これは【GGO】であって、【MGS】ではない。 作:駆巡 艤宗
「だめぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
レンの叫びがこだました。
視線の先には
ダァン!!
バララララララ!!!!
「……よし!!」
レンのP90が火を噴く。
その
……しかし。
『……エムが女を抱えている。右目付近に被弾エフェクト』
「ぎゃぁぁぁぁぁピトさんだぁぁぁ!!!!」
無情な報告がSHINCから入った。
「……最悪!!」
✣
「あっちゃぁ、そうなるかぁ」
気の抜けたタスクの声。
「……何かまずいことにも?」
「うん、それがですねぇ」
ドームの壁に背中を預けるタスクは、片目に押し付けていた単眼鏡を目線から外す。
隣でスコープを覗くシノンは、変わらず覗いたまま会話を続けた。
「PM4との戦闘、始まりはしたんですけどねぇ」
「……ええ」
「思わぬ刺客が飛び込んできてますよ、あららぁ」
「……ええ!?」
シノンは思わず声が上ずる。
対し、どっかり座っているのみならず単眼鏡すら覗かないで話すタスク。
そんな二人のさらに隣で背中を壁に預けて立っているキリトは、顔だけ二人に向けて話を聞いていた。
「銃の世界ってホント、何が起こるか分かんないですねぇ」
「……ですねぇって、アンタ」
「ね! キリトさん」
「お、おう」
タスクはそんなキリトも会話に引き込んだ。
今から少し間、ドームの中にて。
レン達とSHINCは、共闘を取り付けると同時に緻密に作戦を立てていた。
その作戦とはずばり、「挟撃」。
ドーム南東に位置するPM4に対し、それぞれ北と南から攻撃する作戦。
SHINCが南から進撃し、正面から衝突。
それに合わせて、スキャンギリギリまで北西に進むレンが転進。
一気に北から強襲し、かたをつける算段だった。
レン単騎で、さながら"鉄砲玉"のような作戦。
ピンクスモーク展開要員でフカも一緒に行ってはいるがあくまで近くまで。
……だが。
「スキャンの特性を活かして戦闘意思がないように見せる。ありがちながら有効な作戦ではあったんですけど」
「……ありがちな、な」
「ええ。往々にして、自分が考えつくことは、また誰かも考え付くもんです」
レンと全く同じ動きを見せたチームがいたのだ。
レンもSHINCも無視してよい、と考えた1チーム。
PM4から遠ざかるように動いていた……
『KKHC』、正式名称「北の国ハンターズクラブ」である。
「しかもレンさんかわいそうに」
「ん?」
「あの謎のチーム、
「……あらら」
そう言って、ケタケタ笑うタスク。
キリトもちょけてはいるが苦笑いだ。
「チームで動いていればねぇ、まだねぇ」
「……タスク」
「単騎で、しかも遠距離から、なんて不運な……はは!!」
「……アンタねぇ」
キリトの苦笑いの理由。
それは、シノンの眉間にしわが寄っているから。
「一応任務なのよ!? どうするのよ!!」
「んまぁ、それはそう」
「ピトフーイとやらは撤退してるし、レンは原っぱのど真ん中。フカだって」
「……そうですねぇ」
焦りからか、まくし立ててくるシノン。
タスクは変わらず笑ったまま。
「このままでいいの? 笑ってられるの!?」
「はい」
「……えっ」
しかし。
不意に確信持って一言返してきたタスクに、シノンは思わず言葉を詰まらせた。
キリトも目を見開いてタスクを見る。
「……状況は整いつつあります。ちゃんと。確実に」
「「……!?」」
急にトーンを落としたタスク。
それに驚くシノンとキリト。
すると、次の瞬間。
SHINCのボスのがなり声が無線から聞こえてきた。
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