はじまりのあの日   作:代打の代打

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公園前、ほのぼのメンバー

公園前の朝ご飯

公園前の仲良しメンバー


中華の町で迎えた朝

朝食は、一日の中でも重要な食事なのだという。頭を目覚めさせ、身体の活力を呼び起こさせる。この十年くらい、ず~っと言われ続けている決まり文句だ。今日は、そこに別のことを付け加える、アナウンサー。楽しい気持ちで、良く味わい、良く噛んで食べる。これが健康にとても良いのだという。ただし『科学的根拠はない』そうだ。まあどうでもよく、変な食物を食べるより、どう考えても健康に良いよね。楽しく、美味しく食べた方が。しかも『きちんとした』食べ物を。その点はわたし達心配ない。いっつも『専属シェフ』アニキ様二人が、作ってくれる美味しいご飯。それをみんなで、朝から楽しく食べる、わたし達。まあ、一応数年前からはわたしも作る側か。あの日は、提供してくれた朝ご飯、みんなで楽しく食べたっけ。あ、フラグが立ちました。図書館さんこれから伺いま、あ、移動図書館、始めたのね。記憶をのせた車が、目の前で止まる―

 

「う~わ~いいにお~い」

「オナカペコペコデフ~」

 

メンバー『朝の散歩』を終え、ホテルに戻ってくる。目を覚ましてからすぐ、急激な運動は身体に悪い。メンバー、泊まりがけ公演のある朝は、大体早起き。そしてみんなで『散歩』に繰り出す。わたし、あの日はフロントで、コッソリ部屋の鍵を返して貰ってた。ホテルの周りを、ゆるりと歩く、近くにあれば、公園で朝日を浴びる等。軽く動いて身体を目覚めさせる

 

「さ~お手々洗いましょ、いろは。早速朝ご飯よ~オリバー」

 

めー姉、喜ぶ二人に告げ、メンバー全員、手洗いに向かう。幸いラウンジ内にシンクがある。手を洗いに向かおうとする、と、何人かのお客さん、わたし達に気付いてくれる。求められる握手に応じ、その後で手を洗う

 

「わぁ~すご~い。ぐだくさんだあ~」

「ごうかなおかゆです」

 

ユキちゃん、リュウトのトレイの上、提供される具だくさんのお粥

 

「贅沢おかゆだ~、凄いねっ。赤いタレは何だろ、がっくん」

「ごま油じゃない、この香りは。中華粥、エビ、ホタテ、溶き卵に葉物はチンゲンサイかな。熱々だから、気を付けて持とうじゃない」

 

わたしと彼も受けとる。メインのおかゆ以外は、バイキングスタイル。おかゆのトッピングも乗せ放題という、贅沢朝ご飯。今すでに豪華なのに、さらにカスタムできるお粥

 

「ササミ~ささみ~やっぱ肉だぜ肉。中華粥にササミ、相性グンバツ(抜群)だぜ~」

 

昨日の晩から、鳥さん食べてるテト姉。お粥にささみてんこ盛り。鳥さんに成ってしまいそうだ

 

「ううう~、ネギ我慢、ネギ我慢、ネギがま~ん」

「ミ~ク、大丈夫よ~、ネギくらい。歯、きちっと磨けば~」

「『息』をケアするあれ、飲めば完璧。オレ持ってるからあげるよ」

 

メイカイ様の助言。途端、花満開スマイルミク姉、小ネギをお玉で四杯も。わたし、スープ、サラダ、ヨーグルトをトレイに載せ、テーブルへ向かう。これから歌うので、ニンニク回避。余計なおかずに手をださない。ニオイには気を遣う。サラダのお供も、ポン酢にしておく。あ、ヨーグルトにバナナ大漁、弟

 

「軽めに食べて、早速行くわよ~」

「マイクロバスが迎えに来るそうじゃね~か」

 

サラダの上にちりめんじゃこ、めー姉。サラダの上にまでササミ、テト姉

 

「テトね~さん、鳥すぎ(取り過ぎ)じゃないかなぁ」

「にゃはは、バランス考えて、こいつはツナフレークだぜ」

「ケッキョクはSea『チキン』でゴザル」

 

