バカとテストとウチの弟   作:グラン

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なんとか更新できた・・・
今回はちょっと短めです


第百四十四問 ボクとムッツリの恋愛事情 前編

「工藤愛子さん!俺と付き合ってください!」

 

「・・・ほぇ?」

 

 

登校時の校門前にて、愛子は一人の男から告白を受けていた

しかし・・・

 

 

「え、えっと・・・とりあえず質問なんだけど・・・君、誰?」

 

 

その男は愛子の知らない男、それどころか文月学園の生徒ですらないのだ

 

 

「あ、ご、ごめん。俺は星凰学園水泳部の黄島翔一郎。試合の時に工藤さんの姿を見て一目惚れして会いに来ました」

 

「あ、はい。それはその・・・光栄です」

 

 

この時愛子は激しく動揺していた

彼女には男性との交際経験はなく、それどころか告白したこともされたことも無いのだ

 

 

「えっと・・・告白の件なんだけど、悪いけど・・・」

 

「あ、いきなり失礼だったよね!これ、俺の電話番号!よかったら一回デートしてから決めてくれないかな?それじゃ!」

 

 

愛子は断ろうとしたのだが、彼は自身の電話番号を書いた紙を渡して立ち去ってしまった

 

 

「・・・どうしよ・・・」

 

「工藤」

 

「ふぇ?ほ、北条君!?こ、これは違うんだよ!」

 

「落ち着け、心配しなくても言い触らしたりしねえよ」

 

「う、うん。ありがと」

 

 

知り合いに見られたことで愛子は慌てるが落ち着いて考えれば智也は面白半分で周囲に言い触らす性格ではないと思い安心する

 

 

(しかし・・・星凰の水泳部か・・・)

 

「ん?北条君。どうしたの?」

 

「いや、ちょっと先に行っててくれ」

 

「?うん」

 

 

そう言って愛子は校舎の中に入っていった

 

 

「・・・もしもし、シュウか?朝早く悪いな。ちょっと聞きたいことがあるんだが・・・」

 

 

  ※お昼休み※

 

 

「はぁ・・・」

 

「どうしたの工藤さん」

 

「えっと、実はさ・・・」

 

 

結局どうしようか考えがまとまらず悩んでいると、佐藤が声を掛けてきた

少し考えたが、彼氏持ちの佐藤ならいいアドバイスをくれると思い相談してみる

 

 

「なるほど・・・でも工藤さんには土屋君がいるんだし、断るしかないんじゃないですか?」

 

「まぁそうなn・・・って!な、なんでそこで康太君が出てくるのさ!」

 

(・・・気付かれてないと思っているのでしょうか?)

 

 

顔を赤くして声を荒げる愛子を見ながら佐藤はそんなことを考える

 

 

「でも、これはチャンスかもしれませんよ?」

 

「チャンス?」

 

「ほら、そのことを知った土屋君がどんな反応するか。嫉妬したりするようなら脈ありですよ」

 

 

愛子はその発想はなかったと考え込む

 

 

「そ、相談に乗ってくれてありがとね。ボク、ちょっと飲み物買ってくる」

 

 

そう言ってそそくさと去って行く愛子

 

 

「・・・本当に隠す気はあるんですかね?」

 

 

あまりにもわかりやすい反応を見て佐藤は溜息をつくのだった

 

 

  ※体育館裏にて※

 

 

「康太君」

 

「・・・工藤か。何か用か?」

 

「む、用がなきゃ来ちゃダメなの?」

 

「・・・そういうわけじゃない。ただ用があるのかと聞いただけだ」

 

「えっとね、実は他校の男子生徒に告白されちゃってさー」

 

 

康太はピクリと反応する

愛子は康太の反応を窺う

 

 

「・・・そうか」

 

(・・・え、それだけ・・・?)

 

 

康太の薄い反応に愛子はショックを受ける

 

 

「で、でさ、一回デートしてくれって言われて」

 

「・・・そうか」

 

「う、受けちゃおうかなぁなんて思ってるんだよねー」(イライラ)

 

「・・・そうか」

 

「・・・」(ブチッ)

 

 

愛子は携帯を取り出し、電話をかけ始める

そして・・・

 

 

「あ、黄島君?工藤です。こんな時間にごめんね。デートの件なんだけど、今日の放課後とかどうかな?うん。ボクは平気。黄島君は部活は?大丈夫?わかった。じゃあまた後でね」

 

 

そう言って電話を切る愛子

そして康太の方を見て・・・

 

 

「・・・フンっ!」

 

 

そのまま立ち去っていった

その場に取り残された康太は・・・

 

 

「・・・行ったか・・・」

 

 

無表情な康太だったが、決して動揺していないわけではなかった

 

 

「・・・これでいいんだ。工藤が海人への想いを忘れられるならこれで・・・」

 

 

体育祭の後半辺りから康太は愛子の好きな人は海人だと勘違いしている為、そんなことを考えるのだった

 

 

 

 

 

(なにさなにさなにさ!ちょっとくらい動揺してくれたっていいじゃん!康太君のバカ!)

 

「・・・ボクのバカ・・・」

 

 

悲しそうな表情でそう呟き、トボトボとAクラスに戻っていくのだった

 




すれ違う二人の心
はたしてどうなるのか?
次話では意外?な人物が登場

次回も頑張ります
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