【ARIA】 その、いろいろなお話しは……(連作)   作:一陣の風

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四つ目のお話しをお送りします。

…杏ファンのみな様、ごめんなさい。
最初に読んでくれた我が愚妻は一言。
「二話で流した私の涙を返せーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ!」
みな様もどうか心してお読みください(鹿馬)

それではしばらくの間のお付き合い、よろしくお願いします。


第四話

その日。

ネオ・ヴェネツィアの街は炎に包まれていました。

 

 

 

  第四話 『 la Gran Catastrofe 』

 

 

 

 

私も、その炎の中を逃げ回っていました。

街はすでに、瓦礫の山と化し、多くの人々が悲鳴をあげて逃げ回っています。

「杏、こっちよ!」

誰かが私の右手を強くひっぱりました。

右手を見ます。

手袋のない、私の右手。

 

 -あれ?

なぜ、手袋をしていないの?

 

「早く!」

けれど、そんな疑問も、その切迫した声にさえぎられました。

 

私の名前は夢野 杏(ゆめの あんず)

この水の惑星AQUAの都市、ネオ・ヴェネツィアでゴンドラを使った観光案内をする水先案内人・ウンディーネです。

 

誰かが、右手をつかんでいます。

その手から視線を上げていきます。

肘が見え、肩が見え。それにつながる顔が現れました。

 

「アトラちゃん!」

そこには、アトラちゃんの、こわばった顔がありました。

 

アトラちゃん。

アトラ・モンテウェルディちゃん-は、私と同じウンディーネ。

階級はシングル。

 

「トラゲット」と呼ばれる、街の中央を流れる大運河、カナル・グランデを横切る渡し舟の仕事を、よく一緒にやっています。

オレンジ・ぷれねっとの寮で同室の、私の大親友。

 

 ちなみに-

「シングル」というのは、このネオ・ヴェネチアの街で観光案内を務める、水先案内人・ウンディーネの階級のひとつで、いわゆる「半人前」

 

「見習い」のペアよりは上だけど、一人前の「プリマ」に比べてまだ、一人では、お客様を乗せての観光案内はできない。 そんな中途半端な立ち位置。

 

 だけど-

トラゲットは、そんなシングルにしかできないお仕事。

実は私はそれに、少なからず誇りを持っていました。

 

 

 走る走る走る。

私は、アトラちゃんに引っ張られるようにして、夜の街を、炎に包まれる、ネオ・ヴェネツィアの街を駆け抜けます。

 

「待って待って。アトラちゃん」

悲鳴を上げる私に、アトラちゃんは、ようやく止まってくれました。

 

 -はあ、はあ、はあ。

 

今にも心臓が飛び出しそうです。

 

「早く、杏。 早くしないと間に合わない」

「ちょ、ちょっと待ってよ、アトラちゃん」

私は、一生懸命、息を整えながら言いました。

 

「いったい……いったい何が起こっているの? いったいどうして、街がこんな事に?」

「杏……あなた何も知らないの?」

「え?」

アトラちゃんは何も言わず、ただそっとその右手を……手袋をはめた右手を上げて、一点を指し示しました。

 

「う、うそ……」

 

私はおもわず息を飲み、両手で口を覆いながら、絶句してしまいました。

 

 そこには-

 

巨大な赤い怪獣が、街を破壊していました!

 

 号っ。

-と、それは目から怪光線を発射します。

その光を浴びた建物が、爆発的に炎上しました。

あれは、ARIA・カンパニーだ。

 

 轟っ。

-と、それは巨大な足で、建物をなぎ倒します。

ああ。あれは姫屋です。

 

 豪っ。

-と、強烈な突風が、堅牢な建物を、まるでおもちゃのように吹き飛ばしました。

うわあ。オレンジ・ぷらねっとだ。

 

 

大鐘楼が音を立てて、倒壊します。

サンマルコ広場が瓦礫に埋まります。

マルコポーロの生家が、踏み潰されます。

ため息橋が強風で、ばらばらに粉砕されます。

 

今や、ネオ・ヴェネツィアの街は、見るも無残に破壊つくされていました。

 

「なんなの……」

私は震える声で、アトラちゃんに訊ねました。

 

「ねえ、アトラちゃん。あれは……あれは、いったいなんなの?」

「まだ分からないの?」

 

アトラちゃんの声は醒めきっていました。

 

「あれは……あの怪獣の正体は-」

 

その時、アトラちゃんのその声に反応したかのように、その怪獣が私達に振り向きました。

 

あああ!

