Re:CREATORS 〜白夜叉、創造主の世界へ〜   作:平山雑賀

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第七訓 人間、見た目は中身以上に大事!

「刀剣乱舞。 日本刀を擬人化したキャラクター達が登場するゲームで、三日月宗近はその看板キャラとして知名度が高いんですよ」

 

学校から戻ってきた颯太から、銀時達は新たに現れたキャラである三日月宗近について説明をうけつつも、

 

「やっべぇ、ついに小○旬と同等レベルのハンサムマスクが来ちまったぜ。 この世界に来たキャラクター内、不動の二枚目キャラ一位の座が獲られちまう?!」

「いや、あなたの場合は二枚目 (笑)でしょ」

「さらに正確に言うと二枚目(借)だけどな」

「うるせぇ、コンチクショー」

 

セレジアと松原に突っ込まれた銀時は、リビングにてまりねに詰め寄られる三日月宗近を見る。、

 

「あの、写真っ、一緒に写真を撮ってもらっていいですか?」

「はっはっはっ、別に構わんよ」

 

少し豹変しているまりねに対し、気にもせず三日月宗近は彼女の希望に答えていた。

 

「まりねさん、私達があった時より興奮してないかしら?」

「まさか、重度の刀剣乱舞ファンだったなんてな」

「生んだ息子よりも、顔面に補修パテ塗り込んだ韓流スター応援するおばちゃんみてぇなもんだろ? 後少ししたら落ち着くだろうよ」

 

それよりも、

 

「昨日からまだ帰ってきてねぇんだろ、メテオラが」

「大丈夫かしらね、メテオラ」

「あぁゆう真面目そうな奴に限って、折れやすいからな」

「松原さん!」

「……あっ、悪ぃ」

 

少しづつ淀む空気の中、三日月宗近は呑気に笑った。

 

「はっはっはっ、あまりそう思い詰めるものではない。 ほぼ他人同士である我々が、そのメテオラと言う少女に思う所があっても、それをどう決めるかは彼女自身である」

 

故に、

 

「戻って来た時は、温かく迎えてやればいい事だ」

「三日月……」

「なぁに、ただの年の功だよ」

 

すると玄関のチャイムがリビングに鳴り響く。

 

「行ってくる」

 

急ぎ足で玄関へと向かう松原だったが、

 

「メテオラだったか?」

 

黙ったまま戻って来た彼の目は、どこか信じられないモノにでも遭遇したように思え……、

 

「皆、心配をかけた」

「何だよメテオラじゃ……」

 

そして現れたのは案の定メテオラだった。

………何故か黒のとんがり帽子と黒いマント、眼帯を片目に着けた姿で。

 

「この通り、私は問題ない」

「問題ありまくりじゃぁぁぁぁ?!」

 

メテオラの珍妙な格好に驚愕する一同。 しかし、彼女は気にもせず話を続ける。

 

「セレジア、まりね、一日ほど音沙汰をいれず済まなかった」

「いや、そのっ、メテオラよね? 同じ顔をした別の誰かとかじゃないわよね?」

「そう、私はメテオラではない……」

 

そして彼女は謎のキメポーズを決めて、

 

「私はメテみん! 万里の図書館クンストヴンダーカンマの司書にして、ザルカザンの秘法を伝授する者なりっ!」

「すんませーんっ! 今すぐ誰かタイムマシン見つけてくださーい?!」

「メテオラ、ふざけないで戻ってきて?! 今すぐ電源を切ってもう一つの冒険の書をロードしなさい、早くっ!」

「はっはっはっ、愉快愉快」

 

助けを呼ぶ銀時に、メテオラの襟首を掴み揺さぶるセレジア。 そしてその光景をお茶請けにして笑う三日月宗近。

 

取り敢えずその場を納める為、颯太はメテオラに問う。

 

「その格好……なんなんですか、メテオラさん?」

「皆を動揺させる格好、 どうよう?(動揺だけに)」

『………』

 

 

 

空気が、死んだ。

 

 

 

 

○ ○ ○ ○

 

「皆に心配をかけたので、少しでも気持ちを楽にして貰おうと思考してみた。 本当にすまない、謝罪する」

「いや、本当にな。 頼むからそのまんまでいてくれ」

 

メテオラはまりねから借りてある私服に着替え、皆の前に座った。

 

「心遣い感謝する。 そしてもう一つ謝罪したい。 私は貴殿方に黙っていた事がある」

 

