バカとテストとウチの弟   作:グラン

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Aクラス戦終結!



第二十三問 いつか必ず・・・

  SIDE 海人

 

 

Aクラス戦もついに最終戦

僕達の負けは確定しているけど、雄二君はどうしても一矢報いたいようだ

 

 

「科目はどうしますか?」

 

「教科は日本史、内容は小学生レベルで方式は百点満点の上限ありだ!」

 

 

雄二君の言葉に周りがざわつき始めた

 

 

「わかりました。そうなると問題を用意しなくてはいけませんね。少し待っていてください」

 

 

そう言って高橋先生は教室を出た

雄二君は一度こっちに戻ってくる

 

 

「雄二、どういうことなの?霧島さんは日本史が苦手なの?」

 

 

アキ兄さんが気になったことを聞いている

・・・多分違うな。もしそうなら小学生レベルに、しかも上限ありにする必要はないはずだ

 

 

「いや、そもそもあいつに苦手科目なんてない」

 

 

さすが学年主席だね

 

 

「俺はアイツに昔、間違って嘘を教えたんだ。その問題は大化の改新。俺はそれを625年と教えた。あいつは一度教えた事は忘れない。だからその問題が出れば俺たちの勝ちだ」

 

 

・・・え、えっと・・・雄二君もみんなも気付いてないのかな?

 

 

「あの、雄二君?それって雄二君が満点を取ることが絶対条件だよね?そこは大丈夫なの?」

 

「あんまり俺を舐めるなよ海人。小学生レベル程度余裕だぜ!」

 

「準備が整いました。代表者は別室へ移動してください」

 

「っと、じゃあ行ってくるぜ」

 

 

・・・行っちゃった・・・

本当に大丈夫かな?

 

 

「だ、大丈夫だよ海人。雄二だって腐っても元神童なんだし、本気になればきっと・・・」

 

 

  ☆数分後☆

 

 

 

2-A 霧島翔子 97点

    VS

2-F 坂本雄二 88点

 

 

 

「5対0でAクラスの勝利です」

 

「「「「「坂本ぉぉぉぉ!!!」」」」」

 

 

FFF団の叫び声が教室中に響いた

 

 

  SIDE OUT

 

  SIDE 雄二

 

 

「・・・すまん」

 

「ま、まぁまぁ、雄二君が勝っても負けてもFクラスの敗北は確定してたんだし・・・」

 

 

・・・海人の優しさがかえって痛い

 

 

「さて、戦後対談といこうか、坂本雄二」

 

 

北条がこっちに声を掛ける

 

 

「坂本、お前は致命的なミスを犯したことに気付いているか?」

 

「ミスだと?」

 

「ああ、まず第一戦目だ」

 

「ムッツリーニか・・・だがあれは仕方な・・・「その後だ」・・・何?」

 

「代わりに木下秀吉が出てきて古典を選んだ。この瞬間、俺は勝利を確信した」

 

 

どういうことだ・・・?

いや、待てよ?そうか、そういうことか・・・

 

 

「わかったようだな。木下は『自信が無い』と言った。ならばここで科目選択を工藤に譲り、一戦捨てるべきだった。そして残りの科目選択権を姫路と吉井に使わせてれば少なくとも二勝は拾えた」

 

「?姫路はともかく明久だと?」

 

「ああ、島田姉も点数は高いがそれでもAクラスの中位レベル。より確実なのは吉井の操作技術+得意科目だ。現に久保の点数を300点近く削っていただろう?まぁそれでも三勝二敗でこっちの勝ちだがな」

 

「・・・そうか・・・俺もまだまだだな・・・」

 

「さて、戦後対談だが、こっちからのある条件を飲んでもらえれば和平交渉で終結させたいと思うんだが・・・」

 

「条件だと?・・・今回の敗戦は全て俺のミスだ。俺にできることなら何でもやろう」

 

「ちょ、ちょっと雄二君!ダメだよ!一人だけ犠牲になるなんて!」

 

「黙ってろ海人。これは代表としての責任だ」

 

 

