目が覚めたらのび太になっていた   作:厨二王子

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広がる波紋

 人革連の襲撃後、色々なことがあった。

 アレルヤの提案によりキュリオスとヴァーチェによる人革連のスペースコロニーにある超兵の開発施設の破壊が行われた。まぁ俺はいつものシステムの管理で役目を終えたが作戦は無事に終了して施設は破壊される。

 さらに数日後、アザディスタン王国で保守派の代表であるラスード・ラフマディが何者かに拉致されクーデーターが発生。そのまま紛争が勃発した。エクシアとデュナメスが現地で動く。そして刹那がラスードを保護。そのままエクシアに乗った刹那が王女にラスードを届け紛争を一時的に止めるなど。

 

 まったく、この組織にいるとこの世界の闇を知ることができるものだ。

 

 そして今俺はなにをしているかというと……。

 

「連帯感ゼロね」

 

「マイスターたちはバラバラに動いてますからねぇ」

 

「……プールなんだからお前ら泳いだらどうだ?」

 

 今俺たちソレスタルビーイングの姿は地上にあった。一部のメンバーは宇宙にあるプトレマイオスに残っているが。さらに俺はスメラギさん、操縦士やオペレーターたちと共に王留美の別荘のプールのんびりしていた。ガンダムマイスターたちはそれぞれ別々の行動をとっている。

 

「しかしこの後どうしようかなぁ。そうだ、のび太買い物……」

 

「リヒ、後はまかせた!」

 

「ちょっと、のび太!」

 

 俺はすぐさまタオルを持ってここから離れる。後ろでなにやら騒いでいるが俺はとくに目的地を決めず歩き出し誰もいないところで例の空間に向かった。

 

 

 

 

 

「後、三機」

 

 迫り来るフラッグをビームライフル一機一機打ち落としていく。例の空間に戻った後、俺はシュミレーターでモビルスーツの訓練を行っていた。機体はデュナメス。射撃しつつ他への動作がやはり少し遅れる。雑魚兵ならなんとかなるがプロのパイロット相手には通用しないだろう。さらに近接戦闘。これももともとセンスがないせいか一般レベルまで引き上げるのにも地味に苦労したものだ。

 

「くっ」

 

 フラッグ三機が同時にこちらに向かってくる。敵の動きに反応が遅れた俺は腰についたビームサーベルを抜く。しかし、連続の攻撃の隙をつけなかった俺はカウンターをくらい中破にされていしまう。

 

「くそ」

 

 俺は慌ててその場を離れて狙撃し三機を打ち落とした。このように複数相手の時もぼろが出るときがある。

 

「もっと早く!」

 

 俺は次の日のスメラギさんの連絡が来るまでこの空間で活動していた。

 

 

 

 

 俺はスメラギさんのお呼びだしメールで指定された場所へ向かう。部屋に入るとそこにはこの別荘にいるメンバーが集まっていた。どうやら俺が最後のようだ。そしてティエリアが睨んでくる。

 

「来たわね、のび太」

 

「遅いぞ、のび太」

 

「……すまない、ティエリア」

 

 ティエリアには何言っても怒ると思うので適当に謝っておく。怖い怖い。

 

「まぁまぁ。とりあえず、話を始めるわね。ユニオン、人革連、AEUが合同軍事演習を行うことがわかったわ。」

 

「それは……」

 

 普通では考えられない仲が悪い三陣営の協力。これはまさしくソレスタルビーイングによる影響によるものだろう。

 そしてスメラギさんやティエリアは人革連による牽制ではなくなにかあると踏んでいるようだ。

 まぁ、向こうは紛争覚悟でガンダム捕獲する気満々のやつとかいるからなぁ。

 しかも原作通りならここで奴らも現れる。俺も動かなくてはいけない可能性出てきた。

 俺は思考を巡らせていると、突然後ろから肩を捕まれる。振り向くと笑顔でいるシエラの姿が目に入った。

 

「の~び~太~」

 

「ちょま」

 

 ふとリヒやラッセを見てみるとラッセがリヒの肩を叩いていた。こっちすら見ていない。スメラギさんはなんか笑ってるし。ティエリアはもう退出していた。

 

 ……これは無理だな。

 

 俺はこうしてシエラによって買い物の荷物持ちに連れていかれた。無論、フェルトもこっそり去ろうとしていたが俺が捕まえた。慈悲はない。

 そして後日、テレビ放送で軍事演習開始についての放送が始まる。それぞれのガンダムマイスターたちも動き出していった。


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