忘れられた龍の秘跡 〜MonsterHunter Legend 〜 作:妄猛総督
やっぱこういうのは頻繁にやるもんじゃないね(・ω・`)
赤評価ありがとうございます。感想も感謝!!!
特別コラボ:モンスター生態編 陽が射す天高き楽園の光
ふっふ〜ん。
ふんふん、ふん〜ふーふん‥‥‥‥‥。
カラッと晴れた空気が美味しいアルトマリア高原にて、鼻歌を歌う白を主にした東方にあるという神社の女性が纏う巫女服の少女。
けれど噂で聞いた巫女服とは少し違うようだが‥‥‥
清楚なる装束なのにヘソは丸出し。
何故かスカート。
そんな見た目なのに人物は見た目は白金色の髪を持つ凛々しい人なのだから違和感が半端ではない。
背には白を基調としたクイーンブラスター系弓。赤いラインが時節発光しているのが美しい。
彼女はキアラ、と呼ばれていたらしい。
度重なる戦いに飽き癒しを求めて飛び出したはいいが場所を決めてなかったので放浪していた。迷子とは最後まで言わないようだが‥‥‥。
「んーーー!空気が美味しい!!流石世界一の名所よね。お姉ちゃんに内緒で来てよかった〜」
少女の姉は少々、いやかなり重たいまでに病んでいると語っておりここに来るために幾重にも張り巡らせた作戦を練って来たのだ。
少女キアラはアルトマリア高原を一望できる高度から景色を眺めた。
アルトマリア高原は上から見れば薔薇の花弁のように切り立った岩壁が標高五千メートルの高原を覆うことで構成されており岩壁から下の岩壁へ向けて水が流れ落ちていく。しかし高さゆえに下まで落ちず霧と化して霧散していく。霧散するその間に虹がかかる。
雲から見える木漏れ日が、高原を照らし高原のあちこちに転がっている見たことない鉱石がプリズム反射のように光が届かない場所に吸収した太陽光が差し込む。
頂にはいつ建てられたのか不明な神殿跡があり、その周囲には無数の透明な結晶鉱石が塔のようにそびえ立つ。
岩壁にも緑豊かに、多種多様な動植物が生息しており、最下層にはアルトマリア高原を囲むように湖が鏡のように映し出す。それは万華鏡と例えたほうがしっくり来る。
目を凝らせば、岩壁の一部を使ってリオス種の番が巣を作っている。
バキッ
音が発生した場所を見れば、キアラが鏃を一つ一つずつむしり取っている。ブツブツと何かを一人つぶやいている。
「リア充め、引きちぎってやる‥‥‥‥。なんで私には、私の周りには常識の通じない化け物しかいないのに‥‥‥‥!あんな仲睦まじくして‥‥‥‥‥!!」
心なしか白金色の髪が白く見えるのは気のせいだろう。
この少女、キアラは人ではない。竜である。限りなく龍に近い竜。
何の理由か不明だが、世界の法則、生態の樹の理を覆して、その身に龍脈を宿して、新たなる可能性の神話と言われたーーーリオレイアである。
この特異すぎるリオレイアの周りは彼女がいう通り、何があったのかと問い詰めたいくらいの異常さであった。
幾重の戦いを星は観測した。
龍脈の化身の一つ、ラヴィエンテを己を進化させて殻を破り打ち倒し、神の敵と言われたアルバトリオンを疑似ブラックホールで消滅させ、天敵がいなくなり、極限なまでに成長したオストガロアを宇宙の果てに投げ、そして己の領域に住まう生命を生命をこえた何かに変えた、このリオレイアの存在を。
当然、介入しようとした。これほどの存在は精霊王をもって最悪抹消、よくて力の縮小。
しかし、それは叶わぬことになった。星の最強の精霊種である精霊王に干渉して来た存在があったから。
それはかのリオレイアの姉と名乗り。そして祖龍であると。自分が世界をしっかりと管理している。そして、それでは足りないなら自らも霊界の末席に入ると約束してきたことで星は手を打ち干渉しないことにした。無論、条件付きで。
ーーーそんな裏事情はリオレイアの姉と名乗る祖龍と精霊王、星の意思だけ。
ーーーしかし、祖龍は原始龍『マザー・ドラゴン』の欠片、様々な世界に、並行する世界にばら撒かれた世界の行く末を見守るための機構。それが祖なるものを冠する存在のはずだった。それが人の魂と混ざるなど誰が思いつくだろう。
