バカとテストとウチの弟   作:グラン

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タイトル通り、あの人がキレます


第十一問 ブラコンキレる

  SIDE 美波

 

 

はぁ・・・

また海人に助けられちゃった・・・

弟に助けられっぱなしなんて・・・姉として情けないなぁ・・・

 

 

「ん?どうしたの姉さん?元気が無いみたいだけど」

 

 

海人は心配そうな表情でこっちを見ている

 

 

「なんでもないわ。気にしないで」

 

「ならいいけど・・・無理しないでね」

 

 

海人は優しいなぁ・・・

さすがウチの自慢の弟だわ♪

そうこうしているうちに教室に到着した

 

 

「坂本、アキ、そっちは・・・って!何よコレ!?」

 

 

ドアを開けたそこには傷だらけの卓袱台や折れたシャーペンが散乱していた

 

 

「ん?島田か。どうした?」

 

「どうした?じゃないでしょ!何よコレは!!」

 

「なに気にするな。修復には時間はかかるが作戦に大きな支障はない」

 

「でも、アキも坂本もいたんでしょ?どうして教室がこんなになってるのに気付かなかったのよ?」

 

「Bクラスの連中から協定を結びたいという申し出があったんだ。それで調印の為に教室を空にしていたんだ」

 

「協定?」

 

「ああ、四時までに決着がつかなかったら明日の午前九時に持ち越し、その間は試召戦争に関わる一切の行為を禁止するってな。姫路や島田の体力を考えたらこの協定はかなり都合がいい」

 

 

・・・何か引っかかる・・・

たしかに坂本の言うとおり、好都合だ

でも、話を聞く限り根本恭二はもっと狡賢い男のはずだ

 

 

「ねえ、海人はどう思・・・海人!?」

 

 

海人の方を見ると海人は・・・泣いていた

 

 

「ど、どうしたの!?」

 

「姉さん・・・コレ・・・」

 

 

海人が手に持っていたのズタズタに切り刻まれたリストバンドだった

これは海人が中学校時代に野球チームのレギュラー入りした時にお祝いにウチが海人にプレゼントした物だ

 

 

「姉さんから貰った・・・僕の宝物なのに・・・」

 

 

・・・あのキノコヘッド・・・

ウチの可愛い海人を泣かせるなんて・・・カクゴハデキテルワネ?

 

 

「ったく、あの野郎、やり方が汚ねえ・・・っと、待て待て島田、金属バットを持ってどこに行く気だ」

 

「決まってるでしょ!キノコ(根本)狩りよ!ちょ、離しなさいよ!」

 

 

アキと坂本に両腕を掴まれるが、ウチは構わず、教室を出ようとする

 

 

「お、落ち着け(クソッ!あの野郎、これが狙いか!)」

 

「美波落ち着いて!召喚者への直接攻撃は反則負けなんだよ!」

 

「じゃあ器物破損は反則じゃないって言うの!?」

 

「・・・証拠が無いんだ。この件は教室を空けた俺のミスだ。すまない。根本には必ず地獄を見せると約束するからここは引いてくれ。頼む」

 

「美波、僕からも頼むよ」

 

 

アキと坂本はウチの腕を掴んだまま頭を下げる

 

 

「・・・わかったわよ・・・」

 

 

ウチは渋々引き下がり、金属バットを捨てて海人の元へ

 

 

「ほら海人、リストバンドならまた買ってあげるから泣かないの」

 

「ぐすっ・・・うん」

 

 

ウチは海人を泣き止むまで抱きしめた

 

  SIDE OUT

 

  SIDE 明久

 

 

美波が海人を抱きしめて、海人も泣き止んだ

さて・・・

 

 

「雄二、いいね?」

 

「・・・止めても無駄なんだろ?いいぜ。暴れてこい」

 

「了解」

 

 

僕は教室を出て前線へと向かう

根本、僕の大事な義弟を泣かせたんだ

覚悟は出来てるね?

