あの人が再び騒ぎを巻き起こす・・・
「で?なんで俺らが呼び出されたんだ?」
そう言うのは常村
隣には恋人の琴音も一緒に来ている
「ついに完成したの!これよ!」
「・・・それ何?」
「私が作った『素直になれる薬』よ」
「うわ、うさんくせえ・・・」
白衣を着た少女、小保川が自慢げにビーカーに入った紫色の液体を見せ、それを聞いた常村はうんざりとした表情を浮かべる
「てか質問に答えろよ。俺らが呼ばれた理由は?」
「飲んで」
「嫌だよ!?」
「何でよ?アンタ達は恋人同士なんだから本音が出たって問題ないじゃない」
「俺が恐れてんのは本音を言う事じゃなくてお前の作った怪しい薬の信憑性だ!」
「失礼ね。私の作った薬を疑うの?」
「数日前に事件を起こした奴が何を言うか」
「私、過去を振り返らない女なの」
「琴音、島田姉に電話」
「・・・うん」
「すいませんごめんなさいマジ勘弁してください」
電話を取り出す琴音を慌てて止める小保川
「そんなもんに頼らなくても『私、田中君が好きなの♪』って言えばいいだけだろ」
「はぁ!?バ、バカじゃないの!?だだ、誰があんな地味な奴の事・・・」
顔を真っ赤にして否定する小保川だが、その反応でモロバレである
「あれ?みんなここにいたんだ。ちょうどいいや、ちょっと匿って」
「・・・智花?どうし・・・」
『智花ぁぁぁ!!どこ行きやがった!!』
「・・・なんとなくわかった」
「またか・・・」
「えへへ、ちょっと『俊平で』遊んでた♪」
「『俊平と』じゃないあたりがお前らしいな・・・」
「ふぅ、あっこれ一口頂戴。走ったから喉が乾いちゃってさ」
そう言って智花はビーカーに入った怪しい液体を迷わず口にする
「うぇ・・・何コレ?まっずぅぅ・・・」
「・・・なんでお前はそんな怪しい色の液体を躊躇することなく口にできるんだ?」
「ねぇねぇ、どんな感じ?体調に変化は?」
智花の軽率な行動に呆れる常村
観察者の目つきになった小保川が智花に質問する
「うーん・・・不味いけど別に体調を崩すほどじゃないわよ」
薬の効力を知らない智花は自分の体調を心配して質問しているのだと勘違いしてそう答える
「そこか!!智花ぁぁ!!」
そこに勢いよくドアを開ける夏川登場
(なんて良いタイミング♪)
「智花!テメエよくも・・・って、智花?」
夏川が智花の異変に気付いた
智花は夏川の顔をボーっと見つめ、頬を赤く染めている
そして・・・
「俊平♪」
夏川に抱き着いた
「と、智花!?な、何してんてんだ!?離れろ!」
「や!」
「『や!』じゃねえ!あ、当たってんだよ!いいから離れろ!」
智花のしっかりと育った二つのメロンが夏川の腕にしっかりと当たる
夏川は顔を真っ赤にして必死に引き剥がそうとする
「俊平はアタシの事嫌い?」
「な、何言ってんだよ?(やべ・・・ちょっとドキッとしちまった。上目使いは反則だろ)」
普段男勝りな女の子の涙目上目使いにドキッとする夏川
「き、嫌いじゃねえよ。でもな、こういうのは好きな男にやるもんだろ」
「・・・好きだもん」
「は?」
「アタシは俊平の事が好きなんだもん!」
「え?ちょ・・・えぇ?」
幼馴染の突然の告白に戸惑う夏川
(おいおい智花の奴、告っちまったぞ)
(・・・智花、大胆)
(ふむふむ、実験は成功ね)
(てかこれ大丈夫なのか?)
(大丈夫。効果は10分だけだから)
「えへへ・・・俊平大好き♪」
※10分後※
「・・・殺せ」←正気に戻った智花
首の上にトマトが乗っているのかという位、顔を真っ赤にした智花が部屋の隅にうずくまってボソッと呟く
「な、なぁ智花・・・さっきの・・・」
「・・・ああそうだよ!アタシは子供の頃からアンタの事が好きだよ!悪いかこの野郎!」
真っ赤な顔のままやけくそ気味に叫ぶ智花
「あ、いや・・・その・・・」
(はぁ、夏川もあれで結構奥手だしな・・・ん?琴音、その水鉄砲は何だ?)
「・・・えい」
「んぐっ!ゲホッゲホッ。神崎!何しやがる」
琴音は水鉄砲で『紫色の液体』を夏川の口の中に発射
「・・・夏川、智花の事、どう思ってる」
「一緒にいると楽しくて、最近はちょっと可愛いなって思ったり・・・って!な、何だ!?口が勝手に・・・」
「飲んだ量が少なかったせいか体質の関係か、理性が残ってるわね。興味深いわ」
「くっ!ここは逃げるが勝ち!」
「・・・勇作、押さえて」
「おう」
「つ、常村!?後生だ!離してくれ」
「・・・夏川、智花の事、好き?」
「ああ、好きなんだと思う・・・って!いっそ殺してくれぇぇぇ!!」
※更に10分後※
「「・・・」」
耳まで真っ赤にした二人は気まずそうにしている
「あ、あのさ・・・俊平」
「・・・な、何だ」
「その・・・あ、アタシと俊平は・・・その・・・ここ、恋人同士ってことでいいの・・・かな?」
「・・・あ、ああ。そ、そうだな」
「そ、その・・・ふ、不束者ですが、よ、よろしく」
「お、おう」
たどたどしい言葉でそう言う二人
「よかったわね二人とも。私も良いデータが取れたわ。それじゃあ私はコレで・・・」
「「ちょい待てや」」
部屋を出て行こうとする小保川の肩を夏川と智花が掴む
「あ、あの・・・お二人とも?何故そんな怖い顔で私の肩を掴んで・・・あ、ちょっと待っ・・・」
数秒後、小保川の悲鳴が部屋に響いたのだった
※おまけ※
「田中くぅん♪私、田中君の事がだいしゅきなの♪」
「・・・なんだ?また怪しい実験の失敗か?」
残った全ての薬を飲まされ、田中に告白した小保川だったが、普段と態度が違い過ぎたため、相手にされなかったという
その後、小保川が恥ずかしさで死にそうになったのは言うまでもない
今回で日常パートは終了
ちょっとグダグダさせすぎましたね
反省反省
次回からは新章に移ります
今まで明かされなかったあの人の過去がついに・・・
次回も頑張ります