もう一度言おう。
監獄島に景色が変わったと思えば、目の前に黒ずくめの男が高笑いしながら現れたらどう思う?
「いや、呼んでねぇし。」
「いや、お前は俺を呼んだ! これまでの絶望の日々、微かな光すら届かぬ場所! 自責に追われる日々! 貴様は耐え、そして! ……………一筋の光を見つけて、手繰り寄せた。」
男は続ける。
「『待て、しかして希望せよ。』この言葉をお前に贈ろう。」
男は去ろうとする。
「待て! お前の名は!」
「物好きだな。俺は復讐の化身! 巌窟王『エドモン・ダンテス』! よく覚えておけよ?」
その言葉と共に監獄島から、執務室に変わる。
目の前にはスーヨがいる。
机の上にある食事も食べかけだ。
あれから時間があまり経っていないのを感じさせる。
実際はほんの少し話しただけだけどさ。
…………ついに2人目登場か。
あいつが贈ろうと言った後に能力が書き加えられた感覚があった。
超高速思考を肉体に反映させ、超高速移動を可能にさせるか。
バケモンじゃん!!
肉体が弾け飛ぶはずの事が弾けとばないんだからな!
「スーヨ、下がっても大丈夫だ。」
「そう? 落ち着いたなら良かったかしら。」
微笑むと執務室を出て行った。
さて、やる事っと。
「司令官!」
扉を物凄い勢いで開けられた。
「あ? ジャックか。どうした?」
「司令官のアレが届きました。」
早い!
いいぞ引っ越し!!
「なら行こう。」
「はい、工房においてあります。」
俺は工房に向かった。
工房に着くと、そこには全体が黒に赤のラインが入っただけの簡単なバイクが置いてあった。
「1週間ぶりだな。ラ○レイ。」
最初はカヴ○ス二世にしてたけど、猛反発を第1部隊の奴らに受けてから、この名前に変えたんだよな。
俺はバイクに跨り、エンジンを吹かす。
ブロロロロロロッ!!
うん、調子もいい。
ラム○イも好調だな。
「良し! 調整は終わり。いつでも出れるな。」
「そうですね。」
さて、執務室に戻るかな。
俺は執務室に戻り、誰もいない事(ドアの向こうにも)を確認して、電話をかける。
「はい、工房の明石ですけど。」
「ああ、俺だ。」
「っつ! 何かご用ですか?」
冷たく言い放たれる。
まあ、いい。
「お前に頼みがある。」
「できる事なら。」
言葉の棘が鋭くなる。
「なら、工房に俺のバイクがあるんだが、今日の夜中にはエンジンをかけていつでも出れるようにしといてくれ。」
「…………分かりました。何故、夜中なのですか?」
明石は不審に思ったのか尋ねてくる。
俺は電話越しに笑う。
「なに、ただの夜間ドライブだ。」
俺は1番悪い顔をしていたと思う。
俺は電話を切り、そのままソファーにもたれかかり、一眠りする。
(さて、これからだな。)
俺は眠りについた。