バカとAクラスの日常   作:ゴリ霧中

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なんか前回は中途半端で終わってしまいましたね。
ちゃんと最後まで書けばよかった…


第九話

「いったいどういうことなのさ!雄二!」

 

「殺せ…」

 

「ああ、殺してやるともさ!覚悟しろ!」

 

Fクラス諸君はそろいもそろって雄二を糾弾している。

その様子を見て、俺達Aクラスは呆然としていた。

 

「一体どういうことなのかしら?」

 

「ボクはてっきり負けたかと思っちゃったよー」

 

それは木下さんや工藤さんも同じだった。

 

「ただ単に向こうの代表がバカだっただけの話さ。まあこれが正真正銘あいつの実力ってことかな」

 

「いや、でもさすがに小学生レベルのテストであの点数はないんじゃない?」

 

「まあそこはFクラスたる所以ってことで」

 

「でも確かに今回はそのバカさに助けられたわ」

 

「雄二はまだましなんだよ。あれが明久だったら、おそらく…」

 

「え…?どうしてそこで言いよどむの?」

 

「あいつは奇跡のバカだからな(笑)」

 

「あははー、それはちょっと笑えないかなー…」

 

明久をそんじょそこらのバカと一緒にしてもらいたくないな。

まったく、いったいどんな環境で育って来たのやら…

 

何はともあれFクラスとの試召戦争はまたもや勝利で終わった。

 

 

 

***

 

 

 

文字数が余ったのでちょっとした雑談を挟みます。

 

 

 

***

 

 

 

Cクラスとの試召戦争があった前日の昼休み。

俺はある窮地に立たされていた。

 

「し、しまった…!」

 

「あら、どうかしたの?」

 

俺が頭を抱えていると、隣の席の木下さんが話しかけてきた。

 

「随分と大げさだけど、なにか困ったことでもあったの?」

 

木下さん、心配してくれているのか…

だが心配されたところで何も状況は変わらない。

なぜなら

 

「弁当、忘れた……」

 

「はあ?」

 

心配された程度じゃあ俺の腹は満たされない!

 

「あんたねえ、そんなことくらいで大げさよ」

 

「何を言うか!年頃の男子にとっては死活問題だぞ!ああ、今日の弁当は自信作だったのに…」

 

「その口振りから考えると、自分で お弁当を作っているのかしら?」

 

「ああ。俺は一人暮らしだからな」

 

「へえ、そんなことよりお昼ご飯なら学食か売店で買ってくれば?」

 

「それしかないか…よし、じゃあ木下さんも一緒に行こうか」

 

「はあ?あたしは自分のお弁当持ってきてるわよ」

 

「別に弁当なんてどこで食べてもいいだろ?売店でパン買ってくるからさ。屋上で食べようぜ」

 

「あっ、ちょっと!」

 

何かいいたげな木下さんを無視して、俺は売店へと走った。

 

 

***

 

 

「よし、じゃあ屋上へ行こうか」

 

「まったく、強引すぎるんじゃない?」

 

そう言う木下さんこそ押しに弱いな。

と思ったが口には出さないでおこう。

 

「まあまあ。たまにはいいだろ?」

 

「はあ…もういいわ。早く行きましょ」

 

「そんなに腹減ってるの?食い意地張ってるなあ」

 

「いちいち一言余計よ!」

 

そこはあれだ。性格ですから。

 

ああ言えばこう言う。

そんな会話を繰り返しているうちに屋上へ着いた。

 

だがどうやら屋上には先客がいるようだ。

 

「ん?あれは…明久?」

 

屋上の扉に付いている窓からは明久をはじめとするFクラスの面々が見えた。

 

「あいつらもここで食ってんのか」

 

久々に大人数で食べるのもいい。

そう考えて、勢いよく扉を開けた。

 

「うーっす、明久」

 

「せ、刹那!?なんでここに…」

 

「そう言うおまえは何をそんなに動揺してるんだ?」

 

見るからに明久の様子がおかしい。

何かにおびえているような…

 

「ねえ倉木君。様子がおかしくない?」

 

「木下さんもそう思う?」

 

「ええ、だって秀吉が珍しく狼狽しているもの」

 

そういえば秀吉はポーカーフェイスが上手だもんな。

その秀吉が明らかに動揺している。

 

「よくみたら雄二も気絶してるし…」

 

今になって気づいたが、雄二が倒れていた。

こいつのことだから寝ているものとばかり。

 

「なあ明久、いったい何があったんだ?」

 

「実はこれは、姫路さんの実力なんだ」

 

姫路さん?あの姫路瑞希か?

 

明久は目線を手元の弁当に向けながら、未だにおびえていた。

 

「どういうこのなのかしら。秀吉、説明してちょうだい」

 

「実はの、この弁当は姫路が作ってきてくれた弁当なのじゃが…まさかの化学兵器だったのじゃ」

 

「化学兵器だって?こんなにうまそうなのに」

 

「姫路さんは頭がいいでしょ?だからかもしれないけど、それで調味料に化学物質を使っているようなんだよ」

 

「先ほど聞いた話では、酸っぱさがほしくて酢酸を入れたようなのじゃ」

 

「…なんだそりゃ?」

 

それはもはや料理ではない。

秀吉が化学兵器と言ったのも頷けるな。

 

「そもそもそういった物は素人に簡単には手には入らないはずだけれど…」

 

木下さんも戦慄している。

 

「んで、雄二は最初の犠牲者となったわけか」

 

「その通りなのじゃ…」

 

「お願いだよ刹那!なんとか助けてくれないか!?」

 

明久は土下座する勢いで頼み込んできた。

 

「そうだな。おまえ等とは知らない仲じゃないし、ここで見捨てるのも忍びない」

 

「え、じゃあ…!」

 

「だが命には代えられん!さらばだ明久!(ばばっ)」

 

「あっ、ちょっと倉木君!?」

 

「姉上!後生なのじゃ、助けてほしいのじゃ!」

 

「ごめんね秀吉。弟の頼みでも限度ってものがあるのよ…(ばばっ)」

 

後ろで明久が喚いているが、そんなものはどうでもいい。

命には代えられん!

 

その後、明久と秀吉からは怒りのTELがかかってきたが、人生で初めて着信拒否をつかった。




随分とスペースに余裕があったので、書き忘れていたお弁当の話を書かせてもらいました。


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