私と彼の物語(休止中)   作:ヤマニン

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第2話です。


第2話 登校

第2話 登校

 

 

直葉side

 

長い坂を登って行くと私達が通っている豊坂高校が見えてきた。

すると、庄司君が何かを思いついたように喋り出した。

 

庄「なぁ、今思ったんだが…」

帆「ん?どうかしたのか?」

庄「いや、大したことじゃないんだが…」

帆「じゃあ別に聞かなくていいな。」

庄司君が可哀想なので助け船を出す。

直「聞いてあげようよ、帆高。」

帆「……しょうがないな。」

帆高は渋々といった表情で答えた。そんな表情に思わず、苦笑する。

直「それで庄司君、続きは?」

庄「ありがとう、直葉ちゃん。それで、二人とも春休みはどう過ごしたんだ?宿題も無かったから、暇だったでしょ。特に帆高。」

……その言い方だと聞き方によっては凄い暇人なんじゃ…

帆「おい、それだと俺が四六時中暇人みたいじゃないか。」

帆高も私と同じ事を思ったみたい。

庄「それで、どうなんだ?」

しかし、そんな帆高の呟きも華麗にスルーされる。

帆「スルーかよ…俺は外に遊びに行ったり、本を読んだりしたな。基本あんまり家でゲームはやらないしな。」

庄「意外と普通だな。直葉ちゃんはどう?」

やはり私にも庄司君は聞いてくる。

直「私も普通だと思うよ。料理の練習したり、他には服を買いに行ったり、(帆高を完璧に落とすため)本を読んだりとか、かな。」

私は春休みの事を思い出しながら、喋る。

帆「っ!」

庄「ん?どうした?」

帆「いや、なんか悪寒が……気のせいか」

直「それで、庄司君はどう過ごしたの?楽しく過ごせた?」

庄「おう、楽しかったよ。名古屋まで遊びに行ったり、ゲーセンやカラオケ行ったり、やっぱり休みがあるから学校も頑張れるよな。」

帆「それについては同意だな。毎日学校だと勉強ばかりでストレス溜まりそうだ。」

直「うん。私もそう思うな。」

実際皆、嫌々言いながらもちゃんと学校に来てるし、休みがあるから頑張れると答える人もいるかも知れない。

そんな話をしながら歩いていると漸くして校門に到着した。

 

庄「ん〜休み明けで足が鈍ったかな?」

帆「なんだ。疲れたのか?」

庄「少しだけな。」

直「私も少しだけ疲れたかな。あの坂で体力奪われちゃうから。」

帆「疲れてるなら、荷物持つが…」

直「ううん。大丈夫だよ、ありがとう、帆高。」

本当は少し疲れたけど、それくらいは我慢しないといけない。

すると帆高は私の心を見たかのように私の手から鞄を優しく取った。

帆「表情見ればバレバレだ。少しは俺に甘えろよ。」

直「バレちゃってたか、ごめんね。でも普段からでも充分甘えてると思うんだけどな〜。」

帆「・・・少しは恋人らしくさせてくれ。」

直「えっ?・・・なんて?」

余りにも小声だったので私には聞こえなかったが、庄司君は聞こえていたのかニヤニヤしながら、帆高を見ていた。

帆高はそんな庄司君のニヤニヤした表情が癪に障ったのか相対的にイライラしていた。

帆「っ!なんだ庄司。そのニヤニヤした顔は・・・」

庄「いや〜珍しく帆高がデレて面白いなと思ったのと、直葉ちゃんは帆高に愛されているんだなと改めて思っただけ。」

直「ねぇ、帆高はなんて言ったの?聞こえなかったんだけど・・・」

私は庄司君にそう質問をした。

庄「えっとな、帆高は直葉ちゃんに「そこから続きを言ったら、すり潰すぞ」怖ぇよ!なに?言ったら俺は大豆のように 潰されちゃうの?!醤油になるの!?」

帆「残念ながらお前は、大豆よりか価値は低いな。大豆は醤油になるが、お前の場合は汚い死体になるだけだもんな。」

庄「すいませんでした。お願いですから、すり潰すのはやめてください。」

帆「なら、他のはいいのか?」

庄「俺はまだ生きていたいです‼︎」

直「ほらほら、二人とも早く行くよ。」

私も帆高の言ったことが気になるがこれ以上は庄司君が可哀想なので、教室へと足を進めた。

帆「ちっ。命拾いしたな。今回は直葉に免じて許してやる。」

庄「ありがとうございます。本当に感謝します。」

そんな二人のやりとりを見て思わず、笑ってしまう私だった。

 

