Re:CREATORS 〜白夜叉、創造主の世界へ〜   作:平山雑賀

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久々の投稿になります。
相変わらず自分が銀さんを書くとシリアスよりになる点があります。

ギャグ書ける人って凄いなぁ……。


第十二訓 ガチャで失ったお金は戻らない!

「初めまして。 私は特別事態対策会議室の菊地原と申します」

 

ヘリで内閣府合同庁舎に到着した銀時達は、自衛隊につれられて広い会議室に通された。

そこで皆はスーツ姿にメガネの女性、菊地原と名乗った者が先程まで自衛隊の指揮を統括していたと理解する。

 

続けて新たに現れた背広や制服の官僚達の紹介を終え、

 

「それでは本会議を始めさせて頂きますが、宜しいでしょうか?」

 

銀時達は互いの顔を見合わした後、代表としてメテオラが手を上げる。

 

「こちらは特に構わないが、何か飲み物をお願いしたい。 出来れば新作『濃厚果汁200%ピーチ味』を 」

「俺はイチゴ牛乳」

「コーヒーをお願いするわ」

「ほうじ茶を一つ」

「何でもいい」

「あ、じゃあ僕はコーラで」

「お前らこんな時に……」

 

呑気に飲み物を要求するキャラクター達にツッコむ松原。

そんな光景に苦笑いする颯太と他作家達だったが、そのやり取りで顔の緊張が少し解れた。

そして、

 

「では、飲み物が用意できる間に此方からの情報伝えましょう」

 

菊地原の司会にて会議が始まった。

 

○ ○ ○ ○

 

銀時がこの世界に来る前、キャラクター達による戦闘が世間で噂になるが、当初はいたずらなどの風聞だと警視庁は判断していた。

 

だがある事件にてそれが事実だと認識し、警視庁は正式な捜査を開始する。

その事件とは警視庁にとあるキャラクターが突如強襲をかけたのだ。

警視庁に逃げ込んだ自身の『創造主』を得る為に。

 

「漫画家、宝田直也さん。 ペンネームは高良田概さん。 ご存知でしょうか?」

「知ってます、月刊チューズデーで連載中の『緋色のアリステリア』の作家です。 ……まさか?」

 

颯太が口を開くと菊地原は頷き、

 

「警察署にて保護を求めて出頭した高良田氏は、後から出没した女騎士、自身の作品のキャラクターのヒロインであるアリステリア・フェブラリィに拐われました」

「マジかよ……」

 

項垂れる松原を横目にしつつ銀時は用意されたイチゴ牛乳を一口する。

 

重軽傷者まで発生した事件がただの愉快犯なものではなく、アニメ漫画のキャラクター達がその能力を持ったまま都内に出現する事態に政府も動揺した。

以後、政府はキャラクター達を『被造物』と呼称し、都内全域にて捜査網を展開する事となり、

 

「そして今回の巨大駆動体……ロボットが現出した事により政府は迅速な対応として、自衛隊による非常措置を採らせて頂きました」

「確かに、あなた方からしたら妄想が現実世界に具現し、市民に脅威を及ぼす可能性を鑑みてその行為に及んだのなら、此方側としては納得は出来る」

 

しかし、とメテオラは続けた。

 

「今回の事態が起きるより前に、私たちへ何らかのアプローチをする事が出来た筈では?」

「それは、警視庁襲撃とは別に十条駐屯地内における自衛隊官給品盗難の件があったからです」

「盗難?」

 

セレジアが首を傾げると、菊地原の背にあるプロジェクターにある映像が写しだされた。

それは……、

 

「警視庁襲撃事件の前の日に、十条駐屯地法務部から防衛省へ報告に上がった写真です」

 

駐屯地上空にて飛行する緑色のローブを纏った銀髪の少女の姿である。

 

『メテオラじゃねぇかよ!』

 

思わず叫んだ銀時達はその当人に視線を向けると、

 

「それは、メテオラと断定するにはあまりにも明らかすぎた。 美しく、可憐で、気高く、そして聡明すぎる私の姿だった」

「ベル○ルク風のナレーションで後悔してんじゃねぇよ!」

「駐屯地の補給廠に保管されていたATM5対戦車ミサイル六基。 MINIMI多用途機関銃一挺及び実砲一ケース。 MK26手榴弾を一ケース。 そのうちのATM5は、清水公園での乱闘にて全六基が使用されました」