鳥ダブルを指摘するカイ兄、に楽しそうに返すテト姉。ササミ(鳥さん)ではなかったらしい。でも、アル兄が言うとおり、結局は『海』のチキン。いつもどおり楽しく食事を済ませ、全員一度自室へ。歯を磨いて身支度を済ます。私物をまとめて、忘れ物がないかだけ、念入りに確認

 

「ん、よし、ないな」

 

独り言~。2泊3日の訪問だけど、今日泊まるホテルは、PROJECTサイドで用意した。明日はオフ。休日の宿まで主催者様に用意させるわけにはいかない

 

「来た時よりも美しく、は、まぁムリだけど」

 

めぐ姉に教えてもらった精神。一応、ベッド周りも整え、退室

 

「あ、リンちゃん来た~」

「リンちゃん、ぉりよ~ぅ(降りよう)」

「めぐ姉~。もしかして待っててくれたの、IA姉」

 

待っていてくれた、めぐIA姉

 

「うん、リリちゃんは女の子連れて、もう降りたの」

「ど~ぅせなら、待ち合わせて行こぅってね~」

 

合流して、エレベーターホールへ向かう。そこでも

 

「さぁ、行きましょう、皆さん」

「お待ち、まっちまっち、大集合、GOっ」

 

ルカカル姉が待っててくれる。ボタンを押す、丁度良く降りてくるエレベーター

 

「っす、やっぱタイミング重なるっす」

「さ~どうぞです~ぅ、みなさ~ん」

 

中に勇馬兄、ピコ君、アル兄が乗っていた

 

「キヨテル殿は、男児を連れてスデニFront(フロント)へ降りたでゴザル。神威殿も同行しモウシタ」

 

男子も女子もお誘い合わせ。仲良しメンバーで占領、エレベーター

 

「きょ~ぅも良い天気で良かったね~、ロロく~ん」

「っす、IAサン、楽しみっすね、グミサン」

「まずは行列だもんねっ。ふふっ、出陣は、わたし達もお客さんで観ちゃお、勇馬君」

 

乗りながらIA姉、めぐ姉。ロロ君はIA姉がたまに呼ぶ呼び方。名字から

 

「あ、そ~ですねっ、ぼくも楽しみですぅ。う~ぅ、かわいい~んだろうな~」

「お稚児殿方は忙しいでゴザロウが、拙者等は野次馬キメコムでゴザル。壮観でゴザロウナ」

「レン君の足軽姿、リンちゃんのお姫様。楽しみですわ~ぁ」

 

することないので、弾む会話。女三人寄れば囂しい(かしましい)などと言われるが、男、混じっても騒がしい。仲良し寄ればだだ楽しい

 

「先導ハ神威殿。FuFu、リン殿が張り切るワケでゴザル、オ」

「かるが押すので、降りるりる」

 

何故か訳知り顔、アル兄がつぶやく。と、同時一階到着←→(開く)ボタンを押すカル姉。わたし、たまにアレ間違って、閉めてしまう

 

「アラ、偶然」

「タイミングの問題だったね」

 

隣のエレベーターを降りる、メイカイ様と鉢合わせ。先に降りたようだが、お客さん乗り降りの関係で。着々集合

 

「ああ皆さん、お揃いになりましたね」

「Frontに鍵返しちゃおうじゃない」

「バスも、も~着いてるぜ~」

 

先生、彼、リリ姉、わたし達に気付いて、談笑中止。眼鏡を上げる先生。手招き彼と、手を振るリリ姉

 

「朝にも増してピーカン(晴天)朝から良い風吹いてたし、今日、公演日和だよぉ~」

「「「「ぎょうれつで~す」」」」

 

天使様とじゃれていたMikiちゃん、どちらも楽しげ

 

「プロは先に行ってるからよ、追っかけでイコウぜ」

 

お客さんとの記念写真に応じていたテト姉。そのお客さん達、一人一人のメンバーと『個々撮影』を希望したが、時間が無い。事情を説明して全員集合で記念写真。ホテルマンさんがシャッターを切る

 

「あっりがとうございますっ、みなさ~ん」

「この後、商店街で公演しますので―」

「良かったらき・て・ねぇっ、み~んなぁ」

 

