ハクトウワシは正義を求める 作:ベルマッキャン
[中華国民革命政府]
[ユンナンイスラーム共和国]
[北洋革命政府]
の3つが中華を分割してます、マオさんは長征にガバって失踪。
朝鮮は扶桑の傀儡政権の新羅政府がひっそり暮らしてます。
現実でも百済だったかの高官とかが日本に亡命してるんだし出来なくはないでしょ。
と言うか朝鮮無いと三千万分の国民が無くてヤバイ(この頃の日本は子供が多い)。
東南アジア?手のひらクルクルのシャム王国位しか無いよ。
雲の海の中を駆け抜けながら、ゴーグルを着けた褐色の少女が上をチラリと見て報告する。
「
幾人かの少女は雲海を出ると、ガル翼をした黒い四式戦に似た形状をしたネウロイが追いかける。
未熟な者が慌てて後ろを見て恐怖し、魔力に乱れが生まれて高度1万二千の薄い酸素により過呼吸を引き起こす。
「Ahhhh!!!」
失速して落ちていき、回避が出来ない恐怖から悲鳴が上がるがそれも何発が区切り区切りで飛んできた赤い光線によって発火する。
「
マーチンベイカー製脱出装置を起動し、ストライカーを火薬で足から外す。
だが流れ弾を受けてそのウィッチは真っ赤な花となった。
『Bullshit(くそったれ)!』の声が無線から伝わり、太陽の方向から金色の髪をした少女がネウロイの後ろに回り込んで機関銃を叩き込む。
最初は尾翼に命中し続いて左翼に命中するとグルグル回転しながら白い粉になって散っていく。
「大型が一体抜けるぞ!」
坂本少佐がそう言うと、大きなエイのような大型ネウロイがMe410のような中型ネウロイを伴って遊弋していた。
研修に来ていたリベリオン海軍航空隊のウィッチ隊が下から突き上げ上から反転し攻勢をかけようと駆け上がる。
だが中型ネウロイと大型ネウロイの阻止射撃が幾本も飛んできて一人以外は中止して退避した。
残った一人は中型ネウロイにM2機関銃を撃ち込むも右足のストライカーが発火、煙を吹いて安定性を失いバレルロールの軌跡のような煙を描いて中型ネウロイに突っ込んだ。
「カシワギー!!」
ストライカーの炸裂と彼女のSAP彈が誘爆し、中型ネウロイや護衛の小型ネウロイもコアを砕かれ白銀となって墜ちていった。
ー
ハクトウワシは赤い非常灯に照らされた防空壕で、無為な時を過ごしていた。
ラジオの音声は聞こえるが定型文で、時々ドーンと言う爆発音が僅かながら聞こえる。
『敵は進路を変更、北部ゲール地域に向かう模様。
非戦闘員及び後方職員は引き続き退避せよ』
放送の音声が聞こえる。
敵?は進路を変更し、何処か別の地域に狙いを変えたらしい。
隣に居る主計科の兵士達が口々に会話している。
「マジかよ、ここの真上通るんじゃないか?」
「ベルファストに祖母の家があるんだ、ウィッチ達に祈るしかねぇな」
ハクトウワシはそれを聞いて、危険が迫って居ることを薄々理解した。
数分もしない内に外から高射砲が鳴り響き、絶叫のような金属音が鳴り響くと同時に地震のような揺れが襲いくる。
「ワッ」と驚いてよろけると、不安そうに上を見ていた憲兵がよろけたハクトウワシを支える。
「サンクス」
「ノープロブレム」
その時、カッと赤い閃光が走り、眩い輝きが辺りを満たした。
あまりの轟音と閃光に一時的にだがハクトウワシは耳がキンとし、眼はおぼろげにしか見えない。
だが獣時代に嗅いだ事のある匂い、血と髪が焼けるあの匂い。
腰が抜けてへたり込むハクトウワシに、先ほどの憲兵が押し倒す形で倒れる。
背中が飛んできたコンクリートの欠片によって裂傷を受け、絶命した人でなく物になって。
「み、皆さん」
きれいに一刀両断された為、太陽光が射し込んでいる。
両足が消し飛ばされた兵のうめき声や、運良く軽傷な者が電話を手に取り司令室に報告する。
「第8防空壕直撃!死傷者多数!衛生隊を要請する!」
おぼつかない足取りでをハクトウワシは立ち上がり、憤りが彼女を突き動かす。
破孔から彼女は自分の羽根で外に出て、魔女が飛んでいった滑走路へ飛んでいく。
大空に黒く所々赤く輝くエイのようなセルリアン、いやネウロイが遊弋している。
滑走路では略帽を被った整備兵数人と、肩を貸されて搬送される一人の負傷した少女が居た。
「ん?あんた飛ぶ気か?!」
「えぇ!」
威勢の良い返事に驚きつつ、眼鏡をかけ50代らしい男が笑って言う。
「元気があって結構!お前のストライカーを出してやっからちょっと待ってろ!」
