六連星の鷹   作:榊晃輔

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こんばんわ。

最近昴君が物凄い迷走をしている気がします。

…駄文が荒れてますがよろしくお願いします


第十一話。日曜日の憂鬱

第十一話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…」

 

 

 

今日は日曜日。

 

神崎が退院する日だ。

 

自分は起きたその日に退院した。

 

怪我とかあったわけじゃないし。

 

まぁ退院だからと言って何をするわけでも無いんだけど。

 

祝に行く気は無いのでベットでぐってと寝ているだけ。

 

むしろ今は一人の方がいい。

 

神崎には絶対に会いたくは無い。

 

とりあえず憂鬱だ。

 

 

 

「何だかなぁ…」

 

 

 

あの時の言葉が忘れられない。

 

"あなたたちじゃ…なかったんだわ…"

 

キンジだけではない。

 

自分達はそれだけ期待されていたのか。

 

普段ならば、自分達に何を期待しているんだ?

 

そんな事を思うなら他の奴と組めば良かっただろ?

 

自分達ではなくお前の責任だ。

 

で終わるのだが…

 

 

 

「はぁ…」

 

 

 

どうしても気分が晴れない。

 

むしろ日に日に悪化している気がする。

 

 

 

「分からねぇなぁ…分からねぇよ…」

 

 

 

車の整備をしていても、銃の整備をしていても答えは出なかった。

 

いや、初めから言えば分かっていたけど。

 

何故?

 

どうして?

 

 

 

「…分からねぇよ」

 

 

 

分からないわけではない。

 

本当の事を言えば理由だってしっかりと分かってはいる。

 

…唯、認めたくないのだ。

 

 

 

「…あああああああああぁ!ホントイライラするなぁ!」

 

 

 

つい怒りに任せて叫んでしまったが特にスッキリする訳も無く…

 

 

 

「はぁ…」

 

 

 

ループするばかりだ。

 

…。

 

久々に熱くなってしまった反動だな。

 

もうそれでいいや。

 

うん、そうに違いない。

 

 

 

「…起きるか」

 

 

 

結局何の解決もしない。

 

ここ最近の朝の風景だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特にすることも無いので遅めの朝食を取り、ブラブラと外に出た。

 

愛車のRX-8は今日も元気だなぁ。

 

そんな事を思いつつ、宛も無くただ走る。

 

何も考えず。

 

ただ赴くままに。

 

そうしているうちに風景がビルに囲まれた街中から山道へと変わっていく。

 

気が付けば開けた頂上に出ていた。

 

辺りには特に何も無い。

 

ただ一本、木が立っている程度だ。

 

車を止めて、一本だけ立っている木の側へと歩いていく。

 

 

 

「ここに来たのは久しぶりだなぁ…」

 

 

 

その木の少し奥。

 

車からは見えないが近くまで来ると奥側にはちょっとした階段があり、下には開けた土地にポツポツと何かが立っている。

 

昴はそのまま階段を降りて一つの"それ"に向かって歩いていく。

 

 

 

「あぁ…何というか…来ちまったよ」

 

 

 

いつもの様に"それ"の前に座り、ボソッっとつぶやく。

 

悩み事や何かがあった時はここに来てしまう。

 

…悪い癖だ。

 

 

 

「やっぱりダメだわ…忘れたくたって忘れられないよ」

 

 

 

目の前に立つ"それ"に手を伸ばす。

 

荒く削られた長方形の石。

 

それを土台として上には少し細めの石が積まれている。

 

 

 

「仕方無いよなぁ…母さん、姉さん」

 

 

 

質素な造りのお墓。

 

名前など入っていない。

 

自分で勝手に作ったのだから当たり前だ。

 

その下には遺骨は無い。

 

形だけの墓。

 

 

 

「もう8年だ…8年も経っちまったんだ」

 

 

 

過去に起きた事件。

 

事件と言うには語弊があるか。

 

あの場所には法律や秩序なんて存在しなかった。

 

しては、いけなかったのだから。

 

日本の汚点。

 

唯一無二の治外法権が認められる場所…

 