それは!

その怪獣の正体は!!

 

 

 「大怪獣、アリムッくスよ!」

 

 

………………

………………

………………

 

そこには巨大な、ムッくんのぬいぐるみを着た、でっかいアリスちゃんがいました。

頭の扇風機がまわってるし……

 

「え……?」

「いや、だから、大怪獣アリムッくス」

「アリムッくス……」

「うん」

「いや、でも……」

「うん?」

 

「あれ、アリスちゃんだよね」

「ううん。大怪獣アリムッくス」

「アリムッくス……」

「そっ」

 

「でも。顔アリスちゃんだし…… 体、ムッくんのぬいぐるみだし……」

「杏。今は、そんな事言ってる場合じゃないわ!」

「いや、でも、それなら、いつ言えば……」

「いい?、杏っ」

 

 -びしいっ!

 

と、アトラちゃんは、人差し指でアリスちゃ…アリムッくスを指差しながら言い放ちました

 

「今、この街を。ネオ・ヴェネツィアを、あのアリムッくスの脅威から救えるのは、私達だけなの!」

「ええ? どういう……」

「さあ早く。オールを持って」

「いや、だからぁ」

「急いで!」

 

結局、アトラちゃんは、私の話はひとつも聞いてくれませんでした。

しくしく……

 

 

いつの間にか私達は、トラゲットの船着場にいました。

そして目の前には、トラゲット用のゴンドラが。

 

「お待たせしました。今すぐ出ます」

アトラちゃんが声をかけます。

「よろしくお願いします」

ゴンドラに乗っていた人影が返事をします。

街をあぶる炎に照らされた、その人影は……

 

「灯里ちゃん?」

そこには、ARIA・カンパニーの水無 灯里ちゃんがいました。

 

水無 灯里ちゃんは、私と同じウンディーネ。

最近プリマに昇格して、ARIA・カンパニーを、ひとりで切り盛りしています。

灯里ちゃんとは、彼女がまだシングルの時、一緒にトラゲットをした仲です。

 

「お久しぶりです。杏さん」

「あ、お久しぶり。灯里ちゃん。お元気?」

「はひ。私は元気だけには自信がありますから……」

「うん。私と一緒だね」

「はひ。うれしいです」

「もう、灯里ちゃんってばぁ」

「えへへへ」

「うふふふ」

『あはははははははっははは』

 

「ゴルゥらああああ!」

 

うわ。アトラちゃんがキレたあ!

 

「のんびり挨拶なんかしてる場合かあ。ほら、杏、早くゴンドラを出して」

「え?」

「そうですよ。杏ちゃん。早く、ゴンドラを出してくださいまし」

のんびりと、微笑みが入った声が聞こえてきました。

 

「わあっ ア、アテナ先輩!?」

いつの間にか、私の後ろにアテナ先輩が座っていました。

 

ニンジャですか、アナタは……

 

アテナ先輩は、やっぱりウンディーネで、同じオレンジ・ぷらねっとの先輩です。

通り名は「セイレーン・天上の謳声」

その通り名の通り、その謳声は圧倒的で、先輩の謳うところ、すべての人達、いえ、街中の動物達さえも、じっと動かず、その歌に耳を傾けると言われています。

 

ちなみに。

通り名とは、手袋なしのプリマ・ウンディーネにのみ与えられる、もうひとつの名前。

一人前の証。

特にアテナ先輩は、姫屋の晃さん。ARIA・カンパニーのアリシアさんと並んで「水の三大妖精」と呼ばれるほどの実力を持っている人です。

 

