グラビモスな日々   作:なむさんばがらす

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主人公達は朝昼晩三食きちんと食べております。(岩→肉→岩ですが)




ファースト・バトル

やあ、昨日の熱線&飛行訓練から一夜明けた茂部小太郎だよ。

朝ごはんに昨日の夕飯の残り(岩石)を食べながら、狩のときの注意を教わったよ。(実は昨日の狩のときはかあさんが、危ないと思ったらすぐ駆けつけてくれる位置にスタンバっていたらしい)

 

一つ、ハンターは全力で見逃せ!!

一つ、狩は基本獲物一匹を狙うこと(二兎追うものは一兎も得ず的な?)

一つ、前述の理由から群れを作っている鳥竜種のボスを狩ろうとしてはいけない。

一つ、ハンターがおもむろに近づいて何か置いたらなりふり構わず逃げろ!!

一つ、自分より大きい生き物に獲物はいない(逆に狩られる可能性?)

一つ、狩った獲物は必ず食え

 

だそうだ。

 

それを踏まえて今回も狩りに出る。妹二号は洞窟(住居)の入り口付近の広場(主な獲物:ランゴスタ系の羽虫&猫類)、妹一号は火山の上の方(主な獲物:ランゴスタ系&猫類&稀にウロコトル)妹一号は鳥竜種を警戒しているようだ。ちなみに俺はふもとと中腹の間の溶岩洞窟(主な獲物:イーオス系&ウロコトル&ガミザミ)で待機、俺は虫なんて食う気にならないのであえて難易度の高いところにした。

 

イーオス二匹ガミザミ一匹仕留めたところでふと背中(現在地上に出ているところ)に違和感を覚えた。基本俺は獲物の足音を頼りにしていてあまり音響探知を使っていないため、空を飛ぶ獲物の接近には疎いのだ。この違和感は多分はぐれランゴスタ辺りに背中に止まられたのだろうと思った。

 

毒で仕留めようかな~でも死体が残ると食わなきゃいかんし…虫は食べたくないなあ~いまさら音響探知してもわかんないだろうしなあ。とりあえず擬態解除しよう!

 

そう思ってゆっくりと(いきなり出ると岩にぶつかって殺しちゃうかもしれないしね)地上に出た。どうやら止まっていた奴は転げ落ちてしまったようで、じたばたともがいていた。

 

―――ガブラスだった。

 

そのガブラスはこちらを見るなり、心底おびえたような視線を向け、叫んだ。

 

「食べねぇでくださいッス、バサルモスの旦那ぁ、おいらはおいしくないッス!!」

 

「言葉が通じている?!どういうことだ!?テレパシーは同種の生物のみじゃないのか?」

 

驚いた。今までこんなことはなかった。イーオスをくびり殺したときも、ガミザミの甲殻を叩き割ったときも、断末魔や命乞いといった類の言葉は一言たりとも発せられなかった。しかしこのガブラスはどうだ。きちんと意思疎通が出来るじゃないか。

 

「食べない……ッスか?」

 

「そんなことはどうでもいい!!お前は何で異種間で意思疎通が出来るんだ!?」

 

「とりあえず落ち着いてくださいッス!顔が怖いッス!!」

 

「すまない、気になって仕方なかったんだ。」

 

と、とりあえず食べる意思がないことを告げ、異種間コミュニケーションの詳細について尋ねることにした。彼のプリニー口調(~ッス)を除き、かいつまんで話すとこうである。(?は前世の知識を使った俺の推測)

 

・同種間のコミュニケーションは玉と呼ばれる器官によって信号を送受信することによってなされている(二話辺り参照)

 

・実はこの同種というくくりは正確ではなく、その生物(モンスター)が普段食べている物(例バサルモスなら肉と岩石)で決まるらしい。(玉を作る物質の違い?)

 

・そのためイビルジョーなどの悪食な生物(モンスター)は同種間でも食生活がまったく違うため意思疎通が難しい場合がある。だが、同種間でまったく話が通じないという自体は稀らしい。(玉を作る遺伝情報を持った遺伝子はほとんど種族内ではまったく変わらないから?)