 

 

「む?明久ではないか」

 

「美波ちゃん達はどうしたんですか?」

 

「ちょっとね、戦況は?」

 

「卑怯四天王の世古と緋堂が出てきて少し押され気味なのじゃ」

 

「そう・・・二人とも、ちょっと下がってて」

 

「わ、わかったのじゃ(なんじゃ?この殺気は・・・)」

 

(吉井君、ちょっと怖いです・・・)

 

 

科目は日本史か・・・ついてるな

 

 

「Fクラス近衛部隊、吉井明久がBクラスに日本史勝負を申し込みます」

 

「はぁ?お前バカなのか?近衛部隊が大将の元を離れてどうすんだよ?」

 

「さすがFクラス、バカの集まりだな」

 

 

二人の男子生徒がこっちをバカにしたような目で見ながらニヤニヤ下品な笑みを浮かべている

 

 

「お前らが世古と緋堂か?」

 

「あ?だったらなんだ?」

 

「教室の設備を破壊したのはお前らか?」

 

「ああ、補給元を断つのは戦争の基本だろ?」

 

 

・・・隠すつもりもないのか・・・

確かにこいつらの言うとおり、あれじゃあ補給は出来ない

でも・・・

 

 

「だったらなんで海人のリストバンドを切り刻んだりしたんだ!?」

 

「リストバンド?ああ、あの汚いボロ布か」

 

「あんなもんついでだよ、ついで。別にいいだろ。あんな布きれ」

 

 

ついで・・・?海人の大切なものをそんなくだらない理由で・・・?

 

 

「・・・もういい。お前らと話していると気分が悪くなる。試獣召喚!」

 

「けっ!バカの分際で調子に乗んなよ!試獣召喚!」

 

「たった一人で俺達を相手にできると思うなよ!試獣召喚!」

 

 

僕は世古と緋堂に対峙する

他のみんなは別の生徒との戦いで手一杯のようだ

 

 

「けっ!こんなバカ俺一人で充分だぜ!」

 

 

そう言って世古がこっちに向かって来た

 

 

「言っとくけどね・・・」

 

 

僕は世古の攻撃を躱し、足払い、足を掴んで上に投げ飛ばし、自分も上空に飛び、木刀を振り下ろし、地面に叩きつけ、這いつくばっている世古の召喚獣に木刀を突き立てる

 

 

2-B 世古元也 198点→0点 戦死

  VS

2-F 吉井明久 376点

 

 

「・・・僕は今、怒ってるんだよ!!」

 

「な!?お、お前、ホントにFクラスか!?」

 

「ああそうだよ。バカの代名詞の観察処分者だ。そしてお前は今からそのバカに殺られるんだ!」

 

「くっ!」

 

 

緋堂は自分の置かれた状況に気づき後退りをする・・・が・・・

 

 

「戦前逃亡は補習だぞ!」

 

 

後ろには鉄人が待ち構えている

召喚をしていなければ他の誰かを盾にして逃げることができたが、彼はすでに召喚してしまった

おまけに彼は僕のことを舐めていたので近くに仲間を呼んでいない

こうなってはもう戦うしかない・・・

 

 

 

2-B 緋堂豊彦 151点

   VS

2-F 吉井明久 376点

 

 

 

・・・たとえ勝ち目のない勝負だとしても・・・

そして僕は緋堂を瞬殺した

さて、後は・・・

 

 

「吉井、女神様の私物が破壊されたというのは本当か?」

 

「うん。海人の大事にしていたリストバンドが切り刻まれていたんだ」

 

 

予想通り、須川君が喰いついてきた

もうひと押しだ

 

 

「海人・・・泣いていたよ・・・」

 

「聞いたか皆の衆!!Bクラスには我らの女神様を傷つけた輩がいるらしい!そいつを許してもいいのか!?」

 

「「「「「許せん!!!」」」」」

 

「女の敵は・・・」

 

「「「「「我らの敵!!」」」」」

 

「行くぞ!!!」

 

「「「「「キノコ狩りじゃあああああ!!!!」」」」」

 

 

FFF団は全員Bクラスに突撃していった

っていうか女の敵って・・・海人は男なんだけどな・・・

まぁいいや

そのまま敵を教室に押し込んだところで今日の戦争は終了した

 




根本の下衆な行動はこの程度じゃ終わらない

次回も頑張ります
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