めー姉がお礼を言い、カイ兄が公演アピール。弟よ、すっかり男の娘が板に付いたリアクションだな

 

「歩いて行ける距離、皆様、お誘い合わせて観賞しに来てほしいじゃな~い」

「すっごく楽しい商店街だよ~」

「ぉいしい物もたくさんで~す」

「みんな~、きってね~(来てね)」

 

紫様のPRに、わたし、IA姉、つられて声が出る。ピコ君は、メンバー『元祖』男の娘、リアクションが自然体。歓声を浴びつつバスに乗る。その道すがらも、求められる握手、サイン。焚かれるフラッシュ。まるでスターのような感じ、と、勘違いしてはならない。あくまでもこの歓声は、色々な公演で演じている、その人なりの『鏡音リン』への声援なのだ。わたしへの声などと、天狗になるべからず。それがこのPROJECT魂。でも誰かの『心』の支えになっていれば何よりだ

 

「着いたらリンちゃん達、まずお着替えしないとね」

「さっきも話してたんですよ~Mikiちゃん。楽しみです~」

「「「「いざっ、しゅつじんじゃ~」」」」

 

ようやく乗り込んだバスの中、Mikiちゃんの声色から、期待感が伝わる。呼応するように天使様、ピコ君も脚をパタつかせ、楽しげ

 

「うふふ、忙しい役割ねぇ、神威君。双子ちゃんも、天使様も大活躍だわぁ」

「幸せな忙しさだね。行列は、オレも野次馬決め込んじゃおう。期待値上がっちゃうなぁ」

「HAHAHAっ」

「あっはは~、おんなじ(同じ)事言ってる~」

 

メイカイ様の台詞に、爆笑、アル兄。わたしも思わず声が出る。不思議そうに、目を瞬かせた姉弟に

 

「自分らも、エレベーターん中でも話してたんす、その話題」

「しかもアルさんが、同じ事言っていたいた~」

 

楽しさ連鎖、勇馬兄、カル姉笑い出し、事情説明。一同納得して

 

「そんなトコも、メンバーの縁(えにし)の深さってヤツだな。レンピコの男の娘繋がりとっか~」

「がっがく兄、おれ自分の意思でやってね~からっ」

「でも~ぅ、さっきホテルでの声かけ、可愛かったよ~ぅ」

「馴染んできてんじゃね~の、おっとこの娘~(男の娘)」

 

真面目話に、オチを付ける紫様。弟、慌ててツッコムが、IA姉、リリ姉に茶化される

 

「レン君、今度プライベートのお洋服、選びに行きましょうよ~ぅ。ぼくとお揃いの~」

「お二方が並ばれれば、きっと愛らしい事でしょうね」

 

ピコ君、話しへの食いつき方が半端ない。この手の話題に乗らない、キヨテル先生まで可笑しそう。数分賑やかに話していると、商店街へ到着。朗らかにバスを降りる面々の中、レンだけややテンションが低かった。ゲリラCMの効果は抜群で、商店街入り口には人だかりが出来ていた、大規模な。スタッフや警備、商店街の若い皆さんが、バリケードを作る。その中を、歓声浴びながら服屋さんの二階へ。他のメンバーは又別、PROJECTのロゴが入ったトレーラーへ向かう。着替えを済ませ、メイクさんにお化粧して貰う。うん、やっぱり違う。ルカ姉に施して貰ったお化粧の感覚とは。あの日思ったっけ

 

「よ~しみんな、しっかり可愛く成ったじゃない。気合い入れて行くぞ」

「「「「「「「ぅお~、御館様~」」」」」」」

 

一階で着替えていた、男の子、そして紫様と合流、店を出る前に気合いを入れる。店を出ると大歓声『かわいいカワイイ』という声や『がんばってね~』等の応援まで。当日、天使様、わたしとIA姉には人力車が用意され、裾を引きずらないようレッドカーペットの上を歩き、乗り込む。それを先導するのが、紫の御館様とレン。まずはステージの前へ移動。ステージにあがると、歓声は瞬く間に大声援に




これから始まる演舞

彼との歌、彼と行列
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