これは【GGO】であって、【MGS】ではない。 作:駆巡 艤宗
戦いの火蓋は、突如切られた。
ジャリッ……
「!!」
しゃがんでいたエムが、突如後ろを振り向く。
するとそこには……!!
「おああああ!!!」
「くっ……あああ!!!」
ナイフを大きく振りかぶったベネットがいた。
そしてそのまま、ベネットはナイフ片手に突進してくる。
ゴッ
「っ……!!」
お互いの体が衝突して、鈍い音がガレージに響く。
ヒュン!!
「くっ……!?」
「はぁぁぁ!!!」
ナイフの切っ先がエムの腹を掠めて横切る。
エムはギリギリのところで避けた。
……が、ナイフの切っ先は向きを変え、エムの脇腹へと向かってくる。
「くっそ……!!」
ガッ
「なっ!?」
ただそこはエム。
脇腹まであと数mmの所で、ベネットの手首を掴んで止めた。
そしてお互いの動きが止まる……。
その時だった。
「……!!」
「……あっ!!」
初めてお互いの顔を見合せた2人は、はたと気がついた。
「「
お互いが、
✣
バタン!!
突如、民家の玄関が蹴り開けられる。
そしてしばらくした後、ひょこっとプルームが銃口と一緒に顔を見せる。
すると視界に入ってきたのは……
「……ギフト、それにベネット!!」
床に腰かけ、足を投げ出し、カウンターに背を預けたギフト。
そしてその横で銃を下ろし、棒立ちでこちらを見るベネットだった。
「大丈夫なのか、2人とも」
そんな2人を見て、プルームもそう言いつつ銃を下ろす。
「……ええ、大丈夫です」
「たった今、回復が終わったとこ」
すると、ベネットがギフトを見つつ言葉を返し、それに釣られてギフトが笑った。
プルームは、そんな2人に歩きよりながら、どこか変なその様子を見て、少し違和感を覚える。
「……本当に大丈夫か?」
「ええ」
「ギフトも?」
「僕もOK」
「……そうか……?」
首を傾げつつ、一言返して後ろを見やるプルーム。
その顔は、未だ疑問を抱えていそうだ。
「……あれ、ベネットさんにギフトさん? すないぱぁ、さんは?」
すると、ちょうどプルームが玄関を見たタイミングで、ライトが無警戒で駆け込んでくる。
「ふう……到着。ドンパチが聞こえなかったね」
「相手……逃げちゃったのかな?」
そしてそれに続き、タウイとレックスが入ってくる。
……が、次の瞬間。
「「「……?」」」
プルームの顔を見て、すぐに何かを悟った。
そしてそれを悟ったのか、プルームが改めてベネットの方を向く。
「……で、そのスナイパーは?」
「ふふ……あ、はい」
「?」
プルームの問いに、少し微笑みながら言葉を返すベネット。
「どうなったんだ、今はどこに?」
「あっ……えと」
そんな彼を見たのか、少し食い気味に質問するプルーム。
するとベネットは、そんなプルームを見てはっとした。
「北に……逃げました。もういません」
「……どうやって」
「徒歩でしょう、車は使ってない」
「……追撃は?」
「しませんでした」
どこか詰まり気味に答えるベネットに、プルームはやはりどこか違和感を覚えるらしい。
何度も首を傾げながら、地面を見つめて息をつく。
「……それと」
「!!」
すると不意に、ギフトが声を出した。
その声に、プルームはびくっと反応する。
そんなプルームを見つつ、ギフトはベネットを見上げた。
「少し……
「えっ……!! あっ……はい、まあ、その……」
「……だってさ、プルーム」
ベネットのたどたどしい返事を聞きつつ、ギフトはそう言ってニカッと笑う。
……ただ、プルームもそこまで野暮じゃなかった。
「……そうか」
「……はい」
瞬時に何かを悟ったのか、ふっ、といつも通りの彼に戻る。
「で、これからの進路だが……どうする、タウイ」
「……ん、ああ……そうだね」
そして早々と、これからの指示を
すると、その質問を問われた
顎に手を当て、地面を見つめて考える彼に、他5人の視線が集中する。
……その後、数秒の後。
「う〜ん……よし、そうしよう」
「……!!」
タウイが、そう言いつつパッ、と顔を上げた。
全員の視線が、少し上へと引き上げられる。
それを見たタウイは、ゆっくりと、こう宣言した。
「わが隊は、これより……」
「……!!」
「
繋ぎ話が多いですね……(笑)
でも、そろそろ動き始めます。
原作とは違う、別の物語が……。
乞うご期待!!
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