『食』
誰しもが求めるものであり、夢。異世界が転移できるとしたらやはりこれの追求は必須であろう。
俺はガンダムOOの世界にやってきて飯を食べてきたがおいしい物もあったがとてつもなくうまい物に出会うことはなかった。ドラえもんのグルメテーブルかけで出した料理があるが、確かにうまいんだけど人が作った物よりなにかが劣るんだよなぁ。なので俺は異世界にうまい飯を食うべく別の世界も転移したのだ。そして俺は今エイフマン教授と共に異世界の食堂にやってきていた。
「お気に召しましたか?」
「うむ。確かにうまい!」
「それは良かったです。しかしやっぱりうまい。ということで店主、おかわり!」
「はいよ」
店主は俺の言葉を聞くと厨房に戻り、料理を再び作り始める。
ここは異世界食堂と呼ばれる食堂、猫屋。ここで出される料理はどれも日本にある一般の料理と種類はそう変わらないが、店主の腕がとてもよく俺の舌をうならせる。さらにうまい料理、食材といえばトリコの世界があがるだろうが、あの世界は危険がいっぱいなのでこの世界をチョイスしたのだ。後はケモミミやらエルフなどファンタジーな方たちと会えることが大きい。
「まぁ、今日はほかのお客さんは来てないみたいだけど」
「残念だ。ぜひ、見たかったのだが……」
「なに次来れば会えますよ」
俺はレモン水に口をつける。
さて俺が考えるのはこの後の行動についてだ。トリニティの動きは発信器をつけたので分かっている。結婚式の襲撃だがウェーダからの彼らへの指示とルートを改変して防がしてもらった。タイムテレビでそれは確認済み。しかしあくまで防いだのはその一件のみ。彼らの破壊活動は継続している。そんなトリニティの行動に異議を感じた刹那とティエリアはもうじき動き出すだろう。となればサーシェスが彼らを始末するのも時間の問題か……。
「そろそろうちのパイロットがトリニティに対して動く頃合いでしょう」
「確かにトリニティたちの行動は紛争根絶を掲げ動いているのだろうが、方向性がソレスタルビーイングとは違う。あのあからさまな破壊行動。まさか……」
「教授、いるんですよ、彼らを使ってイオリアの計画にうまく入り込もうとしている奴が」
「そんなことが……。しかし君のようなものならともなくまったく関係がないものが出来ることではないだろう」
「ええ。彼は自らを監視者と名乗ってます。問題はその後ろにいる奴なんですが」
「後ろ?」
「……この先の話はまた別の機会にしましょう」
教授はまだイノベイトについては知らないはずなのでその辺のことを説明するのには時間がかかるので後にした方がいいだろう。
「それでトリニティについてはどうするかね。なんとなく彼らの最後は予想はつくが」
「こちら側に引き込もうと思います」
「本気かね?」
「ええ。人間性に問題がある人達ですがそこは考えがあります」
「君が言うのであれば特に思うところはないな」
「いいのですか?」
「どのみち、あのメッセージを見たときそちら側の誰かが私を殺しに来ることは確かだったからな」
「まぁ任せてください。……おっと料理が来たようだ」
俺の前に香ばしい香りを漂わせた一つの料理がやってくる。デミグラスソースの甘い香りが鼻をくすぐる。そう、皆が大好きハンバーグである。と同時に白く輝く白米もやってきた。
俺は口の中で唾液が溢れだすのを感じながら、手元に置いてあったナイフとフォークを取り、ハンバーグを切ってゆく。中を開くと肉汁がこれでもかといわんばかりに溢れてくる。俺はゆっくりと切ったそれを口に運んだ。
俺は特にうまいリアクションや感想をまだ述べることは出来ない。いずれは言えるようになるよう努力しよう。とりあえず、この一言。
うまい!!!!
口の中で広がるデミグラスソースとハンバーグハーモニー。絶妙な歯ごたえ。まさに至高の一品といえるだろう。うんうん。
俺と教授はこの後もデザートを頼んで食事を楽しんだのであった。
彼が今のところ繋げた世界はガンダムOO、異世界食堂だけです。タグも新しく追加しました。