だが、約束した通り彼女が見る世界は管理されている。手に余る存在も一人の人間により手懐けられている。
なら、介入はしない。ーーーーーーーーー今は、な。
約束を違えば、力を制限すると星は祖龍に厳格に意思を伝えた。
そんなこともつゆ知らず、この妙な巫女服を着た少女キアラは
「この鉱石美味しい!!なんだか火属性が強化されていくみたい!!」
この鉱石は太陽照石といい、太陽光を溜め込む性質を持つ。溜め込んだ太陽光エネルギーは約1キログラムで三ヶ月間分の電力エネルギーに変換できる。
外部から衝撃を与えると溜め込んだ太陽光が放出するため、扱いが難しいがいざという時には頼りになるアイテムでもある。
叩きつけるだけで最大大タル爆弾Gを上回るエネルギーを放出することができる。
ただ、太陽照石は採掘が制限されており、無闇な採掘は罰せられてしまうのだが‥‥‥‥彼女に限ってはそんなの御構い無しである。
ーー
アルトマリア高原は他にはない素材が手に入るが、忘れてはならないことがある。ここは常にエリエンテ地方にあるハンターズギルドの高原監視隊がある古龍種を見張っているのだ。
長年の観測の結果、かなり知能が高く敵意の有無、危険性の予知に優れ、時たま見せる照射と呼ばれる現象は大規模で行われる虫レンズに太陽光を照射して焦がすようなもの。
雲の切れ間から放たれる照射は照らされた場所にいた動植物が概念ごと消え去り、影が焼きつく様はドンドルマに記されているどの古龍種にも該当しない。
シャーナ村の巫女が語る古龍、シャルバタラスク。太陽の輝きはあらゆるものを俯瞰し、支配して裁くという。
また、この古龍種の力なのかこの高原には夜という現象が起きない。常に日の光が差し込むことから不夜の高原とも呼ばれるアルトマリア高原。
そのためこの古龍種の存在のためにギルドが発行する特別な許可証がなければ立ち入れない神聖な場所でもあった。
今、アルトマリア高原を監視するギルドの監視隊は望遠鏡を使って採取に励む白い少女を見ていた。
このまま進めばおそらく中心部、そこへいくだろう。
いつ建てられたのかわからない崩壊した神殿跡がある、あの古龍種が降り立つ場所に。
何もなければいいが‥‥‥‥‥。職員の胸中は不安が渦巻く。
「‥‥‥‥んー、お姉ちゃんがいる塔と素材が似てるなぁこの神殿。いつ建てられたのかな?崩壊してるから規模はわかんないけど‥‥‥。これ絶対どっかの古龍の縄張り、よね?だって‥‥‥‥‥‥龍脈の龍穴がこの頂上にあるんだからいないわけ、ないよね‥‥‥?」
キアラは瓦礫をどかしながら、不安の汗を拭き神殿の中へ。
瓦礫がほとんどだが周りには太陽照石の大結晶塔、そして太陽の光でスクスク育っている高原の花々。見た目的にはシェイミの花束に似ているかも。
龍穴。龍脈が集中する特異点。体で言えばリンパ節といえばいいか。
己が居を構える領域に下手すれば匹敵する龍脈の源泉。
あっちこっち探して見たが大して収穫はなかった。あったといえば祈り場に置かれていた、おそらくここを縄張りにしている古龍種のレリーフ。
ただ、顔の部分が欠損して、端が欠けていてどのようなビジュアルなのかはわからない。
レリーフには伝承のようなものが彫られていた。
ーー
太陽はかく輝き王性を示す。
夜が来ぬわが高台に不浄なるもの焼き尽くさん。ーー
あとは崩壊のせいか文字が読めない。
「え、これだけ?穴だらけとは言っても読めるのこれだけ?」
もっとないのか、と思うのは仕方ないと心の中にしまっておく。
「うーーん、絶景なのは間違い無いんだけど‥‥‥‥‥。なんか拍子抜け、龍穴だったくらいしか驚きはないかな」
神殿を出ると相変わらず雲の切れ間から木漏れ日が差し込み、時節太陽が顔を出す。高原特有の清涼ある風が気持ちいい。
「さて、帰ろう。まあ、気分転換にはもってこいな場所だね」
神殿を後にしてこの場所を去ろう。そう決めて一歩踏み出す、すると違和感が。
空に太陽が二つ。彼女の生命の限界を超えた五感が警報を鳴らす。
「っ!?」
キィィィィィィィィィーーーーーーーン、ジュワッ!!
