艦ヒメ   作:ユウ0725

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第18話

「あ、最弱はお呼びじゃないです。帰ってください。あと、契約書は破っていいですか?」

 

最弱と言った奴を軽く殴り、契約書をビリビリに破く。

 

『イッテェ!!』

 

「あなたは、何をしてるの!!??」

 

「へ? だって、この状況で最弱と契約書は要らないでしょ?」

 

「それくらい分かってるわよ!!」

 

『ヒヒヒッ、だからって殴ることもねぇな。』

 

めんどくせぇのばっかりだな。

 

まだ、エドモンとアルビノの女の方がマシだったぞ。

 

「はあ、アルビノ女とエドモンの方がまだマシだったな。」

 

「はあ!? あの冷血女の方がいいですって!?」

 

めんどくさっ!

 

「いいわ。あんな冷血女より、私の方が使いやすく有難いって事を教えてあげる。」

 

『ヒヒヒッ! 今回は面白そうな奴に宿れたな。退屈しないからいいんだがな。』

 

2人の姿が薄れ、現実世界に戻る。

 

『私を使いなさい。私の力は、貴方の憎悪によって変わるわ。貴方が、恨み、憎めば変わるわ。』

 

「言われなくても使うっての!!」

 

 

「『これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮』」

 

 

俺の周りに憎悪の炎が燃え盛る。

 

「さぁ」

 

『えぇ』

 

「始めよう」

 

『虐殺を』

 

 

 

 

「『吠え立てよ、我が憤怒!!!』」

 

 

 

 

海が真っ赤に染まる。

 

その炎の柱は、空まで赤く、紅く、朱く染めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだあれは?」

 

前の方が赤く染まっている。

 

「凄く嫌な予感がするわ。」

 

キャットが飛ばして先に進む。

 

「ちょっと! もう!」

 

それにスーヨが続く。

 

それにゼロ、フウ、ワン、ジャックが続く。

 

6人がついた時には、原型を留めてない深海棲艦の死体と、その炎の中を悠然と歩く司令官の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、どうでもいい。

 

あいつを殺せればと思ったものの、この炎の後には何も残らない。

 

「コノッ! バケモノガ!」

 

俺は目の前の仇を見据える。

 

『まだ』

 

「終わらない」

 

『終われない』

 

そして、この残らない………。

 

 

「『この復讐』」

 

 

後には何も残らない。

 

残るのは心に穴が空いたかのような虚無感のみ。

 

「さて、残すのはお前だけだ。」

 

そう言って目の前の仇に手をかざした。

 

だが、そいつは笑った。

 

「オマエハシナナイダロウガ、アイツラハドウナル?」

 

その瞬間、仇は俺の大事な部下に対空ミサイルを発射した。

 

それに気付いたが遅い。

 

俺は武器を捨て、第一部隊の目の前に立ち、左手でミサイルを弾き返した。

 

ミサイルは海に落ち、爆発したが、俺の手は使い物にならなくなった。

 

「し、司令官?」

 

俺は不安そうにしているゼロの頭を撫でる。

 

「ありがとな。ここまで来てくれて。すぐに終わるからみんなで帰ろうな?」

 

「うんっ!」

 

ゼロは満面の笑みで頷いた。

 

「さて、と。」

 

『俺の出番だなぁ。』

 

「そうだ。」

 

『さて、派手にやられましたねぇ!』

 

「そうだな。」

 

『なら、わかるな?』

 

「当たり前だよ。」

 

倍にして返してやらないとな!

 

 

「『行くぜ! テメェの自業自得だ!』」

 

 

黒いものに侵食されるのがわかる。

 

だが、怖くもないし、キツくもない。

 

むしろ心地いいものだ。

 

「さあ」

 

『行くぜ!』

 

「『倍返しだ!!』」

 

 

 

 

「『逆しまに死ね!』」

 

 

 

 

 

「『偽り写し記す万象!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間に仇は身体中から俺の受けた傷を発現し絶命した。

 

そのまま俺も倒れた。

 

誰かが駆け寄る声が聞こえるが、眠い。

 

寝かせてくれ。

 

そのまま俺は目を閉じた。

 

 

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