とある原石の強度殺し《レベルダウナー》   作:スキート

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第一章 表の生活と裏の仕事

 七月十二日 -とある高校 昼休み-

 

「…………朝か」

 

「比企谷。ここ学校だけど」

 

「………………………………ん?ああ。上条か。学校来てたのか」

 

「何で俺がいつも学校来てないみたいな口調なんだよ………」

 

 いや、だってこいつ案外学校こねぇときあるしなぁ……。一応サボりではなく人助けなのだが。

 

「はちやん。また寝てたんか」

 

「いっつもいっつも寝すぎだニャー」

 

 こいつらは上から青髪ピアスと土御門元春。これにてクラスの三バカ(デルタ・フォース)の集結である。

 

「上条。今何時間目が終わったところだ?」

 

「…え?今昼休みだけど……?」

 

「………そうか」

 

 これは完全に寝過ごしたな。うん。腹も減ったし弁当を食べよう。

 

 そう思い、俺が弁当をかばんから取り出そうとすると………

 

 キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン

 

「あ……」

 

「残念だったニャー。はちやん」

 

「僕らはもうお腹いっぱいやへん」

 

「……不幸だな。比企谷」

 

「……………………くっ」

 

 

 

 こうして、昼休みはあっけなく終わった。今度から寝るのはやめようと誓った俺だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 七月十二日 -とある研究所-

 

『…ケプコンケプコン! 八幡よ。そちらの仕事は終わったか?』

 

「ああ。当たり前だ。そっちはどうだ?材木座」

 

『我と城廻嬢の方はもう少しで終わりそうであるぞ』

 

「雪ノ下さんの方も終わったらしいからそっちも早めに頼む」

 

『了解したのである』

 

 暗部組織『ノーマル』の活動を俺たちはしていた。現在の仕事は上からの命令で、三つの研究所の破壊ということで、俺、雪ノ下さん、材木座と城廻先輩の三手に分かれて仕事をしていた。

 

 俺が破壊していた研究所に俺は気になる資料を見つけた。

 

 その資料の名前は『絶対能力者進化(レベル6シフト)実験』。

 

 この実験の目的は、資料によれば学園都市第一位に君臨する最強の能力者、一方通行(アクセラレータ)をまだ見たこともない未知の領域、絶対能力者(レベル6)進化(シフト)させるという内容だった。

 

 暗部にいる俺としては、この実験は噂程度で聞いたことがあったが、本当にあるとは思っていなかった。さらに、この実験に必要なのは、学園都市第三位、超電磁砲(レールガン)・御坂美琴のDNAを使用し、作った軍用クローン、妹達(シスターズ)を利用するらしい。

 

 確かクローンを作ることは法的にアウトな気がするが、学生が暗部の仕事(こんなこと)をしている時点でアウトだった。

 

 妙にこの実験のことが頭に残り、俺はこの資料を丸めてポケットに突っ込んだ。

 

 

 

 資料を入れたポケットとは反対のポケットに入れてある携帯に電話がかかってくる。

 

『終わったのであるぞ。八幡』

 

「わかった。後処理よろしく。俺この後呼び出されてる場所があるから」

 

『ちょっ! 待つのだ八ま─────────プツ』

 

 俺は電話を切ると、呼び出されている場所に足を運んだ。

 

 

 

 ─×─×─×─

 

 

 

 七月十二日 -窓のないビル-

 

 俺が訪れた場所、それは『窓のないビル』と呼ばれる場所。名前の通り窓が無く、おまけに扉などもない。

 この場所に入るためには空間移動(テレポート)系の能力者がいないと入れない場所だ。一応、このビルには『座標移動(ムーブポイント)』という能力を使える少女の案内人がいるため出入りが可能な仕組みになっている。白井がいても一応入れる。

 

 この中にいるのは男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える『人間』、学園都市の最高権力者、学園都市統括理事長・アレイスター=クロウリー。

