バカとテストとウチの弟   作:グラン

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なんとか更新だぜぃw


第百八十七問 誕生日

ある日の休日、海人は約束通り予定を空けておき、優子とデパートにデートに来ていた

改装工事を終えてリニューアルオープンということで多数のお客さんが出入りしている

 

 

「うーん・・・どうしようかな?」

 

「これなんてどう?美波が好きそうな感じだけど・・・」

 

「あ、可愛いね」

 

 

二人が探している物は美波の誕生日のプレゼントだ

 

 

「ごめんね。せっかくのデートなのに個人的な用事に付き合わせて」

 

「何言ってんのよ。友達の誕生日のプレゼント選びなんだからアタシにとっても無関係じゃないわよ。それに、海人君と一緒ならどこでも楽しいしね」

 

 

頬を赤く染めながらニコッと笑う優子

見つめあう二人

 

 

「・・・ハッ!そ、それじゃあ。僕はこのエプロンにしようかな」

 

「あ、アタシはこっちのマグカップにしよっと」

 

 

周りの客が微笑ましい表情でこっちを見ていることに気付き、二人は慌てて商品を手に会計へと向かった

 

 

 

  ※その日の木下家※

 

 

「ってことがあったのよ」

 

「どこででもいちゃつくからなのじゃ」

 

 

優子の話を聞き、秀吉が呆れ顔で溜息をつく

 

 

「うっさいわね。アンタだって人の事言えないでしょ。この間、美春と一緒に帰って別れ際にキスしてたことは知ってるのよ」

 

「な、なぜそれを!?」

 

 

優子の反撃に秀吉は顔を赤くする

 

 

「それより、美波の誕生日にお食事会に誘われているんだけど、アンタも来るでしょ?」

 

「来週の金曜日じゃったな?」

 

「そそ。まぁアタシと海人君は部活が終わってからだからちょっと遅くなると思うけどね」

 

「うむ、喜んで参加させてもらうのじゃ。明久と話して準備も手伝おうではないか」

 

「よろしくね」

 

 

準備に参加できない優子は秀吉にそう告げる

 

 

「ならばワシも二人のプレゼントを用意せねばならぬのう」

 

「・・・?二人?」

 

「?うむ。美波と海人じゃ。美波が誕生日ということは双子の弟の海人も誕生日じゃろう?」

 

 

直後、優子の表情が固まった

 

 

「・・・あ、姉上?まさか・・・」

 

「ど、どうしよう・・・海人君の分のプレゼント・・・買ってない・・・」

 

 

顔を真っ青にする優子

今日は日曜日

もうお店は閉まっている

明日から海人の誕生日まで、ずっと部活

終わった後だと店の営業時間に間に合わない

 

 

「姉上。落ち着くのじゃ。ワシに策があるのじゃ」

 

 

秀吉は優子を連れて自分の部屋へ

そして・・・

 

 

「海人君、お誕生日おめでとう。プレゼントは、ア・タ・シ♪・・・って!アホか!!」

 

 

首にリボンを可愛らしく結んだ優子がツッコむ

 

 

「む、ダメかのう?海人ならきっと喜ぶと思うのじゃが・・・」

 

「そ、そうかな?それなら・・・って!却下に決まってるでしょ!!」

 

「まんざらでもなさそうだった気がするのじゃが・・・まぁよい。では次じゃ」

 

 

そして・・・

 

 

「ご主人様♪ご奉仕するにゃ♪って、そうじゃないって言ってるでしょうが!!」

 

「・・・とか言う割にはしっかり着替えておるではないか」

 

 

猫耳メイド服&尻尾&肉球グローブ装備の優子がツッコむが、しっかり着替えている優子を見て秀吉がツッコみ返す

 

 

「っていうかなんでアンタこういうの持ってんのよ?もしかしてアンタの趣味?」

 

「ち、違うのじゃ!そ、それは演劇部の衣装なのじゃ」

 

「もしもし美春?秀吉が猫耳メイド服着て欲しいって」

 

「ノオォォォォォォォ!!」

 

 

優子が美春に電話しているのを見て秀吉は悲鳴をあげる

後日、美春に必死に弁明している秀吉の姿が目撃されるがそれはまた別のお話

 

 

 

 

 

 

(どうしよう・・・海人君の欲しがりそうなもの・・・やっぱり野球グッズかな?)

 

「木下」

 

「何?北条君」

 

 

などと考えていると、智也に声を掛けられた

 

 

「ちょっと俺はスポーツ店に行って来るから、遅れる。先に練習を始めておいてくれないか」

 

「買い物?」

 

「ああ、部費で注文しておいた商品が届いたらしくてな。勝亦先生の車で行くからそう遅くはならないと思うが・・・」

 

 

それを聞いた優子はチャンスと思った

スポーツ店で海人の誕生日のプレゼントを買えばいいと思ったのだ

 

 

「ちょっと待って北条君。それならアタシがそっちに行くわ。そうすれば北条君は練習に入れるし、そっちの方が効率が良いんじゃない?」

 

「・・・それもそうだな。じゃあお願いしていいか?」

 

「任せて」

 

 

心の中でガッツポーズを決める優子

そして車の中でプレゼントを何にするか考えていた

海人のファンの球団を美波にそれとなく聞きだし、そのグッズを買おうと決め、いざ店内へ

 

 

「あ、優子お姉ちゃんです!」

 

