バカとテストとウチの弟   作:グラン

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優子の悲鳴の真相
犯人の行方
そして・・・


第二百三問 ショートストーリー

  ※前話の真相※

 

 

「はぁぁ・・・なんであんな態度とっちゃたんだろ」

 

 

優子は溜息をついてベッドに顔を埋める

彼女は海人からのデートの誘いを断ったのだ

その理由は海人が女の子から話しかけられることが多くなった(元から多かったが、さらに増えた)ことによる嫉妬

 

 

「こんな態度を取ってたら本当にいつか捨てられちゃうわ」

 

 

反省する優子

そんな時、優子の携帯が鳴りだす

 

 

「ん?誰かしら?」

 

 

優子は横の机に置いてある携帯に手を伸ばす

携帯を掴んだ直後、すぐ近くにカサカサと動く黒い物体Gを発見

驚いて携帯を落とす優子

 

※ここ指がスマホを偶然スライドし、通話開始※

 

それが運悪く、Gのすぐそばに落下する

さて、みなさんは知っているだろうか?

奴らが飛ぶのは高い位置から低い位置へと飛ぶときだけと言われている

日本で多く生息する『茶羽G』は全く飛ばないとさえ言われています

しかし、中には・・・低い位置からでも飛び立つ種類もいるのです

落ちたスマホに反応したGは羽を広げ、これまた運悪く優子の方に向かって飛んできた

 

 

「きゃあああああああ!!!」

 

 

パニックを起こし、悲鳴をあげる優子

 

 

「いやぁああああ!!こっちに来ないでぇぇぇええ!!」

 

 

一心不乱に部屋にあるものを投げつける優子

 

※ここで投げたものが携帯に当たり通話が終了※

 

そして数分後・・・

 

 

「やった・・・アタシはやったわ・・・」

 

 

なんとか倒したGをティッシュで包みながらそう呟く優子

 

 

「あ、そう言えば携帯・・・うぇ・・・液晶が割れてるし・・・ダメだ、電源も入らない」

 

 

完全に故障

あれだけあれこれ投げつければ無理もない話である

 

 

「誰からだったんだろう・・・?急用だったら悪い事しちゃったな・・・」

 

 

液晶を見る前に携帯を落としてしまった為、誰からの着信かわからない

 

 

「明日、学校で聞いてみよう。それはさておき・・・」

 

 

荒れた部屋を見てうんざりする優子

 

 

「・・・うん。後にしよう。それより汗かいちゃったし、シャワー浴びてこよっと」

 

 

そう言って優子は浴室に向かうのだった

そして数分後、優子の悲鳴を聞いた海人が駆け付けるのだった

 

 

 

一方その頃、島田家では・・・

 

 

「くひひ、鍵の掛け忘れとは不用心な家だぜ」

 

 

一人の男が潜入していた

この男こそ、脱獄した強制わいせつ罪の男である

男は家の中を物色する

そして男は美波の部屋に入ったところで目を輝かせる

 

 

「おっ、文月学園の生徒か。あそこは美人が多いからな。ん?こいつか・・・へへ、なかなか可愛いじゃねえか」

 

 

美波と明久がツーショットで写っている写真を見つけ、ニヤリと笑う

 

 

「隣の男は彼氏か?一緒にいたらぶん殴って男の目の前でヤッちまうのもいいな」

 

 

男は楽しそうにニヤニヤと笑う

そして部屋を出て台所へ向かい、包丁を手にする

 

 

「へへ、女なんて刃物突き付けて脅せば一発だぜ」

 

「ただいまー」

 

(おっと)

 

 

運悪く美波が帰宅

男は台所の隅に隠れる

 

 

「海人―?いないの?」

 

(一人か・・・好都合だ)

 

 

そう言いながらリビングに入る美波

男は忍び足で美波の背後に回り込み・・・

 

 

「・・・動くな」

 

 

美波の首筋に包丁を突きつける

 

 

「抵抗するなよ。大人しくしていれば命はとらねぇ」

 

「・・・」

 

 

美波は何も言わない

男は恐怖で声が出ないのだろうと思い込んだ

 

 

「いいか?まずは服を脱いで・・・」

 

 

男がそこまで言ったその時、美波は無言で包丁の刃を掴む

 

 

「な!?テメエ!抵抗すんn・・・」

 

 

包丁を一旦引こうとする男

しかし・・・

 

 

(う、動かねえ!どうなってんだ!?)

