広場に着き俺は待った。観客席の人達はまた男が現れた事に期待のこもった目で俺を見る。
「落ち着かねぇ~、大河はよく平気でいれたな。」
客寄せパンダに浴びる視線をガマンしながら開始の合図を待っていると前方の鉄格子が開いた。
「ゴーレムの動きは大河との戦闘で大体解ったから大丈夫、召喚器さえ召喚できれば問題ない。」
心を落ち着かせるように自分に言い聞かせ鉄格子の方を見るとゴーレムではなく、二足歩行している自分と同じ身長の黒い狼がいた。
「…あれ?ゴーレムじゃないの??」
召喚器を召喚するのにいちいち敵を替えるのか?俺も大河と同じ戦闘初心者なんだけ「では大狼(ビックウルフ)との戦闘を開始してください。」どっ考える時間をくださ【ビュッ】あぶな!?
開始の合図が聞こえた瞬間魔法の拘束が解けたのか?イキナリ攻撃してきたぞあいつ。
「危険察知を最低限レベルにONにしといて良かった~。」
ONにしてなかったら今頃腹に穴が空いていたぞこれ!?
「ちょ!?なんで大河の時より強い敵なんだよ!?」
そう叫ぶがその間にも狼からの攻撃が続く。腕を縦・横・跳び蹴り・横・縦・噛み付き・跳び蹴り・突き・縦・横・チョップ・突き・縦・横・噛み付き・横・縦と攻撃してくる。どうやら攻撃方法は爪と牙らしい。一つ狼の攻撃にしてはオカシイ攻撃があったのは気のせいか?
「こんなに速い奴が初戦なんて普通の奴だと死んでいるぞ…まさか学園長は俺を合法的に殺しにきているのか?こんなことなら挑発をしなければよかった。Dメールを送って過去を変えるしかないか?ってここ異世界だから携帯通じねえし、そもそも電話レンジ(仮)なんか持ってないじゃん俺!!『オゥゥゥゥ』【ビュッ】とと、いい加減にしやがれこの犬っころ!!」
狼の腹に蹴りが命中したダメージを受けた感じしねぇあアイツ。
「丁度距離もとれたし…召喚しますか、
Wake up ヴァン 」
ミュリエル Sid
彼、金崎浩人の召喚器召喚の戦闘を始める前に一つの問題が上がった。当真兄妹が倒したゴーレムは国の軍が多大の犠牲の元やっと捕獲できた一体なのでもう一体なんている訳ないのだ。
「学園長、彼の相手はどうしましょう?傭兵科の生徒にお願いしますか?」
「…いいえ、大丈夫です。大狼を相手に戦って貰いましょう。」
「イキナリ大狼ですか?五体満足でいられるかしらん彼?」
「ゴーレムはあの一体しかいなかったのです、仕方ありません。」
「解りましたぁ、では準備してきますねん。」
「よろしくお願いします。」
ダリア先生が観戦室から出て行く。
「…これ以上、男性救世主(イレギュラー)を増える訳にはいかない…なんとしても救世主は女性でないと…。」
私は部屋の中で囁いた。
大狼との戦闘を開始してから彼、金崎浩人は異常な回避率を見せている。魔術で身体強化しているわけでもないのに大狼のスピードに付いていけているのだ…もしかすると攻撃を予知しているのかもしれない。
「大河君も凄かったけど、浩人君は異常ですねん…あの大狼の攻撃を余裕に避けているのだから。あのスピードでは普通、防御とかしないと間に合わないのに彼は避けている…危ない避け方もしているけどそれも紙一重で安全な時にですし…これを身体強化無しでやっているなんて誰も想像できませんよ?」
戦闘技能を教えるダリア先生も驚いている。
彼も何か叫びながら避けるとは、器用ですね「…いい加減にしやがれこいの犬っころ!!」
彼が大狼の腹に蹴りをいれ間合いをとった。召喚器も無ここまで持つ人はそういないでしょう、これだけの才能なら召喚器を召喚出来なかったら傭兵科を推薦してみようかしら?今は少しでも戦力が欲しいですs「…召還しますか Wake up ヴァン」
彼のその言葉を聞き思考が止まりました。彼の発言はいつでも召喚出きると解っていると言っているようなものなのですから。しかし彼の手に武器は存在していない、だとすると増幅系(ブースト)の召喚器なのでしょうか?
『ガァァァァァ』
大狼が彼に接近するが何もせずに彼の隣と通り過ぎました。
「残念だな…もう終わりだ。」
彼の手にはいつの間にか剣があり、彼はその剣を払うと急に剣が曲がり彼の右腰にしまい、大狼が真っ二つに別れ倒れた。
「オオオオオ二人目の男性の救世主様だぁぁ!!」「俺達男もやれば出きるんだ!!」「こっち向いてぇ~~救世主様~~。」
観客席にいた市民達は興奮して叫んでいます。
「…ダリア先生、ダウニー先生を呼んで来て下さい。彼達の寮を決めなくてはいけないそうですから。」
「了解しましたぁ学園長、しかし驚きですねぇリコが召喚した訳でもないのに一度に三人、しかも三人共召喚器を召喚してしまうなんてぇ。」