「あ……う。アテナ先輩。なぜここに?」

「何を言ってるの杏。アリムッくスを撃退できるのは、アテナ先輩だけなのよ」

「え、そ、そうなの?」

「そうですよ。杏さん。早く『希望の丘』に行きましょう」

「希望の丘に?」

「そう。そこが決戦の場よ」

「決戦って……」

「さあ杏。早く、ゴンドラを漕いで」

「う、うん」

 

その時私は、重要な事に気がつきました。

「アトラちゃん、ダメっ」

「えっ、なにがダメなの」

「私、シングルだから、人を乗せてゴンドラは漕げない。灯里ちゃんか、アテナ先輩に……」

「杏さん、何言ってるんですか? 杏さんは立派なプリマさんじゃないですか。ほら、その右手」

「ええ?」

 

灯里ちゃんに言葉に、私は自分の右手を見ました。

手袋がない。

シングルの象徴。右手の手袋が。

そういえば、さっきも……

うぞっ!?

 

「ででで、でも……」

でも私、いつの間に。

 

「でも、私より灯里ちゃんの方が上手で……」

「え、杏さん。私、漕げませんよ。ほら」

そう言って、差し出された灯里ちゃんの右手には、シングルを示す手袋が。

 

「なんですとぉぉぉぉ?」

 

「私もアトラさんも、お客様を乗せてのゴンドラは、まだ漕げません。杏さんだけなんです」

「あ、アテナ先輩は……」

「アテナさんは、この後。アリムッくスとの対決のために、体力を温存しないと……杏さん。お願いします」

 

あ、頭がくらくらする。

いったい、なにがどうなってるの?

私がプリマ?

いつの間に?

 

…………

…………えへっ(嬉)

 

 

「杏。さあ早く」

「杏さん。お願いします」

「杏ちゃん。よろしくね」

 

よし!

私は大きく息を吸い込み、叫びました。

 

「分かりました。夢野杏。行きま-す!」

ぐっ-と、オールを握る手に力が込もります。

 

 

 ****

 

 

『でっかあぁぁぁい。でっかあぁぁぁい』

 

希望の丘へと急ぐ私達を、大怪獣アリムッくスが雄叫びを上げながら追ってきます。

 

「なぜ、追ってくるのぉ?」

私は必死でゴンドラを漕ぎながら、悲鳴のように叫んでいました。

 

「だって、このゴンドラが、トラゲット専用のゴンドラだから」

灯里ちゃんが、さも分かった事のように言います。

 

「えええ?」

「アリムッくスは、トラゲットをするのが夢なんです!」

 

嘘ん……

つか、そんな力強く言われても……そんなハズないじゃない。

 

『トラゲットぉぉお。私にもぉぉぉトラゲットやらせろぉぉぉ』

 

……………

……………

 

はい。ごめんなさい。

私はオールを握る手に、いっそう力を込めました。

「希望の丘」は、もうすぐです。

 

 

「着きました」

私が息も絶え絶えにそう告げると、みんなはゴンドラから飛び降りました。

 

「さあ、行くわよ」

アトラちゃんの掛け声と共に、丘の上へと、いっせいに走り出します。

 

「だから待って、待って、待ってってば」

私もあわてて、その後を追って行きます。

 

丘の上では、巨大な風車がいくつも回っていました。

 

「アリムッくスは?」

「あそこです」

灯里ちゃんの指差す方を見れば、今まさにアリムッくスが、水上エレベーターを踏み潰すところでした。

 

「最後です、いよいよ最後です。みなさん、さようなら。さようならぁ~」

水上エレベーターの管理人さんが、そう言いながら吹き飛ばされます。

 

あ~~~~~あ。

大丈夫。水に落ちた。

あの分なら、怪我はありません。 たぶん。

 

 

