不思議少女と歩む道   作:大天使

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今回は新庄雄太郎さんとのコラボ作品となります。

新庄さんは重荷鉄道を題材とした様々な作品を投稿しているので是非ご覧ください!




コラボ
コラボ作品 鉄道事件簿


とある冬の日。俺とたえはスキー旅行に行くために新潟の越後湯沢という場所へ向かう新特急「谷川」に乗っていた。

 

「スキーやるのは久しぶりだなぁ…」

 

「すばるんはそうなの?私は初めてだからすごく楽しみだよ!」

 

そう言って笑顔を見せるたえと俺を乗せて列車は進み続けている。

 

 

 

1時間後、列車は越後湯沢へ到着し、俺達はスキー場へ来ていた。

 

「すばるんちょっとは滑れるんだよね?私にも教えて欲しいな」

 

「もちろんいいよ。一緒に滑ろうぜ!」

 

しばらく二人でゲレンデを滑っていると近くから複数の女性と思われる悲鳴が聞こえてきた。

 

「いやぁぁぁぁ!!!」

 

「だ…誰か来て…!人が…」

 

「なんだと!?ちょっと行ってくるからたえはここを動くなよ!」

 

昴が女性の声が聞こえた場所へ向かうとそこには男性がうつ伏せで倒れていた。

 

「大変だ!すぐに救急車を…」

 

「いえ、彼は既に亡くなっています…」

 

後ろを見ると厚手のコートを着た青年が立っていた。見た感じ俺と同年代だと思う。

 

「出血は少ないがこんな冬場に気を失った状態で倒れていたんだ。いつ凍死してもおかしくない」

 

「確かに男性は呼吸をしてないし心臓も止まっている…」

 

「手がかりはこれか…」

 

男性の手には衣服の切れ端と何かを強く掴んだ痕跡が残されていた。

 

「犯人に抵抗した時についたんだろう。貴重な手がかりだよ」

 

「あ、あなたは一体…」

 

「さて…第一発見者は君達かな?俺は探偵の南達仁。遺体を見つけた時の状況を聞きたいから同行してもらってもよろしいかな?」

 

南と名乗る青年は胸元から手帳を取り出して言った。

 

──────────────────────

 

聞き取り自体はすぐに終わった。第一発見者となった女性達がスムーズに状況を説明してくれたおかげで全員の潔白が晴れた。

 

「はぁ…疲れた…」

 

「すばるんお疲れー」

 

「ありがと…ごめんな?長い時間一人にしちまって。後でお詫びに何か奢るよ」

 

「ほんとに?」

 

すると南さんが扉の向こうからやってきた。

 

「時間を割いてもらってすまなかったね。これも仕事なもんで」

 

「いえ、問題ないです。そっちこそお疲れ様です!」

 

「ありがとう。だけど俺はすぐに次の場所へ行かなくてはならないんだ。佐渡の方から応援要請があってね」

 

「佐渡ですか…俺達も明日そっちへ行くんですよね…」

 

「そうですか。それなら安全に気をつけてくださいね」

 

そう言い残して南さんは去っていった。

 

──────────────────────

 

翌日、俺達は船に乗って佐渡へたどり着いた。

 

「ここが佐渡か…いいところだなぁ」

 

「美味しいものあったらいいね!」

 

しばらく二人で街中を歩いていると遠くからパトカーのサイレンが聞こえ、近くにいる人達がざわめき出した。

 

「なんだ…なにか嫌な予感が…」

 

「た…助けてくれぇ!」

 

「この声は…」

 

すると男性の助けを求める声が悲鳴に変わった。すぐ近くにいた人は悲鳴をあげている男性が別の男に引きずられて連れていかれるのを目撃したという。

 

「大変だ!すぐに助けないと…」

 

「通報があったのはここか!?」

 

「あなたは…南さん!」

 

ちょうど到着したパトカーから姿を現したのは昨日ゲレンデで出会った南さんだった。

 

「君は昨日の…」

 

「桐生昴です。昨日の件はどうなりました?」

 

「すぐそこにいる。防犯カメラの映像と通報のあった男の姿が一致していたんだ。一般市民を巻き込むのは気が引けるが…協力してくれないか?」

 

「………勿論協力します。たえ!お前はここで待ってろ!すぐに戻る…」

 

俺と南さんは男性の悲鳴が聞こえた現場へとたどり着くとドアを蹴破って中に入った。

 

「お前は…」

 

その男の腕には何かで締め付けられたような青痣があった。それに着ているコートは所々に血が付着しており破れている箇所もみられた。

 

「南さん!あの男が…」

 

「そうだ。あの腕の痣…あの形は被害者に抵抗された時についたものに違いない…」

 

犯人は南さん達から逃げようと距離を取ったが一歩遅かった。既に応援の警官に回り込まれており、そのまま取り押さえられた。

 

「お前を殺人の容疑で逮捕する!」

 

──────────────────────

 

犯人が確保され混乱の収まった街はいつもの穏やかな風景を取り戻していた。犯人に連れていかれた男性も大事にはいたらなかった。

 

「南さん、俺達は旅行に戻りますね」

 

「色々世話になったね。俺もこの仕事を終えたら一緒に来てる友人の元に戻るよ。メンバーにそそっかしいやつがいてさ、迷子になってないか心配だよ…」

 

優しく笑いながら言う南さんは仕事の時よりも年相応の姿を見せていた。

 

「こちらこそありがとうございました………またいつか会いましょう…」

 

「…そうだな。それじゃお元気で!」

 

そう言い残して南さんは車に乗り込んで行ってしまった。

 

「すばるんもお疲れ!やっと一息つけたね」

 

「あぁ…旅行の続きを楽しむか!」

 

そのあとは何事もなく二人でゆっくりとした時間を過ごすことが出来た。

 

 

思い返すと色々なことがあった旅行だけどとても楽しかった。今度はポピパのメンバーとも行けたらいいなぁ…

 

 




新庄さんありがとうございました!
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