そう言うとあの時部屋に置いてあったあのストライカーなる物が用意される。
靴を脱いで足を入れ、よく分からないから動けと念じて見ると発動機は快調な音を巻き上げる。
渡されたM2ブローニング重機関銃を手に取り、映画で見たように安全装置を解除する。
ゴーグルをつけ、ヘッドセットが内蔵した飛行兵帽を着用する。
「よぉし行ってこぉい!」
「ありがとうございます!」
時速340キロで一挙に滑走し、ハクトウワシのF6Fストライカーはその高出力エンジンで駆け上がる。
首を左右に振って敵を探し、赤い閃光と爆発の光が見える。
高射砲陣地の着色彈が炸裂し、続いて全力射撃がネウロイに撃ち込まれる。
『ウィッチだ、ウィッチが来た!』
『撃ち方止め!撃ち方止め!』
ヘッドセットの混線した無線が聞こえる。
低く垂れ込めた雲で上部を隠しつつ、ネウロイが阻止射撃を開始しハクトウワシを近づけまいとするが獣時代から空を駆けていた彼女には回避は余裕だ。
ネウロイ側は余裕で回避したハクトウワシに恐怖したのかゆっくりと、鯨が向きを変えるように更に進路を変える。
「逃げるな!!」
12.7mm彈を怒りを込めて射撃し、弧を描いて曳光彈がネウロイに飛んでいくがそもそもとして移動しながら射撃は難しい物である。
それ故命中はすれども薄く広くで打撃を与えれない。
「ちぃっ」
向こうも必死なのか、ネウロイは弾幕を更に厚くして雲の中に逃げようとする。
『こちら司令室!飛んでいるのは誰?』
基地から無線が飛んできた、質が良くないがミーナ中佐だと分かる。
「えーと、私です」
『え?防空壕に居る筈じゃ』
「吹っ飛びました!」
それを聞いてミーナ中佐はため息混じりに指示を下す。
『こちらの主力は敵小型ネウロイに誘因されてるわ、何人か戻しているけど数分かかるからヤツを足止めして!』
「りょ、了解!」
足止めって言っても雲の中だよ、どうしよう。
そう思いはしたがそれで諦めると今度は数十、数百の人や動物が死ぬことになる。
それだけは決してダメだ!私のジャスティスにかけて許せない!私の好きなことは傲慢な奴の鼻っ先にどぎつい一撃くれてやることだ!。
「...そうだ!」
ハクトウワシは一計案じた。
一旦雲海を抜け、高度4500mに上がる。
白く美しい雲海に、場違いな赤い照り返しと黒光りする怪しい何かが確かに見える。
「見ぃつけた!!」
急降下して目標より30mほど前に区切り区切りで狙いを済ませて射撃を行う。
彈倉に込められたAPHE彈と曳光彈が集中して着弾し、流石に堪えたのか痛みに悶えるようにぐらりと揺れた。
反撃しようと赤く発光しだすも、撃ち出したその時にはハクトウワシはネウロイの下に潜っていた。
「いい加減墜ちなさい!」
今度は下から突き上げるように攻撃を加えると、驚いた事に全方位に光線砲を乱射する。
文字通り火球となって地上を空を雲を焼き尽くすネウロイに、ついに冷静な思考から怒りに身を震わせネウロイに近づく。
その時。
ネウロイが文字通り一刀両断、なます切りにされた。
「へ?」
そう思うと海軍礼服の白い礼服を着た下はパンツの極めて特殊な露出狂染みたウィッチが居た。
そのウィッチは綺麗な三段笑いをするとハクトウワシの肩を叩いて言う。
「良く支えてくれた!」
白く粉雪のように輝いて散っていくネウロイを後ろに、ハクトウワシの初陣は上等な物に終わった。
地上では高射砲兵が歓声を上げて喜び、『空襲警報解除』の放送が聞こえる。
だがハクトウワシには何で助けに来たウィッチが皆PIPのペンギンみたいな極めて特殊な性癖を拗らせた見た目をしてるか分からなかった。
ー
ハクトウワシは戦闘が終結し、着陸をしようとしたときふと思い出した。
あれ?私ランディングギアーも減速フラップもブレーキもないよ。
それを思い出して青ざめつつ、昔アラスカ準州で湖の小魚を家族と捕った時のようにやればいけるのではないか?。
ゆっくりと両手を横に広げつつ、空気抵抗を受けて減速し下を向きつつ接地していく。
が、減速し過ぎたせいで今度は頭からずっこけた。
出来る限りの減速をしてたんこぶで済んだが整備兵の「やりおった!」と言う顔がとても申し訳ないと思いつつストライカーを脱ぐ。
「あ、消火器持ってこい!事故るぞ!!」
整備班長らしい男がそう叫ぶと数人が消火栓からホースを取り出す。