「葉月ちゃん?どうしたの?こんなところで」

 

「葉月はお兄ちゃんの誕生日プレゼントを買いに来たんです!」

 

 

そう言って葉月は海人のファンの球団のマスコットキャラクターが描かれたフェイスタオルを見せる

 

 

(・・・被ったか)

 

「優子お姉ちゃんはどうしたんですか?」

 

「あ、アタシは部の買い出しよ」

 

「そうなんですか?頑張ってくださいです!」

 

 

そう言う葉月の頭を撫で、優子は商品を車に積み、その場を後にした

 

 

「はぁ・・・どうしよう?」

 

「どうしたんですかー?木下ちゃん」

 

 

溜息をつく優子に勝亦が声を掛ける

 

 

「実は・・・」

 

 

優子は事情を説明した

 

 

「そういうことだったんですねー。大丈夫ですよ、木下ちゃん。島田ちゃんは良い子ですから、木下ちゃんの気持ちが籠った物なら何でも喜んでくれるですよー。大切なのは気持ちですよー」

 

 

勝亦にそう言われ、優子は少し気が楽になった

それから優子は授業の合間にパソコンで恋人へのプレゼントについて検索

 

 

(腕時計・・はちょっと高すぎるわね。温泉旅行?無理無理。バッグ・・は美波がスポーツバッグを買ったって言ってたわね)

 

 

画面とにらめっこする優子

 

 

(自分のエッチな写真?ば、バカじゃないの!?で、でも・・・海人君が喜んでくれるなら・・・)

 

 

と顔を赤くして想像する優子だが・・・

 

 

(・・・無いな。ドン引きされるか。顔を赤くして気まずくなるかどっちかだわ。っていうかそんな海人君見たくないわ)

 

 

想像して無い無いと首を振る優子

 

 

(財布・・・肌身離さず持つものこそ恋人へのプレゼントにピッタリ・・・か。これだ!)

 

 

そして優子はその日の部活を休み、雑貨屋と向かった

 

 

「あ、これいいかも」

 

 

優子が手に取ったのは青色の二つ折りの財布

青が好きな海人にはピッタリだと思ったのだ

 

 

「使い勝手も悪くなさそうだし、デザインもなかなか・・・。よし、これにしよう・・・ん?」

 

 

と、優子は同じデザインの色違いの赤い財布を見つける

それをじーっと見た優子はその赤い財布も手に取りレジへと向かった

 

 

 

  ※そして誕生日当日※

 

 

「「「「誕生日おめでとう」」」」

 

 

ここにいるのは美波と海人、それに明久、秀吉、優子、葉月だ

 

 

平日ということもあり他のメンバーとは都合が合わず、この人数での誕生会となった

なお、海人の両親はどうしても仕事で戻って来れないらしく、ドイツからお祝いの電話が届いた

 

 

「それじゃあ、はい、海人」

 

「じゃあ僕も・・・はい、姉さん」

 

 

互いにプレゼントを渡しあう二人

それをきっかけに他のメンバーもプレゼントを渡し始めた

 

 

「はい、海人にはプロ野球選手のフィギュア」

 

「ありがとうアキ兄さん」

 

「美波には・・・これ。開けて見て」

 

「うわぁ・・・可愛いペンダントね」

 

「気に入ってくれたかな?」

 

「うん。ありがとう。アキ」

 

 

続いて葉月、秀吉とプレゼントを渡していき、次は優子の番

 

 

「はい、美波にはマグカップよ」

 

「ありがとう。大事にするわ」

 

「海人君には・・・はい」

 

「これ、財布。ちょうどそろそろ買い換えようと思っていたんだ」

 

「喜んでもらえてよかったわ。で、実は・・・」

 

「あ、それ・・・」

 

「えへへ、お揃いで買っちゃった♪」

 

 

優子は同じデザインの赤い財布を取り出す

ペアルックならぬ、ペア財布だ

 

 

「お揃い・・・えへへ」

 

 

二人は見つめあい、いい雰囲気だ

 

 

「ラブラブだね」

 

「ラブラブじゃの」

 

「ラブラブです」

 

(いいなぁ・・・ウチもアキの誕生日には・・・)

 

 

二人の様子を微笑ましい表情で見守る四人

 

 

「さて、海人よ。ワシからもう一つ渡すものがあるのじゃ」

 

「?」

 

 

そう言って秀吉はボイスレコーダーを取り出した

そしてそれを再生する

 

 

『海人君、お誕生日おめでとう。プレゼントは、ア・タ・シ♪』

 

「ぶっ!」

 

「ひ、秀吉!!アンタ、美春に電話した事を根に持ってるの!?」

 

 

それは数日前の優子と秀吉の会話

 

 

「おやぁ?姉上?この言葉は嘘なのかの?」

 

「うっ、そ、それはその・・・か、海人君が望むなら・・」

 

 

顔を完熟トマトよりも真っ赤にさせた優子はモジモジしながらそう言い、それを聞いた海人も顔を真っ赤にしている

再び見つめあう二人

 

 

 

 

『ご主人様♪ご奉仕するにゃ♪』

 

「ヒデヨシィィィィ!!!」

 

 

島田家に優子の叫び声が鳴り響いたのだった

 




このボイスレコーダーは永久保存ですねw
優子の黒歴史として残さねば・・・

次回も頑張ります
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