「ここが司令室か。」
さてと、放送機器はどこだ?
ん?
時間が飛びすぎってか?
それはな、何故かわからんが俺が通ってきた所だけは運良く艦娘に遭遇しなかったんだよな。
「お、あったあった。」
ようやく放送機器を見つけた俺は、それのスイッチを入れて喋り出す。
『あ〜、あ〜、うん。聞こえてるな。よし、今暴れてる奴もうやめとけ。俺は新しく提督に着任した者だ。5分後に食堂に集合な。挨拶を行う。以上」
よし、これで治るだろう。
あとは、俺が食堂に行くだけだ。
「司令官さん、この付近は問題ありません。」
「よし、いいぞフウ。」
俺はフウの頭を撫でてやる。
するとフウはにへらっと表情を崩す。
「さて、行くぞ。」
あ、ゼロを忘れてた。
ま、放送を聞いてたら食堂に来るでしょ?
俺はそう思いつつ食堂に向けて歩き出した。
「おいおい、新しい提督が来るって聞いてねぇぞ。」
「前の提督の様な人でしょうか?」
「分からない。でも、長門さんが行ったきり戻ってきてないんだけど。」
ざわざわしていると、それを突き破る様に食堂のドアが開かれた。
いつもの提督と違い、深めの緑の制服を着て、後ろには女性を6人連れている。
「お〜、お〜、集まったな。さてと、俺は新しくこの佐世保鎮守府に提督として着任した元『西方司令部副部長』の『鳳凰院龍士』だ。お前らの因縁深い海軍じゃない。俺は元空軍だ。後ろいるのが、俺が指揮している第1部隊だ。質問がある奴は受け入れる。」
「は、はい。」
おずおずと恐る恐る手を挙げたのは某円卓の騎士に出て来る盾を持った子に似ている子だった。
「はいはい、どったの?」
「あのぅ、長門さんが見えないのですが………。」
ん?
長門?
「俺は見てないぞ。だが、もしかしたら………。」
ちょうどそのタイミングで食堂のドアが開いた。
「司令官、あの時砲弾を撃ってきた相手だよ。」
「おうおう、やり過ぎるなって言ったろ?」
「気絶させただけ。傷一つ付けてないよ。」
相変わらずおっそろしいなぁ。
「長門さん!」
「気にすんな。気絶してるだけだ。俺は何もしてねぇよ。」
そう言ったが、周りは、はいそうですかと認めない。
「ったく、お前らが因縁があるのは海軍、俺は空軍だ。勝手な確執を俺に押し当てるな。それともなんだ? 俺が解放したミッドウェーみたいにボロボロにしてやるか?」
俺はちょっと怒る。
スパパーーーン!!
「イッタ!」
「司令官、やり過ぎです。」
「司令官、少しは加減なさい?」
スーヨとジャックにハリセンで叩かれる。
「司令官は短気なのが欠点です。」
うっわ、出たジャックの辛口コメント。
「全くよ。艦娘の皆さん、私たちはソラヒメと呼ばれる存在です。貴方達と似た様な存在です。だから、言います。いえ、言わせてもらいます。司令官はそんな残忍な人ではありません。むしろ私たちのことを「ストップだ。スーヨ。」っ!!」
「この様な連中には口で言っても無駄だ。」
「ですけど!!」
「どうした? お前が取り乱すなんて珍しいな。」
「…………。」
「まあ、お前らがどう思おうと勝手だがな、お前らの確執を俺に押し付けるな。それだけだ。」
俺は食堂を出た。
後ろで色々言われていたが、完全に無視した。
「一番心配そうにしていたのがラトだったな。」
はぁ、考えるのも面倒だな。
「もう寝よ。」
俺は執務室に行き、椅子に座り寝た。