彼の予想通りに着陸しようとしたリベリオンの練習生は戦闘による精神力と魔力と体力を磨耗しきっており下ろしがねにかけられたように墜落した。
炎を上げるストライカーが消火されウィッチが衛生隊により搬送されていく。
するとセーラー服を身につけた少女が「応急処置します!サルファ剤とモルヒネ用意して!」と指示を飛ばし救急箱を手に取る。
「あの、手伝います!」
「ありがとう!傷口押さえて!」
腹部に一番大きな傷口があり、そこから赤い血液が流れている。
両手でグッと力を入れると、負傷したウィッチが絶叫を上げハクトウワシの腕をギュッと掴む。
泣きながら負傷したウィッチが母の名を呻きながら言い、ハクトウワシは励ます。
「大丈夫、大丈夫助かる!だから目を開けて!マムのホームに帰りたいんでしょう!!」
「よし、あと少し」
セーラー服の日系らしいアジア系の少女は両手で不思議な光を輝かせる。
すると皮膚がゆっくりとだが繋ぎ止められていき、出血が消えていく。
「ワンダフル...」
「よし、傷は治りました!衛生隊担架お願いします!」
少しして担架で負傷者が運ばれ、少女は「臓器には損傷ありませんが血管が治り辛いので病院に!」と連絡するように伝える。
医療スタッフとしたら手際の良い動きだ、それに血を見ても動転せず的確に行動している、医者の家系なのだろうか。
するとその少女は振り向いて言う。
「ありがとう!助かりました!」
「いえ、ノープロブレムです!医者の家系なんですか?」
「えぇ、診療所の三代目です。
私宮藤芳佳、芳佳って呼んで!」
笑ってそう言う芳佳が、あっ!とした顔でハクトウワシの後ろを見る。
ミーナ中佐が珍しく格納庫に来ていたからだ、中佐は基本的に司令室か管制かで、たまに紅茶を飲みながらクッキーをつまんでいるぐらいだ。
「貴女ー、ちょっと」
宮藤は自分の事ですか?と自身に人差し指を向けるが隣の方と言う。
「ハーイ、芳佳またね!」
「うん!」
攻撃で幾つか炎上している市街が見える通路を歩きながらミーナ中佐は言う。
「貴女の新しい経歴が来たわ、書類と鍵を受け取ったら1200時に小会議室に出頭すること」
「イエスマム!」
「結構、書類を出すからちょっと待ってね」
司令官執務室と縦看板が置かれた部屋の前でハクトウワシはぼおっと立つ。
そして今になって恐怖が襲ってきた。
死を見たのは初めてではない、獣時代なら特にそうだ。
戦闘をしたのも初めてではない、だが今になって両手にベットリと着いた血を見て実感が今更湧き出したのだ。
喉が渇き、手のひらを見てみる。
赤黒くなった血液が固まり始める。
「会った会った!おまたせ!...あら?」
「ち、中佐、どうしましょう、今になって震えが...」
「...初陣なら誰でも良くある事よ、ご飯食べて寝て起きれば大概良くなるわ」
ハクトウワシをぎゅっと抱きしめ、頭を撫でると不思議とハクトウワシは落ち着いた。
そしてミーナは、ハクトウワシの後ろ姿を見ながら「血の染みって往々にして取れないのよね」と浅慮だったと思いつつ部屋に戻った。
ー
『本日午前11時に始まったネウロイの侵略行動に対して我が軍は勇猛果敢に反撃、平和を守り抜きました。』
ラジオの速報は大本営染みた発表をしている、それで良いのかBBC。
そう思いながらハクトウワシは上着を洗面所で絞る、水で浮かせでもしない限り血は落ち辛いのだ。
ある程度はマシになったと思うことで棚上げすると、暇ゆえに先んじて会議室に向かう。
今は午前11時49分、少し、休もう。
今回のネウロイさん
[YB-49]
ノースプロップおじさんの趣味。
ここから空飛ぶ国家予算B-2に飛躍する。
新旭日の艦隊でフライングタンクとして登場するも「こんなポンコツゥ!」とボロクソに罵られ、
迎撃に来たMe262を見て「敵も味方もオンボロだ!」とヤケクソで何機か撃墜している。
作者も結構好きな機体。
[Me410]
ぶっちゃけウーフーに絞れば良かったんじゃね?系のフレンズ。
作者がハインケル派閥故に贔屓しているのもあるが夜間戦闘機で良かっただろと思う。
[四式戦疾風]
作者はあまり好きではない機体。
ただ性能自体はそれなりに良いがオクタンがクソザコ過ぎてアレと言う日本軍の悲哀がある機体。
最近ゼロが飛んだがあのゼロもきっとハイオクタンオイルを喜んでいるだろう。
灼熱レイテ!と言う合作本に四式戦とP-61の激突と言う短編があるので是非読んでみてほしい。