 

 

「…あの場所で母さんと姉さんが………」

 

 

 

そう。

 

今だって鮮明に思い出せる。

 

脳に焼き付いて離れないのだ。

 

永遠の罪。

 

自分に架せられた重さはこれ程にまでの重いのだ。

 

 

 

「いや…この話は辞めよう」

 

 

 

唯でさえ低いテンションがこれ以上下がってしまったらどうしようもない。

 

今日はあの時の懺悔をする為に来たわけではないのだから。

 

 

 

「自分は友人…いや、知り合いを失望させちまったらしいんだ」

 

 

 

ハハハッ、と情けないと言わんばかりの笑いを飛ばす。

 

 

 

「もうさ、よく分からねぇんだ…どうしてだろうなぁ?」

 

 

 

答えが帰ってくるわけでもないが話しかける。

 

 

 

「…認めたくないけどさぁ」

 

 

 

自分がどうしてこんな事を思っているのか。

 

やはり、キャラではない。

 

でもそうなのだろうから仕方無いよな。

 

 

 

「やっぱり、自分に呆れてるんだよな…」

 

 

 

神崎を失望させた。

 

自分がもっと上手くやれば怪我だって…

 

それだけではない。

 

他の生徒に怪我人を出すことも…

 

死人を出す事だってなかったのではないか?

 

 

 

「らしくないよなぁ…"こっち"で暮らし始めてからずっとだ」

 

 

 

自分が自分で在ることを否定した時。

 

その時からずっとこうして生きて来た。

 

 

 

「なのに今になって…今更だ…これが間違いなんじゃないのかって思っちまったんだよ…」

 

 

 

周りに目を向けず、自分の好きになった事をするだけ。

 

興味がない事や面倒な事は全て避けきた。

 

そんな低多楽な生活をしていたのだ。

 

 

 

「アハハ…情けねぇ…」

 

 

 

中途半端に生きて来た仇がここになって皺寄せで現れた。

 

 

 

「…今からでも間に合うと思うかなぁ?」

 

 

 

間違いを正す時間はまだ有るだろうか?

 

やれる事はまだ有るだろうか?

 

 

 

「…またここに来るよ」

 

 

 

その時にはきっと…

 

………。

 

……。

 

…。

 

墓の前から立ち上がり、砂を払って車へと向かって歩いていく。

 

階段を登る途中、雨が降ってきた。

 

急いで車に戻り、エンジンに火を入れる。

 

 

 

「ふぅ…何となくスッキリしたな」

 

 

 

自分が思っていた事を口に出したからだろうか。

 

朝の様な気分的な気怠さは無い。

 

もっと言えば、普段以上にサッパリとしているぐらいだ。

 

 

 

「さてさて、サクっと帰りますかね」

 

 

 

来た道を戻り、自宅へと車を走らせる。

 

 

 

「明日からは少し頑張ってやってみるかぁ」

 

 

 

頑張るかぁ…

 

こんな事を思ったのは神崎と組んでからだなぁ…

 

アイツと会ってから変わったな本当に。

 

何となくだけど不思議と嫌な感じではない。

 

いい方向に変わったって事か。

 

 

 

「自分のキャラじゃねぇよホント。ハハハッ!」

 

 

 

アイツは人徳があるな。

 

いや、何か周りを変えるものを振りまいるのかもしれない。

 

やっぱり面白いよ神崎は。

 

退屈しない。

 

失望させたなら今度はどきも抜かす位ビックリさせてやるぜ!

 

そうして絶対に神崎と組む。

 

そこでデカいヤマをスパっと解決してくんだ。

 

勿論、キンジや衛藤も巻き込んでな。

 

他にも理子やレキ、白雪とかも居たら…

 

そんな事を思う。

 

いつの日かは分からないが、この時のことが現実になるのはまだまだ先の事。

 

昴自身、本当に現実になるとは思っても見なかっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ…ホント、楽しいぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




方向性の見えない昴になってきました。

初期の方とかなり違う気が…

評価感想改善点等々よろしくお願いします。
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