グラビモスな日々   作:なむさんばがらす

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――初めての狩、不安はあったけど、何とかがんばれた。

――初めての獲物の味は、たぶんみんなの宝物。

――お父さんもお母さんもとってもうれしそうにしてたね。

――鎧竜サーマルぐらびストライカーズ

始まります。


熱線への道程

時間軸が飛ばないから「やあ~」っていう挨拶はなしだよ(はあと)

 

 

 

すでに日はとっぷりと暮れてしまっている洞窟入り口にたどり着いた。熱線の出し方をとおさまが教えてくださるというので、少なくとも俺と教える側のとおさまは張り切っていた。

 

「じゃあ熱線の出し方を教えるよ!出し方は簡単!!グッとやってバーッて言う感じ」

 

「「「???」」」

 

・・・つまり、どういうことだってばよ?、といわんばかりの俺達三兄妹に、「じゃあやってみるね」とおもむろに上半身を逸らし、所謂『溜め』のような動作を行った後、逸らしていた頭を思い切り前に突き出して口を開き、動作に一瞬遅れて―――

 

―――見事なグラビの熱線がでました。本当に(ry

 

とおさまの熱線はきれいな直線を描きながら岩石の壁を抉って止まった。

しかし見ただけではわからないよ、とおさま。

 

「もっと理論的におしえてください。とおさま」

 

「でもなぁ~俺も親からこの方法で教わった口だからなあ」

 

そういってカラカラと笑う。どうやらかあさまと違ってとおさまは先祖代々脳筋の一族らしい。

 

「今何か失礼なこと考えなかったかい?」

 

「滅相もございません」

 

「ま、いいや。とにかく物は試し!形だけでもやってみようよ。」

 

というのでしぶしぶやってみる、前に妹達の様子を見よう。

妹一号はさっきの説明で何かわかったらしく(凄い理解力だ)、『溜め』の構えをしていた。とおさまのよりもだいぶ長いそれが終わると―――

 

―――バサルモス火球が出た。

 

そうか、すっかり失念していたが、バサルモスは熱線を出せないんだった!!(まあ上位やG級はその限りではないが)

俺の熱線への情熱は急速に冷えていった。だってまだ出せる体じゃないんだもん!!

 

妹二号はどうしただろう。と視線を向けた俺に気づいたのか張り切って『溜め』の姿勢に入る「アニキにいいとこ見せてやる」といわんばかりに―――

 

―――盛大に後ろにひっくり返った。

 

どこかぶつけたらしい妹二号は起き上がると目に岩竜の涙をいっぱい溜めて「パパぁ~」ととおさまに泣きついていた。かわいいなぁ

 

うん、二号のかわいさはともかくとして一号のバサルモス火球は大いに参考になった。よし、俺も『グッとやってバーッ』をやってみるか―――

 

―――細長いバサルモス火球が出た

 

え…なにこれ怖い。細長いといっても大きさや爆風?はほかのと変わらない感じだった(形のせいでちょっと飛距離が伸びるぐらい)。とおさまもこの現象に心当たりはないらしく、「つくづく面白い息子を持って幸せだよ」と感心されてしまった。

 

「二人とも熱線への第一歩は掴めたみたいだね。じゃあ今度はその火球をできるだけ短い『溜め』で出せるように練習しよう」

 

妹二号は泣き疲れて眠ってしまったようで、心配そうに見に来たかあさまにくわえられていった。顎力パネェっす、かあさん。

その後はとおさまの指示で出来るだけ『溜め』短縮に努めた。

 

熱線発射の仕組みは後々かあさまに聞いたのだが(かあさま博識すぎワロタ)グラビモスの体内に存在する『爆炎袋』という熱を発生・貯蓄する器官にそれぞれ三つずつの『火炎袋』(爆炎袋の下位素材)がついている構造物が気管と気管支に無数についており、『溜め』という動作の間に息を吸い、それぞれの火炎袋と爆炎袋に熱(高温の可燃性の液体)を溜め、頭を前に突き出す(とおさま的に言うと『バーッ』の部分)時に火炎袋収縮→爆炎袋収縮→肺収縮となり、かなりの高温を持った液体が瞬時に拡散&発火し、その熱で溶けた、顔の唇周辺の岩石(熱線にほとばしっていた光の線の正体ははこれ)を伴って高速で発射される。というとんでもない代物だった。(熱線に伴う音は雷と同じでありえない高温によって一瞬で温められた空気が膨張したときに音波になったものらしい)

もっとも、かあさまぐらいの猛者になると火炎袋は爆炎袋、爆炎袋は業炎袋という器官にグレードアップし、熱線の威力も桁違いなんだとか(参考までに発射直前の口の中を見せてもらったら溶鉱炉みたいだったのは笑えなかった。)

バサル火球については火炎袋等々の器官が未熟なのと、肺活量、息を吐く筋肉(つまり腹筋)が未熟なために熱線の代わりに出るらしい。

 

溜め短縮は思いのほかうまくいったようで、火球の大きさにこだわらなければ妹一号(一般的なバサルモス)の半分ほどの溜めで出来てしまった。(イメージとしては極小クック先生ぐらいの早さで、大きさは一般的な火球の半分ぐらい)

 

妹一号が火球の出しすぎなのか疲れて寝てしまったようなので、とおさまに先に連れて帰ってもらった。

 

一人になったところで俺はかねてから計画していた秘密の訓練を始めることにする。それは『飛ぶこと』だった。

通常バサルモスの翼は高いところからの滑空か穴掘りにしか使われないし、グラビモスになると天敵がほとんどいなくなるためその翼の役割もほとんど退化し使えなくなってしまう。俺は飛竜種なのに飛べないのは名折れじゃないか、と思っていたので体の軽い今のうちから飛ぶ練習をしておいて大人(グラビモス)になってもせめて滑空&穴掘り移動ぐらいは出来るようにしておこうと考えたのだ。じゃないとアカムトルムに捕食フラグが立っちゃうもんね。

 

ということで翼を羽ばたかせて筋トレをする。しかし飛べる気がしない…そういえば何かの小説で「鳥は飛び立つ前にジャンプしてる」っていうのがあったな。

 

えーい、ままよ!!

 

と、目を瞑り力いっぱいの跳躍からのこれまた力いっぱいの羽ばたきをする。ゆっくり目を開けると、少しばかり高くなった目線といまだ地に着いていない足が目に入った。

 

うそ!!俺飛んでる!!

 

と思ったのもつかの間、ゴキッという音と共に右翼に激痛が走る。いままで宙にいた体は重力に従い地面に叩きつけられるが幸い痛みはなかった。どうやら翼が攣ったようだ。

左翼のみで起き上がって軽く翼の筋肉を伸ばしてからホクホク顔で洞窟に戻った。




前書きふざけました。ごめんなさい。

お察しの通り熱線の仕組みは捏造設定ですのであしからず。

命を懸けたガチバトルはグラビ化してからなので、今はほのぼのをお楽しみください。

次回「ぽぽぽぽーん」

またみてね

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