捻くれ者の2人   作:ゆさ

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比企谷八幡1

 スナイパー。一発の弾丸に全てを込めて打ち込む。遠距離から一発で敵を仕留める様は実にスマートだ。

 シューター。威力、速度、射程を調節でき、分割数や組み合わせによって多彩な攻撃が出来る。実に華やかだ。

 アタッカー。トリオンの消費が少なく、攻撃力が高い。接近戦での戦いは熱くカッコいいものがある。

 それらに比べるとどうしてもガンナーとは地味だ。

 狙撃手用トリガーに比べて速度、威力共に少ないため一撃で倒すのは難しい。

 射手に比べて調整ができず、多彩さに欠ける。

 攻撃手程の熱いバトルと言うものができる訳でも無い。

 銃手の特徴は射手に比べ、射程が長く連射性に優れている。そしてトリオン量の優劣が大きく出る。

 銃型トリガーは弾丸を誰でも高い精度で使えるようにと開発されたものだ。

 誰でも扱えるという事は、個性の消滅を意味しパターンが決まって来る。

 チーム戦ならまだしもソロなら尚更だ。

 長々と話したが結局何が言いたいかと言うと――

 

「――比企谷~ランク戦しようぜ!」

 

 銃手である俺がやたらランク戦に呼ばれるのは間違っている。

 

 

 

 俺の戦い方は他のガンナーと比べて特に機械的だ。面白みがない。

 くれはとやれよくれはと。なんで俺なんだよ。

 俺はいつも通りバックワームを着て敵を探す。

 遠目に出水を発見した。カメレオンに切り替える。

 ある程度接近したらカメレオンを解いてサイドエフェクト『視覚認識阻害』を発動。

 まあ、あんま意味ねぇけど。

 突撃銃を構え、込められた弾丸『サラマンダー』を放つ。

 

「うおっ! そっちか!」

 

 出水がサラマンダーをハウンドで撃ち落としてる間に更に接近し、拳銃を構える。

 

「ギムレット」

 

 銃の弾を合成弾にすると合成弾しか撃てない銃になる。

 だが、合成時間が少なく合成弾を撃つ事が出来る。

 拳銃から放たれるギムレットが出水のシールドを破り着弾する。

 

『ベイルアウト』

 

 な? シンプル過ぎて面白みがないだろ?

 にも拘らずこの後米屋とも戦う事になっている。

 俺と戦って何が面白いのかさっぱり分からん。

 

 

 

「はちまん先輩、相変わらず淡々としてるね」

「比企谷は酷いとギムレット一発だけで終わらせる場合もあるからな~。手数の多い一色とは正反対だ」

「相性悪そうなのにどうしてくれはん先輩とはちまん先輩って仲良いの?」

「いやいや、あいつら何だかんだで似たもの同士だぜ? それより緑川、暇なら俺とバトろうぜ!」

「お! いいね! やろう! よねやん先輩!」 

 

 

 

 暗黒の中学時代、そこからの腐れ縁。一色くれは。

 何故かその妹の一色いろはの勉強を見る事になった。

 何故だ。解せぬ。

 ランク戦で疲れてるんだけど……

 

「せんぱーい、ここどうやって解くんですか~?」

「数学に関して俺に聞くな。俺だって分からん」

「いや、先輩すでに習ってますよね……」

「良いか一色。習ってるのと覚えてるのは別だ。イコールじゃない。習ったってdangerをダンガ―と呼ぶ太刀川さんだっているんだ」

 

 ボーダー内に広まった一つの伝説である。

 

「先輩、うちの隊には一色が二人います。よって私を一色と呼ばずいろはと呼びましょう!」

「いや、くれははくれはと呼ぶから分かるだろ」

「いろはと呼びましょう!」

 

 なに? RPGキャラなの?

 はいを選ばないと先に進めないの?

 

「…………いろ――」

 

 扉の外から覗っている小町と目が合う。

 お前はなんで自分の隊の作戦室を覗いているんだ。

 普通に入って来い。

 

「そこで何してんだ小町」

「いやー訓練終えて戻って来たものの、まだお取込み中の様だったので~」

「何も取り込んでねぇよ」

 

 一色が勉強には取り組んではいたものの。

 

「小町も戻って来たし帰るか。一色、お前はどうする?」

「む~……まあいいです。次こそ呼ばせます! 兄さんには連絡だけ入れて私も一緒に帰ります」

 

 一色を家まで送り、俺と小町は2人で帰宅した。

 

 

 

「か、風間さん容赦ねぇ……」

「一色君の自業自得だと思うけど……」

 

 五本勝負は1-3の1引き分けで俺の負け。

 一本目を取ったら風間さんマジになってそこからはもうボロボロです。

 最後の一本は相打ちに持ち込めたけど……全然だなぁ……

 

「壁はまだまだ高いですなぁ……ん?」

 

 うちの隊みんなもう帰ったのか。ってもう夜じゃん!

 

「どうしたの?」

「いろは達が先に帰ったらしい」

「なら丁度良い。一色、三上を送ってやれ」

「え!?」

「あー確かにもう暗いですもんね~、了解です!」

 

 風間さんに任されちゃあ仕方ない。こんな時間に1人で出歩くのは危険だしね。

 

「ってどしたの?」

「う、ううん! 何でもないよ! 少し待っててね!」

 

 三上がパタパタと駆けて行く。そんなに急がなくても。

 

「風間さん次いつ空いてます?」

「そうだな……まあ、後々連絡する」

「はーい」

 

 いやー忙しい中稽古付けて頂いて感謝感謝です。

 

「お待たせ!」

「お、早かったね。俺も荷物取りに行かなきゃだから少し待って貰っていい?」

「あ、なら私も一緒に行くよ?」

「マジで? まあいいか。じゃあ風間さん、お先に失礼します!」

「ああ……三上を頼んだぞ」

「……? はーい」

 

 風間さんて意外と心配性なんだなぁ。

 まあ、俺の相手するぐらいだし面倒見が良いよね風間さん。

 

「三上~三上~緊急停止多くない? 大丈夫?」

「え!? うん! 大丈夫だよ!」

 

 ぽーっとしてらっしゃる。

 眠いのかな? 少し急ぎ目に帰りますか。





 比企谷八幡
 個人総合:6位 銃手:1位
 サイドエフェクト:視覚認識阻害
 メイン:アステロイド+アステロイド(拳銃)、シールド、カメレオン
 サブ:メテオラ+ハウンド(突撃銃)、シールド、バックワーム
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