「アテナさん。お願いします」

灯里ちゃんにうながされて、アテナ先輩が一歩前に踏み出します。

 

「アリムッくスちゃん。いくわよ」

そう言うと、アテナ先輩は、ゆっくりと謳い始めました。

曲は「パルカローネ」です。

 

『でっかいぃぃ……でっかいぃぃぃ?』

アリムッくスが戸惑ったように首をかしげます。

 

「いいぞ。アリムッくスが、アテナ先輩の歌に気がついた」

アトラちゃんの声が弾みます。

 

アテナ先輩の歌声は、夜の闇の中、轟々と燃えさかるネオ・ヴェネツィアの街の炎に乗り

低く、高く、しかし力強く、木霊していきます。

 

『でっかいぃぃぃ……』

 

アリムッくスが瞳を閉じ、動きを止めました。

まるでアテナ先輩の謳声を聞き入っているかのように。

 

そしてアテナ先輩の歌は「ルーミス・エテルネ」に……

 

すると、どうでしょう。

アリムッくスも、アテナ先輩のメロディに合わせて、謳いだしたではありませんか!

 

アリムッくスと「セイレーン・天上の謳声」の見事な競演。

それはまるで、無垢な幸せの歌のよう……

 

やがて二人……いえ、一人と一匹の歌声は、夜のしじまに、やさしく消えていきます。

 

 

 -ドスンッ

 

と、地響きをたてながら、ゆっくりとアリムッくスが、こちらにやってきます。

 

「危ない。みんなさがって!」

「大丈夫よ」

私の警告の声に、でもアテナ先輩は、ゆっくりと答えました。

「もう、アリムッくスちゃんは、暴れたりしないわ」

「いや、でも」

 

「大丈夫。アリムッくスちゃん。とってもいい子だから」

「いや、確かにアリスちゃんは、いい子ですけど……」

「なら大丈夫よ」

う~ん。その根拠は、いったいどこにあるのですか?

 

アリムッくスがゆっくりと近寄って来ます。

大きい。

希望の丘を回る、どの風車よりも大きいです。

 

 

 -ドスンッ

 

やがて、アリムッくスが、私達の目の前に来て歩みを止めました。

 

『でっかいぃぃぃ……』

「アリムッくスちゃん。ごきげんよう」

『でっかいぃぃ』

「アリムッくスちゃん。素敵な歌声だったわ。もう大丈夫ね」

アテナ先輩が、やさしく語りかけます。

 

『でっかいぃぃぃ……」

「さあ、もう何も心配いらないわ。お家に帰りましょう」

そして、アテナ先輩は再び謳い出しました。

この曲は-

 

 「コッコロ」

 

アリムッくスは、しばらくアテナ先輩の歌に、目を閉じ聞き入っていました。

 

『でっかいぃ……』

やがてアリムッくスは、ゆっくりと目を開くと、きびすを返します。

そしてそのまま、沖の方へ。

 

「見て、朝日が……」

灯里ちゃんが、嬉しそうに言いました。

 

遥かな水平線の彼方。

夜の闇がうっすらと明けていきます。

アテナ先輩の謳声を背に、アリムッくスはゆっくりと、その朝日めざして去って行きました。

 

「あのアリムッくスが、最後の一匹だとは思えない。私達がおろかな行為をやめない限り、アリムッくスは何度でも現れる……」

アトラちゃんが、小さくつぶやきます。

 

私は、朝日に照らされた、ネオ・ヴェネツィアの街を見下ろしました。

破壊され、炎に焼かれた、ネオ・ヴェネツィアの街を。

そこは、まるで廃墟のようでした。

 

だけど-

 

「大丈夫」

「はひ」

「ええ」

 

私は……

私達は心に誓いました。

 

この街を、きっと元通りにしてみせると。

再び、人々の笑顔があふれる街にしてみせると。

再び、おろかな行為で、アリムッくスが現れないようにするのだと。

 

私達の決意を祝福するように、アテナ先輩の歌声が、やさしく、強く、希望の丘を響き渡っていきました。

 

 

 

 ****

 

「……って夢を見たの」

「なんじゃそりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

とたんに、みんなからの総ツッコミが入りました。

 

 -えええぇ?