 世界最高の科学者であり、世界最強の魔術師だった『人間』だ。

 生命維持装置というものに逆さまに浮かんでいる。

 

 俺は今日、何でこいつに呼び出されたのかは知らない。

 

「何のようだ?アレイスター=クロウリー」

 

「そう固くなるな」

 

 

 

 

「今日呼んだ用件は────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 君の『木原』という名前についてだ」

 

「……昔の事だ」

 

 聞いて来たのは予想外なことだった。

 

「君の本名、木原偶数についてだ。君は必ず『木原』の誰かしらと関係があるのは知っている」

 

「それがどうした?」

 

「正直言って君は科学者になるべきだ」

 

「あの木原一族(クソ共)と一緒にすんな。俺はあんなに狂ってねぇよ」

 

「でも、君が言う木原一族(クソ共)の血が君にも流れているんだぞ」

 

「関係ねぇだろ。で、お前の事だからこの件だけじゃないんだろ?」

 

「ああ、理由は言えないがお前にしてもらわないとプランに影響が出る」

 

「早く言え」

 

 俺はアレイスターを急かす。

 

一方通行(アクセラレータ)と交友関係を結べ」

 

「何故だ?」

 

「先程言った通りプランに影響が出るからだ」

 

「お前のいいなりになるつもりはないぞ。アレイスター=クロウリー」

 

「……そうか…」

 

 心なしか、アレイスターの口角が上がっていたような気がした。その歪んだ笑みは、全てを見透かしたように、酷く、不愉快になる笑みだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は今日の用事や仕事を終え、帰路につく。

 

 俺は学生寮に戻り、俺の部屋のドアノブに手をかける。いつもはドアノブを回しても鍵がかかって開かないはずなのに、ドアノブはするりと回り扉が開く。

 

 開いていた場合は必ずと言っていいほど、この少女がいる。

 心理掌握(メンタルアウト)・食蜂操折。

 学園都市、最高レベルの超能力者(レベル5)の1人であり、第五位に位置する少女だ。ちなみに、学園都市最強の精神系能力者だ。

 

「おかえり。八幡」

 

「…ただいま。てか、勝手に入るなよ…」

 

「じゃあ、何のために鍵を渡してるのよぉ」

 

「お前がとったんだろうが……」

 

 容姿は金髪、誰もが見てしまいそうな大きすぎる胸。目に十字の星。性格は少し腹黒い。……いや、結構腹黒い。

 

「晩御飯できてるわよぉ」

 

「おお、いつも、すまん」

 

 こいつはたまに、俺の部屋に入り込み、晩飯や何やらしてくれる。てか、食蜂財閥の方の相手しとけよ……。

 

「気にしなくていいのよぉ。私は将来のお・よ・め・さ・ん何だからぁ」

 

「誰が決めた。誰が」

 

「私だゾ!ほし」

 

「言うと思った…」

 

「あ!そういえば八幡。さっき、タンスの裏にねぇ」

 

 タ、タンスの裏…だと!? や、やばいあそこには見られてはいけないものが……ッ‼︎

 

「こんなものが見つかったんだケドぉ」

 

 操折が手に持っていたのは──いわゆるR18指定されているコンビニなどに売っている本だ。

 

「八幡ってぇ。こういう女の子が好みなのかなぁ?」

 

 その本の表紙になっているのは、ツインテールの貧乳少女だ。

 

「……い、いや、別に……、そういうわけではなく……」

 

「はっきり言わないと聞こえないわよぉ?」

 

「…あ、あの、いや、だから…、す、すみませんでした………」

 

「何で謝るのかしらぁ?」

 

 ひっ!嘘だろ!?こいつ……ドSだっ‼︎超ドSだっ‼︎

 

「男性はこういうものを持っているのは当たり前じゃないかしらぁ?」

 

「……い、いや…、あの……、マジで……」

 

 こんな感じのが3時間続くという地獄が待っていたのをこの時の俺は知らない。しかも、晩飯冷めちゃったしね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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