真剣な表情でメテオラは三日月宗近を見る。

 

「それは極めて重要な事、初めて会う貴方にも聞いて欲しい」

「俺は構わないぞ、話したまえ」

 

そしてメテオラは話しを始めた。

 

「私は決めあぐねていた。 セレジア、実は私も貴女と同じように創造主に対し複雑な感情があった」

「ここに来たキャラクター達(私達)は、本心では皆そうだと思う」

 

セレジアが相槌を打つとメテオラは続けて話した

 

「貴女がここに来訪した最初の夜、貴女が会合した軍服の姫君(彼女)に私が率先してリアクションをとらなかった事には理由がある。 彼女が行おうとした事に確信が持てなかったのも勿論だけど、それとは別の感情があった」

 

それは、

 

「私と私の世界を創造したもの、いかなる眼差しでその世界を見ていたのか、その視点以下によってこの世界に対する姿勢を決めようと考えていた」

「いい加減でも、性格の悪い人間でも私は構わない。 しかし、自ら生んだ世界に真摯でない者が、そんな人間が世界を創造していたのなら、私のいた世界が殺戮と仮初めの希望だけが彩る、欠き割りの虚しい世界にいたしてしまう」

 

もしそうであれば、

 

「私はこの世界に流れ着いた異邦人、漂流者として、最期の時間までこの世界が滅びる様を観測しようと考えていた」

「世界が……」

「滅ぶぅ?!」

 

メテオラの発言に一同は驚くも、キャラクター達は黙って話しを聞き続ける。

 

 

「……続けて」

「この世界は法則性を堅持するため、出来るだけ辻褄をあわせようとする作用がある」

「私やセレジア達はこの世界に適合するよう変換された。 私達が二次元的な素体、ポリゴンなどでなく、颯太殿達と同じような姿に現界しているのは、この世界の辻褄合わせる能力、つまり『修復力』によるものが大きい」

 

銀時はそこでメテオラに挙手した。

 

「それじゃ、俺の体が小○旬になってるのは?」

「実写化と言う定義に基づいてその姿を模倣、コピーしたと考えられる」

 

だけれども、

 

「この世界に矛盾極まる新たな物語世界が、衝突し融合させ無事で済まされる弾力があるとは私は思っていない」

「私と貴殿方がこうやって干渉し合ってるのも、実はネガティブな状況を生む危険性が孕んでいる」

「そんな、僕達と話してるだけでどうして……?」

 

松原はメテオラの察しに気付き、

 

「ようするにだ、この世界にいる筈のない人間が何かしてるだけで、いちいちこの世界は辻褄を合わせないといけない、そうゆう事だろ?」

「そう、しかも私達は見ての通りこの世界に存在しない物理法則を無視した能力をそのまま持ち越している。

世界の辻褄合わせが間に合ってないのか、世界の衝突が予想を越えて影響しているのか」

 

とにかく、

 

「世界に対して私達が集まり結託して、このまま世界の衝突が続けば……」

「続けば……?」

 

メテオラは重い口を開く。

 

「何処かで段数係数が限界を迎え、法則を司る調和機構も決定的な破綻をきたす。

そうなった場合、他の世界を生み出す器官となったこの世界もろとも、一度全てをリセットする瞬間を迎えるのではないかと、私は考えている」

「私はそれを仮に、『大崩壊』と呼んでいる」

 

メテオラの話にキャラクター達は合点がいった。

自分達がこの世界に来た以上、何かあるとは薄々感じとってはいたのだ。

 

「あくまでこれは私の仮説、無闇に貴殿方を動揺させたくなかった」

「それにもし本当にその日が訪れても、知らないままなら知らないまま、破滅を迎えるのも安らかにいられる」

「随分と安く見られたな、コンニャロー」

「その非難は正当、貴殿方の尊厳を傷付ける行為だった」

「いいわよ、許す。 こうやって話してくれたんだから」

「それでメテオラ、お前はいったいどうするのだ?」

 

三日月の問いにメテオラは答えた。

 

「私は自分の気持ちに決着を付ける為、ある事を試した」

 

すると、メテオラは手持ちであった紙袋からあるものを取り出す。

それはゲームだった。 しかも、それは彼女がキャラクターとして登場してたものである。

 

「私は一日かけてこの『追憶のアヴァルケン』をプレイした、クリアまで」

 

 




次の話はネイキッドが発売されてから書き込みます。
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