「なぁ中乃鐘、それってどんくらいすんだ…?」

「ぼ、僕ら国民の血税のうちの一億円以上かな……」

 

兵器関連の知識がある中乃鐘は松原の問いに苦笑いした。

菊地原はメガネをかけ直しメテオラを見つめる。

 

「メテオラさん、あなたは現状にて刑法上器物損壊と盗難容疑であり、民法上では賠償請求の対象になります」

「勝手に使ってごめんなさい」

 

メテオラは深く頭を下げた。

 

 

○ ○ ○ ○

 

 

その後、銀時達は菊地原と列席している官僚達にメテオラの仮説である『大崩潰』を説明した。

信憑性に欠ける話だが、それに生じた二次被害が現実に起きてる以上、静観する事は出来ない。

 

対応策として四つ、メテオラは掲示した。

 

一つ目は、新たな『被造物』達、その創作者の捜索と保護する事。

 

二つ目は、『被造物』との直接対峙には銀時達『被造物』が対処する事。 尚、その際は住民への動揺を防ぐ為の隠蔽工作が必要とされる。

 

三つ目は、『軍服の少女』の捜索と、その創作者の特定の急務だ。

 

そして最後は、

 

「私達がこの世界で行動する為に、身分の保証をお願いする」

「解りました。 メテオラさん達には在留外国人職員としての身分証を発給します。 それに関しての詳しい話は会議の後に文書として配りますので、必ず目を通してサインを」

 

感謝します、とメテオラが頭を下げると銀時達も席を立ち上がり釣られて動く。

 

会議終了後、 銀時達は休憩やトイレに立ったり、官僚の一人から写真撮影を求められたりしていた。

また、鹿屋や三日月・オーガスは自身のロボットについての所在の説明を受ける。

 

「少し、お話しをよろしいでしょうか?」

 

まだ会議室の席に座っているメテオラに菊地原が問う。

 

「一つだけ聞かせて下さい。 あなた達は、最終的にどのような方法で事態を収束させるのですか?」

 

メテオラは手にある缶ジュース『濃厚果汁200%ピーチ味』を一飲みし、

 

「この世界の創造力と意志が、私達の世界を形にした」

 

ならばこそ、

 

「最後の解決もやはり創造力と意志に他ならない」

「つまりはクリエイターの力が必要、という事ですね」

「私達『被造物』が出来る能力の範囲は、物語で描かれたまでしか出来ない。 きっと、全ての決着を着ける時、あなた方の創造力が鍵となる」

 

そうですか、と菊地原は笑う。

 

「それは悪くないですね。 だとするなら、我々もそれ相応に頑張らなければなりません」

「あなたと会って、ようやく笑った顔をみた」

「そうですか? でも、あなたの笑みも素敵ですよ」

「……私は、あまり笑うのには慣れていない」

「それはお互い様ですよ」

 

手洗いと写真撮影を終えた銀時とセレジアは、会議室にて談笑する二人を見つける。

 

「なんか知らねぇうちに仲良いな、あいつら」

「でも、これから一緒になって世界を救うんだから、良い事なんじゃないかしら」

「世界を救うねぇ……、あんまし実感ねぇけど主人公(俺たち)のやる事なんて大体それだもんな」

 

だからまぁ、

 

「やってやろうぜ、セレジア。 そして五体無事に元の世界に帰んぞ」

「当たり前よ。 でもその前にお腹減ったって煩い鹿野くんを黙らせないと」

「安心しろ。 今さっき三日月(ミカ)に頼んで鹿野にアームロックかけてっから」

 

二人の背後から断末魔の叫びが木霊した。

 

「………次に会う新しい『被造物』、優しくて争い事を好まない事を祈りたくなったわ」

 

 

 

○ ○ ○ ○

 

 

夜の摩天楼にそびえ建つビルの屋上。

そこに一つの影が映えた。

 

「僕は……帰って来れたのか……、地球に……」

 

それは齢五十代の男であり、身に付く衣服はズボン一着のみ。

そして、

 

「万理江……麻理……剛史……はな子、お父さんは……帰って来れたんだよなぁ……」

 

その優しい相貌の眼からは、普通の人間にはない機械の光が灯っていた。

 

 

 

 

 

 

 





また他作品キャラを登場する事にしました。

後もう二人くらいキャラクターを追加する予定です。

次の更新は三月中に考えております。
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