不思議少女と歩む道   作:大天使

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初めてお目にかかります。そうでない方はいつもお世話になっております。大天使です。

今回は初のバンドリ小説となります。更新は遅めですが、暖かく見守ってくれると嬉しいです。




第1話 俺と幼馴染みの日常

よく晴れた日の昼下がり、木々の緑に囲まれた公園に俺、桐生(きりゅう)(すばる)が来ていた。

 

「さて、今日もやりますか。」

 

いつもの木の下に腰を下ろし、ギターを取り出して弾き始める。それだけで悩み事なんか消え去ってしまうような気がした。

 

俺は同じ高校の友達とover flowというバンドを組んでいる。メンバーは五人で、俺の担当はボーカルとギターだ。

 

俺がいつものように公園でギターを弾いていると、一人の女の子が俺のそばに駆け寄ってきた。

 

「おーいすばるん!」

 

「ん、来たか。」

 

彼女の名前は花園たえ。俺の幼稚園の時から一緒の幼馴染みだ。高校は別になってしまったが、今でも仲が良くて暇なときは一緒にギターを弾いたりしている。

 

「そんな毎日のように来なくてもいいんだぞ。バイトだってあるだろうしよ。」

 

「今日のバイトは休みなの。」

 

彼女はとあるライブハウスでアルバイトをしていた。何回か見に行ったことがあるが、仕事をしている時の彼女はギターを弾いている時と同じくらい楽しそうにしている。

 

「そうだ。すばるん、少し相談してもいい?」

 

普段はどちらかと言えば前向きな性格をしている彼女が悩み事を相談してくることは殆どない。俺は少し心配になってきた。

 

「相談か?珍しいな。何かあったのか?」

 

「高校の同じクラスに香澄って子がいるの。その子が一緒にバンドをやろうって言うんだけど、すばるんはどうすればいいと思う?」

 

たえはいつも俺と一緒にギターを弾いているだけで誰ともバンドを組んでいない。彼女のギターの実力から見ても今まで誘われなかったのが不思議なくらいだ。

 

「やってみてもいいんじゃないか?」

 

「俺はずっと前から思ってたんだ。お前にバンドをやってほしいって。だってそんなにギターを弾くのが上手いんだぜ?バンドやらないのが勿体ないぐらいに。まぁとりあえずたえは自分のやりたいことをやればいいと思うよ。」

 

「やりたいこと?」

 

「俺だって実際にバンドをやってみて初めて気がついたことだって沢山あるんだ。今ではやっててよかったと思っている。」

 

「………うん。」

 

彼女の顔はさっきよりも明るくなっていた。俺も彼女の力になれたみたいで本当によかった。

 

「それじゃ今日も弾きますか!」

 

「うん!」

 

たえは自分のギターを取り出し、俺の隣で弾き始める。そして、彼女と過ごす楽しい時間はあっという間に過ぎ去っていく…

 

─────────────────────

 

楽しい時間というものはすぐに終わるもので気がついたら空は赤く染まっていた。

 

「今日も楽しかったね。私はそろそろ帰るからまた今度一緒に弾こうね。」

 

「ん、俺も帰る準備するからちょっと待ってて。時間も遅いし家まで送っていくよ。」

 

「ほんとに?ありがと。」

 

俺は彼女を家に送っていくために準備をする。傍から見たらただの幼馴染みとしての親切心だと誰もが思うだろう。でも俺の場合はそれだけではない。

 

何故なら俺は彼女に惚れているからだ。

 

俺が彼女への思いを自覚したのはいつだったかは正直覚えていない。でも覚えてないってことは彼女と初めて出会った時からずっと好きだったということなのかもしれない。

 

「すばるん?どうしたの?」

 

「いや、何でもない…」

 

本心を言うなら俺は今すぐにでもこの思いを彼女に打ち明けたい。でもそんなことをしたら俺達の関係はどうなってしまうのだろうか。もしかしたらこうやって一緒に過ごすことも出来なくなってしまうのかもしれない。俺はそれが怖い。

 

「すばるんも何か悩み事があるの?私でよかったら相談に乗るよ。」

 

彼女は下心も何も無い善心で俺に尋ねてきた。彼女には申し訳ないけどこの悩み事の原因であるたえに相談するわけにはいかないな…

 

「ありがとう。その気持ちだけで嬉しいよ。」

 

そう言って俺は彼女の頭を軽く撫でてやった。彼女は気持ちよさそうに目を細め、体を震わせた。まるで兎みたいだな…ってそういえばこいつの家には20羽ぐらいの兎がいたか。

 

「すばるん…擽ったいよ///」

 

「あぁ、悪い悪い。」

 

少し照れているのだろうか。たえは頬を赤く染めてこっちを向いてきた。

 

「もう………」

 

普段はあまり見ることが出来ない彼女の表情。俺は少しドキッとした。鼓動が少しずつ早くなっていくのを感じる。

 

「と、とりあえず早く帰るか?腹も減ってきたしな。」

 

「そうだね!私もお腹が空いてきちゃったし。」

 

─────────────────────

 

俺達が他愛のない会話をしているとすぐにたえの家に着いてしまった。名残惜しいがここでお別れだ。

 

「すばるん、送ってくれてありがと。」

 

「どういたしまして。俺もたえと色々な話が出来て楽しかったよ。」

 

俺がたえに背を向けて自宅に帰ろうとした時、たえの家のドアが開いた。

 

「たえ、おかえりなさい。昴くんもこんばんは!」

 

「お母さん!」

 

「お久しぶりですね。」

 

たえの家からは彼女のお母さんが出てきた。年齢の割にはとても若々しくて綺麗な人だ。叔母さんと呼ぶのを躊躇ってしまうくらいには。

 

「昴くん、よかったら夕飯食べていかない?両親は二人ともしばらく帰ってこれないんだっけ?」

 

「そうですけど…いいんですか?」

 

「いいに決まってるわ。さぁ入って。」

 

「それじゃお言葉に甘えて…」

 

たえのお母さんの親切心に感謝しながら俺はたえの家へと入っていった。

 

 




オリ主の紹介です。

名前:桐生昴
学年:高校一年生
誕生日:6月7日
星座:双子座
身長:175cm
好物:カツサンド
趣味:ギター、カラオケ
CV:宮野真守

それではまた。
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