問題児と力を受け継いでしまった者が異世界から来るそうですよ?   作:皐月の王

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20話目到達!


第7話:魔王の襲来だそうですよ?

日が昇りきり、決勝戦の開幕を心待ちにする人々が今か今かとそわそわしている。

 

「すごい賑わいだね」

 

現在耀を除く俺達はバルコニーの特等席で見ている、隣の飛鳥は落ち着きがない

 

「どうした、お嬢さま。落ち着きないぞ」

 

「昨日の話を聞いて心配しない方がおかしいわ。相手は格上なんでしょ?」

 

昨日の話、耀が白夜叉に自分の対戦相手を聞いた話だ、コミュニティの名前は、"ウィル・オ・ウィスプ"と"ラッテンフェンガー"・・・六桁の外門、一つ上に本拠を置くコミュニティのようだ。さらにラッテンフェンガーはドイツ語で"ネズミ捕りの男"つまりネズミ捕りの笛吹き道化・・・ハーメルンの笛吹き道化が相手かもしれないと、十六夜と俺が反応した、俺は単純に童話のハーメルンの笛吹きが好きで調べていただけだが、そして、ハーメルンの笛吹きは俺達が召喚される前に負けた魔王の下部コミュニティだったものの名前らしい、そしてネズミ撮りの男、グリム童話の魔書にあるハーメルンの笛吹きをさす隠語である、隠語の理由はグリム童話の道化師がネズミを操る道化師とされていたから・・・そしてそこから推測するのに火竜生誕祭に魔王の残党のコミュニティが忍び込んでいる可能性が高いという事だ。ただルールで主催者権限を持ち込めないようにしているらしいので、ある程度安心ということだ。魔王のこともあり、さらに相手が格上、心配なのは分かる、仮に魔王関係なくとも相手は格上一筋縄では行かないだろう

 

「白夜叉から見て、春日部さんの優勝は?」

 

「ない」

 

即答する白夜叉、苦虫を潰した顔をする飛鳥・・・

 

「大丈夫だよ、ジャッジマスターが取り仕切っているゲームでは殺しは御法度だから、耀にも無理しないように言ってあるし。大事には至らないはずだよ」

 

と言ってみるが、不安は拭いきれない・・・

 

『長らくお待たせいたしました!火龍誕生祭のメインギフトゲーム・"造物主達の決闘"の決勝を始めたいと思います!進行及び審判は"サウザンドアイズ"の専属ジャッジでお馴染み、黒ウサギがお勤めさせていただきます♪』

 

「うおおおおおおおおおおお月の兎が本当にきたあああああああああああああ!!」

 

「黒ウサギいいいいいいいい!お前に会うために此処まで来たぞおおおおおお!!」

 

「今日こそスカートの中を見てみせるぞおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

うおぉ・・・凄まじい情熱を迸らせる観客がすごい・・・あとはカオスだ・・・黒ウサギも笑顔だがへにょりとうさ耳を垂れさせている

 

「・・・・・・・・・・・・・・随分人気者なのね」

 

「そういえば白夜叉、黒ウサギのミニスカートを見えそうで見えないスカートにしたのはどういう了見だオイ。チラリズムなんて古すぎるだろ。昨夜語り合ったお前の芸術に対する探究心はその程度のものなのか?」

 

「そんな事を語っていたの?」

 

何を語っていたんだよ・・・飛鳥も馬鹿じゃないの?といった感じで十六夜と白夜叉を見ている。

 

「フン。おんしも所詮その程度か。それではあそこの有象無象と変わらん。おんしは真意芸術を理解する漢だと思っていたのだがの」

 

「へぇ、言ってくれるじゃねえか。つまりお前には、スカートの中を見えなくすることに芸術的理由があるというのか?」

 

「考えてみよ。おんしら人類の最も大きな動力源はなんだ? エロか? なるほど、それもある。だがときにそれを上回るのが想像力! 未知への期待! 知らぬことから知る渇望!! 小僧よ、貴様ほどの漢ならばさぞかし数々の芸術品を見てきたことだろう! その中にも未知という名の神秘があったはず! 例えばそう! モナリザの美女の謎に宿る神秘性! ミロのヴィーナスに宿る神秘性! 星々の海の果てに垣間見えるその神秘性! 」

 

もう聞くのは辞めておこう・・・いい事は決してない・・・話についていけない

 

「旧友の辰希とは三日三晩語り明かしたものじゃ! そして、私たちは気づいた!何者にも勝る芸術とは即ち――――己が宇宙の中にあるッ!!」

 

「ぶっ!?」

 

なんでそこで父さんの名前が出てくんの!?そして父さんと何を語り明かしたんだ!?駄目だ想像したくない・・・

 

「辰希の押すニーソックスから見える地肌でも無く!私が押すブルマから見える下着でも無い!真の芸術とは内的宇宙に存在する!乙女のスカートの中身も同じなのだ!見えてしまえば下品な下着もーーーーー見えなければ芸術だ!」

 

本当に何語っているんだよ・・・あの父さん・・・もうやめてぇ・・・俺の中の父さんがおかしくなっていく・・・

 