 

 

美波が掴んだ包丁はピクリとも動かない

 

 

「ウチの・・・」

 

「あ?」

 

「ウチの弟に、何をしたぁァァァァ!!!!」

 

 

急に叫び出す美波

それと同時に美波が掴んでいた包丁が二つに折れた

 

 

「ヒィィ!!お、弟!?な、何の話だ!?俺は・・・フゴッ!」

 

「殺す!ウチの大事な弟を傷つける奴はみんな殺す!!」

 

 

男の顔面に右ストレートが突き刺さる

美波がリビングで見た光景は・・・

テーブルの上に食べかけの昼食

こぼれた紅茶

近くに落ちている海人の携帯

ようするにこの男が海人を襲ったと勘違いしているのだ

 

 

「ヒィィ!!」

 

「ニガサナイ!ウチノオトウトヲカエセェェェェ!!」

 

「し、知らねえ!俺じゃねえよ!だ、誰か!助けてくれぇぇぇ!!」

 

 

男と魔王は壮絶な鬼ごっこを続けた末、男は警察に出頭(保護)された

ちなみに美波の元には数分後に木下家の電話を使った海人から連絡があり、美波の魔王化は無事解除された

 

 

 

  ※後日の女子会※

 

 

海人のプロポーズから数日後、いつものメンバーの女子たちで霧島家に集まり、パジャマパーティが行われていた

 

 

「い、以上よ」

 

 

優子は顔を真っ赤にして話を終える

なぜこうなったのかと言うと・・・

 

 

  ※事件の日の夜※

 

 

「姉さん、心配かけてごめんなさい」

 

「もういいわよ。海人が無事ならそれでいいの。優子の事が心配だったんでしょ?気にしないで」

 

 

家の鍵を掛けず飛び出したことを謝罪する海人

 

 

「そ、それでその・・・驚かないで聞いてほしいんだけど・・・」

 

「今日はもう充分驚いたからちょっとやそっとじゃ驚いたりしないわよ」

 

 

笑いながら紅茶を飲む美波

 

 

「僕・・・優子さんにプロポーズしたんだ」

 

「ブゥゥゥゥ!!!」

 

 

口に含んだ紅茶を盛大に噴出す美波

 

 

「そそ、そうなんだ」

 

「うん。姉さんには言っておこうと思って。じゃあ、おやすみなさい」

 

 

リビングから出て行く海人

それを確認した美波は・・・

 

 

「もしもし、秀吉?優子に変わってもらえる?ちょぉぉぉぉっとお話があるんだけど」

 

 

秀吉に電話するのだった(優子の携帯が故障中の為)

 

 

 

 

※そして現在に至る※

 

 

「か、海人君って、たまに男らしいわよね」

 

「さすがお兄様ですわ」

 

「・・・雄二程じゃないけどカッコイイ」

 

「羨ましいですぅ」

 

 

優子に憧れの視線を向ける一同

当然の事だが、プロポーズされた時に優子は風呂上りで全裸だったことは言っていない

 

 

「ねぇ美波。二人の結婚、許してあげたら?」

 

「ちょっと待ちなさい。ウチがいつ反対したのよ?」

 

「え?だって、『海人君と結婚したければ美波に勝たなきゃいけない』って

学園中の噂だよ?」

 

「どこのバトルマンガよ!?第七十八問でも言ったけど、ウチは海人が選んだ人なら反対なんてしないわよ」

 

「・・・美波、メタはダメ」

 

 

メタ発言する美波に翔子がツッコむ

 

 

「それに、ウチもいい加減、弟離れしなくちゃって思っていたところなのよね」

 

「「「「寝言は寝て言え。このブラコン」」」」

 

「手厳しいわよアンタ達」

 

 

美波の発言に今度は全員がツッコむ

 

 

「でもさ、美波にそんなことできるの?」

 

「・・・すぐには無理だろうけどね。海人は強くなったわ。昔はウチの後をついてくるだけだったのに、いつの間にか自分の夢も見つけてね。それに比べてウチは弱いまま。海人の為って言いながら、実際はウチが海人に依存しているだけ」

 

 

目を閉じて子供の頃の海人の事を思いだしながらそう言う美波

 

 

「優子」

 

「な、何?」

 

「本気なのよね?辛い時も苦しい時も海人と二人で支えあって生きていくって言ったのは嘘じゃないのよね?本当に海人の事を大切に想ってくれるのよね?」

 

 

美波は優子の目を真っ直ぐ見て問いかける

 

 

「・・・ええ、アタシは何があっても海人君から離れないわ。海人君と二人で生きていきたいの。海人君以外と結婚する人生なんて考えられないわ」

 

 

優子は美波の目をしっかりと見て問いかけに答えた

 

 

「そっか・・・優子、ウチの弟をよろしくお願いします」

 

 

美波は満足そうに微笑み、そう言った

 




美波も二人の結婚を許してくれてめでたしめでたしですね

次回はいよいよ最終回の予定
ダラダラと続けすぎましたからね
もういい加減、サクッと終わらせましょう
来週は諸事情により休載し、17日に投稿予定です
最後までよろしくお願いします

次回も頑張ります



追伸
チラシ裏に思いついたけど連載しなかったネタの連載始めました
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