ワンサマーとプレデター(リメイク) 作:噛ませ犬
三年後、ここは広大かつ、無数にある惑星がある黒き空間、宇宙――無限に広がり、幾多の惑星の誕生と崩壊を見守る親的存在かつ、希望に満ちあふれ、非科学的な発見がまだまだあると予想されている。
そして太陽系惑星の一つ、地球――その星は緑色の大地と蒼い海で構成され、多くの生き物が住んでいる。が、外見は美しいかも知れないが地上は汚い人間が多く、海も汚れている場所が幾つもある。
それでも地球に住んでいる生き物達から見れば故郷かも知れない――そんな中、一機の禍々しく、最先端の技術を駆使して造られたであろう黒い宇宙船が近づいて来る。
宇宙船は地球の周りにある人工衛星を難なくかいくぐり、ある場所へと迫る――ユーラシア大陸にあり、東部に位置する国、日本へ。
日本――そこはユーラシア大陸の中では経済が発展し、技術も世界一に近い。住んでいる者は日本人かも知れないが留学生や観光出来た外国人も多く見受けられ、長い歴史の中で造られた建物が幾つも現存している。
が、今の時間帯は夜であるにも拘らず賑わっており、衰えを見せない。
ここは日本の東部に位置する島、伊豆諸島――その中の一つ、市街地がある島の森林地帯に、一機の黒い宇宙船が近づく様に降下して来る。
宇宙船は着陸する――訳ではなかった。宇宙船は側面から三機の黒い小型宇宙船を発射し、そのまま上昇して日本を離れるように去っていく。
一方、三機の小型宇宙船は森林地帯目掛けて降下していく。刹那、小型宇宙船は生い茂っている樹木を幾つも薙ぎ倒し、轟音が響き渡り、その付近に居たであろう生き物達は逃げ、鳥達は逃げる様に空を飛び始める。
小型宇宙船は数秒後に停止する形で地面に食い込む様に着地した物の微かに煙が発生しており、数十本の樹木が犠牲となってしまった。
小型宇宙船は一カ所に集まっている訳ではない――少し離れた場所に其々着地していた。
何の反応もない訳でもない――三機の小型宇宙船のハッチらしき物が開き、そこから一人ずつ、何かが地面に着地する形で降り立つ。
彼等は宇宙人では、なかった……彼等は容姿は違えども十代半ばの青年達。上下黒で統一された服を着て、ズボンを穿いてる物の防具らしき物を纏い、其々違うが武器らしき物を装備している。
共通しているのならば、右腕に近代的なコンピューターガントレットくらいだろう。
「〜〜〜〜っ、地球だぁぁ――――――っ!!!」
三人の内、一人の青年がワナワナと震えると、その後に喜びを隠せず両腕を上げながら叫ぶ。青年の叫び声には喜びが孕まれており青年自身の本音とも捉えた。
その青年は幼い顔立ち――童顔であるが少し長めの黒髪に澄んだ瞳をしている。
なのに無邪気な笑顔をしているが青年の叫び声は辺りに響く。山だったら山彦みたいに声が返って来るのかも知れないだろう。
「あの馬鹿……何してるんだ?」
「多分、地球に帰還出来たのが嬉しいからだろ?」
そんな彼を少し離れた場所から見ていた二人の青年がいた。片方は整った顔立ちで、少し伸ばした程度の黒髪に吊り上がった黒い瞳の青年。
もう片方は顔立ちは良い物の、長めの黒髪と黒い瞳――なのに笑っていない。
吊り目の青年は童顔の青年に呆れているのかジト目で見ながら腕を組んでいるのに対し、彼は腕を組むどころか呆れてもいない――判るとすれば、彼自身の口調には微かに喜びが孕んでいる。
「それよりもこれからどうする? エルダー達は俺達にあれをやるよう言われているんだぜ?」
吊り目の青年は彼に訊く――吊り目の青年は表情を険しくすると共に、何かを待っていた――命令だった。
「ああ、だが今は奴等は何処にいるのかは判らない――奴等は馬鹿にならないくらい強く、一筋縄ではいかない……それに」
青年は握りこぶしを作る――表情はそのままだが言葉には、彼なりの決心が見て取れる。
「俺を助け、拾い、育ててくれたエルダー達への恩に報いる為、そして奴等を、族は違えども誇りを汚す奴等を許さない……!」