下駄箱で靴を上履きに履き替え、教室に向かう。因みに、私たちの教室は2階らしい。一年が3階で、二年が2階、3年は1階といった順番だ。2階に上がると、提示板のところが少し人集りが出来ていた。恐らく、あそこに今年のクラス表が貼ってあるのだろう。

庄「なんだ?あの人集りは?」

直「多分、クラス表が貼ってあるんだよ。私たちも見に行こ。」

帆「クラスか・・・この3人でなれたら良いのな。」

帆高はそう言いながら、自分の名前がどこにあるかを探している。

えっと・・・私の名前は…あった!2-Aのとこに私の名前があった。

私は人混みを抜け、階段の場所まで戻り壁に背中を預け二人を待った。すると上機嫌の庄司君と、どこか嬉しそうにしている帆高がこちらに歩いてきた。

直「おかえり。聞かなくても分かるね。同じクラスなの?」

庄「YES!帆高とは同じクラスだった。」

帆「・・・で、直葉はどうなんだ?」

直「私?なんか言いにくいね。私はね、Aクラスだったよ。」

私は自分がAクラスということを伝えると二人は驚いた表情で顔を見合わせていた。

庄「おいおい。マジかよ!なぁ、帆高。」

帆「あっ…ああ。確かに出来レースと呼べるくらいに凄い偶然だな。」

庄「いや、出来レースなら偶然ではないだろ。」

帆高は余りにも驚いたのか冷静に見せかけて、内心ではかなりビックリしているらしい。

直「ねぇ、どうなの?」

帆「あっ、すまない。それでは言うぞ。俺たちのクラスは・・・

庄「俺たちのクラスは・・・」

「「Aクラスだ!一年間よろしくな!」」

声を合わせて言ったその二言は私の心に深く響き、とても温かい言葉だった。

直「うん!一年間よろしくね。帆高!庄司君!」

二人の言葉に応えるように私は最大の笑顔とともに、そう言った。

 

私たちは同じクラスということで、喜びながらAクラスへと向かっていた。

庄「いや〜本当に良かったな!同じクラスになれて。」

帆「庄司…お前。さっきから同じことばっかり言ってるぞ。」

直「それほど嬉しいってことだよ。私も嬉しくて、スキップしたくなるもん。気持ちは分かるよ。帆高もなんだかんだで、嬉しいんだよね。普段なら、鬱陶しいとか言うもんね。」

帆「……まぁ、3人一緒になって嬉しいことは本当だからな。」

直「まったく…素直じゃないんだから、帆高は…」

そんな会話をしていると、Aクラスの教室に着いた。私たちは教室に入り、黒板を見ると以下のことが書いてあった。

 

⚪︎進級おめでとう。席順は、自由に座っても良し。尚、始業式の後の総合の時間に軽く自己紹介をしてもらいます。参考として、前のクラス。自分の誕生日、自分の趣味。得意苦手科目。得意なこと。これはあくまで参考なので他のことを喋っても良い。始業式は、9時から始まるので各自遅れないように時間を見て、行動するように。以上

 

今が8時半なので、大体50分辺りに教室を出れば問題ないだろう。

それにしても自己紹介かぁ〜何を話そうかな?

私はこの後の事を考えながら、窓側から2列目の後ろから2番目の席に座った。因みに帆高が私の隣で窓側。庄司君は帆高の前の席に座っている。因みに横が7列あり、窓側と廊下側は縦に机が4つで、他は縦に5つあるようだ。

私は特にやる事もないので体を横向きにし、帆高の方を向いた。

直「ねぇ、帆高。」

私が帆高を呼ぶと帆高も机に手を置き、手で顔を支えこちらを見てきた。

帆「なんだ?」

直「帆高はどんな自己紹介するのかな〜と思って……」

帆「実は今、そのことについて考えていたんだ。無難に誕生日と趣味。後は得意不得意科目を答えようかと思ってる。」

直「確かにそれが無難だね。じゃあ私は、誕生日と趣味。それから得意な事について話そうかな。」

帆「おう。それで良いんじゃないか?黒板にも軽くと書いてあるしな。」

私は時計を見ると、短い針が8の少し上で長い針が9の少し上を指していた。つまりは、8時48分。始業式は9時からなので早めに行っていても損はないだろう。

直「あっ!そろそろ時間だよ。行こうか?」

帆「んっ。もうそんな時間か。ならもう行くか、ちらほらと体育館に向かっている生徒もいるみたいだしな。」

直「うん。じゃあ行こ。」

帆「ほら、庄司。行くぞ。」

庄「ん!もう行くのか。分かった。」

私たちはAクラスを後にし、始業式が行われる体育館へと向かった。

 

 

 




第2話でした。
ご鑑賞、ありがとうございました。

faaa様、ご感想ありがとうございました。
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