海人は止めに入ってきたが、これだけは譲れねえ

全部俺のミスだからな

 

 

「盛り上がってるところ悪いが、Fクラス全員が対象となる。代表、頼む」

 

 

北条がそう言うと、後ろから翔子が近づいてきた

 

 

「・・・雄二、私と付き合っ・・・「違うだろうが」・・・うっかり」

 

 

翔子のボケに北条はツッコミを入れた

 

 

「・・・こっちからの要求はただ一つ。先日、Bクラスに加担した木下優子を許してほしい」

 

「「「「「は?」」」」」

 

「それがそっちの要求か?」

 

 

俺も含む全員がきょとんとしている

 

 

「・・・うん。Fクラス全員にお願い。よろしくお願いします」

 

「「「「「よろしくお願いします」」」」」

 

 

翔子の言葉と同時にAクラス全員が頭を下げた

 

 

「ちょ、ちょっと代表!?どういうことなの!?アタシ、聞いてないわよ!?」

 

 

木下姉が慌てたような表情で声を荒げる

どうやら木下姉は何も聞かされてなかったらしい

 

 

「・・・Aクラス全員で相談した結果。最近優子は元気が無かったから・・・」

 

「全員って・・・いつの間に・・・」

 

「ぶっちゃけ見計らったよね?」

 

「うん。だって居たら絶対止められるもんね」

 

 

驚いている木下姉の周りでAクラス生がヒソヒソと話している

 

 

「な、なんで・・・」

 

「・・・それはみんな優子の事が好きだから。大切な仲間だと思っているから」

 

「そうそう♪だから元気出しなって」

 

「やっぱりAクラスのまとめ役は木下さんじゃなくちゃ」

 

 

木下姉はみんなからの信頼は厚いようだ

 

 

「みんな・・・ありがとう」

 

 

木下姉は目尻に涙を浮かべ、笑顔でそう言った

 

 

「さて、どうする?坂本」

 

「ったく、ここで断ったら俺が完全に悪役じゃねえか。いいぜ。その提案受けた。元々、木下姉を責める気はなかったしな」

 

「交渉成立だな」

 

 

そう言って踵を返す北条

 

 

「待て、お前・・・まさかこのためだけに試召戦争を起こしたのか?」

 

「・・・木下が落ち込んでいるのも、海人が落ち込んでいるのも、俺にとってはマイナスでしかないからな」

 

 

こっちを振り向くことなく北条はそう言い、再び歩き出した

もっと冷酷な奴だと思っていたが案外お人好しだな

しっかしまぁ・・・完敗だな

自分の目的の為に戦争を起こした俺と仲間の為に戦争を起こした北条

器が違いすぎる

これじゃあ勝てっこねえ・・・

だが・・・

 

 

「北条!」

 

 

俺は北条に向けて叫ぶ

北条はピタリと足を止めた

 

 

「今の俺じゃあお前には勝てねえ。でもいつか必ず戦略でお前を倒してみせる!絶対だ!」

 

「・・・俺は逃げも隠れもしない。その挑戦、いつでも受けて立つ」

 

 

北条はそう告げるとAクラスの連中の中に消えて行った

 

 

「・・・雄二ならきっとできる」

 

「・・・翔子、応援してくれるのは嬉しいがな・・・お前はあっち側の人間だろうが!!」

 

「・・・うっかり」

 

 

ったく・・・

 

 

「・・・雄二」

 

「ん?」

 

「・・・私と付き合って」

 

「・・・何度も言ってるだろ?お前の俺に対する気持ちは・・・『勘違いなんかじゃない。私は雄二が好き』・・・ダメだ。諦めろ」

 

 

俺はそれだけ言うと踵を返し、歩き出した

・・・悪いな翔子・・・今の俺にはお前に告白する資格はない

でもいつか・・・きっと・・・

 

 

 

 

 

・・・ん?

海人はどこに行ったんだ?

 




今回は智也の圧勝でした
雄二がリベンジする日は来るのか?
次回で試召戦争編終了です

次回も頑張ります
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