「この双眼鏡で、今こそ世界の真実を確かめるがいい。若き勇者よ。私はお前がロマンに到達できる者だと信じておる。そして、ともに信じよう。奇跡が起きる瞬間を」

 

「白夜叉…」

 

もう勝手にやっててください・・・しばらく放っておいてほしい

 

「大丈夫?竜輝君?」

 

「ごめん・・・放っておいて」

 

「白夜叉様……?何か悪い物でも食べたのですか……?」

 

「見るな、サンドラ。馬鹿がうつる」

 

その判断は正しいよ・・・絶対に

 

そして決勝戦が始まった

ギフトゲーム名は"アンダーウッドの迷路"というもので、大樹の根の迷路より野外に出る。最初は耀が風の流れを読み、相手の炎を最低限の風でそれを誘導し避けていた、次に三つ放つが鷲獅子のギフトを使わずに回避した、出口目指して優位にゲームを進めていたが、ウィル・オ・ウィスプ所属のアーシャという娘の補佐についていたジャックが不死のギフトを持っており、そのジャックが轟々と燃え盛る炎の壁を作り出し耀の足止めとなった。アーシャが先行した、耀に残された道はジャックの破壊・・・だがジャックは不死、耀は勝てないと判断し、ゲームを降参した。

 

竜輝 side end

 

耀side

 

『勝者、アーシャ=イグニファトゥス!』

 

負けちゃった、大丈夫ってジンやレティシアに大丈夫って言ったのに、情けないなぁ

 

「一つお聞きしても?」

 

先程戦っていたジャックがやって来て私に声を掛けてきた。

 

「………何?」

 

「今回のゲームは一人まで補佐が許されています。同士に手を借りようと思わなかったのですか?」

 

「……………………」

 

「余計な御節介かもしれませんが貴方の瞳は少々者寂しい。コミュニティで生活していくうえで誰かを頼るシチュエーションというものは多く発生するものです」

 

それはわかっている。

動物しか友達はいなかったけどそれでも集団で生活していく上で必要なものだとは理解している

 

「でも、私にはどうやって頼ればいいのか・・・・・」

 

「簡単なことですよ。貴方が信頼できる人に一言言うのです、心から。『手伝って下さ』いと言うだけです」

 

「信頼できる人・・・」

 

 

飛鳥や十六夜に黒ウサギやレティシア、ジン君と白夜叉・・・私にとって信頼のできる人達だ・・・でも、1番最初に思い浮べたのは竜輝だった。

 

「どうやら、信頼出来る人が居るようですね」

 

「え?」

 

「そういうふうな顔をされてましたよ」

 

そうなんだ・・・自分じゃわからない

 

「おい!オマエ!名前はなんて言うの?出身外門は?」

 

声に振り向くとさっき戦ったアーシャが話しかけてきた。

 

「・・・最初の紹介にあった通りだけど」

 

「そうかい。なら、私の名前だけでも覚えとけ!六七八九〇〇外門出身アーシャ・イグニファトゥス!次はこそは私が勝つからな!」

 

そう言ってアーシャは去っていった。

あれ?負けたのは私なのに………

 

「あの子は同世代の子に負けたことが無い子でしたから。勝っても自分の力で勝ったとは思ってないのでしょう」

 

「それこそ強調の勝利がうんたからだと思うけど」

 

「ヤホホ!いや全くその通り」

 

耀side end

 

「負けてしまったわね、春日部さん」

 

「ま、そういうこともあるさ。気になるなら後で励ましてやれよ」

 

飛鳥は気落ちして、十六夜は軽快に笑っている。

 

「シンプルなゲーム盤なのにとても見応えのあるゲームでした。貴方達が恥じることは何も無いです」

 

「うむ。シンプルなゲームはパワーゲームになりがちだが、中々堂に入ったゲームメイクだったぞ。あの娘は単独の戦いより、そちらの才能があるかもしれん」

 

サンドラと白夜叉は耀の戦い方を称賛している。確かに、敵の挑発を受け流し、逆に相手の冷静さを奪い、最低限のやり取りでもっと効果的な情報を獲得していた。そう思い空を仰ぐと何かが降って来た。不審に思い空へと飛びあがり一枚回収し、その場で読む。

 

『ギフトゲーム名:"The PIED PIPER of HAMELIN"

 

・プレイヤー一覧:現時点で三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇外門・境界壁の舞台画

         区画に存在する参加者・主催者の全コミュニティ。

・プレイヤー側・ホスト指定ゲームマスター:太陽の運行者・星霊 白夜叉。

・ホストマスター側勝利条件:全プレイヤーの服従・及び殺害。

・プレイヤー側勝利条件:一、ゲームマスターを打倒。

            二、偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ。

 

 宣誓、上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

                       

                        《グリムグリモワール・ハーメルン》印』

 

グリムグリモアール!?これはもしかして!その時観客席から叫び声が上がった。

「魔王が・・・・・・魔王が現れたぞオオオォォォォ―――――!」

 

 




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ps. インド神話が難しい!
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