 

・例外として古龍種はすべての生物(モンスター)と会話できる。

 

・ガブラスの一族では群れに一人はその古龍語を話せるものが現れるらしい。(ガブラスは古龍のおこぼれに預かるために常に古龍についていくため?)で、このガブラスがそれらしく、今の会話も古龍語によるものらしい

 

だそうだ。

 

「時に旦那、名前はなんとおっしゃるッスか?」

 

「お前の種族には名前もあるのか。こっちの種族は数が少ないから名前がなくても判別できる。まあグラビモスになると親から『二つ名』(実際一つめだが)が与えられるらしいけど」

 

「じゃあ名無しのごんべえさんッスねwww」

 

「そんなに食われたいかー」

 

「ご、ごめんなさいッス!!」

 

「冗談だ。お前の名は?」

 

「おいらはオノ・ガブっていうッス」

 

「苗字もあるのか?」

 

「苗字?よくわからないッスけど、実際の名前はガブで、おんなじ名前がたくさんあるから、見分けるために幼い頃に体の一部に傷跡を作ってその部位を名前の最初に付けるッス。おいらの場合、傷は尻尾ッスから『尾の』ガブってことになるッス。」

 

「じゃあ『頭の』ガブとか『翼の』ガブとか『足の』ガブとかいるってことかい?」

 

「全滅しちゃいましたッスけどね」

 

「kwsk」

 

「ここ最近この山に巨大なウラガンキンが入ったらしく、古龍様と共に移動していたおいら達の群れはそいつに狩りつくされてしまったッス。おいらはその生き残りッス」

 

「この山はとおさんとかあさんの縄張りだからこの辺の大型生物は入ってこないんだが…」

 

「多分よそ者だからッス。あいつは三つとなりの火山から来たって言ってたッス!!」

 

なんということだ。はやくとおさまとかあさまに知らせなくては!!

 

とりあえずガブ君にはウラガンキンが入ってこないであろう狭い洞窟を教え、俺は帰り道を急いだ。

 

「とおさま、かあさま!大変です。ウラガンキンが!!」

 

「わかってる。今からお話に行くとこだよ。」

 

とおさまが怒りエフェクトになっていて、同じく怒り心頭のかあさまと洞窟を出て行くところだった。

 

「相手はとても大きいそうです。お二人とも気をつけて」

 

「ああ」

 

かあさまの返事を聞き、二人を見送った後、なぜ既に知っているのか考えながら洞窟の奥にいった。

その疑問はすぐに解消されることになった。

 

洞窟の最奥部の寝室とも呼ぶべきところで妹一号が泣いていた。本人が話どころではなかったため、慰めている妹二号に話を聞いた。

 

なんでも擬態中に背中の岩をウラガンキンにかじられたらしい。確かに、三つ岩の真ん中の岩の高さが半分になっている。すぐに擬態解除で逃げたが、とても怖かった、と両親に打ち明けてからずっと泣き続けているようだ。

 

うずくまって泣いている妹一号の涙をなめてやると、妹一号は顔をあげてこちらにすがり付いて泣いた。

 

「ぐすっ、お兄様ぁ、怖かったよう・・・ふぇえーーーん」

 

「よしよし、今とおさまとかあさまが懲らしめに行ってるからもう泣くな、立派なグラビモスになるんだろう?」

 

一時間ほどだろうか、妹は二人とも疲れて眠ってしまい、外はすっかり暗くなってしまったところで、立ち上がり、居間(入り口付近の広間を便宜上命名)に歩いていこうとして―――違和感を覚えた。

 

耳を済ませると、なにか甲高い泣き声がする。居間に向かって音響探知(擬態しなくても使えたらしい)をすると、イーオス五匹にドスイーオス一匹らしき反応があった。

 

あいつら、とおさまとかあさまの留守を狙ったんだ。

 

まだ一度も脱皮しでいない俺達は肉質もやわらかく、格好の獲物になるのを忘れていた。幸いこちらには気づいていないようだが、それも時間の問題だ。とおさまとかあさまはO☆HA★NA☆SIに行ってしまっている。

 

―――寝ている妹達をみすみす奴らに渡すわけにはいかない!!

 

そう決心し、俺は奴らの群れに突進した。




魔法の言葉(古龍語)で楽しい仲間(ガブ君)がぽぽぽぽーん。

やっと戦闘になりました。茂部くんは狩がかなりうまくいっていていっぱい肉を食べているため、脱皮前にもかかわらず結構な大きさがあります。

次回「少し頭冷やそうか」

次回が楽しみですね
(次回予告のネタ募集中)

誤字脱字、感想や登場させたいモンスターの要望などいつでも受け付けております。
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