青年は怒りを押殺しながら言葉を述べる。彼と、吊り目の青年の言葉に『エルダー』と言う人物の言葉があった。
が、彼等はその者の下で鍛えられた。地球に帰還したのは、三年もの時間を労したのは鍛える為の時間でもあり、それも長い時間をかけたのだ。
それだけの時間をかけて彼等はある物を得た。彼等は肉体も精神も強くなっており、そしてある特殊な能力をも得たがそれはある物が必要であった。
逆に私情に駆られる危険もない――あるとすれば最初は怨みを買われ、多くの恐怖を体験して来た事だろう。
が、彼等はその幾多の危機を乗り越え、立派に成長した。そして彼等は地球に帰還したのは、自分達を鍛えてくれた者達とは別に、ある一族が地球でやりたい放題暴れている為でもあった。
如何なる理由とは言え、許される事ではないのと、誇りを汚す様な行動ばかりしている――エルダーは危惧すると共に自分達もある事をした。
人間――地球にいる者達を自分達が居る惑星へと連れて帰り、そこで別の惑星へと赴かせ、鍛えさせたのだ。
本来ならば自分達がやらなければならなかったが彼等は無理に人前で姿を現し、暴れる訳にもいかなかった――隠れても何れバレる危険もある。
それならば狩りの対象とされている人間達を使うしかなかった。
不本意とは言え、僭越とは言え、自分達が出来ぬ事を彼等人間にやらせるしかなかった――もう一つ、狩られた人間達の報復を他の人間達に与える為にも、と。
そして、青年達が選ばれたのは単なる偶然ではない――単なる奇遇でもあった――同時に、彼等がエルダーに従いていったのは、彼等がある出来事で自分達を変えたい気持ちもあったからである。
一人は火事の中で火に巻き込まれながら死ぬかもしれなかった者――童顔の青年。
一人は廃棄処分と言う形で死を待つしかなかった者――吊り目の青年。
そして、最期の一人は、誘拐犯に殺される直後であった者――その者は、否、彼は一夏であった。
彼は成長した――あの絶望した少年が逞しく成長したのだ――しかし、彼の感情は戻らなかった。
あの事件は彼の心に傷を負わせるには充分だった。が、今の彼は一人ではない――二人の仲間がいる。
背中を預け合い、信頼出来る者達がいる――そして自分は、一夏は彼等のリーダー。
一夏は彼等の中では一番強い――肉弾戦を得意とし、槍術にも長け、重火器を得意とするリーダー。
童顔の青年は武器の扱いには長け、狙撃銃等の遠距離型の銃を得意とするムードメーカー。
吊り目の青年は銃器の扱いには長け、肉弾戦は一夏には多様劣る物の得意とし、三人の中では知性に溢れ、策略家。
彼等は個性豊か、と言うよりも、其々の得意分野を難なく発揮出来、如何なる困難にも耐えられる精神力を持っている――泣き所さえ知られなければ、突かれなければだが……。
「二人共、早く証拠隠滅をしょうよ――」
童顔の青年が両手を頭の後ろに当てながら二人に近づく――不貞腐れてはいないが不思議そうに首を傾げている。
疑問を抱かず、ただ、ただ、彼なりの本音だろう――そんな童顔の青年に吊り目の青年は呆れて頭を抱え、一夏は無言で瞑目すると「ああ」と頷く。
童顔の青年はキョトンとしていたが一夏の言葉に「へへツ」と笑う。無邪気な笑顔だったが一夏は笑えなかった。
童顔の青年に一夏は罪に嘖まれていた――証拠に彼は握りこぶしを作り、震わせている。
「一夏……ごめん」
そんな一夏を察して童顔の青年は、しまった、と思い、哀しそうに謝る――一夏は「気にするな』と言った後、童顔の青年と吊り目の青年を交互に見る。
「
一夏の言葉に吊り目の青年――隼人は深く頷き、童顔の青年――止は「うん!」と元気よく頷く。
「そうか…良し、先ずは証拠の隠滅だ」
一夏は頷くとそう言った。刹那、三人は右腕にあるコンピューターガントレットを操作し始める。
数分後、伊豆諸島の森林地帯に大きな爆発が起き、辺り一面、荒野と化した――そして村の者達が気付いたかは村の者達以外、誰にも判らなかった。
隼人と止は出てきましたが隼人はリメイク前の勇人であります。
そして次回、空色の髪の少女登場。