艦ヒメ   作:ユウ0725

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第9話

中部地方上空

 

「うぇへへ〜、戻ったらうまい酒だぁ〜。」

 

紺と朱が混じった長い髪をしている女性が高速で飛んでいた。

 

「ロマネコンティだぁ〜、3本くらい頼んでも怒られないよね?」

 

その後にうぇへへとおっさんのように笑う。

 

「ニコ! やっと追いつきましたよ!」

 

ニコと呼ばれた女性は後ろを振り向く。

 

「あ、キャンベラにワンとフォーじゃん。」

 

キャンベラの後ろにはワンとラトがいる。

 

「妾はフォーではなく、今はラトというのじゃぞ。」

 

「そうか。いいなぁ、第1部隊は。」

 

「あなたも1時期第1部隊にいたでしょう?」

 

そうキャンベラが言うと、ニコは恥ずかしそうにして、

 

「いやぁ、飲み過ぎで秘書機を外されて、第1部隊から抜けたのですよ。」

 

そう言うものの、首には宣誓のネックレスが輝いている。

 

キャンベラとワンも首から宣誓のネックレスがかかっている。

 

「今回の作戦は問題ないですよね?」

 

キャンベラがニコに聞く。

 

「問題ない。帰ったらうまい酒が待ってるんだよ。」

 

「なら、いいのですが。」

 

「さて、飛ばすぞ。早く帰りたいんだ。」

 

そう言ってニコは速度を上げた。

 

キャンベラ達もあまり離されないように速度を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

そこから3時間後、横須賀鎮守府は壊滅状態になった。

 

そこに監禁されていた瑞鶴と鳳翔だけいなくなった。

 

そこに所属又は研修で来ていた提督は口を揃えて皆んな言う

 

 

 

 

 

 

『敵に回してはならない者を相手にしてしまった…………アレは悪夢だ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐世保鎮守府執務室

 

「上手く行ったようだな。」

 

 

コンコン

 

 

「入れ。」

 

「キャンベラ帰還しました。」

 

「よし、損傷は………見るまでもないか。」

 

キャンベラの後にワン、ラト、ニコと入って来る。

 

「ほら、ニコ報酬だ。向こうのババアには貰ったって言うなよ。」

 

「うぇへへ〜、スパシーバ!!」

 

「んで、ワンは高級エステとネイルの予約を取っておいた。明日行ってくればいい。」

 

「分かっているではないか。」

 

「キャンベラには高級茶葉だ。」

 

「ありとうございます。」

 

「ラトは………こっちにおいで。」

 

「ん? なにかえ?」

 

俺はラトの頭を撫でる。

 

「すまんな。ラトは来たばっかりで、欲しいものとか分からなかったからこれしかできん。」

 

「………そちに撫でられるのは気持ちが良いのう。」

 

ラトは嬉しそうに目を細める。

 

「んで、扉の向こうに隠れてる2人は?」

 

俺は扉の方に向かって声をかける。

 

すると、そこからは囚われていた瑞鶴と鳳翔が姿を現した。

 

「見ての通りのここの提督に着任した『元ソラヒメ西方司令部副司令』の鳳凰院龍司だ。ここに所属していたことも、奴隷として売り払われたことも知ってる。だが、そのような屑共と同じにするな。俺は空軍だ。それを行なったのは海軍だ。そこを履き違えるな。まあ、信じる信じないはお前ら次第だがな。」

 

「「助けていただき、ありがとうございます。」」

 

「礼儀正しいのは好感が持てる。だがな、震えながら無理されても、相手は嫌がるだけだぞ。ま、俺は気にしないけどさ。さ、部屋に帰った帰った。お前らの部屋はすでに用意してある。」

 

2人は頭を下げて、執務室を出て行った。

 

「さて、お前らも帰還しろ。」

 

「了解です。では、ありがとうございました。」

 

「司令官、また来る。」

 

キャンベラとニコも執務室から出て行った。

 

「よし、2人ともお疲れ様だな。今日は何もない。部屋でゆっくりと休め。」

 

「分かっておる。我は明日が楽しみでならん。」

 

ワンが出て行った。

 

「どうしたラト?」

 

「そちよ、今日は妾と過ごしてくれんかのぅ?」

 

「……構わんぞ。」

 

「本当か⁉︎」

 

「構わん。ほら来い。」

 

「やったぁ!」

 

ラトは俺の膝の上に乗り、背中を預けて来る。

 

(全く、大人に見えて、振る舞いと心は童女だな。)

 

俺はそう思いつつ、ラトの頭を撫でた。

 

その日はゆったりとした1日を過ごせた。

 

いや、途中でゼロとフウが入って来て、ちょっと不機嫌になってたな。

 

ま、ラトは仕事の報酬だからさ。

 

そんな形で今日を過ごした。

 

 

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