バカとテストとウチの弟   作:グラン

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今週もなんとか投稿できました


第百十八問 事件発生

「さ、みんな。泣いても笑ってもこれで最後よ!頑張りましょう!」

 

「「「「「おーっ!!」」」」」

 

 

気合の入った青組メンバー

優子がとった作戦は作戦は智也と同じ全員散開だった

理由もほぼ智也と同じ

Aクラスには智也がいるため目立ってはいないが、優子も視野が広く指揮官としてかなり優秀なのだ

しかし、優子にとって比較対象が『知将・北条智也』であるため、そのことは本人すら自覚していない

 

 

(こうやって見て見るとちょっと苦しいわね)

 

 

今回の戦いではヒットポイントは数字ではなくゲージで表示される

これは、観客が見易くするための措置だということだ

その為、敵の点数が分からない

つまり、いかに敵についての情報を理解しているかがカギとなるのだ

 

 

(Aクラス生はわかるけど、他のクラスの生徒は全然わからない。ま、それは他の人にとっても同じことね)

 

 

優子がそんなことを考えているうちに試合開始のブザーが鳴り響いた

ちなみに優子は海人とはちょっと離れた場所にいる

本音を言うと海人の傍にいたかった優子だが、戦力のバランスを考えた結果こうなったのだ

しかし、優子を含む青組全員が勝利を目前にし、失念していた

ここまで動きのなかった、海人の事を嫌うあの男の事を・・・

 

 

(北条を狙いたいところだが、アイツも俺もリーダーだ。前線に出てくるわけねえし、俺自身うかつに出るわけにはいかねえ。まずは様子見だな)←雄二

 

(坂本は見に回ったか。アイツらしい判断だ。しかし、代表がリーダーじゃないと言うのは少々厄介だな。学年最高火力が自由に動けるこの状況はかなり不利だ。こちらにも姫路と言う高得点保持者がいるがアイツは身体が弱いからな。あまり無理はさせられない。まずは様子を見つつ隙を突くスタイルでいくか。にしても・・・さっきから北内の奴、やけにこっちの様子を窺ってるな・・・)←智也

 

(・・・さっきから尾賀間の動きが気になる。ずっと私の方ばかり見ているけど、攻撃してこない。倒しておきたいけど、ちょっと遠い。仕方ない。しばらくは隙を見せないように様子見する)←翔子

 

(ああもう!さっきからなんなのよ!Bクラスの・・・世古だっけ?ウチの背後をコソコソコソコソと!!来るなら来なさいよ!)←美波

 

(うぅ・・・緋堂君、何でついてくるんですか!?怖いです・・・狙われてるんでしょうか?倒されないように気をつけないと・・・)←瑞希

 

 

各自、Bクラス四人の不審な行動に気を取られていた

直後、智也はある事に気付いた

 

 

(!根本はどこだ!?)

 

 

周囲を見渡すが見当たらない

北内に気を取られ、完全に見失ってしまった

一方その頃、海人の方では・・・

 

 

(うーん・・・なんか身体が重い気がするなぁ・・・疲れてるのかな?)

 

 

海人がそんなことを考えているその時・・・

 

 

「・・・え?な、何するんだ!」

 

「・・・すまん。悪く思わないでくれ。こうするしかなかったんだ」

 

 

一人の男子生徒の召喚獣が海人の召喚獣を羽交い絞めにする

その生徒の表情はとても辛そうだった

 

 

「コレでテメエは終わりだ!島田海人!」

 

 

直後、根本の召喚獣が現れ、海人に向かって弾を投げようとしている

 

 

(まさか味方ごと・・・!?)

 

 

海人は根本の考えに気付き、逃れようとするが逃げられそうにない

 

 

(・・・ここまでか・・・ごめんみんな。あとは任せた)

 

 

心の中で仲間に謝る海人

直後、根本の投げた球は海人の召喚獣の頭を打ち抜いた

そして・・・事件は起こった

 

 

「グアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 

海人が急に頭を抑え、叫び声をあげて倒れ込んだのだ

 

 

「海人!?」

 

「海人君!?」

 

 

全員がそちらに視線を移したその瞬間、Bクラスの四人はそれぞれマークしていた智也、美波、翔子、瑞希の召喚獣を倒した

海人の姉である美波はそんなことに構うことなく海人の元に駆け寄った

 

 

『きょ、競技を一時中断します!』

 

 

異変に気付いた教師が本部に指示し、競技の中断をアナウンスを流した

 

 

「海人!どうしたの!?」

 

「い・・・痛い・・・痛いよ・・・」

 

 

いち早く駆け付けた美波は海人を抱きかかえる

周囲には優子やその他友人たちも集まっていた

 

 

「・・・テメエの仕業か・・・根本!」

 

「おいおい坂本、証拠もねえのに変な言いがかりをつけないでくれよ」

 

「ふざけるな!お前以外に誰がこんなことをするって言うんだ!」

 

「ふざけてるのはどっちだよ。いきなり人を犯人扱いして・・・それとも俺がやったって証拠でも探すか?」

 

 

根本はニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながらそう言う

 

 

