忘れられた龍の秘跡 〜MonsterHunter Legend 〜   作:妄猛総督

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最後の三界になります。此処からは星焔竜世界の人物を大胆に使います。

感想、評価、ありがとうございます!!質問もなんでも聞いてくださいねヽ(・∀・)


汚れた世界樹は、痛みに吠える
最後の龍帝、渦巻く狂気と汚れた世界樹


「あれ、なんかおかしいね」

 

「うん、なんかおかしいね」

 

「せかいじゅ、かれてきてる」

 

 

 

パタパタ、と小さな羽を羽ばたかせている小さな小さな存在。

彼女?彼ら?はなんなのだろう。

見た目は人型。愛くるしい顔立ちで遠目からは光の球体が飛んでいるように見える。

 

目の前には大きな広葉樹とも針葉樹とも似つかぬ大木。長さはどこまであるのだろう、天を貫いているようにも見える。そして横に伸びる枝が、世界の空を覆いつくさんとする様は異様だ。

 

そして、不思議な彼ら達が言っていたようにその大木は紫色に変色し、腐りかけていた。

 

 

「じゃあくなちからかんじる」

 

「これまずいんじゃない」

 

「おうさま、おこるかも」

 

「こわいよ」

 

「ぜったい、おこるよね?」

 

「これ、どうみてもじゃれいだよ!じゃれいのせいだよ」

 

彼らの正体はこんな形であるがれっきとした、

 

 

 

 

 

精霊種である。

 

妖精 ピクシー。

 

強大な力を振るう精霊種の中で唯一、力を持たない精霊で世界樹を監視及び管理していた獣人種寄りの精霊種だ。

 

彼らがここまで慌てているのは、突然世界樹が謎の腐敗を起こしたからだ。

そう、ついに残る最後の龍帝である峯陵龍、その背に聳え立つものこそ今、ピクシー達が慌てている大木そのものだから。

 

「いたいよね、きっと」

 

「たぶん、いたそう」

 

「いたくて、いたくて、せかいこわしてしまう」

 

「こういうとき、どうするんだけ?」

 

「めざめるまえに、なんとかしなきゃ」

 

「にんげん!にんげんにたよる!」

 

「だれにたのむの?」

 

「おうさまにたのんで、じげんのとびらあけてもらう!」

 

「あ、かれらがいたか!よぼう、よぼう!」

 

「「「「うん、りゅうめつ‥‥‥?なんだっけ、あとひめ‥‥こ?ひめみこさんも!」」」」

 

 

 

 

 

 

ーーー「「へっきしっ(くしゅんっ」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも、だいじょうぶなの?このあやふやないっぱいなせかいからおしつけられたごみばこによんで?」

 

「しかたないよ、むしろごみばこですんでよかったよ。しんりゅうが、さんかいがほかのせかいにながれないようにするのがおしごとなんだから」

 

「それにちゃんともとのせかいにかえせるし、だいじょうぶなはず」

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリストテレス、ついにあと一つになったね」

 

「左様で。運命とは残酷なものですな。あらゆる世界と繋がるいつ消えてもおかしくないこの世界で顕現してしまった三界の龍帝と、神龍。私めの説明が足りないせいで人間たちも真実を知った暁には絶望するでしょう」

 

 

「都合の良い物語、都合の良い世界。滑稽だよね、全てが終わる頃にはこの世界は本来の世界の記憶から消されるなんて。そして、神龍が目覚めるのも回避することも出来ないなんて、私たち道化じゃない」

 

 

 

粉々に壊された古塔のかつての頂、そこに少女と赤い衣の男アリストテレスが悲しげな表情で下界を見下ろしている。

 

もう戻れない。いや、ある意味ではまだ救いがある。

 

三界を全て倒しても絶望が来るわけではない。三界は封印の楔、すなわちそれを縛る要石があるということだ。

 

この星の最深部にある神龍のカケラ(・・・)、それを完全に滅ぼした時こそこの世界が終わりを迎え、他の世界に現れるのだ。真に覚醒した神龍が。

 

そんな絶望に彩られた世界など想像したくもない。

 

なぜ、こんな怪物が現れたのか?いつ生まれたのか?さっぱりわからない。

 

 

 

「でも、ああ、やはり人は挑むんだね最後の龍帝に。そして、交わる世界だからこそ。」

 

でも、覚悟せよ。最後の龍帝は龍帝にあらず、其は魔王の巣窟である。

 

非力なる妖精よ、枝分かれした同じ世界から英雄を呼ぶか。汝らが王と呼ぶ者が認めるかな‥‥‥‥?

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーーー!』

 

 

「ーーーー?」

 

 

 

 

「どうした、エクセリア。そっちはなにもないぞ?」

 

「いえ、何か聞こえた気が‥‥‥‥‥‥。気のせいでしょうか」

 

 

今日は珍しく二人でクエストを終えて、その帰り道。

 

黒く染まったリオレウスと、これまた何処までも混沌と黒く染まった恐暴竜を従えるエクセリアと呼ばれた女性は自身の脳裏に何かが聞こえた気がして何もない虚空を見つめていた。

 

「いえ、何もないようです。早いこと帰りましょう、ルークやクララがお腹を空かせているでしょうし」

 

「おう、今日は珍しく極海近くの知り合いからな、トロサーモンを貰ったんだ。これをトロトロムニエルにしてくれ。酒の肴になるしな」

 

「もう!栄養が偏ったらダメでしょう!!子供達に示しがつきませんよ?」

 

仲睦まじく二人の男女は、クエスト対象である捕獲した修羅種ゼナセリスを乗せた荷車を押しながら帰路につくのだった。

 

 

ーーーー

 

ーーー

 

ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

「ハハッ、とうとう見つけたぞ!!世界が縛る要石!!」

 

赤い刺繍が織り込まれた黒い衣の男が、世界の何処かの地中深く、世界から切り離された別次元にてドクンドクンと波打つ淡い赤色の超巨大な結晶を見つめていた。

 

その大きさは直径にして1200m。

 

そう、

 

これこそーー

 

「神龍のカケラ!!既に封印の楔である三界は残る一つ!!あとはこれを開放すれば神龍は目覚める!!!」

 

「目覚めさせるために、わざわざピクシーの目を盗み、世界樹に魔王の因子を埋め込んだ甲斐があった!!これで、世界は!精霊は!人類は最後の龍帝を倒さざるを得ない!!!この薄汚れた世界を粉々にしてくれる!!この神龍のカケラがあればな!!ハハッ、ハハハハハハハハハっ!!!!!」

 

男、ダモクレスは狂気に憑かれた言葉と表情で封印されし地で高らかに笑う。

 

 

 

ーーーヴゥン‥‥‥‥ーーー

 

ーーー

ーー

 

 




ピクシーの容姿ですが、「人類は衰退しました」に登場する妖精さんに可愛らしい翼がついたとイメージしてください。

可愛いよね?
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