好きの理由はなあに
おしえておしえて
黄色い子
今度はみんなに祝福される。それが幸せで仕方ない、わたし
「オノロケゴッチ~。じゃ、リ~ン、おにぃの何処が好きなん~っ。ま、ウチらはちょっとは聞いてるかもな~。京の都でさ~ぁ」
「ぁ、ずる~い、リリィちゃ~ん」
「わ~ぁ、ぼくも聞きたかったです~ぅ」
リリ姉、先生に納まって幸せそう。IA姉、ちょっと不満。ピコ君は目が燦々輝く
「ん、ぅ~ん、解んない~。やっぱり全部。全部好き、優しいところも、声も全部。わたしを心配してお説教とか、不機嫌、治してくれたりとか、ぜ~んぶ『がっくん』が好き。膝の上も、お休みの魔法も、わたしを一番可愛がってくれることも。わたしも同じなのかも~、会ったあの日に好きになっちゃった。大好きお兄ちゃん。その好きがいつの間にか変ってたの『愛してる~』に」
周りの温かな視線が、もはや気にさえならない
「二人で贈り物、渡しあった時、わたし、すごくドキドキした。今、何でそうだったか解った」
「俺も同じ、実は相当トキめいた。今解ったじゃな~い」
彼と二人、微笑み合う
「え~なになに~、贈り物って。そういえば『お休みの魔法』も何~リンちゃ~ん」
「コレハ興味深い話題でゴザル。神威殿ハ殿様兼務のSorcerer
(魔法使い)でゴザッタカ」
Mikiちゃん、アル兄、ニヤニヤで訊いてくる。周りからのニヤケが半端ない。嫉妬されず応援される。どれだけ幸せか
「古都でね、カンザシくれたの、がっくん。紅と白、椿のカンザシ。めぐ姉、IA姉に手伝って貰ってね、二人だけになって。わたしもがっくんに、いつものお礼、したかったから~。優しくしてくれて、可愛がってくれて、ありがとうって、お礼の贈り物。きっとあの日、もうがっくんのこと大好きだった~」
「ああ、そうだったのか。それで別行動したんじゃない。めぐIAのリアクションの理由も解った。俺にくれたのはループタイ。刀の鍔がデザインの」
めぐ姉、IA姉以外のメンバー、思い至って納得。腑に落ちた顔で声が上がる
「じゃぁ、お休みのまほ~は~、に~さ~ん」
「お休みリン、イイ夢を、ってそれだけ。それ言うだけじゃない。だけどリン、それだけでよく眠れるらしいの。まぁたまに、おでことオデココツン。その程度のMagic、リンだけがかかる魔法」
お休みの魔法の正体を告げる彼。やや困り顔のイタズラ顔、眉を下げる
「わ、ステキです~ぅっ。大好きな人から、イイ夢なんてロマンチック~」
「そっか、リンがここ一番に付けてるもんな、今まで気付かない、おれたち間抜け~」
「ッス、リンがココイチに付けてんのって、全品ガクサンがプレゼントした品っすね。グ、グミサン、今度指輪、贈るス」
ピコ君、乙女顔で両手を組む。レン、やられたって苦笑い。勇馬兄、話題に格好付けてアピールしてみる
「っへへ~勇馬~ぁ、便乗アピ(アピール)じゃね~。あんま格好良くね~ぞ」
「漢気を魅せるには、又別の機、話題が必要でゴザロウ、勇馬殿。マダ精進が必要でゴザルナ」
リリ姉の言葉に『ムッ』としかけて、アル兄の言葉に凹む勇馬兄
「勇馬くん、今度お揃いのジャージ選びに行こうよ。トレーニングの時、着るお洋服。勇馬くんのジャージ、カッコイイカナ。だから選んで欲しいの。そ、その、お、お付き合い始めたわけだから。ペ、ペアルックカナ~」
「ッッス、ス、グミサン、ぜって~(絶対)行くっすッ。ジャージ行くスッ」
めぐ姉、照れ照れ笑顔で。逆に『漢気』を見せた感がある。いや、女性だから『女気』と言うのだろう、か。勇馬兄、食いついてガッツポーズ
「そっか、神威君に貰った代物なのねぇ、あの簪。さすがのセンスね、神威君。大人な雰囲気、理由が解ったわ~」
めー姉の言葉。そう、まだ大人でないわたし。選ぶ品の違いを理解したのだろう
「うん、めー姉。うふ、あの日もね、贈ったら照れくさくなっちゃって。ドキドキの理由、今日気付いて良かった~」