「いや、お前は卑怯だがバカじゃない。調べて足がつくような証拠を残しているとは思えん」

 

 

根本を睨み付けながら智也がそう言う

 

 

「ケッ!どうでもいいがテメエは戦死したんだろ?さっさと退場しろよ。霧島と姫路、それに島田姉弟もだ」

 

「お姉・・・ちゃ・・・」

 

「海人!?海人!!」

 

 

海人はそのまま気を失った

そして担架が来て海人はそれに乗せられ美波はそれについて行った

 

 

『召喚システムの再チェックを行います。競技者はスタート地点に戻ってください』

 

 

「・・・工藤、悪いが俺は戦死だ。あとは任せた」

 

「うん。わかったよ」

 

「・・・雄二、ごめん」

 

「気にすんな。それより悪いが島田についていてやってくれないか?このままじゃこいつが役に立たねえ」

 

 

雄二は海人が運ばれていった方角を心配そうな目で眺めている明久を指差しながらそう言う

 

 

「・・・わかった」

 

 

翔子としては雄二の応援をしたかったのかもしれないが、友達である海人や美波が心配と言う想いもあった為、素直に従い歩いて行った

そして翔子の姿が見えなくなったのを確認した雄二は・・・

 

 

「くそっ!情けねえ!!友達一人守れずに何が代表だ!」

 

「雄二のせいじゃないよ。僕も・・・他の誰も気付けなかったんだ。でもさ、霧島さんや姫路さんや北条君を始末したのはわかるけど、なんで美波も倒されたんだろう?点数で言うなら久保君や優子さん、あるいはリーダーの雄二なんじゃ・・・」

 

「明久、お前なら久保と木下姉と俺と魔王化した島田・・・一番相手にしたくないのは誰だ?」

 

「・・・納得したよ」

 

「ようは俺達は舐められてんだよ。いつでも倒せるってな!」

 

「・・・雄二」

 

「貸し一つだ」

 

「まだ何も言ってないよ?」

 

「聞かなくてもわかる」

 

「「あの野郎、ぶっ潰す!!」」

 

 

 

   ※青組SIDE※

 

 

「姉上、しっかりするのじゃ」

 

「アタシのせいだ・・・アタシが戦力を分散させたりしたから・・・アタシがもっと警戒していれば・・・」

 

 

顔を真っ青にした優子がそう呟く

 

 

「どうしよう・・・アタシのせいで海人君が・・・」

 

 

直後・・・パチンという乾いた音が周囲に鳴り響いた

秀吉が優子に平手打ちを決めた音だった

 

 

「な・・・何するのよ!」

 

「いい加減にするのじゃ!!気付かなかったのは姉上だけではない!ワシらとて一緒じゃ!それに・・・悔しいのが姉上だけじゃと思っておるのか!!」

 

 

優子は秀吉に怒られたことなどほとんどない

故に驚きを隠せない

 

 

「それに姉上はこのまま終わるつもりかの?」

 

「このままって競技の事?でも・・・」

 

「もうどうでもいいと?リレーの時の事を忘れたのかの?海人は自分を責めることが多いタイプじゃ。このまま負ければ『自分が心配を掛けたせいだ』と自分を責めるじゃろう。それでもどうでもいいのかの?」

 

 

優子は考える

たしかに・・・海人のその姿、容易に想像できる

それに・・・このまま根本の思い通りって言うのも気に入らない

 

 

「みんな・・・お願い。力を貸して」

 

 

優子はただ一言、そう言って深く頭を下げた

 

 

「もちろんです!」

 

「あのキノコ、潰してやるぜ!」

 

「お兄様の仇は美春がとりますわ!」

 

 

青組メンバーのやる気は一気に急上昇

絶対優勝するぞと騒ぎ出した

 

 

「さて、ひーでーよーしー?」

 

「なな、なんじゃ・・・」

 

 

優子に平手打ちしたことを思い出した秀吉は怒られると思い慌てる

 

 

「すっかり男らしくなっちゃって。このこの♪」

 

「わわっ、や、やめるのじゃ姉上。恥ずかしいのじゃ」

 

 

優子は秀吉の頭を抱きしめるように抱え、頭を撫でまわす

秀吉は恥ずかしさから顔を赤くするのだった

 

 

 

 

 

  ※一方その頃※

 

 

「くっ、やってくれたね」

 

 

藤堂カオルはパソコンで召喚システムのデータを見ながらそう呟く

 

 

「フィードバック率90%・・・下手すれば脳に影響が出るレベルだよこれは・・・」

 

 

もちろん藤堂はこんな設定をしていない

 

 

(犯人は根本か?だとしても召喚システムの弄り方なんてわかるはずが・・・)

 

 

そこまで考えた藤堂はある男の事を思いだす

召喚システムに関わっていた彼ならこれぐらいの事はたやすいだろう

 

 

(そんなにアタシのことが憎いのかい・・・)

 

 

目を閉じてその男の事を考える

 

 

「そろそろ・・・ケリをつけないといけないね・・・」

 

 

藤堂は誰もいない部屋の中でそう呟いた

 




海人の分まで頑張ると心に誓う青組メンバー
はたして優勝は誰の手に?

次回も頑張ります
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