「おじゃましまーす。あっ、これ貰っておこう」
ソレスタルビーイングとトリニティの会談が終わり、トリニティたちが大気圏を突入するのを確認すると俺はユニオンのアメリカにある基地に向かった。そこに着くと俺は秘密道具で探知したある場所に向かう。無論、今の俺の姿は石ころぼうしととうめいマントで回りから見えないようになっている。
そしてこのユニオンの基地では突如こちらに向かってくるスローネたちにパニック状態にあった。そんな中、俺は途中でフラッグをぱくりながら目的の部屋に到着する。タンマウォッチを発動させると中に入っていった。
中に入るとそこには座っている教授の姿が。
「コピーにんぎょうっと。後、データはスルーで」
俺はコピーにんぎょうで教授と瓜二つのものを作り出して本物と同じ形で置いておく。動作スイッチは押してないので動かないようにしてあった。
教授のデータはのちのちユニオンやヴェーダに探知とか異常を感じられると面倒なためにスルー。当たり前だがこの部屋には教授しかいなかったことにしなくてはならない。
俺は騒がれても面倒なので教授を手刀して気絶させどこでもドアを展開。教授をあの空間に移動させた。
俺も痕跡を残してないか確認するとどこでもドアの中へ入っていき、タンマウォッチを解除する。やがて部屋はスローネドライが放った赤いGN粒子に包まれた。
「ここは……」
「お目覚めですか、教授」
「君は一体……」
「野比のび太と申します。教授、ぜひあなたの力をお借りしたい」
長い長い俺の旅のために……ね
俺は状況を理解して貰うべく、タイムテレビを用意し、教授に鑑賞してもらうことにした。
「なるほど……。君が誰であれまず感謝の言葉を述べるべきか」
「それはどうも。ではなにか聞きたいことはありませんか?」
「……君は何者かね。あのガンダムたちが襲撃に来てからわずかの間に私を連れ出すとは常識では考えられん」
「そうですね、そこから説明しましょうか。俺は異世界から来たんですよ、教授。故に異世界の技術を所持しています。教授の救出もその技術を複数使用して行いました」
「なんと……」
俺は教授が驚きを示すと同時に興味も示したことを見逃さない。さらに話を続ける。
「おや、興味を持って貰えた様子」
「そんな技術があるのであれば私を救う必要ななどなかったのではないかね?」
「どんな技術でも出来ないことはあるんですよ。俺が異世界を回る理由として技術の吸収というのもありましてね」
「なるほど」
「ではまずこちらをを見てください」
「この機体は……」
俺は奥のライトの電源を入れて、七機のモビルスーツを教授に見せた。
そう……ガンダムだ。
前にコピーしたエクシアたちに加えてスローネシリーズも追加してある。
「なぜ君がこれを」
「言ってなかったですが、俺はソレスタルビーイングに所属してましてね。これは隙を見て複製した機体です。しかしオリジナルとなにも変わりません」
「ソレスタルビーイング……」
「ええ。しかし向こうに俺については情報を明かしてはいません」
「複製は可能。そして私を必要とする理由か。なんとなく理解したよ」
「さすがは教授。そう作ってほしいのですよ、俺専用のガンダムをね」
「……時間がかかるぞ」
「時間なら無限に用意できます。人手もね」
「条件がある」
「聞きましょう」
教授が提示した条件大きくは三つ。自身の命、意志の保証と、そして教え子ともいえるカタギリとスメラギさんの命、独自のGNドライブの研究だ。
ふむふむ……。
二つ目は予想外だったな。
「一つ目と二つ目はいいでしょう。しかし彼らの命は確実に保証できません」
「そこは見てくれるだけでもいい」
「そうですか……。まぁ、スメラギさんはソレスタルビーイングに所属してますのでなんとか。カタギリが難しいです」
「彼女はソレスタルビーイングの一員だったのか!」
あっ、そういえばこの人知らなかったな。
まぁ、教授が仲間になる以上、隠す必要もないのでばらすことにした。
「ええ我らの大事な戦術予報士です」
「ふっ、なるほど。どの軍も彼らを仕留められないわけだ」
エイフマン教授は静かに教え子を思い微笑む。
「最後に聞きたい。君はソレスタルビーイングに所属してるといったが彼らの意志に順しているのだな?」
「はい。来るべき対話のために必要ですからね」
「そうか。やはりイオリア・シュヘンベルグは……」
イオリア・シュヘンベルグの真の目的。来るべき対話に備えての人類の意志の統一。この目的が達成されたのにも関わらず実際の戦いではかなりの苦戦を強いられた。やはりこの目的の達成はこの世界にとって必要不可欠であろう。
しかし、この感じ勧誘は成功かな。最後に俺は彼に問いかける。
「では教授。この俺に協力してくれますか?」
「……よかろう。全力で君の専用機の開発に取り組もう」
「ありがとうございます」
こうして俺に力強い科学者が味方に着くことになった。
レイフ・エイフマン教授
彼はこれからも数々の技術を取り入れ、多大な発明を生み出していくことになる。