第一話 春の声
小鳥の囁きで目が覚める。ベッドの隣においてある緑色の時計に目をやると時刻は八時を回っていた。親は仕事に出掛けたようで家は静まり返っていてた。カーテンを開けると強い日差しが容赦なく部屋に侵入して行った。ベランダに出ると、快晴のそらだった。少し風が強く桜の花びらが俺の目の前を通り越していく。いつもより清々しい朝を迎え少し気分が上がった。部屋に戻ると、昨日もらった卒業証書が目にはいる。俺は昨日大野小学校を卒業した。今日から24日の長い春休みが始まる。俺は心を改め一階に降りると静まり返っていていた家に愛犬パピヨン犬の「マロ」が嬉しそうに尻尾をふって起きたばかりなのか目が半開きのまま駆けつけてきた。
「おぉ~マロちゃぁん!おはよぉ!よく寝たか~い?かわいいにぇ~!」
犬になると性格が変わる自分が恥ずかしい。空腹を感じた俺は冷蔵庫から卵を出し、フライパンを取りだし水を入れ卵を入れガスコンロに火を付ける。火を付けるとマロが耳を後ろに倒し驚いた表情を見せて思わず笑ってしまった。フライパンから卵を取りだし皮をとり食べるとピロン!と携帯が鳴る音がした。携帯を手に取り電源をいれると、エリックからlineが来ていた。エリックは俺の友達で日本とスペインのハーフだ。
「ぐっし~!おはよう!なぁ暇だから遊ばね?」
僕はいいよーと軽く返事しておいた。電源を消すまもなく返事がきた。と思ったら通話をかけてきたようだ。
俺はそれに出るとエリックは朝にしては明るい声で話しかけてきた。
「お?ぐっし~!おはよ。今から遊べる?」
俺は答えた。
「おはよー。いいよ。どこで遊ぶの?」
「ぐっし~の家でいい?」
「おう。いいよ~」
「んじゃ、今からいく」
携帯を置くとソファーに腰をおろしテレビをつけた。
色々なニュースが流れるものの気になる物はなく天気予報が始まった。
「あれ?俺の地域大雨?」
思わず独り言を言ってしまった。外は快晴の空だったのに、大雨と表されている。するとインターホンが鳴る。
マロがそれに反応して大きく吠えた。窓を見るとエリックがドアの前にいる。インターホンから返事もせず玄関へ向かいドアを開けた。そこには寝癖がひどいエリックがいた。
「おはよう!ぐっし~!今日から春休みだな!」
「そだね。中学も少し楽しみだけどな。」
エリックをいえに入れドアを閉めようとし、ふと空を見上げると快晴だった空は黒雲に覆われつつあった。ドアを閉めて。PS4のサッカーゲームでエリックと遊ぶ。
夢中になって携帯に目を通していなかった。当然俺の携帯に届いた一通の通知にもきずかなかった。サッカーゲームで一試合終え、次のゲームに移ろうとすると、インターホンが鳴る。家のインターホンは無駄に音がでかく、鳴るたびにビックリしている。俺は立ち上がり
「ちょっと見てる」
と言い携帯をチラ見すると23分前にメッセージが届いていたが名前はよく見えなかった。エリックは
「知らないじじぃはでるなよ~」
と母親のようなことをいった。
俺はインターホンのスイッチをオンにし会話モードにし
「はーい具志堅です」
とインターホンに出ると
「ぐっしー?」
と、女性の声がしカメラをオンにするとそこに写っていた姿に目を丸くした。