殺る気だな…

 

「知らないなら別にいいわ。そのかわりちょっとこっち来てくれる?」

 

「ちょっ、姉上。どうしたんじゃ!」

 

腕を引っ張られて廊下まで連れて行かれる秀吉。

かわいそうに…

だが俺にはどうしてやることもできん…

 

『どうしてあたしがCクラスを豚呼ばわりしてることになってるのよ!』

 

『はっはっはっ、それはわしなりに姉上の性格を分析してじゃな…って、姉上?なぜわしの腕をつかんで…待つのじゃ姉上、その間接はそっちには曲がらなっ……!』

 

しばらくの間廊下から秀吉の叫び声が響いた。

 

がららっ

 

「お待たせしました(にこっ)」

 

ハンカチで返り血を拭う姿はさすがに怖いな…

 

「お、俺たちの不戦敗でいい」

 

さすがの雄二も怖かったのか、あっさりと負けを認めた。

 

「はい、わかりました」

 

 

Aクラス 木下優子 WIN

 

Fクラス 木下秀吉 DEAD

 

 

 

まだ生きてます!とは言えなかった…

 

「では続いて二回戦です」

 

「…………倉木、行ってきて」

 

「あいよ!高橋先生、科目は数学で!」

 

やっと出番か。

相手は誰かな~

 

「よし、明久。行ってこい」

 

「ええっ!?あと一回負けたらあとがないこの状況で、僕なんかが行ってきていいの?」

 

「大丈夫だ。たまには自分に自信を持て。俺はお前を信じているぞ」

 

「やれやれ、僕に本気を出せって言うのかい…?」

 

「ああ。もう隠さなくてもいいだろう。この場にいる全員にお前の本気を見せてやれ」

 

「本気、だと?まさか明久、お前…」

 

まあ奴らのことだからどうせハッタリだろうが、のってみる。

 

「さすがに刹那は気づいちゃうか。今までの僕は全然本気じゃなかったってことさ」

 

 

「やはり、お前は…」

 

「そうさ。今まで隠してきたけど、実は僕…」

 

明久は大きく息を吸い、この場にいる全員に聞こえるように告げた。

 

「………左利きなんだ!」

 

Aクラス倉木刹那 数学 924点

 

 

Fクラス吉井明久 数学 42点

 

 

「な、何だってー!?」

 

一応俺はリアクションをとってみるが、周りは静まり返った。

あれ?はずしたか?

 

「このバカ!テストの点数に利き腕は関係ないでしょうが!」

 

「倉木君も悪ノリしない!」

 

島田さんと木下さんから怒られてしまった。

あれは俺のせいなのか?

 

「まあいいや。じゃあ明久、始めるか」

 

「せ、刹那?僕と君の仲なんだし、ちょっとした手加減は…僕は観察処分者だから、召喚獣のダメージがフィードバックするんだけど」

 

「わかってるさ。俺たち友達だろ?」

 

「だ、だよねー」

 

「それはそうと明久。よくも俺の仲間に手ぇ出しやがったな。俺は仲間を侮辱されるのがこの世で一番許せない。《具現》」

 

怯える明久を無視して俺は腕輪のキーワードを口にした。

 

すると召喚獣の上空に無数の剣が現れた。

なるほど、自分のイメージ通りに武器を具現化する能力ってわけか。

こりゃいいな!

 

「刹那…?この点差だったら腕輪何でいらないよね?なんならデコピン一つで致命傷だよね?なのにどうしてそんな能力使うのさ!?」

 

「だまれ、そして死ね」

 

おれがねんじると、宙に浮かぶ剣達が明久に襲いかかった。

 

ガガガガガガガッッッ!

 

「あぎっ!?あが!?ごぶっ!?」

 

さすがの明久も、かわしきれなかったらしく、一発当たるとそこからどんどん命中していった。

 

「本来なら最初の一発で戦闘不能なんだが、お前には消える隙もなく攻撃してやるぞ」

 

「はぐぅ!?うべっ!!せ、つな…もう、ゆ、るし…」

 

「あっはっは!楽しいなあ明久?」

 

「く、倉木君?なんか人が変わってるような…さすがにやりすぎじゃない?」

 

木下さんが何かいってるな。

 

「さあ木下さん。明久も反省していることだし、もういいんじゃないかな?」

 

「ええっ!?あたし!?」

 

両クラスの視線が木下さんに集まる。

 

「ふぅ、どうやらまだ足りないようだな。《具現》」

 

俺はさらに剣を出現させた。

 

「さあて明久?ここからが本当のお仕置きタイムだぞ?(にこっ)」

 

俺が今日一の笑顔で話すが、明久にはもう聞こえていないようだ。

フィードバックの痛みのせいかな?

 

「ほらほら、まだまだ終わらないぞ?」

 

「…そこまでです」

 

と、不意にフィールドが消えた。

 

「もう勝負は付きました。これ以上はもういいでしょう」

 

どうやら高橋先生からドクターストップがかかったようだ。

 

「ちっ、これからが楽しみだったのに」

 

「うぅっ、刹那って怒らせたら一番怖い…」

 

やっと解放された明久が呻いている。

 

ふん、自業自得だ馬鹿が。

 

 




明久、すまん!だが反省はしてないぞ!
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