「も~、そんな事あったんなら、そこで告白じゃない、タイミング的に~」
ミク姉、おしさと、呆れ含みの顔をする
「わたしをね、そうやっていつも大事に想ってくれる。だからがっくんが好き。わたし、がっくんと一緒に生きたい。ホントはね、朝も夜も一緒にいたい、ずっと一緒に。さっきがっくん、言ってくれた『傍に居ないとか考えられない』って。わたしも同じ、がっくんが居ない未来なんて絶対イヤ。だからわたし、がっくんと『結婚』したいの。めー姉が『一生支え合う』のが結婚って言ってた。わたし、がっくんと一生支え合いたい。結婚したい。もう、好き、好き、大好きなの~ぉ」
再びの大歓声、大層ひやかされる。祝福のひやかし
「なんだ~、リンっ、まだウチらが知らね~甘々話しがありそうじゃ~ん」
「こ~れゎ、事情聴取が必要ですね~。さっきに~さん『中華の街』ってぉ話し、知らないょ~ぅ。古都のぉ話しも詳しく聞きた~ぃ」
興味津々、リリ姉。IA姉、悪戯っ子モード
「ぅふふ、今度機会があったらね~」
「あの説教、嬉しいって、ヤバくない、リン」
ちょっと困った声で聞いてくる、紫の彼。うん、ヤバイかもしれない、わたし。だって、貴男からの行為、ほぼ総て嬉しいもの
「ん~ん、だって、がっくんが『わたし』を想ってくれてるんだもん。嬉しい、だって『大事なキミ』とかさっ。わたし『だけ』に言ってくれて」
横抱き状態、彼を見上げ、腕を首に回す
「あ、俺も気になるなぁ殿、リンにお説教。珍しいよ、リンにお説教する殿って」
「何かあったでゴザロウナ、神威殿が、看過デキヌ事案が。いかなる事情があったでゴザルカ」
「四次会の主役は、かむリンです~ぅ。隠し事無し、とことん行きましょうよ~ぅ」
尋ねてくるカイ兄、覗いてくるアル兄。身を乗り出すピコ君、に併せ
「うちも聞きた~い、なになに~、リンちゃ~ん」
「かるも気になる、気になるなる」
勢いづくMikiちゃん、カル姉
「ふっふ、今日の主役はミクだったじゃない。ごめんなミク、主役の座、取り上げちゃって。なら話しておこうじゃない、そんな図々しい強奪主役に成ったんだ。中華の街でさ、公演したじゃない。あの日さ、
来たの、リンが、俺の部屋」
「え~、そんなことで怒っちゃうの~、がくさん。どっちかって言ったら、喜んじゃいそうなのに~。あ、主役は気にしないで~。今まで十分主役だったも~ん、お腹いっぱい」
「二人だけの『逢瀬』Romantic(ロマンティック)だと思いますわ~」
ミク姉不満、眉がハの字。ルカ姉乙女、で眉がハの字、角度が違う
「ぽ兄ちゃんゴキゲンでも悪かったの~。晩餐会、あんなに楽しそうだったのに~。心の狭いぽ兄ちゃんじゃ、ちょっと見損なっちゃうカナ~。でも好きだけど~」
「めぐ、嬉しかったじゃない、部屋の扉、開けるまで『リンキタ~』って思った。でもな、扉開けたら居たじゃない。カボチャパンツとキャミソのリンが」
「えええええええええええっ」
めぐ姉、珍しく不満顔、紫様が事実を告げる。カイ兄驚嘆、他のメンバーからも驚く声
「だっダメだよリンっ、そんなカッコで出歩いちゃっ。家(マンション)なら良いけどっ。イヤ、マンションでもそろそろ気を付けて欲しいけどっ」
「気をつてよ~ぅリンちゃ~ん、その格好で出歩いて、変な人と会っちゃったらどぅするの~」
カイ兄、青ざめて、慌てる。IA姉、袖ぱたぱたで焦ってる
「それはお説教Level(レヴェル)ですわぁっ。リンちゃん、お気を付け遊ばせっ。世の中には居るのですっ、変質者と呼ばれる輩がっ。リンちゃんのように可愛らしい子を好むっ」
「って言ったら、リン大好きの俺も、変質者じゃな~い」
彼の言葉で、一度爆笑するメンバー。ルカ姉、ひとしきり笑った後
「違いますの~、神威さん、そういう意味じゃありませんわ~。神威さんがそんな方なら、とっくの昔に―」
「ミナマで言わな~い。まぁさっき俺のことお気に入り、とか言ってくれたじゃない。本音を言えばスタイルは、メンバーの中でルカが一番、俺好み~」