 

「なんで、杏だけがプリマなの!」

アトラちゃんが、右手で私の左のほっぺを引っ張りながら叫びます。

 

「ウチの出番がないじゃないかあ!」

姫屋のウンディーネで、お友達の、あゆみちゃんが左手で私の右のほっぺを引っ張りながら声を荒げます。

 

 -い、痛ひゃい。

 

「どうして私が怪獣なんですか? なんなんですか? それもアリムッくスだなんて。でっかい納得できません!」

アリスちゃんが詰め寄ってきます。

 

 

「でも、アリムッくスが最後は朝日の中に、アテナさんの謳声で消えていくなんて素敵ですねぇ」

灯里ちゃんが、とても楽しそうに言ってくれました。 ありがと。

 

「うん。確かにアリスちゃんと一緒に謳うのは、気持ちよさそうね」

アテナ先輩が、お茶を片手に言ってくれました。

 

私は、サンマルコ広場にある、カフェ・フロリアンで、お茶を飲みながら、昨日見た夢の事を話していたのです。

 

「ーかぁぁぁっ。おい、杏。いくらお前の苗字が夢野だからってなぁ、そんなバカな夢ばっか見てると!」

「アンタって子は。アンタって子は。アンタって子わあ! うりうりうりっ」

「痛ひぃ。痛ひよぉ。アトラちゃん。あゆみちゃん」

 

「わ、私だって、ホントはトラゲット、でっかいしてみたかったんです。 でも、でも、私、シングルは……」

「そうねぇ。アリスちゃんは、飛び級昇格だから、シングルの経験はないのよねぇ……あっ!」

「わあっ。アテナさんが、お茶をこぼしたあ!」

「ああ。あふぁりちゃん。おひつひて……」

「杏は、そんな事言うてる場合かあっ」

「ふへへへへぇ」

 

「まああああっ」

「ぷいにゅううううううぅ」

「まぁ社長。アリア社長の、もちもちぽんぽんは、おやつじゃないですよ」

「はひぃ。アリア社長。大丈夫ですかあ」

 

「アンタって子は。アンタって子は。アンタって子わああっ」

「お前という奴は。お前という奴は。お前という奴わああっ」

「いひゃい、いひゃいよ。アヒョラひゃん。あひゅみひゃん」

「あううう。またシロップ入れすぎちゃったぁぁ」

 

いつまで続く楽しげな喧騒。

季節はもう、夏。

 

 さてさて。

今夜は、どんな夢と出会えるのかな?

きっと素敵な、やわっこい夢でありますように……

 

                       

 

 

 

                         - 終 -

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

………………

 

ねえ、杏。

なに? アトラちゃん。

あの……きれいに終わらせようとしてるのは、分かるんだけどサ。

うん。

これって『続く』とかあるの?

え~と、たとえば、こんな感じ?

 

 

 

 

   SE・ジャジャジャジャアーーーーーーアン♪

 

 【特報!】 

 

 -現れたな。

 

揺らめく黒い影。

轟く雄叫び。

再び、訪れる恐怖。

 

 -あらあら。アクア・アルタなら防げるけど、アリムッくスわねぇ……うふふ。

 

【どっかあああああん!】

 

 -私は、確かに見ましたっ。

 

でっかいぃぃ。でっかいぃぃい……

 

【帰ってきた大怪獣、アリムッくス】

 

 -私の歌は、もう聞こえないみたい。

 

はひい!?

 

【もはや、止める手立てはないのか!】

 

 -なんだって?

 

【そして新たなる恐怖が!】

 

ぎゃああああス。ぎゃあああス!

 

【新怪獣現る!】

 

 -この古代語の解釈によると、一方が赤い怪獣・アリムッくス。そしてもう一方が……

  もう、一方が?