突如、昼間なのにスポットライトが当たったように木漏れ日から光が彼女を包み込んだ。
そして遅れて、爆音。
キアラは間一髪瓦礫の陰に隠れてやり過ごすことに成功する。そして空を見上げる。
雲の隙間から見えた陰。
後光のせいでシルエットしか見えないが間違いなく自分に攻撃した敵だと認識した。
瓦礫に隠れながら、流体金属から作った矢を白い弓に番えて放つ。音速を超え矢はそれに肉薄する。
しかし、反応が消える。いや、溶かされたーー!!
間髪入れず、光がスポットライトのようにキアラが隠れていた瓦礫を照らす。すると瓦礫は砂のように粉々になり植物の影が焼きつく。
「なんてやつーーー、これ人間体じゃ勝ち目ないじゃない。おまけに上取られてるし‥‥‥厄介だね」
ーー転々と移動を繰り返しながら、光の照射をやり過ごすとふと攻撃が止んでいるのがようやくわかった。
「脅し、威嚇攻撃か。わかったよ、出てけばいいんでしょ、出てけば」
少女キアラは白い霧のようなものを発生させると、肉体を龍穴に放り込み本来の姿になる。
リオレイアの体を白くし、甲殻の隙間から、鱗の間から赤い属性エネルギーを放出する。
脚は太く、爪先には爆発性のある粘菌が住まう。
翼はバルファルクのように可変でき、かつ飛竜としての翼を保っている。
顎の横についている牙が発達した器官はまるで槌のように太く、かつなんでも切断できそうである。
新たな可能性という神話の具現、星焔竜。
勇ましく羽ばたくと初速で音速を突破し遥か彼方へ姿を消す。
その姿を最後まで目撃した雲の上から見ていた存在、陽光龍シャルバタラスクはゆっくりと神殿跡に着地する。余波で辺りを焼き払うが気にしない。
《シャルウゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!》
おまけ
光がまるで神々しく輝く世界と切り離された別次元。
そこは輝きの丘といい、普通はどのような存在であれ入ることは出来ない。
その場所にただ一つ佇む存在があった。
全体のシルエットは狼、首からマントのようにたなびく器官とジンオウガのように前に突き出す角ではなく規則正しく並ぶ頭角。腰には扇のように広がる外殻。
腕は前足がブレード状になっており、なさがらトンファーブレード。
彼は虚空に向けて唸る。するとまばゆい光とともに白い、ドラゴンが現れる。白い龍は、カッと輝くと人の姿になる。
「ん、またあったね。精霊王」
震え上がる体を抑え、うわずむ口を抑え声を紡ぐ。精霊王と呼ばれたそれは一挙同全てが恐ろしく感じられる。
するとどうだろう。
精霊王もカッと輝くとこの世全ての理想を体現する絶世の青年の姿が。
閉じられていた目を開くと、
「さて、聞かせてもらおう。貴様、この世界をしっかりと手綱を握る、と誓っていたようだが‥‥‥‥‥‥‥?
実行されておらんぞ?」
ーーーブッ‥‥‥‥‥‥‥
ーーー
ーー
ー