言って焼酎を一含み、彼。ソファにもたれる
「あ、そっか、ルカ姉似の彼女さんいたんだっけ、がっくん。う~、大人っぽい人が好みか~。う~ん、髪伸ばそっかなぁ、ルカ姉みたいに~」
「光栄ですわ神威さん、初対面の時、将来有望と言って頂きましたわね。はっきりいたしますわ、テトお姉様が言うような、変質的ではない、ということが」
やや気持ちがしたをむきかける。頬を染めたルカ姉、あ、もしやこの二人これからでもお付き合いを、等と考え、焦りそうになった時
「まあ、リンには先があるじゃない。そこら辺は、乞うご期待、じゃない。焦らなくっていい話、俺はキミが好きなんだから。もう今からリン一択~」
片目を瞑って、頭を撫でてくれる。単純明快、気持ちは浮上。最もこの日は考えつかなかった『子供体型』を、彼は好んでいないという真実
「さらって閉じ込めちゃうなんて事件もあるんだから~っ。気を付けてよ~リンちゃ~ん」
「ま、そこで冷静なかむいに『その気』がね~ってのは、解りきってるぜ。珍しくマジスレしてやる」
ミク姉、撮影抜きの大まじめ。テト姉の真摯顔、あまりない。それだけみんなに可愛がられているわたし。この上ない幸せ者
「とにかく放っておけないから、招き入れてお説教、しちゃったじゃない。そんな格好で出歩くなって。その後はお茶してさ」
「そ~、お茶した~。ハジメはがっくん恐かったケドね、その後はず~っと優しかった。紅茶、膝の上に零しちゃってね、がっくん、わたしの脚、拭いてくれて~。お姫様みたいな気分だった~」
「ぅ~ゎ~、最後が萌え萌えぇぇ~。観たかったな~ぁ、かぼちゃリンちゃんがお世話されてる所~」
目を輝かせ、萌え袖ぱたぱたIA姉に
「I~A不謹慎~。まあこの先可能性無い、と断言出来ないけど、零(ゼロ)に近い可能性であって欲しい。かぼちゃリンと俺なんて絵面。リン、慎まなきゃだめ」
紫様の真剣な思いが伝わってくる。そう、一番デリケートな年代に、最も慎重を期する話題だったから
「でも帰りはどうしたの、リン。神威君まさか」
「ああ、俺が送った。リンの部屋まで」
「それでね、お休みの魔法、かけてもっらったの~。ベッドまで来て貰ってね」
目を剥くめー姉、ややわたしに咎の視線を向ける
「リン、本当よ、気を付けなさいね。場合によってはリンの迂闊さで、神威君を傷つける事になりかねないのよ。心も、経歴も―」
「メイコ、良い、俺のことは。あの時も、俺が付いていけば、少なくとも部屋まで無事じゃない、リンは。それで構わない」
複雑な笑みの、彼と姉。観ると、カイ兄、アル兄、ルカ姉も、同様。めぐ姉までも困り顔
「貴男は本当に御館様なのね、リン専用の。リンの事なら、傷つくことさえ厭わない。だからこそ、もう一回だけ、繰り返すわ。リンの迂闊さで、神威君を傷つける事になりかねない。それだけは覚えておいて」
めー姉、腕組みしながら、優しく告げてくる
「こんな所も惹かれた所かな、リンが。過保護なんて安っぽい言葉じゃ、片付けられないね。殿、がんばって、ね。武士道、かなぁ、本当に殿様だ、殿って」
「な~んか運命的~。応援するよ~」
カイ兄、優しげに、悲しげ。ミク姉、撮影再開
「うん、カイ兄、大好きなトコロ~。がっくん、ありがとう。好きスキ、大好き。わたし今、すっごく幸せ~。ん~ア・イ・シ・テ・ル~」
「俺こそありがとう、リン。楽しいじゃな~い」
彼に、思いっきり抱きつく。撫で返してくれる紫の彼
「あ~ぁ、面白くないぜ、いちゃつきやがってよう。まぁ、リンたんが成就したってトコロは祝ってやる。かむぅ~い、何かあったら、何時でも『突き出して』やるぜっ、うけけけけ」
指をワキワキ黒テト姉。でも、祝ってくれているのは確か。その言葉を聞いた後、立ち上がってめー姉が寄ってくる
誰よりも貴男が好き
遠慮無し、黄色い子は
だけど遠慮しなきゃイケナイ
紫の青年は、遠慮しなきゃいけない