  緑の怪獣、古の幻獣・がちゃぺん。

  がちゃ……ぺん………

 

ぎゃあああス。恥ずかしいセリフぅ、禁止、禁止ぃぃ!

 

【暴虐の限りをつくし、暴れまわる二大怪獣】

【壮絶なる死闘っ】

【怪獣vs怪獣っっ】

 

にゃあ~ん。

ぷいにゅううううう。

まああああああ。

 

【炎に包まれる、帝都ネオ・ヴェネツィア】

【AQUAは、このまま滅びてしまうのか!?】

 

 -「スーパー浮き島エックス」は、どうした!?

 

 -ただ今、発進しました。

 

【全AQUAの希望をこめて、今、出撃する超弩級・帝都防衛機動要塞・スーパー浮き島エックス!】

 

 -ふははは。こいつが、お前らと同じ性能だと思ったら、大間違いだぞぉ!

 

【スーパー・ハイテク兵器対二大怪獣。 壮絶なる攻防戦!】

 

 

 -はひっ? もう一匹ですか?

 

【だが、さらなる恐怖が、ネオ・ヴェネツィアに迫る!】

 

 -ええ。古文書によれば、もう一匹……

 

【突如、飛来した隕石から現れる、巨大怪獣!】

 

 -古代金星文明を滅ぼしたと言われている、宇宙怪獣です。

  そいつは、なんなのだ?

 

 -三つの首を持ち、金色に輝く、最悪、最強の宇宙怪獣。その名も……

 

すわっ! すわっ! すわああああっ!

 

 【宇宙大怪獣・キングあギらドラ!!!】

 

 

でっかいいぃ! でっかいいい!

ぎゃあああス! 禁止!禁止ぃ!

すわ! すわ! すわああああ!

ステキング弾発射! うふふミラー展開! ぷいにゅーキャノン・セットオン!!

 

【今、繰り広げられる、四つ巴の大決戦】

 

 

夢野・杏が贈る、この夏、最大の話題作。

「三大怪獣。AQUA最大の決戦! ネオ・ヴェネツィアSOS!!」

近日公開! 乞う、ご期待!!

 

【今なら、三大怪獣のマスコット・キーホルダーがもらえるよ!】

 

 「あらあら、うふふ」(アリシアさんのアップ)

 

 

 

 

こんな感じ?

 

杏……お前、もう夢見んな………

ええ~!?

 

 

 

 

           -『 la Gran Catastrofe(大惨事)』- La fine




あと書きのような、なにかー

 -la Gran Catastrofe(大惨事)
本編タイトル。本来のタイトルは「Gran mostro(大怪獣)」でした。
何故、変えたかと言いますと……その、いろいろと……大惨事?(鹿馬)

 -夢野 杏
オレンジ・ぷらねっとのウンディーネ。
本編の主人公…のハズ(汗) 夢の中なのでプリマに昇給してます。
うん。夢に「人」と書いて「儚」い(大鹿馬)

 -アトラ&灯里
何故かふたりともシングル。

 -アテナ
この人なら怪獣くらい、平気で操れそうな気が……

 -あゆみ
今回あまり出番なし。

 -予告編
ある意味、ネタの宝庫。
もうお気づきのように、私は日本特撮・至上主義者なのです。

 -スーパー浮き島エックス
正直。コレを書きたいがため、このお話しはできたのかもしれません(弩阿呆)


なんか一気に読者のみな様が離れていきそうな本作ですが、個人的にはとても気に入っています。
これからもこんなお話しが多数展開する予定が……(濁汗)
これも【一陣の風ていすと】 とお笑いいただき、お許しの上、これからも御贔屓にしていただければ。これに勝る喜びはありません。

 それではいずれ、春永にー


PS
某[pixiv]にて、何年かぶりに筆を取った絵を掲載させていただいています。
よろしければ、ご照覧ください。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=24113262
(以上の書き込みが規約に抵触するのであれば、ご忠告ください。即座に消去させていただきます)
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