問題児と力を受け継いでしまった者が異世界から来るそうですよ?   作:皐月の王

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レポートなんて大っ嫌いだ(大泣き)


第4話:コミュニティの現状の説明だそうですよ?

「僕らのコミ二ティは"ノーネーム"です。"フォレス・ガロ"のガルド=ガスパー」

 

ジンは顔を顰めガルドに言う。余程ガルドの事が嫌いなのだろう

 

「黙れ、この名無し。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。コミ二ティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュ二ティ

を存続させるなどできたものだーーそう思わないかい、御三人」

 

ガルドと言われたピチピチのタキシードを来た人物は俺達が座っているテーブルの空いている席に腰を下ろし、俺達に愛想笑いを向けるが、相手の失礼な態度に俺達三人は冷ややかな態度で返す

 

「席に座るのなら、名前ぐらい名乗るものだろ?」

 

「そうね。それと、一言添えるのが礼儀ではないかしら?」

 

「おっと、これは失礼。私は箱庭上層に陣取るコミュニティ

“六百六十六の獣”の傘下である」

 

「烏合の衆の」

 

「コミュニティのリーダーをしている、ってマテやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧オォ!!」

 

「ゴホゴホ!」

 

ジンが横槍を入れてガルドが烏合の衆のリーダーだと名乗るハメなった。不覚にも面白かったため、ネコマンマでむせてしまった。

 

「竜輝、大丈夫?」

 

「大丈夫、少しむせてしまっただけ」

 

「口慎めや小僧ォ……紳士で通っている俺にも聞き逃せえ言葉はあるんだぜ……?」

 

「森の守護者だったころの貴方なら少しは相応の礼儀で返していたでしょうが、今の貴方はこの二一○五三八○外門付近を荒らす獣にしか見えません」

 

「そういう貴様は過去の栄華に縋る亡霊と変わらんだろうがッ

 自分のコミュニティがどういう状況に置かれてんのか理解できてるのかい?」

 

「そこまでだ」

 

険悪ムードの二人に割って入り喧嘩を止める。聞きたいことも出来たからだ

 

「お前達が仲が悪いのはよくわかった。それを踏まえて聞く。………ジンお前のコミュニティの現状を教えてくれ」

 

「そ、それは・・・・」

 

ジンは言葉につまり顔には明らかに動揺の色が見える。やはりなにか隠しているようだ

 

「ジン、お前は、コミュニティのリーダーだろ?だったら同士として呼んだ俺達にコミュニティがなんなのか説明する義務がある。そうじゃないのか?」

 

ジンは黙ったままだ、拳を握り震えている

 

「あくまでも仮説だ。ジンがコミュニティの現状を言わないのは何か言えない事情があるんじゃないか?それは、ジンのコミュニティは何かしらの影響を受け衰弱したコミュニティなんじゃないのか?」

 

その言葉にジンの肩がビクッとなった。

 

「理由はさっきガルドが言った過去の栄華に縋るって部分だ。察するにジンのコミュニティは元々、名が知られたコミュニティだった。だが話からするに今は違う。そのため、異世界の俺達を呼び出しコミュニティの再建をしようとしている。そのことを言わないのは、言ったら俺たちがコミュニティに入らないかもしれない可能性が出てくるからだ。多分だが、黒ウサギもグルだな?十六夜がコミュニティに入るのを断った時、怒ってたからな。

それと、俺達にはまだ、他のコミュニティを選ぶことができる。何か違うところはあるか?ジン?」

 

「いやはや、頭が良い方だ。その通り、貴方の推理通りですよ。ジン君のコミュニティは数年前までこの東区最大手のコミュニティでした。最もリーダーは別人でしたけどね。ジン君とは比べようもないぐらい優秀な男だったそうですよ。ギフトゲームの戦績も人類最高の記録を持っていた、東地区最強のコミュニティだったそうですから。彼は東西南北に分かたれたこの箱庭で、東の他に南北の主軸コミュニティとも親交が深かった。南区画の幻獣王格や北区画の悪鬼羅刹が認め、箱庭上層にくい込むコミュニティだったというのは嫉妬を通り越して尊敬してやってもいいぐらいにすごいのです。ーーーまあ先代は、ですが」

 

ガルドはそう言いながらジンを見る。

店員が持ってきたフルーツ牛乳を飲み質問をする。

 

「名と旗印というのは?」

 

「コミュニティは箱庭で活動する際に、“名”と“旗印”を申請しなくてはいけません。特に旗印は、コミュニティの縄張りを示す重要なものです。この店にも大きな旗が掲げられているでしょう?あれがそうです」

 

ガルドが示す先には六本の傷が描かれた旗が飾られていた。

 

「もし、自分のコミュニティを大きくしたいと望むのなら、あの旗印のコミュニティに両者合意でギフトゲームをすればいいのです。実際に私のコミュニティはそうやって大きくしました」

 

「つまり、お前の胸元にあるマークと同じ旗が掛かってる店はあんたのコミュニティの支配下ってわけだな?」

 

この店を除く、あちらこちらにガルドの胸元にある虎の紋様をあしらったマークがあるのはそういう事か、大きくするにこう言う方法もあるんだな…

 

「ええ。残念な事にこの店のコミュニティは南区画に本拠地があるため手出しできませんが。

残すは本拠が他区か上層にあるコミュニティと奪うに値しない名もなきコミュニティぐらいですよ」

 

「じゃあ話を戻そう。つまり、ジンのコミュニティには旗印と名が無い。故に“ノーネーム”ってわけなんだな?なら、どうして、名と旗印がないんだ」

 

「奪われたんですよ、"人間"の立ち上げたコミュニティではまさに快挙とも言える数々の栄華を築いたコミュニティはしかし!……彼らは敵に回したらいけないモノに目をつけられた。そして彼らは一夜のうちにとある天災のギフトゲームに滅ぼされた。『ギフトゲーム』が支配するこの箱庭の最悪の天災にね」

 

「「「天災?」」」

 

俺達は同時に聞き返した。それほど巨大な組織を滅ぼしたのが天災というのはあまりにも不自然に思えた。

 

「此れは比喩にあらず、ですよ御三人。彼らは箱庭で唯一最大にして最悪の天災ーーー俗に"魔王"と呼ばれている者達です」




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